干物妹!うまるちゃんの日常   作:若狭東

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少しずつ、更新スピードが遅れて来ているので、戻せるように心がけていこうと思います。


その34 達生のお泊まり会 4

昼寝をしてから、数時間後……

 

達生はふと…目が覚めた。あれから、どれぐらいの時が流れたのだろう。目を擦りながら、ポケットに入ったスマホを取りだし、スマホを開ける。

 

時刻は5時過ぎ

 

昼寝をしたのが、2時過ぎだったはずだから、おおよそ2.3時間寝たのだろう。

 

「よいっしょ。良く寝た…」

 

まだ、ウトウトするが…

 

確か、うまるちゃんに寝る挨拶をしてから、寝た記憶はある。達生は立ち上がり、辺りを見渡す。すると……

 

ベッドの上にスヤスヤ気持ち良さそうに寝ている、うまるちゃんがいた。熟睡中のようだ。

 

「後1時間くらい寝そうだな」

 

うまるちゃんの家に泊まる約束を思い出す。この空き時間を利用して今のうちに家から取ってこようかな…

 

うまるちゃんは熟睡している。いつか、家に帰らないといけないんだ。それなら、今取ってきた方が良いかもしれない。

 

達生はうまるちゃんの家を出て、自転車で自宅へ帰ることにした。

 

 

 

 

自宅につくと、家の鍵を開けて、家に入る。自分の部屋から、大きめのバックを取ってくる。

 

泊まりとなると、私服と歯ブラシと充電器ぐらい?それぐらいしか思い付かない。それらをバックに詰め込む。後は…

 

おっと…貴重な物を忘れる所だった。

 

もう一回、自分の部屋に戻り、例の物を取ってくる。

 

うまるちゃん。びっくりするだろうな

 

物をバックに入れて、再びうまるちゃんの家に向かおうとしたが…

 

夜ご飯どうしようか

 

また昼みたいに買いに行くのもありだが、またお金を使うのもどうかと思う。

 

冷蔵庫を開けてみる。あまり、食材はない。

 

だが、良さそうな食材が2つあった。

 

今夜はこれにしよう。多分、うまるちゃんも大丈夫なはず…

 

そんなことを思いながら、食材をバックに入れて、うまるちゃんの家に向かった。

 

 

 

うまるちゃんの家につき、家に入ると

 

「達生くん。どこ行ってたの?心配しちゃったよ」

 

うまるちゃんが玄関に走って来た。もう、起きているとは…

 

あの熟睡なら、後30分は持つだろうと予想していたが、普通に予想が外れた。

 

「ごめんごめん。泊まりに必要な物を取りに行ってた」

 

「もうっ……起きたら、達生くんいなくて、家に帰ったのかと思ったよ」

 

紙に書いて、置いとけば良かったかもしれない。いや…良かった。

 

「今思えば、達生くんが3DSを忘れて、帰るなんてありえないかも」

 

「そうだよ。大事な3DSを忘れたまま、家には帰らないよ」

 

絶対に自分の物は忘れないように心がけている。

 

「それじゃあ、夜ご飯作ろうか」

 

時刻は多分6時頃だと思う。今から作れば、7時前頃には、食べれるだろう。

 

「うん。達生くん。夜は何にするの?」

 

うまるちゃんが達生に問いかける。それは

 

「手軽にみそラーメンでも作ろうかなと」

 

「みそラーメン!?」

 

えぇ!?うまるちゃんにみそラーメンはダメだったかな?俺のチョイスミスか…?

 

「うまるちゃん。もしかして、みそラーメンダメだった感じ?」

 

達生が聞くと

 

「ううん。みそラーメン好きだよ」

 

な…なーんだ。みそラーメン好きだったんだ。

 

多分、みそラーメンを作ることに驚いただけだった。それを達生は勘違いしてしまったようだ。

 

 

 

 

 

キッチンについて、料理を始める2人。

 

「うまるちゃん。人参とみそある?」

 

人参は家になかったとはいえ、肝心なみそを家に忘れてしまった。それで、もし…みそがなかったら、どうしようか。醤油に変更するしかない

 

「人参とみそ?あるよ」

 

うまるちゃんは人参とみそを冷蔵庫から、取ってきてくれた。

 

ふぅー…あって良かった。

 

「人参は2本で良かった?」

 

「うん。良かったよ」

 

食材が揃い、本当の料理が始まる。

 

やっぱり…緊張する。

 

昼のことがあり、2回目だが…どうも、女の子と料理は俺にはハードルが重すぎる。しかも、うまるちゃんとは普通の友達だ。

 

恋人同志なら、こんなことは普通にあり得る。

 

てゆーか…俺、何考えてるんだ。料理に集中しないと

 

「じゃじゃあ、俺はラーメン茹でるのと、スープ作りをするから、うまるちゃんは食材を切ってくれない?」

 

「あ…う…うん」

 

うまるちゃんの表情を見る限り、お昼の料理の時の表情と変わっていない。うまるちゃんも達生と同様、緊張しているようだ。

 

 

 

ラーメンを茹でるのと、スープ作りを終わる。タイヘイさんから、スープ作りのコツを結構前に教えて貰っていた。タイヘイさんから、教えて貰ったことは勉強になることばかりだ。

 

うまるちゃんも食材をもう少しで切り終えそうだ。

 

「ごめんね。うまるちゃん。お昼と同じことをやらせてしまって」

 

うまるちゃんは、食材を切ることしか、今日はやっていない。他のことをお願いした方が良かったのかも、しれない。

 

「ううん。私は大丈夫だよ。それに、私には達生くんがやることが出来ないと思うから」

 

それなら…良かった。達生が思うほど、うまるちゃんは何も気にしてないようだった。

 

そして、食材を切り終え、スープの中に入れて加熱する。

 

加熱している間に達生は重要なことに気がついた。

 

お…お風呂って…ど…どっちから…入るんだ!?

 

うまるちゃんが入ってから、俺?俺が入ってから、うまるちゃん?どちらも、なかなかのことだと思う。家族ならわかるが、同じ学校の同級生。男同志なら、大丈夫だが、相手は女の子。

 

もう…何が何だか…!!?

 

 

 

 

……

 

 

 

……

 

 

……

 

 

 

 

 

 

 

………………つんだ。試合終了。

 

 

 

 

お風呂を入らないと言う選択もあるが…出来ればお風呂には入りたい。

 

そして、一番、最低限の犠牲しか出ないやり方を思いついた。

 

シャワーで過ごすしかない。要するにお風呂に浸からなければある程度の犠牲でいける。

 

ラーメンを加熱している途中

 

「うまるちゃん。お風呂…俺から入って良い?」

 

とりあえず、聞いてみる。聞く質問が、何か嫌らしく聞こえることは置いておこう

 

「え!?う…うん。別に良いけど…。それなら、お風呂沸かしてくるね」

 

「あっ…了解。後…俺はシャワーだけで大丈夫だから」

 

「あっ…ううん」

 

うまるちゃんはお風呂を沸かしに行った。多分、うまるちゃんも同じことを考えていたのだろう。確定ではないけど…

 

そんなことをしている間に、みそラーメンが完成したようだ。

 

人参を箸でとって、人参を食べてみる。人参は柔らかくなっていた。

 

「うまるちゃん。ラーメン出来たよー」

 

すると……お湯を沸かし終えたうまるちゃんが、ラーメンを入れる入れ物を2つ持ってきてくれた。

 

「良い匂い……」

 

確かにみそラーメンの良い匂いがする。

 

「じゃあ、食べよっか」

 

「うん」

 

何とか7時前には作り終えることに成功した。

 

 

 

 

 

「「 いただきます 」」

 

ずるずるーーずるー

 

お…美味しい。タイヘイさんが作るスープに似せようとしたが、タイヘイさんが作ったみそラーメンの方が美味しい。

 

「美味しい。これもお兄ちゃんに教えてもらったの?」

 

「うん。タイヘイさんが作ったラーメンの方が美味しいけどね」

 

「え!?そうなの?確かにお兄ちゃんが作るラーメンも美味しいけど、私は達生くんが作るラーメンの方が美味しいと思うよ…」

 

うまるちゃん…

 

「うまるちゃん。お世辞でもありがとう。うまるちゃんって良い人だよ」

 

「もうっ。お世辞じゃないのに」

 

2人で会話をして、笑いながら夜ご飯を食べる。

 

 

 

2人の活動はこれからだった。

 

 

 

 

 

 

 

 




感想や高評価、ありがとうございます。モチベーションにも繋がるので、これからもよろしくお願いいたします。

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