サンタナ(偽)は究極生命体目指すぜ!   作:柱の男の娘

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今回はまともに戦闘します…サンタナさんは戦いませんがね

矛盾点もきっと多いですがご了承くださいませ〜



潜水時間たったの6分12秒?

[side サンタナ]

 

どうもぉ〜絶賛船旅中のサンタナさんだゾ!

 

まぁまぁ毎度の事ですがね…新手のスタンド使いもご一緒です。

ジョースター家に関われば誰もが体験するこの現象…いやスタンド使い同士は引き合うんだったか?

今思えばポルナレフが合流できたのはこれが原因?

いや、ただの運命力ってやつかな?

 

おっと脱線したな、船の上で脱線…新しいな……

また脱線した…

 

「のぉサンタナ」

 

「なんだいジョジョ」

 

横にいたジョジョが腕をくんだまま話しかけてくる。

 

「何で今日はそっちの姿なんじゃ? 男ばっかで見映えが悪いのは既に分かっとるが…そんなチンチクリンじゃあ特に変わらんぞ」

 

勘のいい人そうでない人関係なくもう気づいただろう。

そう今現在、俺は、いや私は、サンちゃん、またの名をロリタナとして此処にいるのだァ!!

理由は簡単で家出少女こと、アニメで名前が明かされた少女くぎゅ……アンとちぃっとだけお近付きになるだけだ。

別にやましい事は何にもない、あの子最終的についてきちゃうからねぇ、途中で送還されるけども。

 

「今日はこっちの方がきっと都合が良いんだよ」

 

「ふぅん」

 

詳細を暈して答えるとジョセフも深く掘り下げてこず、また前を向いた。

若い頃(と言っても見た目は殆ど変わっていないが)に比べると大分落ち着いたと感じる。これが成長か…

 

友の成長に若干の感動を覚えた所で船内から少女を連れたクルーがやってくる。

何処と無く犯罪臭香る現場を目撃し私の右腕が疼く、アイツを去勢しろと私に囁くのだ。

 

熱風(サンタナ)流去勢術……」

「一体何の騒ぎじゃあ?」

 

「密航者です」

 

「密航者?」

 

「ええ船倉に隠れていまして。 コラ暴れるな! あ痛ァ!?」

 

家出少女は海へと飛び込む。

この後は鮫が来て承太郎が撃退、スタンドの存在が確認され少女を警戒。

 

だが私はあの性別の確認は頂けない……

 

「承太郎、お前もう少しあっただろ。 て言うか性別の確認する必要性も感じないし… いいか私の言葉を復唱しろ『YESロリータ NOタッチ』!!」

 

「チッ、うるせぇな… 今更姉貴気取りか? それに助けてやっただけ良いじゃあねぇか」

 

此処で補足だ、承太郎は通常時をサンタナと呼び、ロリタナ時、もしくは女性の状態では姉貴と呼ぶのだ。

ついでに中学生の時までは姉さん呼びだったぞ!

 

まぁ承太郎が小学生以来こっちの姿のなることは稀だったんだがな。

 

「今更って、殆ど男だったんだから姉貴を気取るも何も無いだろうに… まぁ良いさ私はあの子の所に行くからな」

 

「フン」

 

承太郎が煙草を咥え火をつけると同時にラウンジの扉が開く。

 

「その娘ですかな密航者と言うのは…」

 

「キャプテン! えぇコイツでさぁ」

 

キャプテンと呼ばれた大柄な男は密航者の存在を確認するとジョジョの方へ頭を下げた。

 

「申し訳ありませんジョースターさん。 密航者が乗り込んできてしまったようで、大分沖まで出てきてしまったため引き返すことも出来ない」

 

「いえいえ問題ないですよキャプテン。 それにいいじゃあありませんか少女1人くらいは」

 

「お気遣い感謝します。 ですが私は密航者には容赦をしないたちでしてね、お嬢さんは軟禁させて貰おう」

 

家出少女は抵抗するが、体格のいいテニール(偽)に逆らえるわけもなく連れて行かれる所だ。

犯罪臭だ、エ〇同人的展開がプンプンするぜ!!

 

しかし船長は直後方向転換、タバコを吸っている承太郎の元へ。

 

私は家出少女の元へ向かう…今がチャンスなのだ。

いち早く接触しよう! いや何、物語の進行上特に問題ないだろう。

 

「やぁ君が密航者かな?」

 

「あん? なんだよお前」

 

まずは警戒を解いて貰うために自己紹介をしよう。

世の紳士たちの常識だ。

 

「私はサンタナ。 そういう君は?」

 

「私はアンだ…」

 

ファーストコンタクトに成功した事と彼女の声に感動を覚えた最中、身体が浮くのを感じた。

横を船長の胸板が見え、その奥で戸惑いを隠せていないアンが居た。

 

「バレちまったんじゃあしょうがねぇ。 流石の俺でもこの数の差じゃあ勝機は薄い、だがこの人質2人が居ればそちらも追って来ざるを得まい?」

 

「師匠ーー!」

「黙ってろポルナレフ! キャプテンの長いセリフの邪魔はルール違反だ、と言うか心配するならこの少女だろ去勢されたいか!?」

 

「ひぃ!!?」

 

ポルナレフは股を抑え蹲る、聞こえてきたのは誰かの……

いや全員の溜息だった。

 

「うおっふぉん!」

 

キャプテンは遣り難い空気を一新しようと咳払い一つ。

ポルナレフは無かったことにして話が進んでいく。

 

──哀れポルナレフ! !

 

「人質とは舐めてくれるじゃあねぇか!」

 

「悔しいなら海まで来い。 待ってるぜぇ」

 

キャプテンは海へと飛び込む。

 

「『スタープラチナ』!!」

『オラ!』

 

「ふにょぉ!?」

 

スタープラチナはキャプテンが入水する前にラッシュを決めた。

これにはキャプテンも目を見開きびっくり。

 

承太郎はスタープラチナで私たち2人を引き上げようとするが、ヤツのフジツボにパワーを吸い取られ引き上げることも出来ない。

 

「『ハーミットパープル』!!」

 

そこで冷静に場を読んでいたジョジョが引き上げる。

 

「お疲れジョジョ」

 

「あぁ何とかなったな… じゃが、まだ問題が残っとる。 このフジツボじゃ」

 

フジツボは承太郎の身体を蝕み続ける。

この状態ではスタンドを消すことも出来ず最終的に死んでしまう可能性だってある。

 

「ならやる事は簡単だなジョジョ」

 

 

[side ジョセフ]

 

「ならやる事は簡単だなジョジョ」

 

サンタナは眩しい笑顔でワシの肩を叩く。

そして親指を海へと向ける、それに従って海面を見れば偽物のキャプテンが居ない。

 

続いてサンタナの下半身に目を向ける。

 

「マーマン?」

 

「マーマンはちょい嫌だな…何ていうかド〇クエの方が頭に浮かぶ。 人魚、またはマーメイドと呼ぶように」

 

そんなこたァどうでもいい、重要なことじゃあないからな。

じゃが、コイツの伝えたい事はなんとなく分かった。

 

「あの偽者をぶっ倒せば、全て丸っと収まるってか?」

 

「正解だ! 若い頃の口調に戻ってるし、殺る気スイッチ入ってるねぇ。 スージーQが見たら惚れ直すんじゃあないかな?」

 

サンタナの言葉に笑みを零せば呼吸を整える。

幾度もした呼吸を改めてより長く、より深くする。

 

そしてサンタナと一緒に走り出し海へと飛び込む。

 

「待ってろよ承太郎。 おじいちゃんが助けてやっかんな!」

 

承太郎は帽子を深く被った、口は笑っているように思える、何とも可愛らしい孫か…

 

俺が全力で波紋を叩き付ければ全て解決する。

ここの海底はそれほど深くは無いだろうから十中八九倒せる、だが問題は俺が波紋を叩き込んだ時に起こる衝撃で軽く船が沈没する事だ。

海底に届く程度、船を沈ませない程度の波紋を計算するのなんざ俺にゃあ無理だ。

そう言うのはシーザーの得意分野だからな…

 

よって此処はヤツの油断を誘い、直接仕留める!

 

「おうおう、来たな! やっと来た…だがこれは予想外だぜ承太郎が来ると思いきやアンタが来るとはねぇジョセフ・ジョースター!!」

 

それに応えようにも応えられない、俺の『ハーミットパープル』は人型じゃあねぇし…

いやそもそも発声機関なんてスタンドに備わってんのか?

 

そこに人魚になったサンタナがこちらにアイコンタクトをしてくる。

なるほど…代わりに話してくれるようだ。

 

「ヘイヘイキャプテンさんよぉ、そんな余裕かましちゃっていいのかい? 俺がアンタをキッチリ倒しちゃうのによぉ」

 

「へぇ、俺を倒す? この水中で? 此処は俺のスタンド『暗青の月(ダークブルームーン)』のホームグラウンドなんだぜぇ?」

 

サンタナは俺の意思を丁寧に伝えてくれていた…なぜそのまま伝わっているのか疑問だ、しかもモノマネまでして……

まぁ、義手の装置が使えるまで時間稼ぎが必要だし、気にしないでおこう

 

このまま思考の海に沈めば帰ってこれないと判断しキャプテンを睨みつける。

 

「アンタ今、このままじゃ沈んじゃうと、そう考えていたな?」

 

俺の18番のパクリみたいだな…でもまぁ間違っちゃあいないんだよな主語があれば完璧だった。

 

「違う違う、俺は今、アンタをどう料理するかを考えていたんだよ。 見た目は見事に不味そうだが、ゲテモノは上手いってよく言うだろ?」

 

「料理? 料理ねぇ… まぁ出来るものならやってみなさいよ! この『ダークブルームーン』の攻撃は船のスクリューを切り裂くほど鋭利! どっちが料理されるかは最早分かりきってるぜおじいちゃん」

 

うげぇ、おじいちゃんって言われたよ気持ちワリィ!!

俺をおじいちゃんって呼んでいいのは今の所承太郎だけじゃ!!

まぁ…最近、反抗期になっちゃったからぁじじい何て呼んでくるけど!?

きっと、時間が経てばまた呼んで貰えるし!気にしてないから!

 

──別に気にしてないからァ!!

 

「潜水時間は6分12秒アンタは持って2分そこらって所だろう?」

 

なんだ? たった6分12秒(・・・・・・・・)

DIOの野郎完全に波紋使いを舐めてやがんな…

 

だがまぁアイツの心を揺さぶるなら好都合だな…

 

「なぁ、波紋使いって知ってるか?」

 

「聞いたことは無いな、おいおいまさか時間稼ぎかいおじいちゃん。 いくら足掻いても無駄無駄、『ダークブルームーン』は逃がさないし、増援も来させない。 大人しく再起不能になっちゃいな、おじいちゃんよぉ!!」

 

やはりDIOからの情報伝達が行われていない、か?

この場合3通り考えられる。

1つ目は単にテニール(偽)に期待していないため伝えなかった。

2つ目は1つ目の逆パターン。

そして3つ目は波紋など恐れるに足らんと言う慢心。

 

全く波紋を舐め腐っているな、通常の波紋使いでも煉瓦を割る程度の威力、この時点で軽く人が死ぬ。

それにこの見た目でおじいちゃん呼び…スタンド能力と勘違いされているのか?

まぁ、どちらにしても波紋使いの強さを思い知らせてやろうじゃあないの!

 

キャプテンを警戒しつつ、思考に耽る中、アラームが海中を駆けた。

 

『震えるぞハート、燃え尽きるほどヒート、刻むぞ時間を告げるビート!! その血の運命ェ、ジョージョ!!』

 

アラームは断じて俺が決めた訳じゃあない!

決めたのも作ったのも全てサンタナであり、犯人は圧倒的サンタナである!!

 

「何を告げるアラームだと思う?」

 

「まずソレはアラームだったのか…」

 

歳を取るにつれてこういうのに抵抗を覚える機会が増える。

今回も思う、数十年前の自分なら喜んでいた、と……

 

取り敢えずサンタナを睨んでおく…何あのサムズアップ!?

加えていい笑顔、口だけ動いたので読んで見ると「やってやったぜ」…

 

後で絶対殴る! 左手で!!

 

「このアラームはお前の敗北を告げたんだ。 全ての準備が整った… あぁ、それとお前の潜水時間は6分位らしいな…せっかくだから俺のも言っておく、まぁしっかり測ったことは無いがだいたい……」

 

「10分は軽く超えるな…」

 

明らかに動揺するキャプテン、それもそうだアイツは自身の叩き出した潜水時間にプライドを持っているはずだ。

此処はムキにならざるを得ないだろうさ。

 

相手に見られないように『ハーミットパープル』を伸ばしていく。

そして相手の動揺を更に揺さぶるために18番を口にする。

 

「次に言うお前のセリフは『そ、そんなデタラメな事がある訳が無い! ナマを言っているんじゃあない』、だ」

 

「そ、そんなデタラメな事がある訳が無い! ナマを言っているんじゃあない、ハッ!?」

 

──決まった!

 

『ハーミットパープル』を一気にキャプテンへと伸ばす。

隙だらけなキャプテンは一瞬反応が遅れ、動きが散漫になった。

 

思わず笑みを零し、胸元からボトルを取り出しキャップを開ける。

中には空気が入っている、それ即ち呼吸が出来る!

 

『ハーミットパープル』に波紋を流し海中に固定、ソレをバネにしキャプテンへと迫り、義手を前へ突き出す、右手は左肘裏に押さえつけ標準を定める。

 

『ダークブルームーン』も水のカッターを放ってくるが最早遅い!

全てを一点集中! 波紋エネルギーを前方だけに打ち放つためにサンタナが作った義手型砲台!

 

「加減はしてやるよ! 喰らって終了だ『波紋砲』、発射!!!」

 

打ち放たれたのは拡散を抑えた波紋エネルギー、何処から打たれたかは安心安全……だと思いたいサンタナ製。

通常打ったら高熱により自分自身が火傷する失敗作だが、今回は海中という事もあって冷却が速やかに行われた…熱いものは熱いが。

 

キャプテン・テニール(偽)は水のカッターを見事に打ち砕かれ、あえなく腹部を貫通。

波紋に耐性のない彼ではもう動く事は出来ないだろう。

 

キャプテンのリタイアを確認したサンタナは『フォールン・プリズン』でキャプテンを収容。

その意図は事前に聞いていたので特に気に止めず浮上しようと足をバタつかせる。

 

だが一つだけキャプテンに伝えたい事があり振り向く。

サンタナも頷くので伝わるだろう。

 

「次の就職先は波紋戦士をオススメするよキャプテン」

 

その後、キャプテンは無事収容、サンタナに船まで送ってもらうと、爆風で吹き飛ばされた…ワシだけ、ワシだけ!!

 

サンタナは再び潜っていた……

 

──コンクリート詰めにして太平洋で眠らせてやろうか!!

 

 

 

 

 




次回はストレングスですねぇ……
先は長い!!

それではそれまでどうぞよしなに……

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