マインドクラッシュは勘弁な!   作:あぱしー

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前回のあらすじ
遊戯「『力』って脆いだろ?」


そしてダイジェスト版の効果により! 更新速度が心なしか上昇するぜ!




第70話 繋がる縁

 

 敗北の悔しさに膝を突き首を垂れるデプレ。

 

 そして己の全力をぶつけ、デュエルを通じて感じ取った遊戯の姿にデプレは思わず呟く。

 

「……強いな……その心が……」

 

 そんな膝を突いたデプレに遊戯は手を差し出しながらニヒルに笑い、問いかける。

 

「俺はお前の眼鏡にかなったのか?」

 

「ああ……勿論だ……話そう……」

 

 その遊戯の手を取りながら立ち上がったデプレ。

 

 そして懐から2枚のカードを遊戯に示す。

 

「だがその前に……レアカードと……パズルカードだ……」

 

 しかしその2枚のカードの内パズルカードのみを受け取る遊戯。

 

「……パズルカードだけで……いいのか?」

 

「ああ、俺はレアカード欲しさにこの大会に参加したわけじゃ無い」

 

 思わず問いかけたデプレに遊戯は自身の目的をボカしつつ返す――遊戯の記憶云々の話は短時間で話せるような内容ではないゆえに。

 

「それで話は?」

 

 遊戯は話の続きを促し、それに応えデプレは静かに語りだす。

 

「オレは……いや、オレたちは……『ペガサスミニオン』……ペガサス様の……養子だ……」

 

 遊戯はデプレが言い直した「オレたち」との言葉から他の複数人と共に行動していることを察する。

 

「……『グールズ』という組織が……ペガサス様の生み出した……デュエルモンスターズを……汚すような行いを……している……」

 

 その「グールズ」について話すデプレの姿には溢れんばかりの「怒り」が込められていた。

 

「……オレは……一人のデュエリストとして……そして家族の一員として……ヤツらを決して……許せない……」

 

 そう言いながら拳を握りしめるデプレの姿に遊戯もまたデュエリストとして義憤にかられる。

 

 そして遊戯は確認を取るようにデプレの目的を問いかけるが、先にデプレが答えた。

 

「つまり――」

 

「ああ……オレたちは……その『グールズ』を……潰しに来た……」

 

 そのデプレに遊戯は尋ねる。

 

「だが『組織』なんだろ? 数も多い筈だ――そっちの人数がどれだけいるかは知らないがどう攻める?」

 

 デプレたちの人数を遊戯は知らないが「ペガサスの養子たち」である以上それ程人数はいない筈であることは容易に想像できる。

 

 ゆえにどういう策を取るかという遊戯の問いにデプレは人差し指を一本立てながら答えた。

 

「……この組織は……頭の意向をそのまま……全体に反映している……ゆえに頭を取れば……後は烏合の衆だ……勝手に潰れる……」

 

 さらにペガサスミニオンの調べからKCも動いているとの情報がある為、勝算はかなりあるとデプレは太鼓判を押す。

 

 しかし問題もあった。

 

「だが……想定よりも……かなり規模が大きい……組織のようだ……」

 

 短期間でありえないスピードでグールズの規模が膨れ上がっていた。誰かさんが追い詰めたせいだ。

 

「……ゆえに……手を貸して欲しい……頼む……」

 

 それゆえに有志を募るデプレは遊戯に頭を下げ願い出る。

 

 だが遊戯の答えは決まり切っている。

 

「いいぜ! 俺も一人のデュエリストとしてカードを穢すような奴らは許せない!」

 

 再度デプレに手を差し出す遊戯。

 

「……感謝する……まずは情報を……共有しておこう……グールズの総帥の名は……『マリク』だ……」

 

 その手を力強く握ったデプレは打ち倒すべき「敵」の名を遊戯に伝え、ここに共同戦線が張られたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 人気の少ない路地裏にて髪を金に染めた不良めいた男が恫喝するように声を張り上げる。

 

「このカードじゃなくて、そっちのカードを俺に寄越しな!」

 

 声を張り上げるのは名蜘蛛(なぐも) コージ。

 

 遊戯たちが通う童実野高校の学生であり今回のバトルシティに参加しているデュエリスト。

 

「で、でもアンティに賭けていたのはこのカードで――」

 

 そんな名蜘蛛の恫喝に弱々しく返す気の弱そうなデュエリストだが――

 

「あぁ!? 別に構わねぇだろうが!!」

 

 名蜘蛛はその言い分を取り合わず声を張り上げるばかりだ。

 

 だが突如としてそんな両者の間に立つ小さな影。

 

「そこのお前! 待つんだぜい!」

 

 大会運営の一端を任されているモクバであった。

 

「ん? 何だぁ、このガキは?」

 

 しかし名蜘蛛は大会開始の宣言時にモニターを見ていなかったのか見知らぬ模様。

 

「大会運営を任されているモクバ様だぜい! こういったトラブルを解決するのも俺の仕事だ! ちょっとそのカードを見せて見な!」

 

 知らないならば教えてやろうと名乗りを上げつつ、問題になっているアンティに賭けられたカードを名蜘蛛の手から取りしっかりと確認するモクバ。

 

「あっ! 何勝手に取ってやがんだ!」

 

「うん! このカードならアンティに何の問題もねぇぜい!」

 

 憤慨する名蜘蛛の余所にカードのレアリティを確認。

 

 そしてモクバは名蜘蛛に非があると判断し、大会運営を任されるものとして職務を果たす。

 

「これ以上、騒ぎ立てるなら『警告』じゃ済まないぜ! ルールを守れない奴に決闘者(デュエリスト)を名乗る資格なんてないぞ!」

 

 真摯に名蜘蛛の目を見てデュエリストがなんたるかを語るモクバ。

 

「ハァ? 俺はそう言う話をしてるんじゃねぇんだよ! 関係ねぇガキは引っ込んでろ!」

 

 だがこの問題の本質はそこにはない。

 

「だからまずはそのカードを返しやがれ!」

 

 ゆえに名蜘蛛はモクバが手に持つカードに手を伸ばすが――

 

 

 その名蜘蛛の腕を掴む何者かが現れる。

 

 

 その男は赤紫色の毛色のおかっぱ頭の男。

 

「この方に危害を加えるようなマネは止してもらおうか」

 

「だ、誰だテメェは!」

 

 おかっぱ頭の男の言葉と共に強く握られた名蜘蛛の腕。

 

 その握る手の力強さに思わずテンプレ的に問いかける名蜘蛛。

 

「アメルダ!!」

 

 だがその名蜘蛛の疑問は他ならぬモクバによって解消される――といっても名前しか分からないが。

 

 そしておかっぱ頭のアメルダはモクバの姿に溜息を吐きつつ苦言を漏らす。

 

「モクバ様。(護衛)から離れて行動することは控えて下さいと申し上げた筈です」

 

「……ゴメン。でもアイツらの姿が目に入っちゃってさ……」

 

 アメルダの怒気にシュンと小さくなりながら、思わず体が動いたと言うモクバ。

 

「だとしてもです」

 

 しかしKC副社長の護衛という大任を任されたアメルダとしては看過できない行動であった。

 

 そんな両者のやり取りの中――

 

「どいつもこいつも! 俺は、俺は間違ってねぇぞ!」

 

 モクバに意識が向いた瞬間に緩んだアメルダの腕を振り払い距離を取って睨みを利かせ拳を握る名蜘蛛。

 

「…………少し痛い目を見た方が良いようだな……」

 

 名蜘蛛の拳を構える臨戦態勢にアメルダも半身に構え、一色即発な空気が辺りを支配する。

 

 

 そして今、互いの拳がぶつかり――

 

 

「ん? 名蜘蛛じゃねぇか」

 

 合う前に新たなる来訪者が現れる。

 

「!? う、牛尾さん!!」

 

 その来訪者は名蜘蛛も知ったる男、童実野高校の風紀委員長でもあった牛尾だ。

 

 名蜘蛛の背筋がピンと伸びたところを見るに互いの関係性が垣間見える。

 

 

 そして牛尾はアメルダと名蜘蛛の両者を見比べつつ名蜘蛛に近づき問いかける。

 

「何やってんだ? もう悪さはしねぇって俺と約束しただろ?」

 

 牛尾から見れば元不良だった名蜘蛛と同僚ゆえにその実直さを知るアメルダ。

 

 その両者を再度見比べて牛尾は名蜘蛛に原因があるのではと推察するが――

 

「俺はそんなことしてねぇよ! コイツらが突っかかって来たんだ!」

 

 名蜘蛛はアメルダとモクバを指さし身の潔白を訴える。

 

「――って言ってるがアメルダ、どうなんだ?」

 

 牛尾からすればモクバたちがそんなことをするとは考えられないが一応尋ねる牛尾にモクバは完全に蚊帳の外に置かれていた気の弱そうなデュエリストを指さし声を張る。

 

「アイツがそこのヤツからカードを巻き上げようとしてたんだぜい!」

 

「そうなのか、名蜘蛛?」

 

 モクバから話された言葉から疑問符と共に名蜘蛛を見やる牛尾。

 

「ハァ!? 違ぇよ! そのガキが勝手にそう言ってるだけだ!」

 

 だが名蜘蛛は己に非はないと言い張るばかり。

 

「わかった。わかった。まずは落ち着けよ――今来たばっかの俺には状況が飲み込めめねぇから、ちぃっとばかし話を聞かせてくれや」

 

 ゆえに牛尾は名蜘蛛の肩に手を置きながら名蜘蛛を落ち着かせようとしつつ名蜘蛛の言い分を尋ねた。

 

「分かったよ……実は――」

 

 

 渋々といった風に話していく名蜘蛛。

 

 

 要約すれば――

 

 気の弱いデュエリストは《紅蓮魔闘士》のカードをアンティに賭けデュエルするも敗北。

 

 アンティルールにより《紅蓮魔闘士》のカードが名蜘蛛の手に渡る筈だったが、名蜘蛛は相手がデュエル中に使用した《ハンター・スパイダー》のカードを要求。

 

 しかし相手は「大会のルールに抵触する」恐れがあったためこれを拒否。

 

 レアリティを比較すれば相手のデュエリストにとって破格の条件を提示したにも関わらず拒否されたことで名蜘蛛が意固地になって怒り散らした。

 

 ということである。

 

 

「なっ! 俺は悪くねぇだろ!」

 

 そういって同意を求める名蜘蛛をよそに牛尾はどうしたものかと考えながら、名蜘蛛に苦言を呈す。

 

「いや、まったく悪くねぇわけじゃねぇが……そういうのはアンティに賭ける段階で言うもんだろ」

 

「いや、俺はコイツがそのカードを持ってるって知らなかったしよぉ……」

 

 その牛尾の苦言にバツが悪そうに返す名蜘蛛。

 

 牛尾とて名蜘蛛の気持ちがまるっきり分からないわけではない――今、名蜘蛛が着ている蜘蛛が描かれたタンクトップのように名蜘蛛の「蜘蛛」好きな点は牛尾も知っているのだから。

 

 ゆえに頭をかきながら牛尾は問題の2枚のカードを手に取って、座り込む気弱そうなデュエリストに近づき問いかける。

 

「なぁ、オメェさん的にはどっちのカードが大切だ?」

 

 牛尾の声に今まで蚊帳の外だった気の弱そうなデュエリストはビクリと肩を揺らし、震える手で《紅蓮魔闘士》のカードを指さす。

 

「そうか、答え難いこと聞いちまって悪かったな」

 

 安心させるように肩をポンと叩いた後で気の弱そうなデュエリストに背を向け名蜘蛛の方に戻る牛尾。

 

 そして名蜘蛛に1枚のカードを示す。

 

「名蜘蛛。まずは『バトルシティ』のアンティルールに乗っ取ってこのカードはお前さんのだ」

 

「だけどよ! 俺は――」

 

 《紅蓮魔闘士》を視界に入れた名蜘蛛は不満げに牛尾に声を上げるが、そんな名蜘蛛に手を振りつつ再度気の弱そうなデュエリストに近づく牛尾。

 

「わかってる。わかってる――ところでお前さんに相談なんだが、そのカードと名蜘蛛の奴のカードをトレードしてやってくれねぇか?」

 

 そして2枚のカードを見比べられるような位置に持っていき頼み出る牛尾。

 

「レア度云々も含めてアンタに『利』がある筈だ」

 

 その牛尾の言葉に気の弱そうなデュエリストの顔に理解の色が浮んだ。

 

 そしてトレードに応じ互いのカードをトレードする。

 

「無理言っちまってすまねぇな…………名蜘蛛! ほらよ!」

 

 気の弱そうなデュエリストに感謝し、その後《ハンター・スパイダー》のカードを名蜘蛛に渡す牛尾。

 

 己の欲したカードを手にした名蜘蛛は喜びはしゃぐ。

 

「おおっ! やったぜ! っつうより、結果的にテメェが最初っから得すんだから、さっさと応じれば――痛ッ!」

 

 そしていらぬ一言の前に牛尾に頭をはたかれその痛みから蹲る名蜘蛛。

 

 痛む頭を押さえる名蜘蛛に牛尾は喝をいれる。

 

「バカ! オメェの言い方がそもそも悪いんだよ! ちゃんと順序立てて話せばこうも拗れなかったんだ! ちゃんと反省しろ!」

 

 その牛尾の言葉に名蜘蛛も自身のミスを理解し、再び背筋を伸ばし牛尾に頭を勢いよく下げる。

 

「す、すんません!」

 

「謝る相手が違うだろ」

 

 だがその頭上から聞こえた牛尾の冷たい声に名蜘蛛は慌てて向きを変え頭を下げる。

 

「ア、アンタ……そ、その、すまなかった、な……」

 

「――まぁコイツも反省してるみてぇだし許してやってくれねぇか?」

 

 頭を下げた名蜘蛛の隣に立ちつつ放たれた牛尾の言葉に気の弱そうなデュエリストは立ち上がり無言で右手を差し出した。

 

 その握手に応じた名蜘蛛。

 

 そして2人のデュエリストはそれぞれの目的に向け、晴れやかな顔で去って行った。

 

 

 

 

「あっという間だったぜい……」

 

 その後ろ姿に思わず呟いたモクバ。その言葉に牛尾は振り向きながら頭をかく。

 

「おっと済まねぇな、モクバ。オメェさんの仕事を取っちまうようなマネしちまって……」

 

 そういって頭を下げようとする牛尾にモクバは両手を振りながら慌てて返す。

 

「いや、全然構わないぜい! 俺だともっとややこしくなってただろうから……」

 

 その言葉尻が段々と小さくなっているのを見るに、モクバは自身の力不足を悔いている様子。

 

 初めて海馬の庇護から離れての職務ゆえに張り切っていた姿も今では陰って見えた。

 

 そんなモクバに牛尾は近づき――

 

「ハハッ、そう落ち込むこたぁねぇよ。今回は相手が俺の顔見知りだってこともあるだろうしな」

 

 そう言いながらモクバの頭にポンと手を置く牛尾。

 

 そしてしゃがんでモクバに視線を合わせながら続ける。

 

「まぁ、頭ごなしに言うだけじゃなくて妥協点を探るのも大事だぜ、モクバ――とアメルダもな」

 

 モクバを励ますついでにアメルダにも目配せしつつ忠告を入れた。

 

「申し訳ないです、牛尾さん。相手のガラがあまりに悪かったもので頭から決めつけていました――要注意です」

 

 その牛尾の目配せから察したアメルダが次に活かす旨に話の方向を逸らし、モクバをその流れに乗せる。

 

「俺も初めからアイツが悪いって決めつけてたぜ……」

 

「良いってことよ。名蜘蛛のヤツにも非はデカかったしな」

 

 先ほどの名蜘蛛の行動は恫喝と取られるような行為であったゆえに名蜘蛛の非も指摘しつつ、話を締めにかかる牛尾。

 

「――だけどよ、将来KC背負って立つならその辺の柔軟な考えってものが重要ってことだ」

 

 最後にそう締めくくった牛尾は通信機を手に取り何やら連絡を受けとり始め――

 

「モクバ、ちょっとトラブルがあったみてぇだ。俺は別の要件があっからそっちは頼めるか?」

 

 牛尾はそう言いながらアメルダに目配せしつつモクバに願い出た。

 

「おう! 任せな!」

 

「ハハッ、頼もしい限りだねぇ――アメルダ、分かってるな?」

 

 元気よく返事を返すモクバを余所に牛尾は周囲に気を配りながら鋭い目でアメルダに念を押す。

 

「勿論です。では行きましょう、モクバ様」

 

 アメルダもその牛尾の意図を理解しているゆえにモクバを急かす様に誘導し、モクバと共にこの場を立ち去るべく行動する。

 

「牛尾! またな!」

 

「おうよ、頑張りな~」

 

 そんなモクバの別れの言葉に返事を返す牛尾。

 

 やがてそのモクバの姿が見えなくなったのを確認した後でしゃがんだ状態からゆっくりと立ち上がり――

 

「――っと、しっかし意外だぜ……グールズってのはもっと礼儀のなってねぇヤツらだと思ってたんだがな」

 

 その背後の建物の陰に向かって挑発するように話しかけた。

 

「まさか人払いを待ってくれるとはなぁ……狙いはモクバか?」

 

 その牛尾の言葉への返答のように建物の陰からゆっくりと歩み出る全身を黒いローブ姿で隠した集団、グールズ。

 

 

 名蜘蛛たちが立ち去ったしばらく後に近づいていた気配の正体だった。

 

 

 そしてグールズの集団から一人の男が歩み出てその黒いローブから顔を出す。

 

 ローブから顔を出したのは、髪を逆立て、頬のこけた釣り目の男。

 

「ククク……お前がそれを知る必要はない」

 

 得意気に挑発を返すその男はグールズの「レアハンター」の一人。そのデュエルの実力は一般のグールズ構成員とは一線を画す。

 

「発言には気を付けた方がいいぜ? 今のでアンタの目的が俺じゃねぇってことがバレちまった」

 

 そのレアハンターの強気な発言に牛尾は軽口で返す。

 

 しかしレアハンターの余裕とも取れる態度は崩れない。

 

「フッ、時間稼ぎのつもりか? 無駄なことを……我々はお前を倒した後でゆっくりと目的を果たせばいい」

 

「随分と自信がおありのようでっと」

 

 ゆえに牛尾はこれ以上の問答は無用と、腰元のホルスターからデュエルディスクを流れるように自身の腕に装着しデッキをセット。

 

「――なら一つご教示願おうじゃねぇか!」

 

 その後、デュエルディスクを展開。

 

 その姿にレアハンターもローブからデュエルディスクを装着した腕を振り上げ、デッキを装着する。

 

「いいだろう。私の究極のデッキ――しかとその身で味わうがいい!!」

 

 周囲の他のグールズ構成員が牛尾とレアハンターを囲むように展開するのを尻目に2人のデュエリストは示し合わせたかのように声を上げた。

 

「 「デュエル!!」 」

 

 





「牛尾はレアハンターに任せて他のグールズの構成員はモクバを追えばいいんじゃ……」

とか言ってはいけない(`・ω・´)キリッ

アメルダ相手に一般の構成員は太刀打ち出来ないから……(小声)




~入りきらなかった人物紹介その1~
名蜘蛛《なぐも》 コージ
遊戯王の原作コミックで登場。

 遊戯たちの学校で流行っていたモンスターファイターを強奪し、売り捌いていた所を闇遊戯に粛清された人。

 そしてバトルシティにも参戦。

 対戦相手を脅して金銭を要求していたところを海馬に見つかり、今度は《オベリスクの巨神兵》に粛清された。なおその時のデュエルは省略されている。

 闇遊戯の罰ゲームを喰らって改心しなかった珍しい人。

――今作では
 懲りずに悪さをしていたところを牛尾にシメられ、牛尾のギース仕込みの教育的指導も相まって改心させられた。

ダイヤモンド・ドラゴン「お陰で破かれずに済んだぜ……」



~入りきらなかった人物紹介その2~
アメルダ
アニメ遊戯王のオリジナルエピソード、ドーマ編で登場。

ラフェール、ヴァロンを含めた「ドーマの三銃士」の一員

線の細い中性的な男性で、オカッパ頭が特徴。

紛争地域の出身であり、両親は戦火に巻き込まれ死去。

そして弟のミルコもまた両親と同じように戦果に巻き込まれ死去した。

その後、ダーツに紛争の原因はKCにあると言われ復讐に生きる――実際はダーツのせいだったが。


~今作でのアメルダ~
 アメルダがダーツで闇落ちさせられることを原作知識から神崎は知っていた為、
BIG5との友情パワー(権力・軍事力・マネー・人脈・マッスル・その他諸々!)によって
紛争問題に殴り込みかけたことで結果的にアメルダは救われた。

 に思われたが、今度はアメルダが権力という力を求め出した為、ギースにより健全なデュエリストとして叩き直された。

 今では里帰りの際に両親にお土産話をしながら弟ミルコとデュエルするのが密かな楽しみ。


 ちなみに神崎にはアメルダがいる紛争地域が何処なのかが分からなかった為、片っ端から紛争地域を巡り、上述のように殴り込みをかけて回っていた――どこまでも脳筋な男である。

 だがその姿があったからこそ海馬瀬人は神崎を警戒しつつも、強硬策に出なかったりする。




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