オーバーロード〜小話集〜   作:銀の鈴

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公爵令嬢リターンズ

(わたくし)はフリアーネ・ワエリア・ラン・グシモンドと申します。

 

バハルス帝国のグシモンド公爵家の娘にして、帝国最強と謳われる魔法詠唱者です。

 

もちろん、帝国最強といっても『おーほほほほほっ、(わたくし)が世界最強ですわ!!』などと自惚れることはありません。

 

(わたくし)など所詮は井の中の蛙に過ぎない小娘でしかありませんもの。

 

例えば、(わたくし)の腕の中を定位置とされている銀髪の美少女なら、その白魚のような指先一本で(わたくし)をボンッと苦もなく弾けさせれるでしょう。

 

「わたしがペロロ…じゃなくて、フリアーネ様に危害を加えるなど、天地がひっくり返ろうともあり得ません!」

 

(わたくし)の胸に顔を埋めながら、銀髪の美少女は心外だと言わんばかりに強い言葉で反論する。

 

確かにこの子が(わたくし)に危害を加えるなどと例え話だとしてもするべきではありませんでした。

 

機嫌を損ねた美少女は、フンスフンスと鼻息を荒くして(わたくし)の胸に顔を埋めながら匂いを嗅いでいます。

 

(わたくし)は、『ごめんなさいね』と謝りながら美少女の頭を撫でる。

 

そんな言葉ひとつの謝罪で簡単に機嫌を直してくれた心優しい美少女は、(わたくし)の胸に顔を埋めながら機嫌よくクンカクンカと匂いを嗅ぎ始めました。そしてさり気なく彼女の手が(わたくし)の太ももを弄っているのが微笑ましく思えます。

 

そんな美少女に万力のような怪力で拘束されている(わたくし)は思います。

 

銀髪の美少女――シャルティアは間違いなく変態だと。

 

「こんな変態を作ったのは誰だっ!?」

 

ご本人(ペロロンチーノさん)が何を仰っているんですか?」

 

貞操の危機を感じた(わたくし)の魂の叫びは、薄情な骸骨(モモンガさん)にあっさりと流されました。

 

 

***

 

 

ある日、帝国最強の魔法詠唱者と謳われた(わたくし)ですら足元にも及ばない程の高レベルの魔物達に囲まれるというバッドエンド直行のデスイベントに遭遇しました。

 

死を覚悟した(わたくし)でしたが、乙女の秘密の過去(ユグドラシル時代)のお陰で無事にデスイベントをクリア出来ました。

 

その際に再会した旧友のモモンガさんからナザリックで共に暮らさないかとプロポーズをされてしまいます。

 

いくら転生した(わたくし)が美少女といっても前世――転移したモモンガさんにとってはついこの間の話――では同性の友人同士だったのです。

 

あまりにも節操のないモモンガさんを白眼視しながら(わたくし)は言います。

 

「貴方はとても良い人だとは思いますわ。ええ、(わたくし)なんかには勿体無いですわ。きっと(わたくし)なんかよりずっとお似合いの女性がいつか現れると思います。ですから(わたくし)のことは縁がなかったとお忘れ下さいね。だから(わたくし)のことを情欲に濡れた目で見たりしたらぶっ飛ばしますわよ。ご理解いただきましたか、エロモモンガさん?」

 

「誤解です!? ペロロンチーノさん!!」

 

「男は皆さんそう言うのですわ」

 

「いや本当に誤解ですってば、今の私はオーバーロードですよ! そういう感情はありませんよ!」

 

「必死になるのが余計に怪しいですわ」

 

「いや本当に勘弁して下さいよ、ペロロンチーノさん」

 

ぺこぺこと頭を下げるオーバーロード。なんだかシュールな光景ね。

 

「まあ、そこまで言うのなら信用してあげましょう。ところで、(わたくし)のことはペロロンチーノではなくフリアーネとお呼び下さい」

 

「フリアーネさんですか?」

 

モモンガさんは不思議そうに首をかしげる。

 

異世界転移したモモンガさんとは違い、異世界転生した(わたくし)には積み重ねてきた人生があります。

 

ここにいるのは確かにモモンガさんの友人のペロロンチーノですが、同時にこの世界で生きているフリアーネでもあります。

 

どちらも(わたくし)ですが、この可憐な姿にペロロンチーノという名の響きは似合いません。

 

バハルス帝国の公爵令嬢にして帝国魔法学院の生徒会長。そして、今や帝国の首席宮廷魔法使いのフールーダをも凌ぐ帝国最高の魔法詠唱者。

 

そんな才能に溢れた可憐で麗しい美少女魔法使いにはそれに相応しい名というものがあります。

 

前世でのネットでつけるような巫山戯た名は、とてもではありませんが相応しいとはいえません。

 

(わたくし)の名は、フリアーネ・ワエリア・ラン・グシモンド。彼の王国にて輝くのが“黄金”ならば、帝国にて輝くは“聖女”と謳われし者よ」

 

ホゲーと(わたくし)の言葉を聞いていたモモンガさんに眼鏡をかけた悪魔――確か名前はデミ…えもん? だったかしら。そうね、あの頼りになりそうな雰囲気はデミえもんという名前がピッタリね――に耳打ちをされる。

 

モモンガさんは納得したように頷く。

 

「なるほど、調査にあった帝国の“狂笑の気狂い魔女”というのはペロロンチーノさんの事だったんですね」

 

「フザケンナッ!!」

 

「ヒデブッ!?」

 

クソモモンガは、俺のドロップキックをまともに受けて吹っ飛ぶ。

 

「この俺が、文字通り赤ん坊の頃から育成中の乙女を捕まえて巫山戯た二つ名で呼ぶんじゃねえ!! たとえ仲間でも許さねえぞ!!」

 

「す、すいません。ペロロンチーノさん」

 

吹っ飛んだクソモモンガは起き上がりながら素直に謝ってくれた。

 

「ふん、まあいいだろう。今回だけは許してやるが二度目はねえぞ」

 

「本当に申し訳ありません。ペロロンチーノさんの趣味を忘れていた私の失言でした」

 

帝国で“聖女”とまで呼ばれる心優しい(わたくし)は、当然ながらモモンガさんの失言を許しました。

 

ところで、周囲にいる魔物達はオロオロと(わたくし)達を見守るだけですが、若干一名だけ凄まじい殺気を放ちながら(わたくし)を睨みつけるオッパイの大きい女悪魔がいます。とても怖いです。

 

そのオッパイの大きい女悪魔を牽制するようにシャルティアが間に入ってくれました。とても心強いです。

 

 

***

 

 

モモンガさん達との話し合いの結果、ナザリックに直ぐに移動できるようにと、“転移門”を使えるシャルティアをそばに置くことになりました。

 

もちろん(わたくし)の護衛も兼ねています。

 

デミえもん曰く、ナザリック最強のシャルティアでなくては護り切れない可能性があるそうです。

 

脂汗を流すデミえもんに、“ナニ”から(わたくし)を護る必要があるのかを聞くのは酷というものでしょうか?

 

呑気なモモンガさんは可愛い嫉妬程度に考えているみたいですが、“女”の嫉妬ほど怖いものはありません。

 

まったく困ったものです。(わたくし)はモモンガさんに興味など微塵もありませんよ。

 

まあ、兎にも角にも(わたくし)は最強の味方を手に入れました。

 

これで、(わたくし)の野望も大きく前進することでしょう。

 

「フリアーネ様の野望とは何なのでしょう?」

 

シャルティアが(わたくし)拘束(ハグ)しながら野望について問いかけてきます。

 

それに答えるのはいいのですが、護衛とは護衛対象を拘束(ハグ)するものなのでしょうか?

 

シャルティアに問いかけてもニコニコと微笑むばかりで答えてくれません。

 

でもまあ、(わたくし)はあのオッパイの大きい女悪魔に狙われている身ですからシャルティアの護衛は有難いわけです。ですからこの程度の拘束(ハグ)は許容するしかありませんね。

 

(わたくし)の野望は、(わたくし)の名を歴史に残すことですわ」

 

たとえ今世の(わたくし)が公爵令嬢といえど、たかが公爵令嬢如きでは歴史に名などは残りはしないでしょう。

 

よくて歴史書の片隅にその存在を匂わす程度でしかありません。

 

ですが、(わたくし)は歴史に名を残したい。

 

この世に生きたという証を残したい。

 

それが子を残せない(わたくし)の願いなのです。

 

「御子を…残せない」

 

(わたくし)の言葉に呆然とするシャルティア。

 

「フリ……アーネ…様」

 

シャルティアはただ(わたくし)の名を繰り返し呟くと、スッと(わたくし)から離れ片膝をついた。

 

「フリアーネ様。偉大なる我が創造主にして、我が全ての愛を捧げる愛しき御方。我が忠誠はフリアーネ様に。我が心はフリアーネ様と共に。そして、この世界の全てを必ずやフリアーネ様に捧げてみせます」

 

気がつくと周囲には数え切れないほどの高位の吸血鬼達が頭を垂れていました

 

この日より(わたくし)は、吸血鬼の真祖をも従える“真なる神祖”として畏れられることとなったのです。

 

 

 

あのー、(わたくし)は男性との子作りなどごめんだと言いたかっただけなのですが?

 

 

 

***

 

 

ひょんな事から(わたくし)は、強力な吸血鬼からなる私兵団を手に入れました。

 

これまでの(わたくし)は、自身が強力な魔法詠唱者といえど、政治的発言力は持たないただの小娘でしかありませんでした。

 

公爵家の後継ですらない無力な小娘の(わたくし)が出来ることといえば、皇帝である従兄弟におねだりをして願いを叶えることが精々でした。

 

ですが、これからは違います。

 

地平線を埋め尽くすほどの吸血鬼の私兵団。

 

この世界では、御伽噺でしか語られないほどに強力な真祖のシャルティア。

 

これらを率いるは、正統なる王家の血に連なる麗しき公爵令嬢。

 

ククク、高貴なる血と圧倒的な武力を背景とした帝国内における確固たる発言力を手に入れたのです!!

 

つまり、(わたくし)の時代の到来ですわ!!

 

まずは、愚かなお兄様を廃嫡とし、グシモンド公爵家を(わたくし)のものとしましょう。

 

というわけで、ただいま公爵領を絶賛包囲中ですわ。

 

シャルティアとシャルティア配下の吸血鬼軍団10万だけでは少し心許なかったので、モモンガさんにお願いして、アウラとマーレのお二人にも応援に来ていただきました。

 

このお二人は、(わたくし)の愚姉…ヒッ!? な、なんだか寒気がしましたわ。コホン、テイクツーですわ。

 

このお二人は、(わたくし)の敬愛する姉上が創造した者達ですから信頼できます。

 

実は転生した(わたくし)をペロロンチーノとして認識できたのは、シャルティアとこのお二人だけでした。

 

他の者達は、モモンガさんの御言葉だから(わたくし)をペロロンチーノとして扱っているだけのようです。

 

特におっぱいの大きい女悪魔などは、(わたくし)に対する敵愾心があからさまに透けてみえます。

 

彼女に隙を見せるのは非常に危険ですね。シャルティアを肌身離さず侍らせておくのが無難ですわ。

 

まあ、兎にも角にも(わたくし)は、お兄様との雌雄を決する戦いに挑んでいます。

 

公爵領内では公爵軍が展開しています。指揮を執るのは当然ですがお兄様ですわ。

 

お父様には(わたくし)とお兄様の争いでは、中立を保ってもらうことを明言していただきました。

 

もちろん、女だてらにお父様がお決めになった嫡子と争う(わたくし)が許せなければ、お父様も遠慮なく敵にお回りくださいと伝えております。

 

願わくば、お兄様とお父様、そして公爵軍全てが敵に回ってほしいものです。

 

ククク、そうなれば遠慮なく、その全てを(わたくし)(経験値)として有効活用できますわ。

 

現在の(わたくし)は、いまだに第8位階で足踏みをしている状態です。

 

早く第10位階に達したいものですわ。

 

しばらくすると、公爵軍に動きがありました。

 

パッカラ、パッカラとお馬さんが一頭、駆けてきます。

 

一体なんでしょうか? 宣戦布告でしょうか?

おや、何か引き摺っていますね。

 

「お嬢様っ、我らは決して敵対の意思はございません!! ご寛恕下さいますようお願いいたします!!」

 

お馬さんに乗られていたのは公爵軍を束ねる隊長さんでした。

 

そして、引き摺っていたのは簀巻きにされたお兄様です。

 

どうやらお兄様は公爵軍に見限られたようですね。公爵軍は戦わずに降伏するつもりのようです。

 

しかしこれでは(わたくし)(経験値)が得られません。

 

……降伏は聞かなかったことにしましょうか?

 

“ペロロンチーノさん、こちらでも状況は把握しています。どうやら無事に公爵家を継げそうですね。おめでとうございます”

 

チッ、どうやらモモンガさんに見られていたようですわね。

 

モモンガさんは常識人ですから、ここで(わたくし)が公爵軍を殲滅してしまったら引かれそうですわね。

 

モモンガさんの信用を失うわけにはいきません。ここは(経験値)は諦めるとしましょう。

 

「お兄様、どうやら公爵家に相応しいのは(わたくし)の方でしたみたいですね」

 

部下に見限られて無様に這い蹲るお兄様。

 

(わたくし)はお兄様を見つめながら、彼との思い出を振り返ります。

 

幼き頃から後継として育てられたお兄様は傲慢でした。たとえば、実の妹の(わたくし)が唯一の趣味としていた経験値稼ぎ。その為に行っていたモンスター捕獲のお金を出さないようにお父様に働きかけました。

 

そして、(わたくし)は嫁ぎたくないとお父様に言っていましたのに、強引に婚約を決めようとされたこともありました。

 

他にも(わたくし)が従兄弟の皇帝陛下におねだりをして頂いた魔法の武器を取り上げて、帝国の将軍に回されたこともありました。

 

まったく、ロクな思い出がありませんわね。もう殺してしま……さすがに殺すのは可哀想かしら?

 

ふと(わたくし)は、幼い頃はよくお兄様の後をくっ付いて歩いていたことを思い出しました。

 

『ほら、こっちだよ』

 

優しく(わたくし)が追いつくのを待ってくれたお兄様。

 

『あはは、フリアーネは甘えん坊だなあ』

 

そう言いながら、抱っこをしてくれたお兄様。

 

『フリアーネのほっぺたはポヨポヨだね』

 

美幼女だった(わたくし)の頰をツンツンするデレデレのお兄様。

 

クク、やっぱり幼女は最高だぜ。

 

『黙れ、愚弟』

 

ひいっ!?

 

ち、違う記憶が混ざりました。

 

コホン…かつては優しかったお兄様。

 

「……お兄様には養子にいっていただきます」

 

(わたくし)の言葉に目を大きく見開いたお兄様でしたが、一瞬何かを堪えるかのように目を閉じた後、ゆっくりと首を縦に振られました。

 

こうして(わたくし)は、公爵家次期当主の座を手に入れたのです。

 

 

***

 

 

確固たる立場を手に入れた(わたくし)ですが、今はまだ帝国魔法学院の生徒です。

 

生徒会長としての仕事もあるので疎かには出来ません。

 

歴史の表舞台に出るのは帝国魔法学院を卒業してからです。学院中退というのは何だか格好悪い気がしますからね。

 

学院中退といえばアルシェさんはどうされているのかしら?

 

そうね、久しぶりにアルシェとお茶をするとしましょう。

 

うん、それがいいわね。なんといっても学生時代の友人は大事にするべきだわ。

 

そうと決まれば善は急げね。早速、アルシェに会いに行きましょう。

 

 

「そうか、とうとう家を出る決意をしたんだな」

 

「はい、もうあの両親には愛想が尽きました。育ててもらった恩は既に返し終えたつもりです。今日にでも妹達を連れて家を出ます」

 

「そうか、俺もそれがいいと思う。アルシェの親御さんを悪く言いたくはないが、これ以上は関わってもアルシェが不幸になるだけだろう」

 

以前と同じ食堂で、アルシェと彼女が組んでいるワーカーチームのリーダーが深刻そうに話しをされていました。

 

「……私だけなら兎も角、妹達は幸せに暮らさせて上げたいんです」

 

「そうか……これから行くのなら俺も一緒に行くぞ」

 

「いえっ、これは私の問だ「そうね、この(わたくし)がいるのですから貴方は不要ですわ」生徒会長っ!? いつの間に現れたんですかっ!?」

 

「…俺は急用を思い出したからもう行くぞ」

 

「リーダー!? 私を置いていかないで!」

 

「すまないアルシェ! 俺はイミーナをおいて逝くわけにはいかないんだ! じゃっ、そういうことで」

 

「りぃいいだぁあああぁあああああっ!!!!」

 

リーダーさんがそそくさと食堂を出て行かれました。

 

「アルシェったら困っていたのなら(わたくし)に相談をしてくれたらよろしかったのに。(わたくし)達は親友でしょう?」

 

「……いつの間に生徒会長と私は親友になったのでしょうか?」

 

「うふふ、極悪非道なアルシェの御両親は(わたくし)が消し炭にして差し上げますわ」

 

「いえいえっ、いくら私でもそこまで両親を恨んではいませんよ!?」

 

アルシェが慌てて首を横に振る。きっと、(わたくし)が犯罪を犯すと思われて遠慮されているのですね。

 

「安心しなさい、アルシェ」

 

「生徒会長?」

 

アルシェを安心させるように(わたくし)は優しく微笑んであげる。

 

「あ、あの……じょ、冗談だったんですよね?」

 

「うふふ、没落貴族如きを何十人闇に葬ろうともこの(わたくし)が罪に問われることはありませんから御安心なさい」

 

「私の話を聞いてーーーーっ!!!!」

 

 

***

 

 

(わたくし)の名はフリアーネ・ワエリア・ラン・グシモンド。

 

バハルス帝国のグシモンド公爵家次期当主にして、帝国最強と謳われる魔法詠唱者。

 

最近、吸血鬼の真祖の美少女と吸血鬼軍団を配下におさめました。

 

友好団体として超武闘派揃いのナザリックが存在しています。

 

このナザリックには高位の魔物が数多くおり、トップのモモンガさんとは親しい友人同士です。

 

彼は非常に友人思いの良い方なので、(わたくし)の世界征服計画にも快く全力での協力を約束して下さりました。

 

多少、ナザリック内に(わたくし)に対して敵意を持つ者(おっぱいの大きい女悪魔)がいるようですが、許容範囲だと思います。

 

「そうだね、アルベドは危険だけど監視はしているから問題ないと思うよ」

 

「でも、お姉ちゃん。ぶくぶく茶釜様の弟であるペロロンチーノ様に敵意を持つアルベドは殺しちゃった方がいいんじゃない?」

 

「マーレは物騒だね。でも大丈夫だよ、アルベドが本当に行動に移そうとしたら殺せばいいだけなんだからさ」

 

「うん…お姉ちゃんがそう言うなら」

 

うふふ、ナザリック内に信頼できる子達もいるから安心ですね。

 

さあっ、これから(わたくし)の伝説が幕を開けるのですわ!!

 

 

 

「くんかくんか、ペロロ…じゃなくて、フリアーネ様の芳しい香りは癖になるでありんす」

 

 

 

うふふ、(わたくし)の腕の中のシャルティアは、何時もの通り可愛いですわね。でも、太ももを弄るのはやめて欲しいですわ。

 

 

 

 

 




安心して下さい。
アルシェは親友に助けられて幸せになったと思います……たぶん。

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