結ばれしシン世界   作:薫製

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君の名は。まだ映画やってるし…
あのシンゴジラですらブルーレイ出るのに恐ろしいな。
東映どんだけ稼ぎたいんだよ…


神対神

第三新東京市特別総理官邸室

 

 

 

「東京で爆発が!」

 

 

 

職員が入ってきた。

 

 

 

「おいおい…もうN2兵器が落ちたのか?」

 

 

 

里見が聞いた。

 

 

 

「いえ…ゴジラが原因かと…」

 

 

 

その職員が言った。

 

 

 

「前線部隊は?」

 

 

 

赤坂が聞いた。

 

 

 

「ほぼ全滅…」

 

 

 

その言葉を聞き空気が変わった。

 

 

 

「矢口…」

 

 

 

泉は窓からその方向を見ていた。

 

 

 

ゴジラが爆発した場所はクレーターのようになっていた。

 

 

 

爆心地の近くの物は全て蒸発して更地になっていた。

 

 

 

また周りの建物は溶けているものや壊れているものが多かった。

 

 

 

その中には科学技術館もあった。

 

 

 

科学技術館屋上

 

 

 

矢口は目を開けた。

 

 

 

空は暗かった。

 

 

 

(無事なのか…)

 

 

 

矢口は起き周りを見た。

 

 

 

科学技術館は何とか耐えきっていたが今でも壊れそうだった。

 

 

 

「大丈夫ですか?」

 

 

 

安田が出てきた。

 

 

 

「なんとかな…他のメンバーは?」

 

 

 

矢口は聞いた。

 

 

 

「まだ分かりません…」

 

 

 

その時ゴジラの咆哮が聞こえた。

 

 

 

二人はその方向を見た。

 

 

 

爆心地の中心でゴジラが立ち上がり吠えていた。

 

 

 

「死を知らないか…」

 

 

 

矢口は呟いた。

 

 

 

するとゴジラがまた光出したが光線を吐かず口から少量の煙を出していた。

 

 

 

「ゴジラは何をしようとしてるんだ…?」

 

 

 

矢口は見ていた。

 

 

 

ネルフの車両は無事だった。

 

 

 

中では忙しくオペレーターが情報を叫んでいた。

 

 

 

「ゴジラ周りの放射能を吸収!体内放射能が上がっていきます!」

 

 

 

マコトが言った。

 

 

 

「零号機は?」

 

 

 

ミサトは言った。

 

 

 

「健在です。いつでも撃てます。」

 

 

 

マヤが言った。

 

 

 

「了解。レイ。ゴジラを撃って。カウントは省略でいいわ。」

 

 

 

「はい…」

 

 

 

レイはゴジラに照準を合わせ撃った。

 

 

 

青白い光線がゴジラに向かっていく。

 

 

 

するとゴジラはまた背中を紫色にして光線を吐いた。

 

 

 

両方の光線はぶつかり激しい衝撃が起こる。

 

 

 

しかし陽電子砲が押され爆散し光線は零号機を襲った。

 

 

 

「レイ!」

 

 

 

ミサトは叫んだ。

 

 

 

「零号機完全に沈黙!パイロットは無事です!」

 

 

 

マコトが言った。

 

 

 

その様子を矢口は見ていた。

 

 

 

「さすがに無理か…」

 

 

 

矢口は拳を握った。

 

 

 

すると矢口の視界が暗くなった。

 

 

 

安田が何か叫んでいた。

 

 

 

上を見るとゴジラに使おうとした在来線爆弾が落ちてきていた。

 

 

 

矢口はただ見ているだけだった。

 

 

 

すると矢口の上で何故か爆発した。

 

 

 

衝撃波を耐え見てみたらそこには弐号機と四号機がボロボロだが手で守ってくれた。

 

 

 

「アンタ…日本しっかり守んなさいよ…」

 

 

 

アスカは矢口にそう言い弐号機の手を差し伸べた。

 

 

 

「弐号機こちらに向かってきます!」

 

 

 

シゲルが言った。

 

 

 

そして弐号機は車両前で止まり矢口と安田を降ろした。

 

 

 

弐号機はやがて活動限界になり止まった。

 

 

 

四号機も同じだった。

 

 

 

だが

 

 

 

「初号機今だ安否不明!パイロットの生存も確認不能!」

 

 

 

マヤが叫んだ。

 

 

 

その言葉を聞き三葉は泣き崩れた。

 

 

 

「なんで…なんで…あのシンジ君が…」

 

 

 

瀧は聞こえもしないマイクに叫んだ。

 

 

 

「シンジ君!お前はそんな程度か!そんなものでくたばるなんてそんなの駄目だ!」

 

 

 

初号機エントリープラグ内

 

 

 

シンジはLCLの中に浮いていた。

 

 

 

電源は落ちていて真っ暗だった。

 

 

 

そのシンジの前に何かが浮いていた。

 

 

 

(あれは…)

 

 

 

それは瀧と三葉から貰った組紐だった。

 

 

 

すると引かれるようにエントリープラグの奥に吸い込まれていった。

 

 

 

そこには何がいるかは分からないがシンジには分かった。

 

 

 

「母さん…?」

 

 

 

もちろん返事は無い。

 

 

 

シンジはやがて再びレバーを持ち言った。

 

 

 

「諦めて…たまるか…!」

 

 

 

その目は赤かった。

 

 

 

突然一つの警報機が鳴った。

 

 

 

「ゴジラの近くに高エネルギー反応!」

 

 

 

マヤが叫んだ。

 

 

 

「まさかシンジ君?!」

 

 

 

ミサトが言った。

 

 

 

「まさか!初号機は活動限界なのよ!」

 

 

 

リツコが否定した。

 

 

 

矢口は呟いた。

 

 

 

「来た…」

 

 

 

ビルの残骸から出てきたのは初号機だった。

 

 

 

ゆっくり起き上がり強引に口の拘束具を破った。

 

 

 

その時ゴジラは光線を初号機に向け撃った。

 

 

 

初号機は右手を出しATフィールドで防いだ。

 

 

 

ゴジラは更に火力をあげた。

 

 

 

しかしビクともせず初号機はゴジラに向かっていった。

 

 

 

やがてゴジラは光線が切れた。

 

 

 

ゴジラは少しよろけた。

 

 

 

初号機はその瞬間無かった左手を復元し更に変形させゴジラをパチンコ球のように飛ばした。

 

 

 

ゴジラはビルにぶつかり止まった。

 

 

 

ゴジラは体勢を整え光線を撃った。

 

 

 

初号機は自らも光線を撃った。

 

 

 

2つの光線がぶつかり激しい衝撃が襲った。

 

 

 

だが初号機の方が勝りゴジラの光線は消え初号機の光線がゴジラに直撃した。

 

 

 

ゴジラは苦しそうに声をあげた。

 

 

 

ミサトらは健在していたビルの屋上で戦況を見ていた。

 

 

 

「あのゴジラを…圧倒している…」

 

 

 

瀧がそう言った。

 

 

 

だが、

 

 

 

「プラグ深度180をオーバー!もう危険です!」

 

 

 

マヤがパソコンを見て言った。

 

 

 

「やめなさいシンジ君!人に戻れなくなる!」

 

 

 

リツコがそう叫んだ。

 

 

 

「おい…人に戻れなくなるってどういう事だ!」

 

 

 

矢口はリツコになげかけた。

 

 

 

「エヴァとパイロットは神経を直接リンクさせて動いているの。プラグ深度はそのリンクを表してるの。今の初号機は人知を超えている。このままいくとシンジ君を取り込んでしまうわ。」

 

 

 

リツコが説明した。

 

 

 

初号機はゴジラに向かっていった。

 

 

 

その上に天使の輪のようなものが出てきた。

 

 

 

するとミサトは叫んだ。

 

 

 

「行きなさい!シンジ君!」

 

 

 

「ミサト?!」

 

 

 

リツコは驚いた。

 

 

 

ミサトは言い続ける。

 

 

 

「誰かの為じゃない!あなた自身の願いのために!」

 

 

 

やがて初号機はゴジラの前に立った。

 

 

 

初号機は右手を振り上げた。

 

 

 

初号機はゴジラの胸と思わしき所に手を当てた。

 

 

 

初号機プラグ内

 

 

 

シンジはエントリープラグの奥に向かっていた。

 

 

 

そしてあの人を探していた。

 

 

 

「クソッ…どこだ!」

 

 

 

すると奥から声が聞こえた。

 

 

 

何故助けようとする。

 

 

 

シンジは驚いたが言った。

 

 

 

「こんなことしたって奥さんは帰ってこない!同じ思いの人が増えるだけだ!あなたは間違っている!だから今助ける!」

 

 

 

その言葉を言った時初号機の上にあった天使の輪が変化し赤いブラックホールのようになり周りに広がっていった。

 

そして初号機は空に浮いていった。

 

 

 

「そんな…形状制御のリミッターが外されています…解析不能…!」

 

 

 

マヤが説明した。

 

 

 

「人の域に留めておいたエヴァが本来の姿を取り戻していく。人のかけた呪縛を解いて、人を超えた神に近い存在へと変わっていく。天と地と万物を紡ぎ、相補性の巨大なうねりの中で、自らをエネルギーの凝縮体に変身させているんだわ。純粋に人の願いを叶える、ただそれだけのために!」

 

 

 

リツコの言葉を聞きながらミサトらはただ見ているしか無かった。

 

 

 

「シンジ君…」

 

 

 

三葉は瀧と手を繋ぎそう呟いた。

 

 

 

「うおぉぉぉーーーーーーーっ!!」

 

 

 

シンジは青白い光に包まれ奥に向かっていた。

 

 

 

その奥から漆黒の闇が見えてきた。

 

 

 

「あれか…!」

 

 

 

すると闇が自ら迫ってきてシンジを包み込んだ。

 

 

 

そこにはただ暗かった。




次回最終話!
最後まで全力で行きます!

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