プロローグ─メキシコの熱風の目覚め
[side ???]
何かが騒がしい。
遠くで薄らと声がする。
母さんかな?もう起きる時間か…
直後、俺は目を開くが身体を床へと落ち着けられる。
解せぬ…ベットから落ちたか?
身体中かゆいし、なんか肌寒い。
朝からツイていないと思いながら目を開けるが…
「」
あ…ありのまま今起こったことを話すぜ!
俺は学校から帰ってきた後、疲れてベットで寝たんだ…
だが起きたら見知らぬ密室にいた
何を言ってるか分からないかもしれないが
俺も何があったのか分からねぇ…
頭がどうにかなりそうだった…
夢遊病とかただの夢だとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねぇ
もっと恐ろしい片鱗を味わったぜ…
「…ふぅ」
これはあれだな…夢だな!
二度寝しよ!絶対に二度しよ!!
大事な事だから二回言ったよ悪いかこの野郎!?
しかしなんかうるさいな…
「シュトロ、ハイム?」
「世界一ィ!!!」で有名なシュトロハイム少佐がそこに居た。
…なんか目線高いと思ったら俺
──サンタナになってるじゃあねぇか!!!
どうすっかなぁコレ…
二度寝してもこの後確か、捕虜の吸血鬼が出るんだよねぇ。
「全部処理してから寝るか…」
[side スピードワゴン]
──最悪だ!!
ナチスめ、柱の男を目覚めさせおった。
アレは人間が管理できるような存在ではない。
石仮面を作ったような一族だ、きっと、恐らく、いや絶対に災厄をもたらす事になる。
ディオのようにな…
「もう止めろ!実験を中止するんだ!」
「スピードワゴォ〜ン、一体何を恐れているんだ?」
愚か者め、事の重要さを理解していないのか。
其処に更に吸血鬼を投入するなんて以ての外だ。
現にその吸血鬼を食っている!
吸血鬼を食料とする、それが石仮面を作った理由か!?
「飲んどる場合かぁ!!?」
シュトロハイムが研究員に向かって怒鳴っている。
どうやら愚か者でも事の重要性に気付いたか。
[side サンタナ]
吸血鬼は美味しく頂きましたどうもサンタナです。
現在俺は空気供給管でスタンバッてます。
どうやら本当サンタナになっちゃてますよコレ。
ジョジョの世界で間違いなさそうだし…
とりあえず途中まで原作通りで行きましょうかね。
──全ては
犠牲者見っけ!
そのままナチスの兵目掛け身体を滑り込ませる。
支配権は早々に奪い文句を言っておこう。
「貴様たちか、俺の眠りを妨げた、のは」
シュトロハイムは部下に銃の発砲を許し、徹底的に滅多打ちしてきた。
このサンタナボディなので効きはしないが、痒い。
とりあえず返すか…
と言うことで人差し指に撃たれた銃弾を集め、構える。
「真似をしている。ヤツは知能が低いぞ、所詮原始人、我々に管理できない道理は無い!」
…流石の俺も怒らざるをえない。
シュトロハイムの煽りは世界一ィ!!ってな
「返すぞ」
俺は発砲する。スピードワゴンくんだけは狙わないが。
「ちょっとアンタ、髪の毛貰うぜ」
「何をする!?上官に向かって!!」
「な!?その性格」
主人公登場ですな。
生で見れるのは感激なんだけど…
「ジョセフ・ジョースター!!」
──俺、敵側なのよね…