皆様後半にてグレーフライの公開処刑が行われるため、それまで悲しそうな雰囲気を醸し出しつつ祈る準備をしてください。
それではどうぞ!!
[side サンタナ]
──グッモーニン!!
どうも久々に早く起きたサンタナさんだゾ。
今日は旅立つ日なので早く起きたんだけど…
その前にホリィが倒れちゃってるんだよな。
とりま、台所にGO!
「ホリィさん! 大丈夫ですかホリィさん!!」
台所に行くとアブドゥルがホリィさんを支え、服を脱がしている…
「アブドゥル…人妻はアカンよ。 いくら見た目が若かろうとさぁ」
「冤罪だ! 私は只倒れたホリィさんを介抱していただけでだな。 様子が可笑しかった為にスタンドの影響を示唆した上で服を」
「寝る時にブラは外す派だったっけ…。 まぁ形が崩れない様に筋肉着けさせればいいかな」
「私の話を聞け!!」
敬語が消えた所を見ると余っ程必死のようだ…
──これだから揶揄うのは辞められん!
アブドゥルが1人でコントをしている間に承太郎たちが走ってきた。
ジョジョはホリィがスタンドに耐性が無いことを嘆き、承太郎は冷静にどうするかを尋ねた。
ジョジョが承太郎に詰め寄らなかったのは義手の事を思ってだろう。
「手はあります。 それはDIOを倒すこと!」
「場所はエジプトじゃ。 早速行くぞ! SPW財団の医療チームを派遣する! ……ホリィ、待っていてくれ」
ジョジョの最後の言葉は消え入るように弱々しく聞こえたが、その目にはワムウたちに対峙した時と同じく闘志が宿っていた。
「ジョースターさん。 僕も旅に同行させてください!」
花京院がこれまた決意を秘めた目で同行を願った。
「花京院…お前は何でこの旅に同行しようと思った?」
承太郎は花京院に質問を投げかける。
花京院はソレに俺の方を見て意地の悪い笑みで応えた。
「人外が気まぐれな様に人間も気まぐれなんです。 僕もホリィさんの様な素晴らしい女性を助けたいから、助ける…只それだけです」
「フッ…そうか」
「そうです」
なぁんかいい雰囲気…
──よしぶっ壊すか!
さぁ俺のスタンド初公開だ!!
我がスタンドの名は─
「
虚空から鎖が飛び出し、ホリィの胸に突き刺さる。
ジョジョたちは咄嗟の事で対応できず、俺の行動に呆気を取られている。
「スタンドを拘束!任意で収容する!!」
ホリィからシダ植物の様なスタンドが引き剥がされ、『フォールン・プリズン』によって虚空に消えた。
するとホリィは目を覚まし、歳に似合わない可愛らしい顔をこれまた可愛いらしく傾げる。
「えっとぉ、私はなんで倒れているの?」
「過労か何かでしょ。 気にしないで寝けおけばいい」
「うん、分かったぁ。 ありがとサンちゃん」
「何で礼を言われてるのかは分かんないけど…どういたしまして。 あぁ、これからDIOの所に皆で遊びに行くから。 そうだなぁ、多く見積もっても1ヶ月くらい家を任せた」
「うん任された!」
ホリィの素直な所は美徳と言えるよなぁ。
まぁ、危なっかしいところが殆どだけど…
「じゃあ行くぞお前ら」
「「「えぇ〜」」」
「……やれやれだぜ」
門の前で整列。
──いざ行かん!!
────────────────────
現在俺は落ちる運命が決まった飛行機に乗っている。
ただ乗っているわけじゃあない。
ジョジョたちから距離を取り、変装して、黙っている。
理由は簡単で、傍観するため。
条件が揃わない間は手出しが出来ないからな、しょうがねぇ。
それにしても羽音が煩い。
耳障りだなっと思いながらジョジョたちを一瞥してみると、どうやらスタンドに気付いたようだった。
「カブトムシ、いやクワガタか?」
「アレはスタンドか? 一体何処に!?」
「クッ、客席の裏に…まさか!? 塔を暗示するスタンド『
概ね原作通りですな。
「なんだか後頭部に羽音が… まさk ドムゥ!!?」ドゴォ
「ヤロー一般人を!? 」
「ジョースターさん、一刻も早く決着を着けなければ更なる犠牲者が」
「ウム、じゃがスタープラチナの攻撃を掻い潜るスピード…どうするべきか」
いや一般人に紛れた逸般人が居るんだけど。
てか俺だけどね!!
あぁ…口内炎が出来ちゃうよ。
口の中が血だらけ、これからは人間に擬態するの辞めようかな…
──俺は人間を辞めるぞぉ!!
「まぁ、人間じゃあ無いんですけどね… さて『タワーオブグレー』 俺の血で書いた皆殺しとは、どうやら俺の事も入っているらしいじゃあ無いか」
「なな!? まさか、DIO様のご友人の!?」
「あぁ、俺がサンタナだ。 さて、殺すが構わないな?」
花京院の見せ場を奪う様で悪いが、現在割と怒っているので無視だ。
俺は花京院の「当て身!」で倒れた老人の元へ向かう。
老人は頑なに動こうとはしないが、途轍もない汗をかいており、息が荒々しい。
「どうしたのかね御老体。 随分とまぁ苦しそうじゃあないか」
「ひっ!? サンタナ様、お、お助けを」
老人はビクッと反応し、助けを乞う。
「そう怯えるな、まるで俺が悪いみたいじゃあないか… ジョジョ、此処は俺に任せてコクピットへ行ってくれ」
「おう任せぞサンタナ」
ジョジョを含めた一行は「大丈夫なのか?」「ハイエロファントの触脚を仕込んだ意味がなかったな」等と言いながらもコクピットへと向かった。
それとここのCAはレベルが高いと思いながら老人の方へ向き直る。
「さて、自分のやった事は覚えているな? 私に攻撃を加えた」
「で、ですが! 貴方様は見た目が…」
「ルールブックを取り給え…」
老人は自身の荷物から『旅のしおり ─ルールブック─』と書かれた分厚い冊子が取り出される。
著はもちろんサンタナである。あらゆる言語で書いたがために分厚くなったそれは、俺が定めたルールが書かれている。
「第1項を読め」
「は、はい。 『第1項:サンタナを攻撃してはならない。そこにどの様な理由、感情が孕もうとも攻撃を加えた場合、サンタナの気分にもよるが死を覚悟する事をオススメする。』以上でございます」
「我ながら長いな… だがもうわかっただろう?」
──「貴様は此処で死ぬ」
老人は張り詰めた緊張状態が続いた為に立ち上がれない。
スタンド『タワーオブグレー』は老人の精神状態を犯した俺に迫ってくる。
「『フォールン・プリズン』!!」
突っ込んできたクワガタを鎖が拘束する。
フェイントも無ければ、只無謀に突っ込んできたソレはあえなく虚空より現れた鎖に引きずり込まれていった。
鎖は老人をも拘束し引きずり込んだ。
老人は一言も発すること無く闇へと飲み込まれていった。
「お前は
俺が最後に突き付けた刑が老人、グレーフライに届いたかどうかは分からない。
何処か辛気臭い気分になりながらも俺もコクピットに向かった。
途中でCAとすれ違い、コクピットの扉を開く。
「それにしても人生で3回も飛行機で墜落する。 そんヤツってあるかな…」
「もうテメェとは乗らねぇ…」
「ジョジョザマァ!!」
ジョジョは涙目になりながらも飛行機を無事着水したらしい。
グレーフライに黙祷…
いやぁ、理不尽でしたね。
ちなみに全て、サンタナさんの計画通りです。
割と期待して、擬態をしていたんですねこれが…
次回はポルポル登場!!
それまでどうぞよしなにお願い致します。