もしもベル・クラネルにこんなスキルがあったなら:短編集   作:自堕落キツネ

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幾つかの候補で悩む
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お気に入りの流派東方不敗のベルを読む
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触発される

てな流れです


『仮面人格』(ペルソナ3.4.5)

 アポロン・ファミリアとの戦争遊戯(ウォーゲーム)より二日前、ベル、リリ、ヴェルフ、命、リューの五人はベルのスキルについて話し合っていた。

 

 「なるほどな、つまりそのペルソナってのを俺達にも使える、じゃないか、呼び出せるようにするのか。」

 「うん、だから皆には明日いっぱい使って馴れてもらう為に早めに来たんだ。いきなりは感覚が掴みづらいと思って。」

 「分かりました、クラネルさん。では明日早朝から始めるんですね?」

 「はい、今日は移動で疲れてるでしょうからもう寝ましょうか。」

 

 

 

 『仮面人格(ペルソナ)

 

 ・もう一人の自分(ペルソナ)を呼び出せる

 

 ・繋いだ絆(コミュニティ)の強さに応じて対応するペルソナが強化される

 

 ・共闘相手の承諾によりペルソナを貸し与えることが可能(各ペルソナと人物に親和性有り)

 

 

 翌日、ベルからペルソナを借りた四人は馴れるためにチカラを試していく。

 

 「ははっ、こいつはスゲェな。」

 「はい、この子はリリにピッタリです。」

 「私は少々気恥ずかしいのですが。」

 「私は、少々複雑ですかね。」

 

 それぞれが借りたペルソナを模した仮面を被り、率直な感想を口にする。

 

 「じゃぁ、皆馴れたみたいですし明日に備えてもう休みましょう。明日の戦争遊戯(ウォーゲーム)、絶対勝ちましょう!!」

 「おう!!」「「はい!!」」「えぇ。」

 

 男女に別れてテントへ戻る、明日に備えて、万全を期すために。

 

 

 戦争遊戯(ウォーゲーム)当日、盛り上がるオラリオの住人や神々達、遠くを見るための『神の鏡』を展開し、開始の合図を今か今かと待っている。

 

 『それでは!!戦争遊戯(ウォーゲーム)、開幕です!!』

 

 同時刻、開幕を告げる銅鑼(ドラ)の音を聞き、ベル達は動き出す。

 古城跡地を東西南北に分かれ、ベルとリリ以外は単独で直進する。

 

 「おい、あいつらたったの五人で包囲するつもりか?」

 

 へらへらと笑う見張りのアーチャーとアポロン・ファミリアに賭けた者達。

 走り寄る五人は、自身の被る仮面を握り潰し能力を解放する。

 

 「あの(かた)情熱(ほのお)に鍛えられた(おれ)を容易く折れると思うなよ!!いくぞ『イッポンダタラ』!!『マハラギオン』!!」

 「リリだってベル様の役に立つんです!!いきますよ『ピクシー』!!『テンタラフー』!!」

 「力をお借りします!!『タケミカヅチ』様!!『マハジオンガ』!!」

 「あなた達の犯した罪の重さを知りなさい。『アヌビス』、『マハコウガオン』!!」

 「僕もそれなりに怒ってるんですよ。『ルシファー』、『サタン』、ミックスレイド『ハルマゲドン』!!」

 

 四方から走る炎、混乱をもたらす光、雷、光の柱。一度に喰らい、それでも戦闘の意思を持つモノ達にトドメを差すかのように頭上に現れる光の玉、弾けて辺り一帯を飲み込み、城が半壊どころかほぼ更地となる。それでも死者をなるべく出したくないために威力は抑えたようだ。

 盛り上がるどころか唖然となるオラリオの観戦者達、実況も仕事が頭から飛び、神々(特にアポロン)もアゴが外れそうなほど開いている。

 ゲームに例えるならば1ターンキル、随分と呆気なく終わってしまった。

 

 「おいおいベル、こりゃぁちとやり過ぎじゃないか?」

 「ア、アハハ。まさかこんなに威力があるとは思わなかったよ。」

 「これ、もうベル様のだけで終わってましたね。」

 「私が助っ人でこなくてもよかったですね。」

 「ま、まぁ、もしかしたら狙撃されてたかもしれませんし。」

 

 なんとも締まらない空気で戦争遊戯(ウォーゲーム)が終わった。のち、ヘスティア・ファミリアに入団希望する者が皆無だったのは仕方ないことだろう。




ノリと勢いで書いたので自分でもツッコミ所満載です。

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