【大空】と【白夜叉】のミッドチルダの出会い~改~   作:ただの名のないジャンプファン

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標的64 何処までも広がる烏の翼は雲をも真っ黒に染め上げる

 

 

 

~sideはやて~

 

「はっ!?」

 

公開陳述会の会場に閉じ込められているはやてが突如、胸騒ぎを感じた。

 

「どうしたの?はやて」

 

そんなはやてに炎真は心配そうに声をかける。

 

「シャマル‥ザフィーラ‥‥そんな‥‥まさか‥‥いいや、ありえへん‥あの2人に限ってそんなこと‥‥」

 

はやてが六課の隊舎で留守番をしている2人の異変に気づき膝をつく。

 

「なにかあったのか?あの2人に‥‥?」

 

「‥‥」

 

あの2人に何かあったという事は六課の状況が良くないことを示す。

リボーンが自分の指示で獄寺に六課を任せとはいえこのはやての様子は.....最悪な事態を意味しているのかもしれない。

そんな様子を見ている炎真はある事を決意した。

 

 

~sideフェイト~

 

一方、なのは達、スターズ分隊と分かれ、現在襲撃を受けている六課へと急いで向かっているフェイト達、ライトニング分隊。

 

だが、

 

「っ!?」

 

フェイトが相手の攻撃に気づきソニックムーブで相手の攻撃に合わせながらガードした。

 

ズドーン!

 

そして煙がはれそこにいたのは、以前の市街地における戦闘でデェイチとクアットロの2人を助けに入った女性とこの前の船上パーティであった戦闘機人が目の前にいた。

 

「お久しぶりです、フェイトお嬢様」

 

「貴女は‥‥」

 

セッテに声をかけられるとフェイトは彼女を睨む。

 

「あの時の傷は回復された様で何よりです」

 

「貴女がつけたんでしょう」と言いたいフェイト。

 

「紹介します。此方は、私の姉様の1人の‥‥」

 

セッテは隣にいるもう1人のナンバーズの女性をフェイトに紹介する。

 

「ナンバーズ3‥‥トーレです。フェイトお嬢様」

 

セッテの隣にいるもう1人のナンバーズの女性がフェイトに自らの名を名乗る。

 

「我々が来たと言う事は話の内容はもう、お察しなのでしょう?」

 

「‥‥『あなた達の所へ来い』って事?」

 

「お話が早くて助かります」

 

今回はあの時の様にツナのデータではなく、フェイト本人に用がある。

よって、フェイトはエリオとキャロに‥‥

 

「‥‥エリオ、キャロ先に行って」

 

フェイトは、トーレとセッテの目的が自分である事から、2人には先に六課の援軍へと向かう様に指示を出した。

 

「でも‥フェイトさん」

 

キャロは戦闘機人2人相手にフェイトを1人この場に残す事は心配な様子。

 

「すぐに追いかけるから、2人は先に行って‥‥あの2人‥用があるのは私みたいだから‥‥」

 

そんなやりとりをしている中、エリオがフリードに指示を出して、心配そうにフェイトを見るキャロにエリオは「自分達がいた方がかえってフェイトさんの足手纏いだ。」とキャロを説得させた。

 

六課へと向かうフリードを見たフェイトは、

 

「バルディッシュ、サードフォーム」

 

と告げると今まで戦斧型だったバルディッシュが黄色い刃をだして大剣へと姿を変えた。

 

「答えはあなた達も分かっているんじゃない?‥‥私はあなた達の所には行かない‥よ」

 

「確かに‥此方も素直に来てくれるとは思っていませんよ、フェイトお嬢様。ならば‥‥」

 

「力尽くで来てもらうだけ‥‥」

 

トーレは四肢から翼の様なモノを生やし、セッテは固有武装であるブーメランブレードを構えた。

 

 

~side地上本部ビル 周辺 上空~

 

「こちらは管理局。あなた方の飛行許可と個人識別表が確認できません!速やかに停止し個人識別表を送られたし」

 

「ん?この声...!」

 

管理局側も自分達の存在を気づいた様だ。だが、それを気にせずにそのまま飛び続けるゼストとアギトそれに白龍。

そこへ、

 

ヒュン!

 

数発の魔法弾が迫って来た。

 

「むっ?」

 

「にゃろ」

 

それをひょいと避け、

 

シャァァ

 

白龍が調和の炎のブレスで魔法弾を石化させた。

 

「な!?」

 

アギトは白龍がそんな事ができるのかと驚いているがそんな暇はない。

 

「ギガントハンマー!!」

 

「外したです、相殺と防御で防がれました。」

 

「だが、ダメージは通った。続けてぶち抜くぞ!!」

 

煙がはれそこに立っていたゼストは先程までとは髪の色が違い、まるでスーパーサ〇ヤ人の様に金髪になっており、アギトの姿もなくなっていた。

 

「痛って~」

 

リィンと同じ融合機何だろう、アギトは咄嗟にゼストと融合して

 

「ちくしょう、思いっきりぶん殴りやがって~!!」

 

ゼストの中でヴィータに対して文句を言っていた。

 

「すまんなアギト、助かった。」

 

白龍も心配そうにゼストを見るが

 

「大丈夫だ。」

 

とまた前を向き直す。

 

(やっぱりアイツはリィンと同じユニゾンデバイスか‥‥)

 

以前、アギトの姿を見た時から、もしかしたらと思っていたヴィータはゼストとユニゾンをした事により、アギトがリィンと同じユニゾンデバイスだと確信を得た。

 

(リィンと同じユニゾンデバイスがあるなんて‥‥)

 

自分以外のユニゾンデバイスを初めて見たリィンは他のユニゾンシーンを見て驚いていた。

 

「管理局機動六課スターズ分隊、副隊長ヴィータだ!!ちょっと事情を聴かせてもらおうか?」

 

ヴィータはゼストに名を名乗り、指示に従わなかった理由を聞く為、事情聴取への同行を求める。

 

「ゼスト‥‥そちらの指示に従う訳にはいかない‥‥押し通る」

 

「ならば、ぶっ潰して事情を聴かせてもらおうか?リィン行くぞ!!」

 

「は、はい」

 

ヴィータもリィンとユニゾンすると、彼女のトレードマークである真っ赤なゴスロリの様なバリアジャケットが真逆の真っ白いゴスロリ風のバリアジャケットへと変わった。

両者睨み合い武器を構え直した。空を駆け回りながら武器を交えた。

 

ガン!ガキぃん!

 

一歩も譲らない2人の騎士の攻防。

 

「ゼストっつたか?お前、何企んでんのか目的を言えよ、納得できる内容なら管理局はちゃんと話を聞く!!」

 

「フッ、若いな」

 

ゼストは腰から炎を灯してそれを見たヴィータも何やら受ける体勢で

 

ズドドドン!

 

煙が巻き起こり2人とも同時に煙から飛び出た。

 

「だが、いい騎士だ。」

 

「旦那、褒めている場合かよ」

 

その間、ヴィータとリィンはある事に気付く、それはゼストとアギトのユニゾンアタックが微妙にずれている事だ。多分この2人の相性がそこまでよくないのかもしれない、だがヴィータとリィンは相性もよく練度も高いこれを見たアギトは更に魔力をあげて

 

「炎熱、烈火刃」

 

燃える気持ちで語るアギト。

 

「旦那の命は削らせねぇ、どけぇ」

 

 

~side朧~

 

「何者だ、貴様」

朧の目の前に居たのは黒髪で黒ラン袖に風紀の文字が入って肩には小鳥が囀り名を呼ぶ

 

「ヒバリ、ヒバリ」

 

「君かい?この騒ぎを起こしているのは?」

 

「そうだとしたら?」

 

「咬み殺す。」

 

雲雀はトンファーを構えて

 

「ほう、ひよっこにしては随分と粋がるな‥」

 

此処でギンガが雲雀を敵対者と判断し前に出ようとしたが、そこを朧が制した。

 

「お前は先に戻っていろ」

 

そう言われるとギンガは頷きその場を立ち去る。

 

「ねぇ、彼女そこで寝転んでいる人の相棒だったんだけど、何故君達の方についているの?」

 

雲雀はチラッと倒れている土方を見た後、朧に何故、ギンガが朧の指示に従っているのかを尋ねる。

 

「気になるか?」

 

雲雀は目を瞑りそして

 

「‥別に、僕には関係ないよ‥‥ただ、君は風紀を乱した‥‥よって、僕が鉄槌を下す‥‥咬み殺してあげる」

 

雲雀はまるで捕食者のような笑みを浮かべて、朧へと向かって行く。

 

「ふん、身の程を知らぬひよっこが、粋がるのは良いが、噛み付く相手は選んだ方がいいぞ」

 

朧は刀を抜き、

 

キィィィン!

 

耳を貫くような鋭い金属音が鳴り響く。

 

「我は天に仕える八咫烏、地べたを這って、天を見上げるだけのひよっこが、あまり図に乗るな!!」

 

雲雀を押し切り雲雀が後ろに少し下がると目にも留まらぬスピードの剣劇、だが、雲雀はそれをも躱す

 

「ねぇ、遊んでいるの?ひよっこに舐められる八咫烏って随分とひ弱な八咫烏だね?これらな都会の鴉の方がまだ強いんじゃない?」

 

雲雀は朧の剣を止め

 

「ほぉ~なかなかやるな、ひよっこ。あれを躱すとは‥‥」

 

雲雀は朧の言葉に耳を貸さずにもう片方のトンファーで朧を攻撃するが朧は雲雀の持ち手に掌を当てて

 

「!!?」

 

当てるだけで雲雀の手を弾き雲雀はそれによりバランスを崩してしまう。朧はその隙をつくかのように雲雀を蹴り飛ばし

 

ヒュッ!ガッ!ガッ!

 

雲雀に向かい針を投げその針は雲雀の体の至る所に刺さる。

 

「八咫烏を舐めるなよ、ひよっこ」

 

「っ!!?」

 

カランカラン

 

トンファーから手が離れる。

雲雀を刺した針はただの針ではない。

早期に治療しなければ死に至る毒針だ。

 

「終わりだ‥ひよっこ。下手に動かなければ若干ではあるが寿命も延びる。その間に仲間が来る事でも祈っているんだな」

 

朧の言い分に雲雀がここに来て一番の怒りを顕にする。

 

「仲間?何それ?」

 

トンファーを手に取り言うことの聞かない足を無理やりうごかして立ち上がり

 

ボォッ!

 

トンファーに紫の綺麗な炎が灯る。

 

「ここまでしてまだ抗うか?ひよっこ」

 

雲雀は朧に向かい走り出してトンファーで攻撃するが...いつもよりキレがないそれどころか、膝をついてしまう。

朧の攻撃を喰らった事と先程受けた毒針の毒が大きく影響してきた。

 

「地を這う虫ケラがこれで終わりだ」

 

雲雀は少し後ろに下がりそれを躱す。

 

「ふん、悪あがきを」

 

朧は雲雀に迫る様に歩く...が、

 

ザン!

 

突如地面から針が延びて朧の脚を貫くそれを見て雲雀は立ち上がりトンファーで朧を思いっきり殴り飛ばした。

朧はビルの残骸を貫く。

 

「ゲホッ」

 

だがもう限界なのか、自分の攻撃の振動にも耐えられずに血を吐く。

そのタイミングで朧はまた針を飛ばして雲雀を攻撃するがヒバリもそう何度も同じ手をくわないようにと躱そうと動くが運悪く足が血で滑り転び1本くらってしまった。

 

「ひよっこにしてはよくここまで噛み付いた、だがこれで終わりだ。」

 

雲雀の元にまで歩いてきた朧は雲雀の首元をつかみ

止めの攻撃を入れようとした時に持っていたトンファーで雲雀はまた攻撃した。

 

「まだ動けるのか?だが、下手に動けば、その分だけ毒が体を回り、自分の死期を早めるぞ」

 

「うるさい‥僕に指図するな‥‥」

 

だが雲雀の攻撃は躱され腹に先程と同じ掌からの攻撃をくらい、その後は刀で

 

「さらばだ。ひよっこ。八咫烏の毒でその翼を羽ばたかせぬまま地べたで死ね」

 

肩から腹にかけて大きく斬られてその場に倒れた。

 

「く、‥‥」

 

雲雀の目には悠々と刀を収め、その場から去って行く朧の後姿が見えたが、やがて瞼が重くなり、目を閉じた。

 

 

~sideスバル ~

 

「見つけたぞ、タイプ・ゼロ・セカンド」

 

ドドド、大きな爆発音とともに現れたのは以前フェイト達と戦ったチンクだ。

 

「貴女は確か...」

 

「ドクターの命によりお前を回収する。」

 

またナイフを構えるのを見るとティアナとスバルもデバイスを構える、だが

 

「スバル、ティアナ。2人は行って」

 

なのはがそれを手で制して2人には先に行くように促す。

 

「えっ?でも、3人で戦った方が‥‥」

 

「今の目的は仲間の安否の確認だよ。目の前の事に目を奪われて、目的を忘れないで、早くギンガを助けに行って」

 

「なのはさん‥分かりました。行くわよ、スバル。なのはさんなら大丈夫よ!!」

 

「う、うん、お願いします。なのはさん」

 

「えぇ‥スバル達も気を付けてね」

 

「むっ?逃がすか!!」

 

チンクは他の2人...と言うよりスバルを追いかける...がなのはがそうはさせない

 

ドン!

 

「貴女の相手は私よ」

 

「ちっ、私の邪魔をしたツケはきっちり払ってもらうぞ」

 

「そう簡単に払えないよ。逆に色々貴女に聴かせてもらうよ」

 

チンクは忌々しそうになのはを見て、逆になのははニヤリと笑みを浮かべた。

 

 

~sideツナ~

 

辺りは暗くライトもついていない。そんな中に灯るオレンジの炎その下にはいくつものガジェットの残骸が転がっていた。

しかし、銀時とガジェットを掃討している間、ツナはいつの間にか銀時をはぐれてしまった。

 

「はぁはぁ、機械だから加減なくやれたが‥‥「ゾク!」」

 

急に寒気がツナを襲い、それと同時に、

 

「ぎゃぁぁぁ!!」

 

「た、助けぐわぁぁ」

 

「な、何だ!?」

 

気のせいじゃない、確かに聞こえる人の悲鳴と刃の木霊‥そして血が飛ぶ音‥‥

ツナが、音がする方に走っていくと‥‥

 

「やれやれ、まるで豆腐を切っているようだ。コレがこの世界の役人だと?笑わせるな。まだ幕府の狗の方が手応えがあるぜ」

 

「な、何だ?...これは‥‥!?」

 

吐き気がする。

辺りはまさに地獄絵図、周りは血で水たまりができるぐらい溢れて死体の部位も誰のかがわからなくなっていた。

其処に立っていたのは1人の男‥女物の着物を着崩し黒髪を巻く包帯も返り血で赤くなり、

 

「ん?今度はガキか、こんな所で何やってんだ?」

 

その笑顔は神威よりも禍々しく恐ろしく感じた。

 

「こんな所に迷い込んだのが運の尽き、悪く思うな‥‥」

 

「っ!!?」

 

一瞬で目の前に来て自分に刀が振り下ろされていた。

 

「へぇ~、俺の一太刀を止めるとはな、おめぇただのガキじゃねぇな」

 

(何だ?こいつは、ただ速いだけじゃない、まさかっ!?)

 

ツナは一旦この男から距離を取り、

 

「お前が‥‥」

 

「あ?」

 

「お前が高杉晋助か?」

 

恐る恐る男に名前を尋ねる。

 

「へぇ~、俺の事を知っているのか?」

 

「銀さんの昔の仲間だって聞いた。」

 

「ほぉ~仲間‥ねぇ‥‥」

 

高杉はツナに向かいそして‥‥

 

シュンシュン!

 

上、下、左右から斬られるが全てかわす。

だが、

 

「ぐっ」

 

腹に蹴りが入りそのまま突きをしようとしてきた。ツナはギリギリ躱すも顔に擦り血が流れる。

 

「二度とそんな呼び方すんじゃねぇ‥んな、甘い関係じゃねぇんだよ俺達は‥‥」

 

「はぁはぁ、ナッツ!」

 

ナッツを出して肩にのせ、

 

「何だ?今度は動物ショーか?ふふ‥いいぜ、見せてみろよ」

 

高速移動で高杉の背後に回るも高杉はそれに反応する

 

「速ぇな、だがそれだけだ。」

 

ツナの拳を躱すそして高杉が刀を振り下ろすとツナはそれを片手で止め、

 

「ナッツ、形態変化、攻撃モード、I世のガントレット、バーニングアクセル!!」

 

を放とうとすると、高杉は鞘で上に逸らして火の玉は天井を砕き、

 

「なっ!!?」

 

一瞬の気の緩みは高杉が刀を引き抜くには充分な時間だ。そのまま上に逸らした腕に刀を突き刺して壁に激突させられた。

 

「ぐうぅ」

 

「くぅ、お前は何故ここまで、何が目的なんだ。この管理局が目的‥‥」

 

「俺達の目的はテメェらみてぇに、正常に動く手足だ。元々腐っているこの世界はテメェらをほんの少し斬るだけで勝手に腐り落ちるさ。」

 

「ふ!」

 

グローブに炎を灯して自分の腕を突き刺している刀を殴り折りおった刃を投げ高杉がそれを躱すと、顔面にパンチが入り高杉は吹き飛ぶ。

 

「もう武器はない...おと‥カハ」

 

高杉を倒したと思ったツナは、血を大量に吐き膝をつく、腕の傷口部分を自分の服をちぎり、きつく縛りとりあえず止血はしておいた。

だが‥‥

 

「軽いな」

 

高杉は立っており、狂気の笑みではなく、まっすぐこちらを睨みつけ、

 

「ペッ」

 

さっきツナの攻撃で口の中を少し切ったのか血を吐き出す。

 

「はぁはぁ」

 

ガジェットとの連戦、高杉の放つ殺気と狂気、プレッシャー‥極めつけに今の右腕もう体力が残ってない。

 

「フン、軽すぎるな‥おい、ガキ。迷いがあるなら戦場(ここ)に立つな。戦場(ここ)に立つなら甘さ(それ)を捨ててから来な」

 

ドゴォ!

 

「ぐはっ!!」

 

1発の拳を入れられ壁を突き抜けそのまま外に飛ばされた。

 

ガラガラガタン!!

 

瓦礫に埋もれ薄れていく意識の中最後に見たのは立ち去ろうとする奴の背中だった。

 

 

 

・・・・続く




ではまた次来週

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