アスナ「私のお兄ちゃんが小さくて可愛い」 作:アルティメットサンダー信雄
ヨルコから話を聞いた。殺された男、カインズとヨルコは直前まで飯を食っていたらしい。飯屋の前ではぐれ、再び顔を見たときは、既に胸に剣が突き刺さっていたらしい。
「で、とりあえずこの剣の鑑定だな。なぁ、他にする事とか何かないか?」
現在、カインズの胸に突き刺さっていた剣を、鑑定スキル持ちのエギルの元に運び、鑑定してもらうところだ。
で、キリトがアスナとBFに聞いたのだが。
「そーちゃん、鼻ほじっちゃダメ」
「良いんだよ、どうせ鼻くそなんて出ねぇんだから」
「そういう仕草がなんか汚いでしょ」
「るせーな、お前は俺の母ちゃんかよ」
「………それはそれでありかも」
「何も良くねーよ」
「お前ら真面目に聞いてんの?」
アホな会話をしてる二人にキリトがツッコんだ。
「他にやることとか言われてもな。そもそも、剣なんて鑑定しても意味あんのか」
「仮にこれがプレイヤーメイドの物だとしたら、誰が作ったかってのは大きな手がかりになるだろ」
「つーかこの剣、なんでこんな所々に吹き出物が出来てんの?ニキビかこれ」
「おい、質問しといて無視か。てか、それ吹き出物じゃないし」
BFがクルクルと指の上でバスケットボールを回すように、剣を回しながら歩く横で、キリトが不満そうに眉を顰めた。
「あー、なんか俺飽きたんだけど。なぁ、俺帰っていい?別に圏内PKなんて見つけられた所で油断してなきゃいいだけじゃん」
「もう、そーちゃんは強いからそれで良いかもしれないけど、未だに一層で待ってる人達はそうもいかないでしょ」
「お前、最近ナチュラルにそーちゃん呼びだよね。言っとくけど、俺その辺しつこいからな?いい加減にしとけよ?」
「それに、いくらそーちゃんでも寝てる時とかはどうしようもないわけだし、そーちゃんはよく外でお昼寝してるし、圏内PKなんてものがあったら困るでしょ?」
「そうだ。この剣にもしかしたら圏内PKスキルがあるかもしれないし、試してみない?そこのバカ女で」
「やめなさい。そーくん」
「おい、スラントでいいか」
「そーめん」
「お前今なんつった?」
「プフッw」
「キリト、テメェ今笑ったか?笑ったよなオイ」
二人にからかわれながらも、3人はエギルの店に到着した。
カランコロンと音を立てて、店の扉が開いた。
「お、いらっしゃ」
「お前らさ、言っとくけど俺がこの中で最年長だからな?次、ナメたこと言うとマジぶっ殺すから」
「そう言って、そーちゃん絶対手は出さないもんねー?」
「おい、キリト。手を離せ、こいつ殺す。いや、四分の三殺しにする」
「弟ができたらこんな感じなのかな」
「誰が弟だコラ。つーか、テメェのモヤシみたいな身体じゃ、弟出来たら速攻舐められんだろ」
「あ?お前今なんつった?何みたいな身体だって?」
「シャー芯」
「尚、細くなってんだろうが!表出ろオイ!」
「はぁい、上等。三分で片付けてやる」
「もー二人とも!やるなら静かにね!もう夜なんだから」
3人は店を出た。
「…………何しに来たんだあいつら」
ボソッとエギルが呟いた。