☆5出ぬぇ…………
あ、今回は短めです。
ーーside シフ
友達って、大切だと僕は思う。
間違った事をしたら止めてくれる友。
悲しい事があったら慰め、前を向かせてくれる友。
絶対絶命のピンチに助太刀してくれる友。
1人だけじゃ、できる事なんてたかが知れてる。
1人だけじゃ、心は救われる事はない。
1人だけじゃ、誰だって心細い。
家族じゃない他人の自分を助けてくれる。
なんの義理もないのになんの見返り求めない。
あの世界で『彼』が死んで、墓を守ると決めた僕を影から守ってくれたあの白猫は、僕を友として認めてくれたのだろうか。
全ての動くモノを警戒し、誰も寄せ付けなかった馬鹿な僕を。
いくつもの亡者や深淵の魔物達を、いつくもの命を奪ってきた僕を
ーー彼女は受け入れてくれたのだろうか
〜〜〜〜
「んで?どうすんだよシフ」
「どうしましょうかねぇ?元々悪いのはあかりだし…」
ところ変わって公園に移動した僕達。
只今、目の前の親友のピンチに助太刀すべきか考え中です。
目の前には2人の武偵に囲まれた
「はぁ……、陽菜まで出てくるし…ってか、あたし達もバレてんじゃね?」
「ほぼバレてるよ。ししょーが気づかない訳ないしね。たぶん、僕がいるから帰宅中に遭遇したって思われてると思うよ。」
「あ〜、同じ男子寮だからか。じゃあ、あたしは仕事仲間ってとこか。…………ん?ししょー?キンジ先輩のことか?」
「んにゃ、陽菜ししょーのこと。隠密やら秘術を教わってるの」
「………ふーん」
あの秘術は、僕にとって必要不可欠だよ。
っと、話が逸れたね。あかりを助けるかどうかだったっけ?
「ん〜……。ライカライカ、あかりと逃げてストーカー仲間になるのと、上勝ちしてストーカー仲間になるののどっちがいい?」
「どちらにしろストーカーになるのかよ。……他に案はないか?」
「考えてるけど……」
「おい。お前、出身どこ中だ?」
「い、一般出身です。中三の2学期に武偵高付属中に転入しました」
「……|般中≪パンチュー≫か」
…むぅ?あかりがストーカーしてた時点で詰んでない?
弁解もできないし、何より現行犯で見つかってるのが痛い。
ほぼ、
「ーー陽菜、こいつは大丈夫だ。下ろせ」
「……御意」
「ーーっ!!」
ぬぅ…。誤魔化す?実はキンジ先輩のファンでした!って感じで……無理だね。嫌悪感丸出しの態度だったし。
「ぱ、
ーーふわっ
「ーー!!?」
「ーーぱっ、ぱんちゅーが!?」
「ーー不覚!?」
「……ありゃりゃ、パンチュー丸出しってか?」
「……囮になる?いやいや、ししょーを惑わせられる訳………ん?」
ふと、思考から公園へ意識を向けると、あかりのスカートが捲れ、中にあった下着が丸見えになってしまっていた。
……………?? ポン(・・?)
…………? ポン(・ω・`)
…… ポン( ´ ・ω ・ ` )
…!! チーンΣ(・Д・` )
「治安発生だぁ!」
「いきなりどうしたお前」
「やばいよ!あかりがキンジに襲われる!!」
「いやまて、過去完了形だけど元から〆られそうだっただろ」
「ってやっべぇ!直視だ!!狼さんモードにはいるぞ!?あかりがやられる!!」
「ちょ、おま、待て」
隠密なんてしてられるか!僕は助太刀させてもらうぜ!←元からバレてる
「あかりぃ!!逃げろぉ!!」
「ふぇぅっ…!シフぐん……」
「うわっ!めっちゃ泣いてんじゃん!?大丈夫!?」
「穢ざれた……。遠山キンジに穢ざれたよぉ…」
「パンチュー見られたくらいで何言って……って!?おま、ガチ泣きし過ぎだろ!?」
「ライガァ……。これじゃぁ、アリア先輩にお近づぎでぎないよぉ…」
これはヤバイ!これはヤバイ!!
あかりが幼児化しちゃって……って、そっちじゃなかった!
マジでヤバイ!狼さんモードに入ったキンジ先輩は、お姉ちゃんですら警戒するくらいだ!
実際に僕は見たこと………………無かったと思う。たぶん無かったんじゃないかな?記憶にないし。
確か、お姉ちゃんが言うには………
『いいですかシフ?もし、キンジさんの雰囲気が変わったら……女の子関係でトラブルというか、セクハラ紛いのことが起きたら、警戒するようにして下さい』
『え?どうして?』
『…………アレは女の子には猛毒なのです。……もし間違えられて、万が一にもシフが口説かれたら色々まずいのです』
『??なんて言ったの?』
『まぁとにかく、そのキンジさんは覚醒した状態と考えて下さい』
『アッハイ』
『具体的には、常時30倍界◯拳+女の子のメンタルキラーが付属された状態になります』
『え?何それめっちゃ怖い』
『過去の強襲科1年生は、キンジさん1人で全滅させられたという噂も上がりました』
『え?嘘だよね??その話ってバトルロイヤル形式だったよね?』
『さらに、わたしとリリちゃんの見立てではあと3回以上の変身を残していると思われます』
『ルームメイトが
『貴方も2、3回は変身できるでしょう?』
いや、出来ても戦闘力は上がらないよ普通。
「って、回想してる暇じゃない!ライカ!!あかりを連れて早く逃げろ!!」
「わ、分かった!………シフはどうするんだ?」
「……僕は足止めをするよ。この中で男の子は僕だけなんだ。………僕だけがあの人と対等に戦えるんだ」
「……シフ…お前…」
「……ふっ、時間を稼ぐのはいいけど、別にアレを倒してしまっても構わないんでしょ?」
「倒したらストーカー仲間になるんじゃなかったか?」
「あ、素で忘れてた」
なんか締まらなかったけど、ライカに
「うあああああ」
「し、師匠!?傷は
そこでは、
「ししょー!早くキンジ先輩から離れて下さい!!」
「シ、シフ殿?しかし、師匠が!」
「男の子の僕なら大丈夫です!でも女の子のししょーが近づくのは逆に危険です!」
「し、しかし」
「このままではししょーがワンワンされるかもしれません!」
「わ、わんわん?」
「ワンワンされた後にガウガウされてミャーミャーになっちゃうかも!」
「よ、よく分からぬでござるよ」
「最終的には交尾されると思います」
「こ、交ッ!?な、何故最後だけ生々しいのでござるか!?」
というか、そんな言葉知っておられたのか!?と、顔を赤く染めて言われたけど、僕だって交尾くらい知ってるよ?←野生レベルの性教育
前世であの白猫に迫られたことあったもん。
「子孫がいた方が墓を守りやすくなると思わない?」とかなんとか言って発情期の彼女に迫られた時は
取り敢えず落ち着くまで鬼ごっこしてたら、我に返った彼女が全身を真っ赤に染めて「………あ、え、えっと…あぅ…わ、忘れて!!」って言われたからさっきまで忘れてたよ。
確かそのあと、透明さんや団長さんとか、彼女の仲間みんなにニヤニヤした顔で見守られて居たのに気づいて、全身から煙を出してショートしたんだっけ。
ししょーに下がってもらい、先輩に対面する。
「さて、キンジ先輩……倒させてもらうよ!」←ストーカー仲間云々のことを忘れている
「うあああああ」
「シ、シフ殿?お手柔らかに頼むでござるよ?」
大丈夫大丈夫、手は使わないから。
スゥ〜〜と息を吸い、肺がいっぱいになったところで止める。
ーー風の音だけが響く一瞬の静寂の後、僕は口を開けた。
「女の子に抱きつかれて興奮する変態ッ!!」
「グフッ」←2HIT(アリア×2)
「匂い嗅いで興奮しまくる狼野郎め!」
「ゴフッ!」←6HIT(アリア×4)
「女の子の下着ばっか見て興奮する変態野郎ッ!!」
「ガハッ!」←11HIT(白雪×1、理子×1、あかり×1、アリア×2)
「女の子の身体をジロジロみるケダモノ!!」
「ゴハァッ!!」←21HIT(白雪×2、理子×1、あかり×1、アリア×6)
「す、ストップでござる!そこまででござる!!」
※第1巻から計算した模様。
よし!
74層のボスならワンパンだぜ!
「………」チーン
「……よし!」
「よし、では無いのでござるよ!?」
さすがのキンジ先輩も第1変身の状態なら、らくしょーだったね。
………はっ!!これは俗に言う上勝ちというやつなのでは!?
「あぁ、師匠が真っ白に燃え尽きてしまわれた!!」
「お、僕と
「ど、どどど、どうするのでござるか!?」
「①放置。
②頭に斜め45度からチョップを入れて治……直す。
③引きずって回収する。」
「ろくな回答が無いのでござるか!?」
「変態死すべし慈悲は後日払いで」
取り敢えずあかりは退避させられたし
ーーーーto be continued!!
火球
呪術を志す者にとっては一般的な術
火球を生みだし、投げつける
シフは媒体なしで使用出来るので、周りからは急に発火するように見える。
火球のサイズは野球ボールぐらい。
発生した火球を握ることで火力を圧縮して威力をあげられる。但し、コツを掴まなければこの際に手を火傷してしまうため、一般的には伝えられていない。