【大空】と【白夜叉】のミッドチルダの出会い~改~   作:ただの名のないジャンプファン

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標的46 占いは悪い方によく当たる

 

 

~side ベルカ地区 聖王教会~

 

ヴィヴィオの事も無事に方がつきはやて達はベルカ地区にある聖王教会へと出向いていた。

 

「失礼します。高町なのは一等空尉です。」

 

「フェイト・テスタロッサ・ハラオウン執務官です。」

 

なのは達が会議室に入るとフェイトが

 

「お久しぶりです。クロノ提督」

 

入るとカリムの他に黒髪の青年そして緑の髪をした男が居り、彼女はその男に挨拶をした。

 

「あぁ、フェイト執務官」

 

黒髪の青年、クロノ・ハラオウンはフェイトの義理の兄である。

 

「ふふ。御2人共、そう固くならないで。私達は個人的にも友人だから、いつも通り平気ですよ」

 

「と、騎士カリムが仰せだ。普段通りにしていいぞ」

 

「わかった、クロノ君」

 

「ほんま久しぶりやな、クロノ君にロッサも」

 

ロッサと呼ばれた緑の髪をした彼はヴェロッサ・アコースはやての知り合いでカリムの義弟である。

 

「やぁ、はやてそれに高町一尉とフェイト執務官」

 

「どうも」

 

ひとしきり挨拶が終わり本題に入る。

 

「六課設立の表向きの理由はロストロギア『レリック』の対策と独立性の高い少数部隊の実験例」

 

口調とトーンが先程まるで違い事の重みをわからせる。

 

「知っての通り、六課の後見人は僕と騎士カリム。それで僕とフェイトの母親で上官、リンディ・ハラオウンだ。それに加えて非公式であるが、かの3提督も設立を認め、協力の約束をしてくれている」

 

モニターに映る数人の用心。この説明を初めて聞いた3人は多少驚く。

 

「その理由は私の能力と関係があります」

 

 

カリムが席を立ち、先程まで移し出されていたモニターの位置に立ちながら古いお札のような紙束を全員に見えるように前に出す。彼女は縛っていた紙の紐をゆっくりと解くと札は光を放ちながらカリムを中心に円を描き始めた。

 

「私の能力で最短で半年、最長で数年先の未来。それを詩文形式で書きだした予言書の作成を行う事が出来ます。2つの月の魔力がうまく揃わないと発動できませんから、ページの作成は年に1度しか出来ません」

 

カリムが説明している途中に二枚の札がなのはとフェイトの前に飛んでくる。その札に浮かび上がったのは幾何学的な文章で全員何が書いてあるのか分からない。

 

「予言の中身も古代ベルカ語で解釈によって意味が変わる事もある難解な文章。世界に起こる事件をランダムに書き出すだけで、解釈ミスも含めれば的中率や活用性は割と良く当たる占い程度。つまりは、あまり便利な能力ではないんですが…」

 

「聖王教会はもちろん、次元航行部隊のトップもこの予言には目を通す。信用するかどうかは別として、有識者による予想情報としてな」

 

「ちなみに、地上部隊はこの予言がお嫌いや。実質のトップがこの手のレアスキルとかお嫌いやからな」

 

「レジアス・ゲイズ中将、だね」

 

「そんな騎士カリムの予言能力に数年前から少しずつ、ある事件が書き出されている」

 

彼女は羊皮紙に書かれた予言書をゆっくりと読んでいく。

その内容が以下の様な内容だった。

 

旧い結晶と無限の欲望が交わる地、

死せる王の下、聖地より彼の翼が蘇る

死者達は踊り、中立つ大地の法の塔は虚しく焼け落ち

それを先駆けに数多の海を守る法の船は砕け落ちる…

 

「それって…」

 

「まさか…」

 

「ロストロギアをきっかけに始まる管理局地上本部の壊滅と、管理局システムの崩壊…」

 

「本来ならそれになるはずでした…」

 

「?」

 

「ここ数日の間に彼女の予言の内容が変化しているんだ」

 

「変化?」

 

「はい。内容はこう変化しています。」

 

カリムは引き続き、変化した予言の内容をなのは達に伝える。

 

紅き結晶、無限の欲望、狂人達が交わる地

 

死せる王の下、聖地より彼女の翼が蘇る。

 

死者達は踊り、鳴り止まぬ豪雨の元大地の法の塔は虚しく焼け落ち

 

大地は白き翼と狂人達の宴により 混沌と化す

 

白き翼を持つ者は大地を破壊し彼の願通づる時法は壊れる。

 

白き夜叉は王と対峙し狂人と死闘を行う時運命は動く

 

オレンジの炎を纏いし者、狂人との戦いの後地に眠る時異界の支配者天より現れる...

 

(白き夜叉ってまさか‥‥)

 

(オレンジの炎を纏いし者って‥‥)

 

なのはとフェイトには予言に出てきた者達に何となく心当たりがあった。

 

 

少しずつ変わっていく予言になのは達は夜遅くまで意見を出し合った。

 

 

~side六課~

 

場面は変わり、なのは達が教会にて予言の翻訳と意見交換粗をしている時、六課の隊舎では‥‥

 

「ヴィヴィオ、走ると危ないよ」

 

「だいじょうぶ」

 

隊舎の敷地内をヴィヴィオが走り、ツナがそれをハラハラしながら追いかけつつ見守っていた。

 

「あれ?」

 

すると、ヴィヴィオは何かを見つけて立ち止まる。

 

「ん?ヴィヴィオ、どうしたのかな?」

 

「あれ‥‥」

 

「あれ?」

 

ツナはヴィヴィオが指さした方向を見る。

そこにはお昼寝をしている定春の姿があった。

近くには飼い主である神楽の姿は見当たらない。

 

「ツナ、見て!!おっきなワンちゃん!!」

 

定春を見て、目を輝かせるヴィヴィオ。

そして、ヴィヴィオは定春へと近づいていく。

 

「あっ、ヴィヴィオ‥‥」

 

ツナには一抹の不安があった。

定春はプライドが高いのか、人を選ぶ性格なのか、今のところ、神楽とアリサぐらいにしか懐いていない。

以前、獄寺が定春を撫でようとしたら、逆に定春からガブリとやられた。

もし、ヴィヴィオが定春にガブリとやられでもしたら、管理局は定春を危険生物と認定し、処分するかもしれない。

そうなれば、神楽が暴れ出す事は必須であった。

 

「ヴぃ、ヴィヴィオ、定春は寝ているみたいだから‥‥」

 

ツナがヴィヴィオを止めようとしたら、間に合わず、ヴィヴィオは定春に抱き付いていた。

 

「んぅ?」

 

寝ていた所を突然抱き付かれた定春は目を覚ました。

定春の視界には自分の身体に抱き付いている小さな女の子の姿があった。

 

「ツナ!!見て見て!!おっきなワンちゃん!!」

 

「あ、ああ‥そうだね」

 

「おっきなワンちゃん!!モフモフだよ!!」

 

幼女に抱き付かれて起き上がる定春。

すると、ヴィヴィオは定春の背中に上り始めた。

 

「あわわわわ‥‥定春、お願いだから、振り落としたり、ガブリ‥なんてことはしないでね~」

 

ツナは定春に祈りながら、事の成り行きを見守った。

すると、ツナの願いが届いたのか、定春はヴィヴィオを乗せたまま、ノッシノッシとツナの方へと歩いてきた。

そんな中、

 

「むっ!?(キュピーン)」

 

医務室で寝そべっていたザフィーラが突如起き上がり、辺りを見渡す。

 

「あら?どうしたの?ザフィーラ?」

 

シャマルがザフィーラに声をかける。

 

「なんだか、私の役割をとられたような気がした」

 

辺りを見渡しながらそんなことを言うザフィーラ。

原作の世界では確かにザフィーラはヴィヴィオを見守り、時には背中に乗せたりもしたが、残念ながら、その役割を定春に取られてしまったザフィーラであった。

 

「ツナも乗ろう」

 

ヴィヴィオはツナにも定春の背中に乗らないかと誘うが、

 

「お、俺はいいよ‥‥」

 

と、万が一、自分が乗った事で定春が暴れては大変だと思い、ヴィヴィオの誘いを断った。

ヴィヴィオは定春の背中に乗り、ツナが隣を歩いて散歩を続けていると、

 

「おや?ツナさん」

 

「あっ、リィンさん」

 

ツナとヴィヴィオはリィンにあった。

 

「およ?その子がこの前、保護された子ですね?」

 

「はい」

 

「こんにちはです」

 

リィンはヴィヴィオに声をかける。

 

「ん?妖精さん?」

 

ヴィヴィオは小さな姿のリィンに絵本で見た妖精の姿と重ね合わせる。

 

「違うですよ、リィンはユニゾンデバイスなのです」

 

リィンが自分は妖精ではなく、ユニゾンデバイスであることを伝えるが、まだ幼いヴィヴィオにユニゾンデバイスがどんなものなのか分かる筈もなく、ただの興味本位な対象でしかなかった。

 

「ひゃ、ひゃめるです、ひょ~~~!!」

 

「キャハハハハ♪」

 

リィンはヴィヴィオに捕まり、その小さな体を弄ばれていた。

 

「あらら‥‥」

 

リィンを助けるでもなく、微妙な表情でつぶやくツナ。

 

リィンの小さな体が珍しいのかヴィヴィオはリィンの頬を抓ったり伸ばしたりしていた。

そんな中、意図しないヴィヴィオの手がリインの背中や首筋、わきの下を撫でた。

 

「ひゃん!?」

 

「ん?コチョコチョコチョコチョコチョコチョ!」

 

リィンの反応が面白かったのか、ヴィヴィオはリィンの脇の下をくすぐった。

 

「っ、きゃははははははははははははは!! つ、ツナさん!!た、助けてください―――――!?」

 

くすぐられ、目に涙を浮かべながら、ツナに助けを求めるリィン。

 

「ヴィヴィオ、リィンさんも嫌がっているからその辺で‥ねっ?」

 

見ている分には微笑ましい光景なのだが、やられているリィン本人にはたまったものではない。

ヴィヴィオから解放されたリィンはげっそりした様子で隊舎へと戻って行った。

散々リィンで遊んだ後、

 

「それじゃあ、ヴィヴィオ。今度は中でお絵かきでもして遊ぼうか?」

 

「うん!!おっきなワンちゃん!!バイバイ!!」

 

ヴィヴィオは定春の背中からおりて、定春に手を振ると、ツナと共に隊舎の中に戻っていった。

隊舎の中に戻ったヴィヴィオはツナから渡されたクレヨンと画用紙で絵を描いていた。

そして、

 

「できた~!!」

 

絵が完成し、満足そうな表所を浮かべるヴィヴィオ。

 

「どうしたの?」

 

「ツナさん、これ」

 

ヴィヴィオの手にあったのはアートと呼ぶべき絵が描かれた画用紙があった。

その画用紙には、

 

「うまいね、これは銀さんかな?」

 

「うん!後これも!!」

 

ともう1枚ツナに見せるそこには

 

「これって...もしかして俺とナッツ」

 

「うん!あげる」

 

とヴィヴィオがツナにわたそうとして

 

「ありがとう。」

 

ツナも受け取ろうとするが

 

「がう」

 

横からナッツが加えてそのまま何処かに行ってしまった。

 

「ふぇ」

 

「あはは、」

 

ヴィヴィオはなんで急にと言う顔をしてツナは苦笑いを浮かべる。

 

(ナッツいつの間に‥‥)

 

ナッツと入れ違いに

 

「よぉ」

 

銀時が帰ってきた。

 

「あ!パパ!!」

 

ヴィヴィオは銀時を確認するや直ぐに飛びつき銀時もそれを優しく受け止める。

 

「ヴィヴィオ、ツナには迷惑かけてねぇな?」

 

「うん!」

 

「ヴィヴィオとてもいい子で待っていましたよ(リィンさんにとっては散々な目でしたけど‥‥)」

 

ツナもヴィヴィオを褒め、褒められたヴィヴィオは嬉しそうな表情をする。

 

「そうか、それはよかった。」

 

「ほんとうちの奴にも見習って欲しいぐらいです。」

 

聞こえない程度に愚痴を呟く。

 

「どうした?」

 

「え?あ、いや何でも無いです。」

 

ツナは必死に平然を取り繕った。

丁度その頃、

 

「へッくシュン!!」

 

六課の隊舎のとある部屋で1人の赤ん坊が大きなくしゃみをした。

 

 

 

 

・・・・続く




リボーンファンならナッツの行動わかるでしょ?

ではまた次回。

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