さばげーがえり!   作:一織

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前回の続き的な


第22話 薬局といえばツ○ハドラッグか薬○堂

凛音<あー……ヤダヤダ…いっつも思うけどほんとに映画かなにかみたいな壊れかたするのなんなんだろうね?

 

(血液が壁や硝子に着いた店内に入る)

 

 

ヒワインド<偶によくある事じゃないかな?

 

薫男<なるべく音は立てないようにした方が良さそうだな……奥の従業員の休憩所からも出てきかねない

 

 

卓<ちょっと今回はキツくなるかもよ?(ドアには防犯用のセンサーが付いており、なにか鞄などがぶつかっても音が鳴る仕組みだ)

 

 

ジョン<うへぇ……止める場所も分からんからな…

 

 

一織<いや、なり続けるタイプじゃなく物がぶつかったりしても鳴るタイプだからぶつかっったら全速力で車に戻るか

 

 

美紀<分かりました。

 

 

圭<それに、広いショッピングモールと違って曲がり角が怖いね……

 

 

由紀<購買を思い出すね……

 

悠里<取り敢えず、その時してたみたいにしましょう?

 

 

───

 

 

一織(悪いな、成仏してくれよ)

 

刀をヤツらの背後から突き刺し、そのまま切り裂く

 

 

ジョン<こっちか……?

 

 

薫男<すまんが分からん……

 

 

由紀<あっちじゃないかな?(食い気味でしかも合っている)

 

 

慈(由紀ちゃんが食い気味……)

 

 

美紀(相当きてますね……アレは…)

 

 

胡桃<由紀、気を付けろよ?

 

 

 

由紀<解ってるよ、胡桃ちゃんは心配性だなぁ

 

 

胡桃<そりゃあ心配位はするだろ…

 

 

凛音<………ヤツら少ない……

 

 

店内、そして店の周りもヤツらは少なかった、過去に何者かが来た可能性は高い…

 

 

薫男<………凛音、気をつけろ。俺たち以外の生存者の可能性が出てきた

 

 

凛音<………人殺しは流石に遠慮したいけど……相手がその気なら……

 

 

薫男<お前が手を汚す必要は無い。俺が殺る……

 

 

凛音<いや……今更だったな……俺が人殺しなんてのは……

 

 

ふとあの施設を襲撃し、爆破した時の事が脳裏によぎる。

頭に血が登っていたが思考はクールにあいつを殺した。

心と体を切り離して動かすなんて事はできる様になってた

 

 

凛音<薫男、俺なら大丈夫だ、殺れる。薫男はちゃんと由紀を幸せにしろ

 

 

薫男<そのセリフ、そのまま返すぞ。ちゃんと若狭を幸せにしろ。そしてちゃんと事件が起きる前みたいな日常の幸せを与えてやれ

 

 

凛音<……それは俺たち全員があの子達に与えなきゃいけない事だろ…そのためにこうしてあの学校を出たんだ

 

 

薫男<……そうか……そうだな…

 

 

凛音(そうだ……いつかは事件が起きる前と同じ幸せを彼女達に送らせなきゃいけない……学校生活は途中でめちゃくちゃになってしまった…それに好きな人との結婚や子育てだってちゃんとさせてあげたい…)

 

 

凛音(でも今は……)

 

 

ふと悠里の笑顔が違う誰かに向くのを想像して胸が苦しくなる

 

 

凛音(俺は悠里と一生添い遂げたい……俺じゃないと嫌だって思ってる…ああクソっ!!今自分達が置かれてる状況を打開しないといけないってのに…)

 

 

余計な思考を振り払い、ひとまずは目的の物を回収する為警戒しながら進む

 

 

凛音(本当に少ないな……ここまで居ないと不気味だ…死体が見当たらないのが特に…だな……)

 

 

ジョン<凛音、止まれ

 

 

凛音<っ!?

 

 

凛音(ピアノ線か……あっぶな…)

 

 

 

凛音<わりぃ、助かった。

 

 

薫男<ピアノ線……無闇に切らない方が良さそうだ…こいつは恐らくピアノ線が切れたら何かしらあるタイプだ

 

 

卓<……引き返す?

 

 

ヒワインド<ここから他の最寄りの薬局は……

 

 

凛音<……いや、薬局ではないが…手に入る場所はある事にはあるな……来た道をそのまま戻るか?

 

 

悠里<私は賛成よ

 

 

慈<えぇ、他に手に入れる手段があるならそっちにしましょう?

 

 

圭<うん、じゃあそれで決まり、今来た道はこっちからだね

 

 

美紀<なるべく固まって行動しましょう

 

 

由紀<うん、解ったよ。みーくん

 

 

薫男(………ピアノ線……今までの道中には無くて何故突然…?恐らくあそこの奥に何かを閉じ込めているか……入られたくないか…だな…もし前者なら……?不味いかもしれない何か手に負えない物を封じ込めている可能性がある、後者であるなら確実に生存者が居るか居たかのどちらかだ…なら…)

 

 

凛音(あのトラップ……恐らくピアノ線を切ったらブザーがなって奥からヤツらが出てくるタイプの罠…だとしたら…ってマズい!!?男をあまり立てずのこの人数で素早く車内に戻らないと…っ!!)

 

 

ヒワインド<皆、音をあまり立てずにできるだけ急いだ方が良いかも。ちょっと悠長に移動してたらマズい事になる

 

 

胡桃<それってどういう……

 

 

次の瞬間ミシリと店の奥の扉が軋む

 

 

凛音<極力音を立てずに早く出て、出口はすぐそこだから

 

 

悠里<えぇ!!

 

 

結局全員が出て車に乗り込んだ所で扉が壊れ、店の中に大量のヤツらが解き放たれた

 

 

 

凛音<危なかったな…

 

 

後部座席に乗り込み呟く

 

 

─────

 

 

あの日の事今でも覚えている。

 

学校で放課後に園芸部の部活をしていたら突然あんな事件が起きて……これからどうすれば良いか解らない時に……凛音達がヒーローみたいに来てくれた……最初どうしてって思った…少し前までとても安心して生活していた……でも今は怖い………これからどうなるのかが怖い…

それに、もしあの時凛音達が来なかったら……?きっと私達は何も出来ずに死んでしまったかもしれない……

 

怖いよ……凛音……大丈夫だよね…?私達…幸せに…なれるよね……?

 

いつか私は貴方と……


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