土曜日の夜
達生の家のカレンダーには11月23日に赤い丸がされていた。
23日は日曜日。部活もない日。
その日は1週間前から、楽しみにしていた。その日は
皆と映画を観る
ということだった。皆というのは、海老名ちゃん、きりえちゃん、うまるちゃん、シルフィンさんの4人だ。そして、明日がその23日。
「今日は早めに寝るか…」
明日に備えて達生は寝ることにした。久しぶりに10時頃に寝たような気がする。いつもは早くて11時だった。
何ヵ月ぶりだろうか…
そんなことを考えているん内に夢の中に吸い込まれていった。
翌日
イオンモールでは
「人がいっぱいですわー!!」
シルフィンさんは相変わらず元気一杯だった。映画を見る場所はイオンモールだった。
「映画館で映画を見るなんて久しぶりーー」
海老名ちゃんが言う。そう言われてみると、俺も映画を見るのは久しぶりだった。
最後に見たのはいつだろうか…小学生の時?
「どうする?先に見る?」
うまるちゃんが皆に聞く。すると
「あぁの…そろそろお昼だしご飯をー…」
海老名ちゃんが言う。スマホで時計を見ると、時刻は11.30
もう…お昼か…時間が経過するのは早い
「そうだね!…あれ?シルフィンさんは?」
うまるちゃんが言う。シルフィンさん?シルフィンさんなら、そこに…
さっきいた所を見ると、シルフィンさんの姿がいつの間にかなかった。どこに行ったんだ?
「あ!シルフィンさん」
うまるちゃんが指を指した方向にシルフィンさんはいた。そこは他の人も並んでいるチケット売り場だった。しかも手にはポップコーンがあった。
なんて…行動が早いんだ!
皆でシルフィンさんの場所に行く。
「シルフィンさん?もう並んでいる感じ?」
達生はシルフィンさんに聞いてみる。他の人の裏に並んでいるのだから、並んでいるに違いない。それなのに、俺は何でこんなことを聞いたんだ?
「みなさんのポップコーンも買いましたわー!」
え…俺らの分も?でもシルフィンさんの手には2つのポップコーンしかなかった。シルフィンさんの言うことは何かと分からないことが多い。
「先にご飯食べようって話してたんだけど…」
うまるちゃんは苦笑いしながら言う。
そう、さっきまではご飯を先にするか、映画を先にするかを決めていて、お昼も近いので、先にご飯を食べようかと話していたところだった。
「そうなんですの!?」
シルフィンさんは凄く驚いている。そんなに驚くことなのだろうか?
ポップコーンも買ってしまった。それから、ご飯…
そんなことを思っていると…
「先に映画を見よっか!」
海老名ちゃんが言った。さっき最初にご飯を提案したのは海老名ちゃんだった。多分、シルフィンさんのことを気遣って言ってくれたのだろう。
海老名ちゃん。相変わらず優しいな…
そして、映画を先に見ることにした。
まずは2人しかポップコーンを買ってなかったため、きりえちゃんと海老名ちゃんと達生でポップコーンを買うことにした。
ポップコーン…何の味がいいのだろうか?
バター?キャラメル?塩?
この映画館には、この3つの味しかなかった。
よしっ…甘いものが欲しい理由にキャラメルにすることにした。
達生はキャメルのポップコーンを頼んだ。
はっ…
ポップコーンを待っている間…達生は肝心なことに気がついた。
ここにいるのは、女子高校生4人と男子高校生1人…
これが意味することは…
破滅
普通に考えて、男子高校生1人と女子高校生4人が映画館に行くことは普通にあり得るはずがない。どうして、このことに早く気がつかなかったんだ。いつかの海ではタイヘイさんとボンバさんがいたが…今回はいない。多分、早く気がついたとしても…
お誘いには引き受けていただろう。
余計なことに気がついてしまった…
そんなことは忘れて、今日の映画を楽しむことにした。
何の映画を見るか皆で考えることにした。
「いろんな映画やってるね!どれがいいんだろう」
海老名ちゃんは言う。
男の俺が口出すことではないな…
そう思いながら、4人に任せることにした。
「名探偵コナンくんが人気らしいよ」
うまるちゃんが言う。すると、海老名ちゃんが
「あ!私 小学生の時に毎週見てたよ。コナンくん」
コナンくんか…俺も小学生で見るのをやめた覚えがある。コナンくんは数々の事件を解決していく話だが、小学生は夢中で見ていたが、中学生では深夜アニメに突入していた達生だった。
「私、プリキュアがみたいですわー!」
シルフィンさんが言った。プリキュア?
もっと対象年齢下がったー!!
「みなさんで声を出して呼んでみたいですわー!!」
声を?皆で?
達生は想像する…
プリキュアー
言っているのは、シルフィンさんと小学生だけじゃね?
「ちょっと恥ずかしいなぁ…」
海老名ちゃんは恥ずかしいようだ。いや、俺も恥ずかしいよそんなこと。一生出来ないよ。まず、プリキュア見ないし…
「俺もそれは無理かな…」
「せっかく昨日の夜に過去作見て、予習してきましたのにー」
シルフィンさんが予習?映画の?
そんなにすることなのだろうか?
シルフィンさんにとって、プリキュアは良いのだろう。
「じゃあ、今日はみなさんのみたいのを見ましょう!プリキュアはUMRさんとみますわー」
ははは…UMR。うまるちゃんを見てみると、うまるちゃんの表情は少し驚いていた。
違う作品というのは、リアルアカウントを書いていました。リアルアカウントの小説を探した所…あまり書かれてなかったので、自分が投稿しました。原作を知らない方でも楽しめると思いますので、もし時間があったら、ご読みになって下さい。よろしくお願いします。