結ばれしシン世界   作:薫製

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案外早く書けました。
シンゴジラの本編から少しズレます。


分裂

月タブハベース

 

銀髪の少年は白い巨人の前に立っていた。

 

そして、何かに気づいたのか少し笑い

 

「ついに破壊神が現れたんだね。」

 

と何もない所に言うと突然黒い直方体のものが出てきた。

 

そこにはZEELE01と書いてあった。

 

するとその直方体が

 

「あぁ…裏死海文書の改訂通りだ。リリスとの契約は予定通り行う。」

 

と言い残し消えた。

 

1人残された少年は上を見た。

 

そこには地球があった。

 

「どんな世界でも3番目とは懲りないね碇シンジ君。」

 

と誰かに問いかけるように言った。

 

東京新宿

 

シンジは歩いていた。

 

実は昨日リツコに名札の人を探してもらっていた。

 

その後リツコから見つかったと聞きその住所に向かっていた。

 

「ここか。」

 

そこはどこにでもあるアパートだった。

 

インターホンを押そうとした時管理人が

 

「君!何している!」

 

と怒鳴ってきた。

 

「ぼっ…僕はここに住んでる人に会いに来ました。」

 

と言ったら

 

「通してあげるから早く逃げなさい!」

 

と言い開けてくれた。

 

その後焦るように走っていった。

 

「一体何だ…?」

 

エレベーターが何故か止まっていたので階段で上がった。

 

そしてその扉の前にきた。

 

深く深呼吸をして、インターホンを押した。

 

少したって

 

「はい。」

 

と声がして扉が開いた。

 

そこには前に、会ったあの人がいた。

 

「たっ…立花瀧さん…?」

 

恐る恐る名前を聞いてみた。

 

「何で名前を…まさか君は…」

 

「はい。昨日落としたものを渡しにきました。」

 

と名札を見せた

 

「有難いけど今はヤバイ。」

 

と瀧が言いニュースの映像をシンジに見せた。

 

「これは…使徒…?」

 

「使徒…って何?」

 

「あっ… 」

 

シンジは焦った。

 

使徒の情報はネルフより第3新東京市の市民と日本国政府以外には漏れてはいけないのだ。

 

「えっ…えっーと…」

 

しかし瀧はシンジの焦りっぷりを感じとったので

 

「聞いてごめん無理に話さなくていいよ。」

 

と言った。

 

「すみません。」

 

シンジは申し訳なくなった。

 

「それより早く逃げないと!」

 

瀧は叫んだ。

 

「瀧さんは先に行って。」

 

とシンジは落ち着いて言った。

 

「何でだよ!もしコイツが上陸してきたら…」

 

と言おうとした時

 

ニュースから衝撃の情報が流れた。

 

「速報です!巨大生物が多摩川河口から大田区呑川をただ今遡上しています!」

 

2人はその放送に衝撃を受けた。

 

「怪物が…」「動いた…」

 

総理官邸

 

そのテレビには今の呑川の様子が映っていた。

 

「もう何が起こっているのか…」

 

大河内は完全に思考停止した。

 

つい数十分前に専門家達に巨大生物は上陸するのか聞いていた所だった。

 

しかし皆口を揃えて

 

「尻尾しか見えないので上陸するかどうかは分からない。」

 

だが最新映像だと新たに背中が見える。

 

顔は遡上している時に多くの船を巻き込んで進んでいるため見えない。

 

時折その中の船が周りの家に吹っ飛んできているのも見える。

 

「SNSなどでデマが流れて東京都内が混乱しています!」

 

「誰だ!デマを流したのは!」

 

その横で矢口は自主的に情報を集めていた。

 

だがこちらの情報量はあまりない。

 

(しかたない…)

 

と思い

 

「総理。ここはネルフにコンタクトをとってみるのはいかがでしょう。」

 

と助言した。

 

すると大河内は

 

「そっ…そうだな…!何か分かっているかもしれん!よろしいですな?」

 

と周りの大臣に聞き異論は無かったのでネルフに連絡をとった。

 

ネルフ本部第一発令所

 

「日本国政府より電話が入りました!」

 

とオペレーターの青葉シゲルが言った。

 

「繋げて。」

 

とミサトが言い目の前に会議の風景が映し出された。

 

「私は内閣総理大臣大河内清次だ。そちらは」

 

とテレビに映されているのはSOUNDONLYの文字。

 

「ネルフ職員は礼も知らんのか。」

 

とある大臣が独り言のように言った。

 

「私は葛城ミサト一佐です。そちらのようとは。」

 

と聞いた。

 

「ことは一刻を争っている。単刀直入に言おう。あの怪物はなんだ。」

 

と聞いてきたが

 

「こちらも調べていますが何ものかはハッキリ分かりません。」

 

と答えた。

 

すると矢口が

 

「ネルフが極秘に倒している使徒ではないのか?」

 

と首を突っ込んだ。

 

「こちらの検査の結果使徒ではありませんでした。」

 

その瞬間会議室は騒がしくなった。

 

「使徒ではない…だと…」

 

「そんな…」

 

ミサトは焦る大臣達を無視し、

 

「こちらから応援は出しますか?」

 

と聞いた。

 

するとある大臣が

 

「おい!まさか日本を乗っ取ろうとしているのか?!」

 

「はっ?」

 

いきなりの質問に驚くミサト。

 

「ちょうど首都移転の話をしていたころだ。都合が良過ぎる。仮に使徒ではないなら何だ。例のエヴァンゲリオンとかいう奴か。」

 

「いいえ!違います!エヴァはこんなではありません!」

 

と反論するも、

 

「嘘だ!そんなものでっち上げられる!」

 

「秘密組織だからって何でも許されると思うな!」

 

「くっ…」

 

ここまで言われたら話などできない。

 

ミサトは電話を切った。

 

そして、近くの机を蹴った。

 

「何なのよ!あの対応!日本の存亡がかかっているのに!」

 

「無理もないわ。我々には秘密が多いもの。」

 

リツコが冷静に言った。

 

ミサトは悔しかった。

 

その様子をゲンドウと冬月は見ていた。

 

「酷いありさまだな…」

 

冬月が言った。

 

「あぁ…」

 

とゲンドウが言った。

 

「これからどうする。我々の権限が使えるのは第3新東京市のみだけだぞ。」

 

と聞いた。

 

「せいぜい見せてもらおうか。日本国の力を。」

 

とゲンドウはモニターに映る映像を見て言った。




政府とネルフがとうとう対立してしまいました。
ここから大変だ…

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