干物妹!うまるちゃんの日常   作:若狭東

33 / 54
昨日書いたんですが、投稿するのを忘れていました。


その32 達生のお泊まり会 2

時刻は12時30分。場所はショッピングセンター

 

達生とうまるちゃんはショッピングセンターに昼ご飯の材料を買いに来ていた。このショッピングセンタに来るまで、今まで…この暑い外を歩いていた。

 

とりあえず、店内を見回ることにした。

 

「さぁ、何作ろうか……」

 

うまるちゃんと2人でお昼作り…………何か緊張するな

 

達生にはお昼のリクエストはなかった。美味しかったら何でも良いという感じである。

 

それなら、うまるちゃんに聞いてみようかな?

 

うまるちゃんは少し顔が赤いように思える。多分、男性と一緒に買い物をするのは、今回が初めてなんだろう

 

俺も初めてだけど…

 

いや、去年のクリスマスの日にきりえちゃんと買い物をした覚えがある

 

「うまるちゃんは何かリクエストある?」

 

「えぇ!……リクエスト?うーん」

 

いきなり、話しかけられてうまるちゃんはびっくりしているようだ。いきなり、こんなことを聞くのはミスだったか

 

「食べたい物は…パスタかな……この頃食べてないから」

 

ふむ、パスタね。なるほど

 

パスタなら1ヶ月前にタイヘイさんに教えてもらった料理がある。あの時の美味しさは、まだ覚えているほどだ。

 

よしっ。今日はそれを作ろうかな

 

「それじゃ、お昼はパスタにしようか」

 

「え…!?パスタ?」

 

うまるちゃんはまた驚いている。

 

「達生くん……何か無理してない?」

 

「いやいや、無理なんかしてないよ。この前にタイヘイさんから教えともらったパスタ料理があるから」

 

「そうなんだ。無理しているのかと思っちゃった」

 

どうやら、うまるちゃんは、自分のリクエストのせいで反強制的に決定させてしまったと思っていたようだ。

 

「何のパスタ料理?」

 

うまるちゃんが達生に問いかける。

 

今言うべきか?それとも、お楽しみにしておくべきなのか?

 

天秤に乗せた結果

 

「それは、作ってからのお楽しみで…」

 

 

 

こうして、達生の指示で材料を買っていく。

 

途中、お菓子コーナに寄って、お菓子も買うことにした。

 

レジに行き、お会計をする。値段が表示されると、うまるちゃんが財布を取り出したので

 

「ここは俺が全部払うよ」

 

あれっ?俺は何言ってるんだ?アニメや漫画の見すぎで、こんなカップルあるあるのセリフをさらっと言ってしまった。自分でも、何でこんなことを言ったのか…わからない。

 

「い…いや…私もお金出すよ。私のお昼ご飯でもあるのに」

 

そりゃ…そうなる。そうなるのが、当たり前だ。

 

だが、何でこんなセリフを言ったのか?今思い出した。

 

漫画やアニメの見すぎもあるかもしれないけど

 

一番の理由はタイヘイさんにお世話になっていることが多く、せめての恩返しが出来たら良いなと思ったからである。

 

お昼ご飯やこの前の海でも、お世話になり、いつか返そうとは思っていても、返せないままである。

 

今この時!せめての恩返しが出来そうな時である。

 

「タイヘイさんにいろいろお世話になっているから、せめてここはやらせて、お願い」

 

何かお願いしているのは恩返しにしてみれば、可笑しいような気もするけど、そんなことをいちいち気にしていたら負けだ。

 

すると、達生の思いが伝わったのか

 

「わかったよ。じゃあ、今回はうまるがご馳走になるね」

 

何とか、払えそうだ。こんなにお金を払いたい気持ちは人生で初めてかもしれない。

 

お金を払い終える。

 

また、この暑い外を歩かないといけないのか

 

まだ、達生の戦いは終わっていなかった。

 

 

 

 

 

家に帰って、早速お昼を作ろうとしたが

 

「うまるちゃん。何か、飲み物ない?」

 

今の達生の口の中は、水を欲しがっていた。

 

「えーと……コーラなら確かあったよ」

 

コーラ?何でもいいから今は欲しい。

 

「ごめん。ちょっと、それをくれない?」

 

今日の気温は高くなるとはニュースで言っていたような気もするが、こんなに高いとは思っていなかった。朝の時点では高くなかったが、昼に差しかかると急に上昇した。

 

「はい。どうぞ」

 

うまるちゃんが自分の分と達生の分のコーラが入ったコップを持ってきてくれた。

 

持ってきた瞬間

 

達生はコップをすぐに取って、飲み始めた。

 

達生の飲みっぷりを見て、うまるちゃんは

 

「そんなに口が乾いていたんだね。達生くん……」

 

あぁ…そうだよ。口が乾いてヤバかったよ

 

「ごめんごめん。じゃあ料理始めようか」

 

「うん。頑張ろうね」

 

買った食材を持って、キッチンに向かった。

 

 

 

うーん……ドキドキする。この感じ……どこかで体験したような

 

「何か……うまる……ドキドキするよ」

 

うまるちゃんもドキドキしているようだ。

 

「お……俺も」

 

思い出した。確かあれは去年のクリスマスの日…

 

きりえちゃんを傘の中に入れた時の感じに似ている。

 

「じゃあ、うまるちゃんは食材を切ってくれない?俺はパスタ茹でておくから」

 

「た……達生くん。わ……わかったよ」

 

どうやら、達生の思っている以上にうまるちゃんは緊張しているようだ。あの時のきりえちゃんに似ている。

 

達生はパスタを茹でて、うまるちゃんは食材を切る。

 

途中、うまるちゃんをちらっと見てみるが…

 

黙々と食材を切っている。だけど、気のせいかもしれないが

 

顔は少し赤いように見える。

 

パスタも茹で終わり、食材も切り終えると……

 

達生はタイヘイさんに習った通りにフライパンにパスタと野菜を入れて、加熱する。

 

一通り火が通ったのを確認して、今回の重要なベースとなる牛乳を少しずつ加えて、加熱する。

 

「私……わかった。これは……」

 

どうやら、うまるちゃんは何のパスタ料理かわかったようだ。

 

「カルボナーラだよね?」

 

「そうだよ。カルボナーラだよ」

 

「私…パスタの中でもカルボナーラは大好きだよ」

 

「それは、良かった」

 

うまるちゃんはパスタの中でもカルボナーラが大好きなんだ……

 

好みの料理で良かった

 

 

 

 

数分後……

 

料理が完成して、1時過ぎにお昼にする。

 

「「 いただきます 」」

 

カルボナーラを一口

 

あの時の味と全く変わらない。

 

「お……美味しい」

 

「美味しい?美味しくて良かったよ」

 

うまるちゃんのお口にあって良かった。

 

今日、一番の嬉しいときかもしれない。

 

「こんな……料理をお兄ちゃんが……」

 

「うん。やっぱり…タイヘイさんは凄いよ。いろんな隠し味も教えてくれるし」

 

タイヘイさんはやっぱり凄い。料理の専門学校にでも行ったら、すぐにプロになれるかもしれないぐらいだと思う。

 

カルボナーラを食べていると

 

「達生くん。今日…家には達生くん以外誰もいないの?」

 

「うん。おばあちゃんもいないし、親も帰ってこないと思うし、俺一人だよ」

 

すると……うまるちゃんは…

 

達生にとって衝撃的な言葉を言った。

 

 

 

 

 

「もし……良かったら、家に……と…泊まっていかない?」

 

 

 

 

 

 

え!?い……今……何て??……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




少し、恋愛を入れてみました。文章間違いや誤字脱字があるかもしれないです。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。