茶番とかたくさん入れたかったなぁ…
[side ジョセフ]
スピードワゴンのじいさんが無事だって聞いてから束の間、なんかヤバい事になってるじゃあないの。
指からマシンガンとか無茶苦茶過ぎて鼻クソもほじれねぇ。
まぁ、まずは友好的に接してみるかな。
「タッチィ〜!!」
鼻の頭を触ってみたが、なんだぁ普通じゃあねぇか。
しかし、この無愛想な顔じゃあ女の子にゃモテねぇな。
「貴様がジョセフ・ジョースターか。この男、柱の男は危険だ! 我々の理解できる範囲を超えている。即刻排除しなければならない!!」
なんだぁ? この野郎。
こっちは今から未知との遭遇すんだから、邪魔すんなよな…
「お前さっき喋ってたよな?」
返事はないな、まぁ概ね計算通りだ。
「ジョォースター!! 無視するんじゃあない。ちゃんと私の話を」
「テメェの返事にゃあ興味がねぇんだよ。黙って見てろ」
全く、このジョジョの華麗なる作戦の邪魔しやがって。
「ハッピー うれピー よろピくねーー!」
「何を馬鹿な事をしているんだジョジョォ!?」
「ふっ 説明しよう!」
[side サンタナ]
目の前にジョジョの主要人物たちが!!
これはなんと言うか…
──幸せじゃね!!?
だってそうじゃん、漫画とアニメのシーンを実体験してるんだよ?
呆然としても全く可笑しくないよね?
「ハッピー うれピー よろピくねーー!」
おぉ!? 生で名言が…
涙出そう、大丈夫かな? 可笑しな顔になってないよね!?
「サンタナさん、ご一緒にぃ」
──ここだ!!
原作改変のポイントは此処、つまりはジョジョと友人になる事。
この危機さえ乗り切れば…
──寝られる! 寝られる!!
「「ハッピー!」」
「「うれピー!」」
「「よろピくねーー!!」」
「「」」←スピードワゴン&シュトロハイム
[side ジョセフ]
ラッキー、超ラッキーだぜぃ。
サンタナのヤツ、割とノリがいいぜ!
「おいシュトロハイム、コイツの何処が危険なんだぁ? 普通に意思の疎通出来るじゃあねぇか!?」
「馬鹿なことを言うな! 現に私の部下達が」
「それは自業自得だタコ!!」
全くコイツ、『自分に嫌なことを他人にやるな』っていう教育を受けなかったのか?
普通、実験やら何やらやられていい感情抱くわけねぇだろうによ。
「自己紹介しようぜ。俺の名前はジョセフ・ジョースター。知り合いにゃあジョジョって呼ばれてる」
「ソコのアホ面が言うには…サンタナ、らしい」
「ぬぁーにぃ!? 原始人如きが誇り高きドイツ軍人を」
「そういうの、どーでもいいんだわ」
「」←シュトロハイム
[side スピードワゴン]
一体何がどうなっている?
あれだけ、警戒していた柱の男が…
「「よろピくねーー!」」
──これか!!?
全くもって頭が痛い…
だが柱の男は彼だけではない。
警戒は緩めるべきではないが、目の前のドイツ軍人がしょぼくれてるのを見ると…
「シュールだぜ、コイツァ…」
口調が若い頃に戻るくらいはカオスな空間であった。
「サンタナァ! 聞かせてもらおうじゃあないか。ローマの地下で発見された、3体の柱の男の事を!!」
[side サンタナ]
どうも、包み隠さず主人と同僚の力と目的と性格を話した。
──サンタナさんですよ!!
これで立派に裏切り者です。
ヤッベ、ワムウに殺されるぅ〜!!
「どうしたサンタナ、凄い汗だぞ」
「大丈夫だ、少しばかり服がキツいと思っただけ」
「しょうがないだろ、俺の服しかねぇんだからよ」
現在地知りたいかな諸君?
レストランだよ! ローマだよ! シーザー登場回だよ!
ハイ拍手〜!!
「分かっている。流石に腰巻だけでは目立つからな、我慢するとしよう」
「しっかし、この黒いのうめぇな!」
ジョジョはイカスミパスタにご満悦のご様子。
周りを見ると…
キザったらしいセリフを吐く男が1人、恐らくはシーザー。
ジョジョも気付いたみたいだが…
「ジョジョ、とりあえず座って口を拭いておけ。後、喧嘩なら外でな」
「そんな誘い、あっちが乗る訳がないだろうが」
大丈夫だよ、どうせ…
「シーザー様、スピードワゴン様から連絡が来ました」
「なっ!?」
ソイツが協力者だからな。
───────────────────────
所変わってホテルの部屋。
噴水広場の事件でやっぱりと言うべきかシーザーとジョジョは不仲が続いている。
スピードワゴンも苦労している。
え? 俺はって?
もちろん苦労してるよ。
だって…
この後ある、ワムウ戦で言い訳とか考えないといけないし!!
上手い言い訳考えないと、神砂嵐でズタズタにされるし!!
エシディシとカーズは許しても忠義心が高いワムウには絶対に許してもらえないもん!!!
「おいアンタ、アンタだよサンタナとやら。さっきからなんだその汗、いや聴くまい。あんな厚着をしていれば想像のついたことだ」
じゃあ聞くなよ!?
「日光は弱点なのでな、厚着はどうしようもない。多少は防ぐ力も無い訳では無いが不自然すぎる」
「日光が弱点?ソイツァ一体…」
アレレェ? おかしいぞぉ。
スピードワゴンくん伝えてない系?
ダッる…
「若しかして知らないのぉ、シーザーく〜ん。サンタナは俺達が戦おうとしてる柱の男のひとりなんだぜぇ」
「なに!? 何を呑気なことをしているんだ! 」
「待ち給えシーザーくん、サンタナは我々の敵ではない。情報を与えてくれたあたりこちら側と言ってもいいだろう」
それに関しては少し違う。
俺は別段戦おうなんて思っちゃあいない、不利な状況だったとはいえ俺、サンタナは今現在のジョジョにも負けるほどの戦闘力だ。
きっと負けるだろう。
絶対負けるだろう。
なら戦わず、口だけ動かせばいい。
そんな訳で必要に駆られない限りは、ひっそりとしていたいわけ。
カーズたちにもバレたくはないが、此処で逃げ出すとどっちにも行くことも出来ずに死んでしまいそうだしな。
「納得してくれたところで聴くがシーザーくん、君は一体何を待っているというんだね?」
「何ってアレさ!!」
4人乗りくらいの車が走ってくる。
もちろん運転しているのはマルクだった。
「こういう時は便利だなその身体」
「本当に柱の男だったのか…」
シーザーは心中複雑だろう、なんせ自分の父親を殺した、て言うかシーザーの自業自得だけど。
まぁ実質、父親を殺した一族だしね。
「それよりマルク、母国にいる彼女とはどうだ?」
「えへへ、実は来月けっこn」
「それ以上いけない!!」
死亡フラグは詰んでおいた方がいい。
少しは変わるだろうと信じてな。
でも、幾ら何でも不自然すぎるな…
「そうだぜマルク、結婚は目出度いが…ジョジョの様ないい加減な男がいるんだ。嫉妬で車が横転しちまうぜ」
「なにィ!? ふざけやがって、俺のどこが嫉妬してるってんだ!?」
「ふっ、事実だろう」
あぁ…ある意味、シーザーナイス!!
ジョジョは、ドンマイ!!
「着きましたよ、此処に例のヤツらがいます。ドイツ軍も居るはずなので俺は此処で待機してますね」
「わかった。いつでも出せるようにしておいてくれ」
おぉう!? フラグ立つ前にへし折ったら見事に死亡回避しちゃったよ。
マルク良かったな、彼女と結婚出来るぜ!!
「暗い、真っ暗だ。ドイツ軍なんて一体どこにいるってんだ!?
それに幾ら何でも静かすぎるしよぉ!!」
「お前の声が煩いぞ」
確かに物は見えづらいし、静かだが。
あの圧倒的存在感は隠せてない。
もとより隠すつもりは無いし、隠す必要も無いのだから当然だろう。
カーズたちは人間をただの虫とそれ程差を設けていないのだから。
「ジョジョ、シーザー。あっちだ、あっちをよく見るんだ」
「「「!!?」」」
そこに居たのは、各々が各々で強い存在感を放ち、王者の気品すら感じ取れる2人と、それに付き従う戦士。
そう、俺と同じ『柱の一族』だ!!
これは酷い…
まさにカオスですね! ですね!!
もっと酷くしたい、それを強いられているんだ!
次回はワムウとサンタナさんのいざこざです