本当は昨日書くつもりだったんですが、疲れで寝てしまいました。これからもよろしくお願いします。
海の旅行が終わってからの1週間後……
達生は家で本を読んでいた。本と言っても、漫画だ。今日の部活はOFFだ。
夏休みはまだ始まったばかり。夏休みは冬休みと違い、休みの日が遥かに多い。何で夏休み期間が多いんだろう?と考えたこともあるが、いまだに答えが見つからない。
「ちょっと…休憩」
区切りの良いところで一旦休憩をする。
達生は海の旅行であったことがまだ忘れられない。
あの海の日以後…うまるちゃんを見るとこまるちゃんだと思い、こまるちゃんを見るとうまるちゃんと思ってしまう。
何が何だか達生にもわからない。深く考えるほど…
思考が狂ってしまい、頭が痛くなる。
ふと、家の中を見渡すと、おばあちゃんがいない。
あれ?おばあちゃん。いつもなら椅子とかに座っているはず…
だけど、現時点ではいない。
そして、達生は昨日のことを思い出す。
そうだった、おばあちゃん。今日から2日間、知り合いのお年寄りと泊まりで旅行してるんだった。
昨日の夜に言っていたことを思い出す。
達生は物忘れが多い。それは自分でも自覚している…つもりだ。
ピーコン
スマホにLINEが表示される。
達生はスマホを見ると
こまる 「達生くん。今日は遊びに来れる?」
こまるちゃんからだった。昨日も遊ぼうと誘ってきたが、部活が1日だったので、断った。今日の部活はOFF。
達生 「今日は大丈夫。行けるよ」
すると、すぐに返信が帰ってきた。
こまる 「じゃあ、今から来れる?」
今から?時計を見ると時刻は10時を回ったところ。
まぁどうせ、暇だしいっか
達生 「了解。急いで向かう」
こまるちゃんに返事を送り、急いで向かうことにした。朝飯はおばあちゃんがいないので、忘れていたが、基本……朝飯がなくても人間は生きていける……はず……
こまるちゃんの家について、インターホンを鳴らす。
ピンポーン
すると、家からはこまるちゃんではなく、うまるちゃんが出てきた。
「おはよう。達生くん。上がって」
「お邪魔しますと……」
うまるちゃんの家に上がるといつもいるはずの人がいないことに気がつく。
「あれっ?タイヘイさんは?仕事?」
今日は土曜日。いつもなら、土曜日は仕事が休みでうまるちゃんの家にはタイヘイさんがいた。
「お兄ちゃんは今日から2日間…出張に行っているの」
へぇー……出張
でも…タイヘイさんはサポートだったはず。どこかへ飛ばされるとは考えられない。
「タイヘイさんってサポートじゃなかったけ?」
「システムの開発のために現場を見に行くらしいの。この前の企画が通ったらしくて」
なるほど…納得
「なるほどね」
達生はうまるちゃんをじっーと見ながら言った。
今の達生は変質者並みに見ている。
うまるちゃんはその視線にびっくりしている。
「えっ!?何?何か顔についている?」
やばっ…このままじゃ、完全に変質者だ。
「あぁ…ごめんごめん。…………いまだに……こまるちゃんとうまるちゃんが同じって信じられないわ」
達生は慌ててうまるちゃんに言う。
「もう…またそのこと……?」
うまるちゃんは達生に呆れているようだ。そして、ひょぃっと
うまるちゃんがこまるちゃんになる。
「うわっ!やっぱりすごいな……」
達生は目を擦る。やっぱり、この不可解な現象には毎回驚いてしまう。
「もうっ……慣れていってよ。このこと知っているのはお兄ちゃんと達生くんだけなんだから……」
こまるちゃんはそう言うと、ひょぃっとうまるちゃんに姿が戻る。もう何が起きているのか……わからなくなる。海の時の方が驚きは大きかったが、今も驚いている。
「頑張るわ。……で……きりえちゃんは今日はいない感じ?」
いつもなら、こまるちゃんはきりえちゃんも誘って、達生が来る前にきりえちゃんが家に来ていた。だが、今日はきりえちゃんの姿が見えない。
「きりえちゃんは家族旅行を行ってるらしいの」
「あぁ……そうなんだ」
そうなんだ、きりえちゃん。旅行行ってるんだ。そう言えば昨日の部活にきりえちゃんが来ていなくて、LINEで「すみません。今日の部活は用事で休みます」と送ってきたことを思い出す。あれは、家族旅行を行っていたんだ。
タイヘイさんもおらず、きりえちゃんもいない。出来れば人数を増やしたい。人数が多いほどやっぱり、楽しいと感じる。
「じゃあ……海老名ちゃん。呼んでみる?」
誰かいないかな……と考えた結果、海老名ちゃんが浮かんだ。
「うん。海老名ちゃん……呼んでみるね」
うまるちゃんはスマホをいじってLINEをする。
あれっ?海老名ちゃんの家って確かこのアパートだったよね?直で行った方が早いようたな気がするのは俺だけだろうか
そんなことを思っていると
ピコーン
もう返信が来たのか
「海老名ちゃん……秋田の実家に帰っているって……」
「実家に……なるほど」
海老名ちゃん。実家に帰っているんだ。今は夏休み。皆、いそがしくない訳がない。そして、この家に常に暇の暇人2人が取り残された。
「とりあえず、遊ぼうか」
これ以上、人が増えないことは確かだ。遊びに来たことには変わらない。
「うん。そうだね」
うまるちゃんは笑顔で言った。達生はあることに気がつく。
「今日はこまるちゃんじゃなくてうまるちゃんで行く感じ?」
いつもなら、こまるちゃんと遊んでいたが、今日は外見からするとうまるちゃんと遊ぶことになる。
「たまにはこっちの姿でも遊びたくて……」
それって……どういう意味なの?あぁ……あれか
同じ服ばかり着ていると何か飽きてしまって、たまにはオシャレしたいみたいな……違うかな?
「よしっ……遊ぶか……何して遊ぶ?」
達生はうまるちゃんに問いかけると
「達生くん。ポケモン持ってきた?」
「ポケモン?あぁ……持ってきたよ」
朝のLINEである程度のゲームを持ってきて欲しいと言われて、家にあるだいたいのゲームはバックに入れて持ってきた。
うまるちゃんが言っているポケモンは、ダイヤモンド パールでもなく、ブラック ホワイトでもなく、またしてもオメガルビーやアルファサファイアでもない。1週間前に発売された。サンとムーンだ。
サン ムーンとはポケモンの最新作でネタバレにもなるかもしれないが、今までのポケモンならジムリーダーを倒してバッチを貰って、チャンピョンを倒しに行く。だが、今回のサン ムーンは島を巡って、数々の試練をクリアして行くストーリーだ。
「じゃあ……一回対戦してくれない?ネットの人だけじゃ面白くなくて……」
「うーん。了解。もう……グローバル対戦してるの?」
「うん。ストーリーは1日で終わらせて、それから厳選に注いでいるよ」
1日!?………何て言う早さなんだ。多分、うまるさんのことだから、発売日に買って、発売日にストーリーを終わらせた。
俺はポケモンが発売された日は部活などで忙しく、ストーリーを終わらせたのは3日だった。厳選もしていると
厳選とは…現実世界で例えるなら、オリンピックに出てる人や頭が賢い人は努力もしていると思うが、生まれつきの才能がほとんどだ。その人たちの親の遺伝子から物凄い才能が生まれてくる。ポケモンもそれと同じで、ポケモンの卵を産む所の預り屋で遺伝子が最強のオスとメスを預けて、親より最強の遺伝子を持った子を生まれさせる。そして、生まれてきた子のオスとメスでさらに最強の子を作る。そうして…最後に上限を越えれない子が最強のポケモンということだ。
そして…クイック通信でうまるちゃんとバトルをする。
お互いに自分の手持ちをゲームの中で見せる。
達生の手持ち
ガブリアス
カプコケコ
ミミッキュ
ギャラドス
ポリゴンZ
ギルガルド
対してうまるちゃんの手持ちは…
ミミッキュ
ガブリアス
ボーマンダー
メタグロス
ルカリオ
シビルドン
うーん。なかなかうまるちゃんのポケモン強いな。どれがメガシンカするのかも、わからないな。メガシンカとは…ポケモンの姿が変わり、ポケモンの能力も格段にアップすることだ。バトルに1体しかメガシンカをすることはできない。
バトルの結果、達生はうまるちゃんに勝つことができた。
バトルはギリギリだった。うまるちゃんのポケモンの持ち物も考えてあった。
「やっぱり、達生くんはどのゲームも強いね」
「いやいや……うまるちゃんも強いよ。今回はポケモンの出す順番が良かっただけだよ」
ゴーン……ゴーン
時計が12時を知らせる。
「お昼か……」
達生は時計を見ながら言う。
「達生くん。お昼は家で?」
うまるちゃんは達生に問いかける。
「いや……家は誰もいないから、どこかで買おうかなと」
家に帰っても誰もいない。いつもなら、おばあちゃんが作ってくれたりしているが、そのおばあちゃんは今日はいない。
「達生くんが良ければだけど……一緒にお昼……作らない?」
うまるちゃんは顔を赤くしながら、恥ずかしそうに言う。
えぇ!?一緒に?お昼を!?
そうか、今日はタイヘイさんもいないんだった。
「うん…………良いよ」
こうして……
暇人2人の一日が始まったのである。
今回はポケモンを混ぜて書きました。あまりポケモンを知らない方は意味がわからない文章を書いてしまいすみませんm(_ _)m。今日から、前と同じペースで書こうと思います。