干物妹!うまるちゃんの日常   作:若狭東

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やっとシルフィンを登場させることができました。


その21 うまるとゲーム大会 前編

土曜日の朝……

 

カチカチカチ

 

達生はいつも通り、家でテレビゲームをやっていた。

 

だが、今の達生は燃えていた。何故なら……

 

明日にスペ4のゲーム大会があるためだ。

 

全世界で大人気の格闘ゲーム「スペ4」

 

今回の大会は日本各地のゲームセンターの1位の選手が集まり、ナンバー1を決める大会だ。

 

今回は近くのゲームセンターでナンバー1を決定するようだ。

 

明日を思うとわくわくする。

 

達生はさらに自分に磨きをかけるため、またプレイをする。

 

何事も経験を積むことが大事だ。

 

達生は朝~夜までスペ4に熱中していた。

 

さぁーて、明日はどうなるかな……

 

達生は明日のために早めに就寝することにした。

 

 

 

 

 

翌朝

 

達生は布団から起きて、朝ご飯を食べ、ゲームセンターに行く準備をする。

 

持ち物は、ケータイとマイコントローラと財布ぐらいかな?

 

時計を見ると

 

時刻は9時

 

大会が始まるのは、10時からだ。

 

そろそろ、出発しないと

 

達生は外に出ようとした。

 

だが、1つ忘れていた物を思い出す。

 

あ……あれ、忘れる所だった。危なっ!

 

達生はある装飾品をバックに入れると、ゲームセンターに走って向かった。

 

 

 

 

 

10分程でゲームセンターについた。中に入り、レジに向かう。

 

レジにつき、達生は受付を済ませる。

 

「いらっしゃいませ」

 

男の店員が挨拶をする。

 

「あ……これに参加したいんですが」

 

達生は店員に例の紙を見せる。

 

「「スペ4」ナンバー1決定戦の受付ですね。少々お待ち下さい」

 

店員は受付用紙に書く。

 

「お客様の控え用紙です。この時間帯になりましたら、もう一度この場所へ来てください」

 

達生は店員から控え用紙をもらい、その場を去る。

 

時計を見る。

 

9時40分

 

うーん。何して暇潰しをしよう

 

選択肢は2つまで絞った。

 

UFOキャッチャーかコインゲーム

 

楽しさを選ぶなら、コインゲームだが

 

もうすぐ、大会も始まってしまうので、UFOキャッチャーにするのが、安定か

 

悩んだ結果、UFOキャッチャーを見て回ることにした。

 

UFOキャッチャーを見て回っていると

 

両替機の所でキョロキョロしている、見知った人がいた。

 

達生はその人に近づき、声をかける。

 

「あれ?もしかしてタイヘイさんですか?」

 

声をかけるとキョロキョロしていた人は振り向いた。

 

「え!?達生くん!?」

 

タイヘイさんは驚いている。

 

「こんな所で会うなんて。珍しいこともありますね」

 

まさか、ゲームセンターでタイヘイさんと会うとは思わなかった。珍しいこともあるもんだ。

 

「うん…今日は妹が大会に見たいってついて来たんだよ」

 

妹?うまるさん?こまるちゃん?どっちだろう。

 

多分こまるちゃんかな?

 

そして、トイレからある人が戻ってくる。

 

その人も見覚えがある人だった。

 

「おや?達生くんじゃないか?」

 

達生は裏から声をかけられる。達生は声がした方向に振り向くと、そこには、アレックスさんがいた。

 

「アレックスさん!?」

 

達生はまた見知った人がいたことに驚く。

 

「え!?2人とも知り合い?」

 

タイヘイさんは2人が知り合いだったことに、疑問に思っているようだ。

 

「まぁ、アレックスさんとは、ちょっと前に、あるライブで出会って、意気投合した感じですかね」

 

達生は答える。

 

「そんな所です。タイヘイ先輩」

 

ちょっと前に出会ったことを思い出す

 

 

 

あるライブが始まった時、たまたま横にアレックスさんがいて

 

その時、俺はサンリウム(光棒)を忘れてしまって、困っているとアレックスさんが

 

「予備に持ってきたのもあるから、使って」

 

アレックスさんはサンリウムを差し出した。

 

「あ…ありがとうございます」

 

アレックスさんにサンリウムを渡され、何とかライブを楽しむことができた。

 

ライブが終わり、アレックスさんと話している内に意気投合した感じだ。

 

 

 

今思うと、あの時、アレックスさんがいなかったら、ライブを楽しむことなんて、出来なかったな

 

「ちなみにアレックスさんとタイヘイさんはどのようなご関係ですか?」

 

達生は疑問に思ったことを聞いてみる。

 

「同じ会社の仲間だよ」

 

タイヘイさんは達生の質問に答える。

 

「なるほど」

 

その時

 

 

 

ブンッ

 

 

 

モニターに文字が表示される。

 

ゲームセンターの照明が消え、ステージに光が照らされる。

 

「みなさま……大変長らくお待たせしました。進行はプラザGAPCOM店員、波動竜一(はどうりゅういち)がいたします」

 

そろそろ始まるのか……

 

「これより……「スペ4」ナンバー1決定戦を行います!!」

 

その瞬間

 

「ワアアアアア!!」

 

ゲームセンターにいる大勢の人が歓声を出す。

 

「な……なんか突然すごい空気に」

 

タイヘイさんはいきなりの出来事に驚いているようだ。

 

驚いている様子からして、あんまりスペ4については知らないのだろう。

 

「あれ?知らないんですか?」

 

アレックスさんが驚いているタイヘイさんに言う。

 

「全世界で大人気の格闘ゲーム「スペ4」。日本各地のゲームセンターで行われているランキング戦があるんですが……先日プラザGAPCOM各店の1位が決定したんです」

 

アレックスさんがスペ4を知らないタイヘイさんに語り出す。

 

「今回は全国1位の選手をこの本店に集めたナンバー1決定戦なんですよ」

 

タイヘイさんは苦笑いしながら聞いている。

 

「ゲームファンなら誰もが見たい大会なんです」

 

アレックスさんが語り終えると

 

「へ……へぇ~~~」

 

タイヘイさんは何が何やら分からない様子だった。

 

まぁあんまり、ゲームしてなさそうなタイヘイさんには、分からないだろう

 

「では登場してもらいましょう!!この本店のランキングを制した王者」

 

店員が言うと、そこに現れたのは

 

「U・M・Rーー!!」

 

目にマスクをして、マイコントローラを持ったUMRだった。

 

「ワアアアアア」

 

UMRの登場により、店の中がもっと盛り上がる。

 

うお……すごい盛り上がり!

 

「さすが王者!オーラが違いますね!」

 

アレックスさんは目を輝かせている。

 

UMRは他の人と違うオーラが出ていることは達生も何となく気づいていた。

 

「え!?そ……そうだね!!」

 

タイヘイさんは何故か焦っている。

 

? どうしたんだろう?

 

「続いて別店の王者達の紹介です!!」

 

ステージに光が照らされる。

 

「S・T・Sー!!」

 

「B・N・Tー!!」

 

「G・T・Sー!!」

 

その後もいろんな人の名前が呼ばれる。

 

すごいな。ゲーム界で有名な猛者ばっかりだ

 

これは楽しくなりそうだ。

 

「そして今大会のダークホース!!予選初登場でとんでもないスコアを出した選手です!!」

 

ダークホース?誰なんだ?

 

達生は光に照らされた人を見ると

 

「私こそが1位を取るプレイヤー!!T・S・F(たちばな シルフィン フォード)ですわぁー!!」

 

 

 

!? ダークホースってシルフィンさん!?

 

 

 

後編に続く。

 

 


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