問題児たちと転生ライダーが異世界から来るそうですよ? 作:shimito18
「さあ、検索を始めよう」
そう言って九十九は目を閉じ星の本棚に入った。だがそれを見ていた白夜叉は頬が吊り上がり、余裕の笑顔とかではなく完全にキレている様子だった。
「貴様…余裕の態度を取るのは構わんが、元とはいえ魔王を舐めるとはいい度胸じゃその根性叩き直してやろう!」
白夜叉は先ほどの倍以上の砲弾を九十九に放った。九十九は砲弾が放たれてもその場を動かず、全ての球が着弾した。
「九十九君!」
「九十九!」
「九十九さん!」
三人は九十九の名前を呼び三人は駆け寄ろうとしたが、それを十六夜が止めた。
「どうして止めるのよ十六夜くん!」
「そうですよ十六夜さん!」
「うんうん」
『にゃー』
その言葉を聞くと、十六夜はにやりと笑った。
「あの野郎がそう簡単にくたばると思うか?よく見てみろよ」
着弾した黒煙が上がると、その黒煙から一気に巨大な火柱が上がった。
「あれは?!」
「九十九?」
「十六夜さん?!」
「言ったろあいつはそう簡単にくたばるわけねえって」
九十九のその姿は仮面ライダーアギトバーニングフォームだった。その炎は太陽というには余りにも荒々しく、戦士というには余りにも不安定だ。
白夜叉は不安ではあるが何発か砲弾を放つが、九十九が拳や蹴りで全弾防いだ。
九十九は炎を落ち着かせるように、深く深呼吸をした。
「隙だらけじゃぞ小僧!」
白夜叉は九十九に助走をつけ上空に飛び上り、そのまま蹴りを喰らわせようとするが九十九の紅色の装甲にはヒビが入り激しい光に包まれると、その光に驚いた白夜叉は蹴りを止め、地上に降りる後方に下がりつつ扇子を広げ様子を見ることにした。九十九の装甲は紅色だった胸部装甲は銀色の装甲になり手甲や脚甲も紅色がほとんどだったが、アンダースーツや銀色の装甲がほとんどになった。仮面ライダーアギトシャイニングフォーム。バーニングフォームとは違い、太陽のように暖かくその姿はまさしく戦士だった。
九十九は腰に手を当てると、ベルトから薙刀の様な武器シャイニングカリバーを取り出した。取り出したシャイニングカリバーの柄を両手で持ち分離させツインモードにし白夜叉に構えた。白夜叉は広げていた扇子を閉じ、扇子を棍棒に変え構えた。二人の闘気が波動の様にぶつかり合うと、地表にはヒビが入りそのヒビはまるでこのゲーム版を割るかの如くだった。そのヒビは山まで到達し山の瓦礫が崩れるのと同時に二人は駆け出し、双剣と棍棒は交わった。激しい金属音が白夜の中鳴り響いた、何度も何度も何度も…
だが、ついに決着の時は訪れた。九十九は腰を落としゆっくりと息を吐くとシャイニングカリバーは炎を纏い九十九は一気に駆け出した。
「シャイニングクラァァァァッシュ!」
シャイニングカリバーを素早く白夜叉に切りつけ様とするが、白夜叉は棍棒で防いだ。だが、完璧には防ぎきることは出来ず幾つかの切り傷を貰いつつ、後方に吹き飛ばされた。吹き飛ばされた白夜叉は体制を崩し、地面に倒れ込んでしまった。九十九はその一瞬の隙を見逃しはしなかった。九十九が構えると足元にはアギトの巨大な紋章が浮き上がり、何枚ものうっすらとしたオーラの様な巨大な紋章は白夜叉の前に何枚も出現した。九十九は白夜叉に向け助走をつけ勢い良く蹴りを繰り出した。
「シャイニングライダァァァァキィィィィクゥゥゥゥ!」
九十九の蹴りは何枚もの紋章を潜り白夜叉にトドメを与えようとしていた。だが、白夜叉はすぐに体制を立て直し棍棒で防御した。
「うおおおおおぉぉぉぉぉ!」
「うおおおおおぉぉぉぉぉ!」
二人の攻撃と防御は拮抗した。しかし、九十九の貫通力が勝っていたのか白夜叉の棍棒を粉砕した。だが、棍棒を破壊するために勢いが失われたため、破壊した棍棒の破片を蹴り空中飛び出した。そこから回転しながら蹴りの体制に入るが、なぜかその両手にはしっかりとシャイニングカリバーが握られていた。
「シャイニングライダァァァァキィィィィクゥゥゥゥ!」
紋章は浮き出ていなかったが、白夜叉は蹴りに備え両手でガードの構えをとっていたが、九十九は蹴りはせずシャイニングカリバーに炎を纏わせ回転の勢いを加え白夜叉に斬りかかった。
「って、キックじゃねえのかあああぁぁぁ!」
九十九の完全に不意打ちともいえるシンプルな攻撃に対応できずもろに喰らってしまい、白夜叉は爆発そのまま気絶した。九十九はダラッと腕を下すのと同時に変身が解けると「勝った…」と言い残して気絶した。九十九は完全燃焼だったが、十六夜たちはその姿を白い目で見ていた。
「キックじゃねえだろあれ」
「キックじゃないわね」
「うん、キックじゃなかった」
「にゃー」
そんな三人と一匹の反応を見て苦笑していた黒ウサギは、ジンに肘で腋を突っつかれると思いだしたかのように倒れている二人の前に立ち九十九に向かって手を挙げた。
「ギフトゲーム“夜叉との聖戦”勝者ノーネーム六道九十九さんです!」
こうして六道九十九は二度目のギフトゲームに勝利したのだった。
~九十九sid~
俺は目が覚めるとサウザンドアイズに向かう時に歩いていた道を十六夜に背居られながら歩いていた。今はそんなことを考える余裕がないくらい疲れている。流石に神様パワー使いながら何度もライダーの力を使うのはしんどいか…俺が目を覚まし「あ~…」みたいな呻き声を上げると十六夜はこちらを振り向き「起きたか?」と笑いながら聞いてきた。他のみんなも俺の顔を覗き込んできた。
「死んではいないみたいね」
「よかった」
「ホントですよ!今回は生きて更に勝てたからいい様なものですが、いつもいつもこうなるとは限らないんですよ!」
黒ウサギは髪の色が青色から緋色へと変わるほど説教をしてきた。まあ心配かけたのは悪かったか…
「心配かけて悪かったよ。反省はしている、自重するつもりはない」
「うわ~ん、やっぱり九十九様もおバカ様です~!」
黒ウサギはけっこうマジ泣きしながら耳を傾けていた。あれは取り敢えず放っておくことにしておこう。
「ところで俺が気絶している間に白夜叉のやつ何か言ってなかったか?」
「ええ、言ってたわよ。次に戦う時は負けないって言ってたわよ」
「それから、これから九十九にピッタリな仕事があったら紹介するとも、それから歩けるようならこれを使うといいって」
春日部がそう言ってギフトカードから、何の変哲もないただの木の棒を取り出すと俺に手渡してくれた。俺は木の棒を受け取り「よっこらしょ」と少しジジイ臭い決まり文句を言いながら十六夜の背を降りた。
木の棒に体重を預けながら歩いていると、春日部がいきなり質問してきた。
「ところで聞いてみたかったんだけど、九十九が使ってた力って特撮の仮面ライダーの力だよね?確か平成ライダーって分類される」
「春日部、知ってたのか?」
「うん、私の居た時代にはもう無かったけど映像は残っていたから子供には人気」
そういえば春日部の本にちらっと書いてあったな。春日部の世界では確かもう特撮番組仮面ライダーはもう無かったんだっけ?理由は詳しく調べてないから分からないが、まあ喋ってくれるようなら後で聞いてみることにするか。
「その仮面ライダーってのは何なんだ?」
「私も思ったわ、というか特撮って何?」
ああ確か十六夜の世界には無かったんだっけか、それに久遠の世界はどちらかと言うと戦前に近い世界と書かれてあったな。まあそれなら仕方ないか。
「特撮ってのは簡単に言うと「特殊撮影」の略で、模型やコンピュータ映像を用いて通常の撮影では得られない映像をつくり出すことを言う。それで仮面ライダーっていうのは様々機械や不思議パワーで
その後、俺たちは何故か俺の能力や先ほどの戦いの話を中心に、話しながらジンと黒ウサギの案内でノーネームの本拠地に向かったのだった。
はい、というわけで今回の話はここまで。
ええ、まあ、皆さんの言いたいことは分かりますよ。ジョジョネタ使うとか言いながら、別アニメネタを使うんですから……
申し訳ないと思ってますが反省する気はありません!
え~、前回のあとがきに追加したのですがもう一度言います。使って欲しいライダーがあれば、私自身にメッセージを下さい。その後そのライダーを使うかどうか考えたいと思います。
それでは次回もお楽しみに!感想、お気に入り登録、評価等々よろしくお願いします。