路地裏のカフェ
side ?
「はぁ…またダメだったのかな…才能ないのかな、私。」
誰にも聞こえないように呟いてミルクティーに、手を伸ばす。
程よい熱と甘みが私を慰めるように染み渡る。私、高森藍子は、小さな頃から芸能界…その中のアイドルに興味を持っていた。
16歳になって、いろいろな事務所に面接に行ったけど、一つも受かったことがない。そろそろ本格的にやめてしまおうとも思って居る。
そんな時だった。私のお気に入りの携帯に着信が入って来たのは。
「この番号…誰だろう?もしもs「初めまして、高森藍子さんであっていますか?」あっ、はい!そうでs「このあとお時間ありますか?」
大丈夫でs「では、○○で待っています。」
ツー…ツー…ツー…
「切れちゃった……誰だったんだろう?とりあえず行ってみようかな。」
そんなこんなで、私は待ち合わせ場所に赴くのでした。
side 日向&千川
あれから3週間が過ぎ、就職手続きや、千川先輩の講座を受けて、晴れてプロデューサーとして346プロに就職できた。
でもそれは2週間で終わり、残りの1週間はというと、
〜1週間前〜
日向「よし!仕事がんばりまs「仕事は今はありませんよ?」千川先輩!?何故ここに?会社に帰らなかったのでs「違います♪今日からここが私の仕事場です♪」えっ?えぇ?!」
この先輩、やはり解らない。
日向「それはいいとして、やっぱり癖は治ってないみたいでs「何がですか?」
日向「さすがs斬りのちひろ先輩…」ボソッ
ともかく、1週間仕事はないらしいので、部屋を掃除しようにも、
鏡のように磨かれた床…
透き通る青空を曇り一つ無く透かす窓…
どうしよう!?やること一切ない!
という事で、街探索に行くついでにスカウトしてみよう!
そして、何事もなく1週間が経過し、そろそろこの街を知り尽くしそうになって出社した頃。
千川「待ってましたよ。今日は初めてのお仕事です!」
日向「待ってました!で、何をすれば?」
千川「本日、このプロダクションに、アイドルの卵が来るので、案内等をお願い致します。」
日向「私で務まりますかね?その仕事。」
千川「大丈夫。多分すぐ『プロデューサー』さんと仲良くなれますよ!」
その後、他愛もない会話が続き、時間ギリギリになったのは言うまでもない。
side?
来ちゃった。来ちゃったよ。来ちゃいました。
なんでパニックに陥って居る私は他の人の目からはさぞかし滑稽に見えるだろう。
とりあえず、右往左往しても仕方がないので、中の、指定された階層に行ってみる。ここは都内のとあるビルで、この近くにある公園には、よく足を運んで居る。というか、この近くの住宅街に住んでいる。
閑話休題。
とにかく、呼ばれたんだ。行ってみよう。
コンコンコン…木のドアを叩く。
日向「ようこそ!プロダクションへ!高森藍子さん!」
軽快な声と共に、明るくて元気のいい…それでいて癒されるような…そう。まるで向日葵のような笑顔が私の眼前に広がった。
ここから、平凡だった私の辛くて少し悲しい、けど、それ以上の楽しみと喜びを運んでくれる幸せな人生が始まる。
今回も読んでいただきありがとうございます!
はい。メインヒロイン登場です。この二人がゆるふわオーラを共鳴させながら話は進みます。
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To Be The Continued!
please Wait The Next 『STORY』!