俺がヒーローなのは間違っている   作:Parliament

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能力

 

小町は俺が起きた事を

両親とヒーロー協会に伝えるため外に電話をかけに行った

つまり

 

「暇だ...」

 

空き時間というものは好きだが

両手が使えないとなると

本もゲームも出来ない

寝て待ってるか...

 

そうだ、あの時俺に起こった時が止まった様な感覚は何だったんだろうか

プロスポーツ選手などが良く言う

"ゾーン"って奴なんだろうか?

体感では8秒ほど止まっている様に感じたが"ゾーン"って奴はそんなに止まるモノなのか?

 

うーん分からん

取り敢えず試してみるか

止まるって言ったらアレだな

 

「ザ・ワールド!時よ止まれ!」

 

「お兄ちゃん〜」

 

目が合った...

死にたい

おれの黒歴史が一つ増えた

取り敢えず弁明をしなければ

 

「いや、これはだな...

あれ?小町さん?おーい」

 

小町が止まっている

放心してるのか本当に時が止まっているのか

後者ならまだ良いが前者なら完全に

アウトだ

 

8秒くらいたった後小町が動き出した

 

「あのー小町さん?」

 

「お兄ちゃん頭でも打ったの?」

 

前者でした...

養豚場のブタでもみるかのように冷たい目だ

やめて、そんな目で兄を見ないで

 

「で、ごみぃちゃん何であんな事してたの?」

 

ナチュラルにゴミ扱いをされた...

 

「いや、それがだなお前を助けたとき

時間が止まってるように感じたんだ、それで...」

 

「それで?」

 

こえーよあと怖い

 

「また出来るかなーと思って...」

 

「で、結果は?」

 

「知っての通り小町を放心させたくらいです」

 

だから小町さん怖いですって

 

「ん?放心?ごみぃちゃん、小町放心なんてしてないよ」

 

ん?

 

え?って事は本当に時が止まった?

 

て事は台詞を言い終わった後に止まったって事か?

もうちょっと早く止まってくれよ

 

てか問題はそこじゃ無い

時が止まった?

 

「え?ごみぃちゃん本当に時間止めちゃったの?」

 

「あ、ああ多分」

 

「本当に?妄想とかじゃなく?」

 

妄想ってひでぇな

まあ俺も逆の立場ならそう思うが

 

「じゃあもう一回やってよ!」

 

「やっても良いが小町には分からないだろ」

 

「うーん、そうだ!」

 

何か思いついたみたいだ

 

「時間が止まってる間に上半身を起こせば良いんだよ」

 

それなら小町から見れば俺が寝てる

状態からいきなり上半身を起こした状態に見えるな

 

「分かった」

 

今度は口に出さず心の中で言おう

 

 

ザ・ワールド時よ止まれ

 

「おーい小町?」

 

よし止まったみたいだ

後は上半身を起こせばっと

後3秒くらいか

取り敢えずやることもないから小町の顔でも見ておこう

うん可愛い

 

「うわ、本当に上半身を起こしてる」

 

うわって何だうわって

 

「もう良いか?意外とこの体勢辛い」

 

「うん、いいよー」

 

小町の許しが出たのでまた寝っころがる

 

「本当に時を止めちゃったんだ」

 

「まあ、そういう事になるな」

 

「凄いね!あ、そう言えばお兄ちゃん

ヒーロー協会の人とヒーローが明日来るって」

 

やっとお兄ちゃんに戻ったな

ごみぃちゃんは結構キツい

 

「そうか、ありがとうな小町」

 

ん?ヒーロー協会は分かるが何で

ヒーローも来るんだ?

俺が殴り掛かろうとしたから文句を言いに来たのか?

胃が痛い

どうしよう土下座か?土下座だな

どんな人だったっけあまり覚えていない

取り敢えずヒーロー協会の人が来たら全力で土下座しよう

 

 

 

その後両親が来て親父は

良くやったなもうあんまり無茶はするなよ、と言って俺の頭を撫で目尻を

抑えて病室から出て行った

 

母親は俺を抱きしめ良かったと泣いてくれた

 

あまり愛情を受けて育ったと思っていなかったがそれは間違っていた様だ

 

面会時間が終わり両親は小町を連れて帰った

 

何となくだが今日は良く眠れそうな気がした




今日3回目の投稿です
見ている人が多くなり調子に乗って3回目です
書いたものを溜めるという事が出来ないです

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