今回、ついにあの子が出てきます。
休日とは、休む日と書いて休日と読む。人は皆、月曜日から金曜日まで会社へ、あるいは学校へ行き、仕事や勉学に励む。そして週末、その褒美として、仕事や勉学で疲労した身体をゆっくり休ませるために休日は存在するのだ。即ち、休日は疲れるような事はせず、各自家で休息をとるべきなのだ。...結論を言おう。
「俺が休日にショッピングモールへ出かける事は間違っている...!!」
「ほら、お兄ちゃん、アホな事言ってないでさっさと行くよ!」
俺が休日の正しい在り方を考えていると、俺の前方を歩く我が最愛の妹、小町が早く歩くように急かしてくる。
...ホント何でこうなった...。
~朝~
「お兄ちゃん、朝ごはんできたよ。」
ソファでだらけてた俺にいつものように声をかけてくる小町。
「おう、いつもすまないねぇ。」
「お兄ちゃん、それは言わない約束でしょ。小町は好きでやってるんだから気にしないでいいの。あ!今の小町的にポイント高い。」
...あざとい。
「最後の一言が無ければな...。」
ホント、そのポイントは何ですかね。貯めたら景品と交換でもしてくれるの?
「そういえばお兄ちゃん、午後何も予定ないよね。小町と出かけよ!」
「ちょっと小町ちゃん?勝手に予定ないって決めつけないでくんない?お兄ちゃん午後はちょっと溜まってたラノベを読破するという予定が・・・」
「はい決定!お兄ちゃん、出かけるまでに着替えといてよ?ご馳走さま!」
小町は俺の話を聞かずにそそくさと食器を片付けに向かった。
~現在~
「そうだった。お前が俺の話を聞かずに決定しちまったんだったな。」
「いきなり何言ってんの、お兄ちゃん。」
「いや、俺が今ここに来た理由について考えていただけだ。つーか、俺来る必要あった?」
「はぁ...これだからごみいちゃんは...」
とりあえずナチュラルに俺の心抉るの止めようね?何ごみいちゃんって?俺ゴミなの?粗大ゴミにでもだされるの?
「よく考えてみて、お兄ちゃん。小町は可愛いでしょ?」
「おう、そうだな。」
小町は可愛い。それは太陽が東から昇って西へ沈むくらいの常識だ。異議は認めん。
「即答って...しかもそれは重いよお兄ちゃん」
何でこの子今俺の考えてること分かったの?
「だって目がヤバいことになってるし...まぁそれは今更だから流すけど」
ちょっと?今聞き捨てならないこと言わなかった?俺の目ってこれ以上腐るの?あとやっぱり俺の考えてること分かってるでしょ君。
「そんな可愛い小町が1人で歩いてたら、そこらの男の人が放っとくと思う?」
「はっ!」
そうだ、何故気づかなかった俺!この可愛い小町が無防備にリア充どもの巣窟を歩いてたりしたらそこらの浮かれたリア充どもにナンパされるに決まってるじゃないか!!何ならその後小町が容赦なく振って純情な男心が傷ついちゃうまである。
「よし分かった小町に声をかけてくる男がいようものなら片っ端から足引っかけて転ばした後に小町連れて全力で逃げてやる。」
「情けないなー。」
「放っとけ。」
他にどうしろと?
「それに、最近一緒に出かける事なかったじゃん?妹としては、久しぶりに2人でお出かけしたいなって思ったり?あ、今の小町的にポイント高い。」
「はいはい高い高い。」
「うわー適当だなー。そこは愛してるでいいんだよ、お兄ちゃん?」
む、そうか。ならば要望に答えて・・・
「愛してるぞ、小町。」
「小町はそーでもないけどありがとう、お兄ちゃん!」
「...ひどい...。」
自分から言い出してこの仕打ち。お兄ちゃんはそんな子に育てた覚えはありませんよ?
「それで、結局どこ行くんだ?」
「ちょっと待って。多分もうそろそろ...あ、いた!おーい!」
...いた?おーい?どういうこと?
疑問符を浮かべている俺に構わずこっちに近づいてきたのは...
「あ、小町ちゃん、こんにちは...って、比企谷君!?」
「久しぶりね。」
「はい、お久しぶりです小咲さん、るりさん。」
小野寺と宮本でした。...え?何で?
ありがとうございました。果たして小町はうまく書けてるでしょうか...?