もしもベル・クラネルにこんなスキルがあったなら:短編集 作:自堕落キツネ
戦闘描写頑張ってみた
会話文(にはなってないけど)が難しいです
『熱狂闘争』
・武具防具装備不可
・『力』『耐久』『敏捷』の強化、成長率上昇
・
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
間違っていないと、僕は言える。
正確には、
ダンジョンに『強者との』出会いを求めるのは間違っているだろうか
『ヴォォォォォ!!』
「ハァァァァァ!!」
何故なら、ここ五階層で今の僕にとっての
始まりはルームで休憩しているときだった。
重い足音が聞こえてきて警戒していたところに、ルーム唯一の入口からミノタウロスが入ってきたのだ。
その姿を認識した瞬間にベルは駆け出し、顔面に飛び蹴りを喰らわせた。
ミノタウロスは一瞬怯んだが、すぐさま殴りかかり、ベルはかろうじて腕を交差させて防御したが、ルーム中央に弾き飛ばされてしまった。
そこから、本能と直感を総動員させての闘争となった。
拳には拳を、蹴りには蹴りを返し、攻撃を攻撃で潰す。
互いの攻撃に、その苛烈さと威圧に、無意識に笑みを浮かべあう。
戦いが始まってから五分もたっただろうか、互いの血で床が濡れ、ベルが足を滑らせたのに合わせ、ミノタウロスが渾身の一撃を放った。
体勢が崩れたままの反撃では相殺できず、大きく弾き飛ばされてしまった。
空間が一瞬硬直し、互いの全霊の一撃を構えた。
ミノタウロスは四つん這いとなり、己の最大の武器である角を、ベルは前傾姿勢となり、右脇に右拳を付けるほどに腕を畳んだ。
静寂が一瞬支配し、次の瞬間、疾走した。
迫るエモノに、ミノタウロスは全力で角を振り上げ、ベルは未だ腕を畳んだまま、勝利を確信したミノタウロスが笑みを浮かべようとしたとき、ベルは勢いよく右脚を踏み込み、全身を左に捻った。
ベルの右目を貫通せんとした角は頬を掠め、力を溜め込んだ拳をミノタウロスの眉間に叩き込み、頭を床にバウンドさせた、浮き上がった頭の角の根元をそれぞれミシミシと音が鳴るほど握りしめ、下に引きながらアゴに膝をカチ上げる。
二度、三度と繰り返し、遂に角が耐えきれず砕けた。
仰向けに倒れたミノタウロスに、一切の油断なく近づき、片足を持って勢いよく反転、壁へ叩きつけるように投げてすぐ、後を追う。
壁にクモの巣状のヒビを作り、落ちる前に追い付いたベルの飛び膝蹴りが襲い、ミノタウロスの頭を潰した。
息絶えたことを確認し、胸を無理矢理こじ開けて魔石を回収する。砕けた角もそのままドロップしたので、「今日は運が良いなぁ~」と呟きつつ、立ち上がったところで、傍観者達が居たことにようやく気づいた。
自分達の不手際で逃がしたミノタウロスを追いかけていたアイズ、ベート、ティオナの三人は、一人と一体の闘争に魅せられていた。
特にティオナは自身がパワーファイター系であるために、その瞳は輝いていた。
特徴的な見た目なのに見覚えのない冒険者に、まずは謝罪をと近づく
「あの、………大丈夫ですか?」
「はい、問題ないです。」
おずおずと聞くアイズに、ベルは軽いチェックをしてから返した。
あのミノタウロスが自分達の不手際で逃がしたものであることを説明し、謝罪をしようとしたのだが
「ありがとうございます。お陰で良い戦いが出来ました。」
と、満面の笑みで返されてしまい、困惑してしまう。
それでも、と思ったのだが、先程のミノタウロスで最後であったので、報告も兼ねて、本陣へとベルも連れて戻る。
道すがら、ティオナに戦いの内容を褒められ、照れている様子は先程までとの差が著しい。
本陣に戻ってすぐ、幹部の面々に嬉々として先程の戦いの様を語るティオナ。
スキルを聞くティオナと、答えようとするベルに(世話焼きママな)リヴェリアが説教をしたのはいうまでもない。
この後、時々ファミリア同士(主にパワーファイター系)の交流があったそうな。
尻切れトンボな感じですが許してください
もう、思いつかんのです。
書いてから気付いたんですが
確か、ティオネのスキルと部分的に似てません?