もしもベル・クラネルにこんなスキルがあったなら:短編集 作:自堕落キツネ
バベルにある、普段は
「俺がガネーシャだ!!」
「はいはい、ガネーシャガネーシャ」
と、いつものやり取りをこなし
「で、なんでウチらを呼んだん?」
「うむ!!まずはこの資料を見てほしい」
ロキからの質問には直接答えず資料を配布するガネーシャ
「お前たちを呼んだのはベルに関係がある」
「ベルって確か、非公式で『
「うむ、そのベルに少々特殊なスキルが発現したのだが、手伝いをしてほしくてな、詳しくは資料を見てくれ」
ヘファイストスとロキの発言で、他の神々も各々の
ガネーシャより配布された資料に目を通して、誰もが目を見開いた。
『
・自己鍛練、同一ファミリアとの鍛練、主神との鍛練により獲得
・限界に迫る、超えるほど効果上昇、鍛練内容によりランクアップ前に発展アビリティ獲得の可能性有り
・主神との鍛練時、基礎アビリティを一時封印することでスキル効果高補正付与
・獲得済アビリティ・剣士
・拳打
・対異常
破格、としか言い様のないスキルに固まる中で、ヘファイストスは気になった部分をガネーシャに問いかけた。
「ねぇガネーシャ、発展アビリティの剣士と拳打は分かるんだけど。どうして対異常まで発現してるの?まさか毒を飲ませるなんてことは貴方だからしてないと思うんだけど。」
「俺がそんなことする訳ないだろう。一緒にダンジョンに行ってる者が言うには、ベルが行き付けにしてる店のウェイトレス二人から毎日弁当を貰っているらしい。だがあまり上手くないらしくてな、前に試しに一口貰った時のは言葉にできない味だったそうだ。」
「それで対異常が発現するってどんな味なのよ。」
という会話をとある女神が表向き無表情で聞いていたり。
と、集められた顔ぶれを見て、疑問に思ったらしいロキが
「大体どんな頼みかは予想ついたけど、なんでミアハとタケミカヅチがおらんのや?あの二人なら呼ばれそうなもんやけど。」と問うが
「シャクティと相談したんだが、「あのお二方の下に居ては無自覚に女性を口説く術まで身に付けそうなので却下」と言われてしまってな。」
とのガネーシャの返答に思わず納得し、吹き出してしまう。
「それで、ギルドには先に話を通してある。本人も乗り気だし、もし良ければベルを一年間研修させてほしいのだが。」
「私は構わないわよ。真っ白な子に一から教えるのも面白そうだし。」「ウチもええで。」
「ありがとう、細かいことは後日で良いか?それと、もちろんベルのスキルに関しては他言無用で頼む、まだ目立たせたくは無いからな」
「「「あぁ(えぇ)」」」と口外しないことを約束し、その日の集まりを解散した。
これより、アチコチのファミリアで研修中にやたらと騒動に巻き込まれるベルの受難が始まるのである。
case1:ヘファイストス・ファミリア
不用意な発言で椿に火を点けて振り回されたり
ヴェルフに魔剣の形体(矢の鏃、一発限り等)という素人故のアイデアを口にしたり
case2:ディアンケヒト・ファミリア
教育係になったアミッドとデートしたり
case3:ロキ・ファミリア
ベートにケンカ売られたり
ティオナと趣味(英雄の話とか)で盛り上がったり
アイズと天然しあったり
レフィーヤにToLoveるしたり
少年の受難が続く
ネタはあっても文に起こせず
誰かに委託したくなってくる