え? マジかよΣ(・ω・ノ)ノ
何か、その…ありがとうございます。
今回は、なんと言うか…… 真面目寄り? かもね。たぶん
[side サンタナ]
やぁ、風の
俺がカーズ戦へ向かってみると既に事態は終盤に差し掛かっていた。
状況を説明すると、シュトロハイムやスピードワゴンたちは集結し、我が隊員たちは壊滅状態、ジョジョはロープで吊るされたリサリサを庇いつつカーズと戦闘。
至って原作通り……
「あり? シーザーは?」
見回して見ると〜
「ノビてら……」
呼吸は大分荒い、恐らく戦闘の疲労だろう。
シーザーはワムウ戦で一番波紋を消費していたからな。
その分省エネでいけたジョジョはジリ貧であるのには変わりないが、原作よりは余裕がありそうだ。
取り敢えず、スピードワゴンに挨拶でも…
「やぁやぁスピードワゴンくん。 こんな所まで御苦労」
「ん? はぁああ!!!!???」
「おい! 耳が馬鹿になるだろうが!? 驚くにしてももう少しだな」
「貴様サンタナ! 生きているなら生きていると連絡の一つぐらい寄越せ!! シーザーからお前が死んだと聞いて。 聞いて…」
スピードワゴンは目頭を押さえ、咽喉を漏らす。
年寄りになると涙脆くなると言うが、彼の涙はそんな事は無いと否定するかのように貫禄のあるものだった。
所謂男泣きというやつだ。
スピードワゴンとはそれほど長い時間過ごせていなかったが、彼にとってその時間とは涙を流すに値する物だったらしい。
「スピードワゴンさん。 この人は?」
「あぁ、ジョジョたちの協力者でなサンタナと言う。 サンタナ、この黒人の青年はスモーキーだ」
「サンタナだ。 さん付けでいいぞ」
「あ、ああ、俺の名前はスモーキーだ。 よろしくなサンタナ、さん?」
スピードワゴンといい、シーザーといい、このスモーキーといい……
貧民街出身ってのはこんなにも優しくなれるものか?
まぁ、好きでなった訳じゃあ無いんだろうがな。
「見てみろぉ! カーズが水晶の剣山に突き刺さったぞぉ!! 波紋もヤツの腕を伝っているぅ!! あれなら我がドイツ軍がトドメがさせるぅ。爽快DA!!」
あぁ、もうそこまで行ったのね。
と言うかシュトロハイムは何故にサイボーグ化してるんだろうか?
アレって俺が敵側じゃあないと成立しないよな?
「紫外線増幅装置用意!!! フフ、ブアッハッハッハ!! カーズゥ!!、貴様の命も後数十秒よぉ!!!!」
相も変わらず耳がキーンってなる声だなあの人、いやあのサイボーグ?
その後、水晶の剣山からカーズが飛び上がり、スタンバイ。
こっちも作戦の最終段階に取り掛かるため、俺の肉片をカーズ影に忍ばせる。
「待てシュトロハイム!! ヤツは石仮面をしている。 赤石を嵌めた石仮面を装着しているんだ!」
「なにぃぃ!!? 今すぐ紫外線増幅装置を止めろぉ。 今すぐだぁ!!!!!」
そんなシュトロハイムの命令は既に実行出来ない段階へと進んでおり、人間達の悲鳴の中、カーズの赤石付き石仮面は、紫外線を浴びて骨針が飛び出し、カーズの脳のツボを的確に、折れること無く実行された。
それの意味すること即ち……
──究極生命体の誕生である。
本当は最後まで見ていたいがそうもいかない。
俺が生きている事、それがバレたんじゃあ今までやってきたことに意味が無い。
俺は即座に地面に潜る。
そして同じく赤石を確保した肉片を回収。
ジョジョたちには悪いと思うが遠くへ避難しつつ、風のカーテンで夜明けに備える。
今考えるとこの決闘って約0時から夜明けまでやってたんだよなぁ…
そりゃジョジョもバテますよねぇ〜
視線をカーズに戻すと、生命のコントロールやら、究極生命体とは? のような確認を行っていた。
「あのリス強過ぎー」
などと呟いていると、日の出が拝めた。
スピードワゴンたちは喜んだ直後、絶望している様子。
「新しい誕生祝いだ。 フハハハハ、遂に太陽を克服したぞ! フハハハハハハハハ!!!!」
カーズは最高にハイになっているみたいだね。
「最早波紋戦士など、どうでもいい。 だがジョジョ、それにシーザー!! 貴様達にはワムウ達との因縁がある。 よってこの手自ら殺す! ここでだ!!!」
「チィ、この場合で最善の作戦と言やぁ…」
「ジョジョ。 その作戦ってまさか…」
「ジョジョ、最初は貴様からだ!!」
「逃げるんだよォ〜」
「やっぱりかぁ!!?」
シーザーから殺さない所、ジョジョを余っ程警戒しての事だろう。
まぁ、あんだけ奇策をねってりゃあ、そうなるだろうな。
──小麦粉の事は忘れてねぇからなジョジョォ!!
ジョジョはドイツ軍の飛行機に乗り込み、逃げ回る。
現代兵器が通じないと判断したジョジョは、時速240キロで逃避行を開始。
カーズも狙いをジョジョに定めたようでシーザーを置いてジョジョを追う。
シュトロハイムは飛行機の浮きに隠れたのでこの場には居ない。
そう、つまり……
──俺の時間だ!!
「駄目だ! 今のカーズには、究極生命体には勝てない! 到底人間が適う存在では無い!! ジョジョ、お願いだ。 逃げてくれぇ」
スピードワゴンは声が裏返りながらもジョジョの事を案じている。
しかし、そうである。
今のカーズに、人間が適うわけもない。
究極生命体とは、全ての生物を兼ね、超えていく存在なのだから。
人間どころか、この地球上の生物が勝てるものでは無い。
「スピードワゴン。 目には目を歯には歯をと言う言葉を知っているか? 聖書なんかに乗っている有名な諺だが… あれはな、よく対抗手段などの例として用いられるが、意を理解すると復讐なんだそうだ」
「サ、サンタナ、一体何を!?」
「俺は、復讐なんて大したモノは持ち合わせちゃあいないが。 リサリサの無念を持って復讐とするならば…」
──「このサンタナ! 鬼となろう!!」
俺の触角は本来2本である。
だが、現在は3本。
左右に自前の物、中央にワムウの触角だ。
今やカーズと同じ位置に立つ!!
無言で孔付き石仮面に赤石を嵌め、顔へ。
風のカーテンを取り払い、太陽を拝む!!
飛び出す骨針は俺の脳を指す。
その直後、身体は七色の光彩を讃え輝き、脈動する。
一回二回と脈動する中で、自身の脳が様々な情報を自動整理し、とある単語を組み立てる。
──『頂点』であると!!
「目には目を」
「歯には歯を」
「そして……」
──「究極生命体には究極生命体だぁ!!!!!」
究極生命体サンタナ、ここに爆誕!!!!
「さぁ、復讐と下剋上を始めようじゃあないか」
うん! 厨二っぽい!!
やっとこ究極生命体に成れたサンタナさん。
何処と無く大物感が出ていればそれは狙っています。
誤字報告、感想、高評価等は随時期待して待ってます!
これからもどうぞ良しなに。
次回はラストまで行けると思いますねハイ。