捻デレ者と和菓子屋の娘   作:グッバイぐら

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今回もグダってしまいました...スイマセン...自分にもっと文才があれば...
今回文字数今までより多めです。


...憐れ、マイファザー

...小町は今何て言った?2人きり?俺と小野寺が?マジで?

「えっと...小町ちゃん何て?」

俺が頭を抱えて悶々としていたら小野寺が聞いてきた。「あ、ああ...宮本がポップコーンの食いすぎで腹こわして、小町と宮本は帰るらしい。」

「ええ!?じゃあこの後は!?」

「小町には遊ぶように言われたけど...。」

「・・・ふ、2人で?」

「い、一応そういうことになるらしい。」

(るりちゃん...!小町ちゃんも!チャンスってこれのこと!?嬉しいけど、いきなり2人でなんて...!もうほとんどデート...!)

・・・小野寺が顔を真っ赤にして悶々としてる...やはり俺と2人きりで遊ぶとかは嫌なんだろうか...嫌なんだろうな...

「あーっと...2人でってのは嫌だろうし、今日は解散「い、嫌なんかじゃないよ!!」す・・・」

「え、えっと...比企谷君さえ嫌じゃなければ、その、あの、ふ、2人で遊ばない...?」

マジで?いや俺はいいんだけども...いいの?

「お、おにょでりゃがいいにゃら...」

あっやべ、噛んだ。

「?」

ほら小野寺首捻ってるし。つかその顔可愛いなおい。

「んっんん!えっと、小野寺がいいなら別にいいけど...。」

「ホント!?」

いやだからなんでそんな嬉しそうな顔して距離を詰めてくるんですか?止めてホント!つい勘違いしちゃうから!なんなら告白して秒で振られるまである。振られちゃうのかよ...。秒もつかな...

「ああ...だから少しはにゃれて...離れてもらえると...。」

「え...あ、ああごめんなさい!」

どうやら本人も気付いてなかったらしい。元々赤かった顔を更に湯気が出そうな程赤く染め上げた。

「と、とりあえずここにいてもあれだし、適当にどっか入らないか?」

「そっ、そうだね!」

ホント早くここを離れたい。注目浴びてるから。

 

「・・・で?この後どうすんだ?」

「えっと、比企谷君はどこか行きたい所はある?」

今俺たちは小野寺が案内してくれたモール内の喫茶店に来ている。よくこんなとこ知ってたな。

「いや全然全く。今日は元々小町の付き添いの予定だったし。」

「そ、そうなんだ。じゃあ普段休日はどこ行くとかは?」

「家。」

休日に外出とかあり得ん。せいぜい本買いに行ったりコンビニ行くくらいだ。一緒に遊ぶ友達とかいないし。

「あはは...できればそれ以外だと助かるんだけど...」

まあそう言われるとは思ったけど...

「いや、そう言われても俺コンビニか本屋くらいしか行かねーし...小野寺は?」

「え?」

俺が問い返すと小野寺はぽかんと首を傾げた。

「いや、今日小町や宮本と遊ぶ予定だったみたいだし。どっか行きたいとこあるんじゃねーの?」

「あー...実は今日って小町ちゃんとるりちゃんが強引に決めちゃって...」

何やってんだ我が妹は。ちゃんと相手の意思確認しとけよ。あと強引に誘ったんなら途中でいなくなるなよ。

「あー...じゃあ適当にモール内見て回るか?こんだけでかいんだし何かあんだろ。」

「そ、そうだね。うん。」

「じゃあ会計してくっから外出てて。」

「え?私も払うよ?」

「いや、女子に払ってもらったら後で小町に小言言われかねんからいい。」

「そ、そっか。じゃ、先いくね?」

「あいよ。」

 

モールを回るのはいいが...

「何も買わなくていいのか?」

小野寺は店に入っては「いいな~」という表情で商品を見詰めて、結局何も買わずに店を出るということを繰り返していた。

「うん。こういうのって見てるだけでも楽しいから。」

「そういうもんか?」

「そういうものだよ。」

女子って生き物は全てそういうものなのか?...小町も少しは見習って欲しいな。あいつは欲しい物があったら俺か親父にねだってくるからな。そして最終的にはそれを買っちゃう。主に親父が。そういや前にアホみたいに高い服買ってやって、財布を見て泣いてたことあったな...しかもその服をほとんど着ないという...憐れ、マイファザー。

「それよりも、比企谷君は何か欲しい物とかないの?」

「特にねーな。あんまファッションとか興味ないし。」

今日着てる服だって小町がコーディネートした物だし。

「そっか...あ!ねぇ、次はあのお店入らない?」

「服屋か...別にいいけど。」

 

ありがとうございましたー。

 

本日、見ているだけで楽しいと言っていた小野寺が初めて購入した物は...

「随分男らしい時計買ったな。」

お世辞にも女性向けとは思えない腕時計だった。

「誰かへのプレゼントか...?」

「うん。まぁそんな感じかな。」

なるほど。だから俺に意見を求めていたのか。...べ、別に羨ましいとは思ってないぞ!?マジで!?ただその男はラッキーな奴だと思っただけで...。

「てっきり何か欲しい服があるのかと思ったがな。」

「うーん。あることにはあったんだけど...値段が、ね...。」

...世知辛い...。

「それよりも、比企谷君も何か買ったよね?何買ったの?」

「いやまぁちょっとな...」

目敏いな...小野寺には気付かれないように注意したつもりだったんだが...

「それよか、時間的にそろそろだと思うが、どうする?」

もうそろそろ5時も回る。もうそろそろ帰らねば帰る頃には日も落ちてしまうだろう。

「もうそんな時間なんだ...楽しいと時間が経つのが早いね。」

だからそういうセリフをやたらにはかないでもらえません?ホントに勘違いして告白して振られちゃうから。

「じゃあ近くの公園で少しゆっくりしていかない?」

つまりあれか。俺といるのが疲れたから休憩したいってことか。やっぱり無理してたんかな...。

「分かった。」

まあ俺にとっても都合がいいから構わないけど。

 

「...久しぶりに来たな。」

子どもの頃、小町がプチ家出したとき、ここの遊具に隠れてたんだっけか。いやあん時はホント焦ったわ。家帰ったら小町がいなかったんだから。誘拐されたのかと思ったわ。

「比企谷君来たことあったの?」

「まあちょっとな。」

「へえ...」

・・・会話が途切れた。なんだろう。宮本とか舞子相手だったら平気なのに、小野寺相手に沈黙とかすげー気まずい。

「あ、あの!」

「ひゃい!?」

びっくりした。いきなり大声あげるもんだから。

驚きながら小野寺の方を向くと顔を真っ赤にしてさっき買っていた時計の入った包みを俺に向けている。

「えっと...こ、これ...比企谷君に...」

「え?」

どういうこと?俺にそれくれんの?

「にゃ、にゃんで?」

俺も驚きすぎてまともに呂律が回らない。

「えっと...きょ、今日は楽しかったから...お礼?」

・・・や、やべぇ!この表情と仕草でこのセリフはホントヤバイ!何がって、破壊力が桁外れすぎる...!少し前までの俺だったら一発で陥落してるわ!つかこれで平静保てる男がいたらそいつはホモ以外あり得ない!

「お、おう...ありがとな...。」

もうまともに小野寺の方を向けない...。

「う、...うん。」

もうこの際だしこっちもさっさと渡しちまおう。

「お返しって訳じゃねえけど...これ...」

小野寺の顔も見れないまま、さっき買ったものを小野寺に渡す。

「え...?ええ!?私に!?何で!?」

「いや...ホントはもっと早くお礼っつーかなんつーか...」

そこで一旦区切って深呼吸する。これを口にだすのは俺にとってはかなり勇気の要ることだからだ。

「あの事故の直後、いろいろ気遣ってもらって本当に助かったから...その礼はいつかしないといけないってずっと思っててな...。」

俺が退院した直後、罪悪感からだと思うが小野寺が授業とか学校生活とか様々な面で助けてくれた。もし小野寺の助けがなければ、俺はもっと苦労していただろう。

そう考えると、むしろお礼をするのが遅すぎたかもしれないが。

「...私、気を遣うとか、そんなつもりじゃなかったよ?」

俺が一通り話したら、唐突に小野寺がそう口にした。

「確かに最初はそんな気持ちもあったかもしれないけど...でもそれはホントに最初だけだよ?

私は...」

そこまで言って小野寺はさっきの俺のように深呼吸した。そして次の言葉を発しようと口を開き...

 

 

「おー!!見たことあると思ったらやっぱ比企谷の坊主じゃねえか!!!」

...聞き覚えのあるごついおっさんの声に遮られた。

「こんな所で何してんすか、竜さん。」

 

~おまけ~

「ちょっと小町ちゃん?何かしらさっきの言い訳は?」

「いやー、とっさにいい理由が思い付かなくて。それにるりさんホントにポップコーンすごい量食べてたじゃないですか。...ってちょっと?なんで額に青筋浮かべてるんですか?」

「小町ちゃん...少しお話しましょうか?大丈夫よ。痛いのは一瞬だけだから。」

「え?るりさん?目が笑ってないんですけど...ちょっと止めて!引っ張らないで!」

 

あーーーー...




ありがとうございました。...デート回とか言っといてデートの詳細全然書けなくてスイマセン...だってデートとかしたことないもん!!!

...すいません。取り乱しました。
次回、これまでに何回か触れている事故について書く予定です。

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