もしもベル・クラネルにこんなスキルがあったなら:短編集 作:自堕落キツネ
この時に
今回はスキルは有りません
スキルを取得する要因の説明話ですね
ベル・クラネルの分岐点(異なるスキルの取得言い訳)オリキャラ有り
コンコン
ベル・クラネルが幼い頃、自宅に不思議な男性が訪れた。
「初めまして、■■■殿、
胡散臭い笑みを浮かべ恭しく礼をする。名前に反して黒いスーツで身を包んだ男はベルの祖父にそう名乗った。
「何故ワシの名前を知っておるのかな?」
ベルが見たことのない厳しい表情で問う祖父。
「実は
ニコニコと笑顔でそんな事を口にする。
「では、何か分かりやすい証拠は有るのかな?そもそも、持ってきたと言っても何も持っているようには見えんが。それに、それらがベルに悪影響を及ぼす可能性も有るのではないかね?」
「おぉ、そうでしたね。
警戒心を隠さずに問う祖父に、シロと名乗る男は胸ポケットから明らかにおかしなサイズのテレビやタブレット、ゲームコントローラー各種を取り出した。
「ふむ、確かに面白い服じゃがコレラはなんなのかね?」
「ハイ、コレラは~(略」
驚きを隠して問う祖父にテレビに内臓されたあらゆるゲームやアニメ、映画を、タブレットには電子コミックと二次創作を含む小説が保管されている事を説明した。耳元で子供には見せられない映像や小説、コミックなども。
試しにこっそりと視聴した祖父はたちまち気に入り、シロの肩に腕を回し誉め始めた。
「お主は良い奴じゃな!!」
「お褒め頂きありがとうございます。それでは、
するりと抜けたシロは来た時のように恭しく礼をし
「それではベル君、良い物語を期待していますよ。」
そう言葉を残して去っていった。
「ということがあったんじゃ。」
「いやいやいやいや、そこはもう少し警戒しましょうよ。」
遊びに来たと嘯くヘルメスが見たことのない道具に関して祖父に問うたところ、そんな答えが帰ってきた。
「大丈夫じゃ、あの男は嘘はついとらんかった。」
「つまり、ベル君の物語を知りたいだけと?」
「うむ。」
二名の目線は、ヘルメスの護衛として同行してきたアスフィと同じ色を4つ繋げると消えるパズルゲームをするベルに向けられる。
「アスフィお姉ちゃん強いねぇ!!」
「そうですか?でも、ベルも中々強いですよ。」
「本当!?」
「えぇ。」
「お爺ちゃんあんまりやってくれないんだぁ~。前に勝負して僕が勝ったらイジケちゃって。」
「そうですか。では、暇が出来たら遊びに来ますね。少々遠いですが、面白い物もありますし。」
未熟な錬金術師の少女が主人公のシリーズ物を思い浮かべながら答えるアスフィ。
雰囲気は姉弟のモノに近く、ベルも既にお姉ちゃんと呼ぶ程に懐いているようだ。
横を向いて口笛を吹く大人気ない老人がいたり、それを呆れた目で見る神がいたが。
数年後、祖父が亡くなりオラリオへと旅立つ決意をしたベルの前に変わらぬ姿のシロが現れた。
「お久しぶりです。ベル君、今日は君に渡したモノを持ち運ぶ為の道具を渡しに来ました。」
手渡されたのは手帳のようなモノ
「ページを開いて押し付ければ収納できます。但し、収納出来るのはテレビとコントローラーとタブレットの三つだけです。それ以外は入りませんからね。」
「ありがとうございます。シロさん。」
「いえいえ、それでは、良い人生を。」
そんな一幕もあり、ベルは遂にオラリオへと着いた。
「よし、頑張るぞぉ~!!でも、アスフィ姉さんには見つからないようにしなきゃ。絶対怒るよなぁ。」
さっきまでの威勢は何処へ行ったのか、途端に肩を落とすベル。
それでも、ここからベル・クラネルの物語は始まるのだ。
「ふ~ん、あの子がシロ先輩が言ってた子っスか。確かに面白そうっスね。ニヒヒ。」
怪しげなストーカーがいきなり発生したようだが。
ゲームのキャラのスキルを手に入れるにはどうすれば良いのかと考えた結果のオリキャラですね。
えぇ、ズルをしてると自分で思います。
このオリキャラ達は多分もう出ない筈です。