問題児たちと転生ライダーが異世界から来るそうですよ?   作:shimito18

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今も尚出して欲しいライダーを募集しています。私のホームにメッセージを下さい、詳しい事は取扱説明書爛に載っている、ハズ……
なので、これから出して欲しいライダー希望の方は私自身にメッセージを下さい。


第10話 ゲーム準備のようですよ?

デンライナーを見送った俺たちは、ジンたちの案内で屋敷へと向かった。屋敷に向かった女性陣は真っ先にお風呂へ、そして俺たちはジンに屋敷内部を案内してもらっていた。

 

「それでこちらが大食堂、僕も皆さんも他のコミュニティのメンバーもこちらで食事を摂ります」

 

俺たちはへーほーと聞きながら歩いていた。

 

「二人とも聞いているんですか?」

「ああ、聞いてるぜ」

「なあ、ジン一つ聞いても良いか?」

 

俺が聞くと、ジンは「何ですか?」と聞き返し俺は質問してみることにした。

 

「うちのコミュニティにはこんなに遅い時間にやってくるような友人でもいるのか?」

「え?」

「やっぱ九十九も気づいてたか、それとも本棚で知ったか?」

「そりゃあ気配も消さずに堂々入ってこられたらな嫌でもわかるだろう」

「と、とにかく行ってみましょう!」

 

俺たちは屋敷の裏部分に向かった。そこは木々が生えている場所だその場には誰もいないように見えるが、草木に隠れてかなりの人数がそこに居るようだ。

 

「そこに居る奴らうちに何の用だ?今日はつかれているから、こちらとしてはさっさと休みたいのだが?」

 

俺は風に揺れる木々に向かって、話しかける。だが返事はなくそこは正しく何の変哲もない木々が広がっているだけだった。

 

「いいかげんにしろ………よっ!」

 

十六夜は軽いフォームからは考えられない出鱈目な爆音と共に、辺り一帯の木々もろとも隠れていた人影を吹き飛ばす。

 

「出鱈目なことすんなぁ……」

「お前にだけは言われたくねえよ」

 

俺たちはそんなやり取りをしていると、遅れてジンが走ってやって来た。

 

「御二人ともやはり……」

「ああ、侵入者だよ」

「例の“フォレス・ガロ”の連中じゃねえか?」

 

すると、空中からドサドサと瓦礫と黒い人影が落ちて山になった。

 

「なんという出鱈目な力だ…………蛇神を倒したというのは本当の話だったのか」

「ああ…………これならガルドの奴とのゲームに勝てるかもしれない…………!」

 

侵入者の視線に敵意らしいものは感じられなかった。それに気づき、十六夜は侵入者に話しかける。

 

「おお? 何だお前ら、人間じゃねえのか?」

「我々は人をベースにさまざまな“獣”のギフトを持つ者。しかしギフトの格が低いため、このような半端な変化しかできないのだ」

「へえ…………で、何か話しをしたくて襲わなかったんだろ? ほれ、さっさと話せ」

 

にこやかに話しかける十六夜。

侵入者はお互いに目配せをした後、意を決するように頭を下げ、

 

「恥を忍んで頼む! 魔王の傘下であるコミュニティ"フォレス・ガロ"を完膚なきまでに叩き潰していただけないでしょうか!!」

「嫌だね」

「だが断る」

 

彼らの決死の言葉を即答で断った。そして、俺たちの言葉に絶句し、固まる侵入者とジン。

 

「どうせお前らもガルドって奴に人質を取られている連中だろ?」

「それで、命令されて攫いに来たんだろ?」

「は、はい。そこまでお見通しとはだとは露知らずに失礼な真似を…………我々も人質を取られていて、逆らうこともできず」

「その人質もうこの世にいねえから。はいこの話題終了」

「―――…………なっ」

「十六夜さん!!」

 

ジンが慌てて十六夜に詰め寄った。しかし、十六夜は冷たい声音で接した。

 

「隠す必要はねえだろ?どうせすぐに知れることだ」

「それにしたって言い方というものがあるでしょう‼」

「気を使えってか? 冗談きついぞ御チビ様」

「そもそも殺された人質を攫ってきたのだってこいつ等なんだ。気を使う必要なんて皆無だ」

 

俺の言葉にはっとジンは振り返る。

こいつらは人質を救うために新たな人質をこの侵入者たちが攫ってきたというのならば、人質の大半は彼等が殺したと言っても過言じゃない。ならば、気を遣う必要性はどこにあるというのだろうか…

 

「そ、それでは本当に人質は…………」

「ガルドとか言うクソ猫は攫ったその日に殺していたそうだぞ?」

「そんな…………!」

 

侵入者は全員、その場に項垂れた。

ふっとある事を思いついた十六夜は、侵入者たちに話しかけた。

 

「お前ら、“フォレス・ガロ”とガルドが憎いか? 叩き潰されてほしいか?」

「あ、当たり前だ! 俺達がアイツのせいでどんな目にあってきたか…………!」

「そうかそうか。でもお前達にはそれをするだけの力を持たないと?」

 

十六夜が訊ねると唇を噛み死ねながら男たちは悔しがった。

 

「ア、アイツはあれでも魔王の傘下。ギフトの格も遥かに上だ。俺達がゲームに挑んでも勝てるはずがない! いや、万が一勝てても魔王に目を付けられたら……」

「その“魔王”を倒すためのコミュニティがあるとしたら?」

 

え? と顔を上げる男達に見える様に、十六夜はジンの肩を抱き寄せると、

 

「このジン坊ちゃんが、魔王を倒すためのコミュニティを作る(・・・・・・・・・・・・・・・・・)と言っているんだ」

「なっ!?」

 

侵入者一同含め、ジンでさえ驚愕した。

俺は十六夜のしようとしている事に気がついき、というか知っているし面白そうに成り行きを黙って見守っていることにした。

 

「俺達は魔王のコミュニティ、その参加も含めて全てのコミュニティを魔王の脅威から守る。そして守られるコミュニティは口をそろえてこういってくれ。“魔王関係で困ったことがあったら、まずはジン=ラッセルの下にお問い合わせください”」

「じょ、」

 

冗談でしょう!? と叫びそうになるジンの口を俺が塞いだ。

十六夜は腕を広げて大仰な口調で語る。

 

「人質の事は残念だったな。だが、安心していい。明日ジン=ラッセル率いるメンバーがお前達の仇を取ってくれる。その後の事も心配しなくていい! なぜなら俺達のジン=ラッセルが“魔王”を倒すために立ちあがったのだから!」

「おお…………!」

 

十六夜のその言葉に希望を見出す侵入者一同。俺は見てて笑いが込み上げそうだ。

 

「さあ、コミュニティに帰るんだ! そして仲間のコミュニティに言いふらせ! 俺達のジン=ラッセルが“魔王”を倒してくれると!」

「わ、わかった! 明日はがんばってくれジン坊ちゃん!」

「待っ…………」

 

ジンが叫ぶ前に、侵入者たちはあっという間に走り去ってしまった。

俺たちは屋敷に戻ると、ジンはかなり怒っていた。

 

「二人共どういうことですかさっきのは!あれじゃあまるで…」

「打倒全ての魔王とその関係者、お困りの方はジン=ラッセルまで。キャッチフレーズはこんなところか、どうだ九十九?」

「それも良いんだか、もうちょっとインパクトあるキャッチフレーズは無いか?」

「そういうお前は何か案は無いのかよ?」

「そうだな~……」

 

俺たちはこれからのノーネームのキャッチフレーズについて、頭を悩ませているとジンは更に顔をムッとさせた。

 

「ふざけないで下さい!そんな宣言が流布されたら、他の魔王にも目を付けられるかもしれないのに!」

「「そいつは大歓迎だ」」

 

俺たちが声を揃えると、ジンは更に頭に血を上らせた。あれじゃあ正常な判断は出来そうにないな。

 

「バカなことを言わないで下さい!今はギフトゲームを堅実にクリアし、コミュニティが力を付ける大事な時期です!これだけ才ある方々がそろえばどんなゲームにだって対応できます。なのに…なのに…」

 

こいつ……早くどうにかしないと……

 

「ホントに呆れた奴だなおチビ」

「ああ、やれやれだ」

 

十六夜は呆れ窓の外を眺め、俺はあまりのジンの馬鹿さ加減に呆れ両の手を挙げた。

 

「ギフトゲームで力をつけるのは大前提だろうが。肝心なのはどうやって魔王に勝つかだ」

「俺達には旗印も名も無い、組織を主張する旗頭が何もない状態だ」

 

俺たちのその言葉でジンはピクンと体が動いた。どうやら少しは今の状況が理解出来た様だ、思ったより賢いお子様だ。

 

 

「コミュニティの象徴たるものが何も無い、それはそうとうのハンデだ」

「だがジン=ラッセル、お前はそれを背負い先代を越えなければならない。言っている意味分かるよな?」

 

ジンは更にハッとし「先代を超える…」と呟いた。どうやら今おかれている状況が完全に理解できたらしい。

ジンがそのことに気が付くのを、見た俺たちは少し安堵した。十六夜は「ふっ」と鼻で笑い不敵な笑みを浮かべ、俺は椅子に座り本を読み始めることにした。

 

「で、名も旗も売るものが無いとなると、もうリーダーの名を売り込むしかないよな「ジン=ラッセル」って名前を」

「僕の名前を?!」

「当たり前だろジン=ラッセル。それもただのリーダーではなく、打倒魔王を掲げたリーダーなんだそいつが明日のゲームになれば良い宣伝になる。だろ十六夜?」

「ああ、その通りだ。そしてそいつに反応するのは魔王だけじゃあない、打倒魔王を掲げた奴らだ!今俺たちに足りねえのは人材だ、それも骨のある奴。最低でも俺か九十九の足元並みの奴らが欲しい」

「そうなれば何処かに消えたお前たちのお仲間よりは役に立つだろ?」

「「どうする?」」

 

俺たちは揃って聞くと、ジンはグッと拳を握ると小さく「まだ消えていません」と呟いた。と言っても聞こえていない訳ではない、俺と十六夜は「は?」聞き返すと更に続けた。まあ聞かなくても本棚でこれからの事を知っているから聞かなくてもいいんだが、というかそれ以前に知っているから本棚で調べる必要すらないのだが…

 

「仲間の一人はサウザンドアイズ傘下のとある幹部が所有しています」

「所有?奴隷みたいなもんか?」

「この世界では魔王のゲームに完全勝利した場合、魔王を隷属することが出来る。もちろんその逆だって可能だ、そのお仲間は魔王の隷属になってしまいサウザンドアイズ傘下コミュニティ"ペルセウス"に売られただろジン?」

「はい、その仲間は近々ギフトゲームの商品として売られることになったようです。昔の仲間がゲームの商品扱い…元魔王の肩書きを持っているのに…」

 

十六夜はジンの"元魔王”という言葉を聞くと、一層目を輝かせその笑みは不敵に笑った。

すると、パチンと暗がりで月夜に照らされた部屋に、電気という灯りがつくと扉から黒ウサギたちが入ってきた。

 

「御三方共如何(いかが)しましたか?」

「あ、あの、その…」

「もしかして何か揉めてるの?」

「な~に、男同士で熱く語らってただけさ」

 

十六夜がそう言うと、椅子に座っていた俺の襟を持ちジンの所まで連れていき、ジンと俺の肩を組んだ。

 

「なあ御チビ九十九?」

「は、はい」

「ふぅ、やれやれだ」

「ボーイズトーク?」

 

何か春日部の発言がボーイズラブ的な展開を想像されたらたまったもんではない。

 

「そう言えばお前ら明日のゲームなんだけど防御力ちゃんとあるのか?」

「それ、どういう意味かしら?」

 

俺が訊ねると、久遠はあからさまに不機嫌な顔をし春日部はムスッとしジンはビミョーな顔をしていた。

 

「だってお前ら、久遠のギフトは簡単に言うとどんな相手にでも命令し一時的に言うことを聞かせることが出来るだろ?(実際のところは違うみたいだが)春日部は友人になった動物の特徴を使うことが出来るんだろ?(こっちも真の力的なものはかなりすごいが)で、うちのリーダー様は確かに凄いギフトを持っているのかもしれないが、今はまだ使いこなすことが出来ないっと。それでお前ら攻撃が直接当たった時にどうやって致命傷を防ぐんだ?」

 

俺がハッキリとこいつらが自分の能力について理解している範囲で、現実を突きつけると三人とも膝をつき項垂れた。ふん、勝ったな……ではなく俺はまず戦極ドライバーとメロンロックシードをジンに渡した。

 

「こ、これは…」

「仮面ライダー斬月に変身するためのベルトとそのアイテムだ、これは俺が持っている中でかなりの防御力を誇る物だ。これからうちの広告塔になるリーダー様に怪我されたら堪ったものじゃあないからな」

 

ジンは「ありがとうございます」と言いベルトを押し付けた。次は久遠と春日部だが、あいつらには…あれを貸すか。

 

「お前等にはこれを」

 

項垂れている久遠と春日部に、俺はジュラルミンケースを取り出しそれを開けた。

 

「これ…何?」

「か、仮面ライダーWのロストドライバーとドライバー用のガイアメモリ…」

 

そう、久遠と春日部に今回というかこいつらに貸すのは初めてだが…貸すのは2つのロストドライバーとA~Yまでのガイアメモリだ。Ζが無いのはT2でないためだ。

 

「ドライバーは一人一つ、そしてこの中から好きなメモリを選ぶと良い」

「それじゃあ私はこれ」

「私は……これ!」

 

久遠はサラッと面白いものに決め、春日部は悩んだ末あのメモリに決めたのか、本当にこの世界は俺一人じゃあ考えられないことをやってのけるんだから、そこに痺れる憧れる!ってところだな、明日のゲームは原作と変わって面白い方向に進むことに期待だな。




今回は少しは頑張ってジョジョネタ入れてみました。

飛鳥と耀がどんなメモリを選んだかは次回からその次の回にでも、

感想、お気に入り登録、評価等々よろしくお願いします。

それでは次回もお楽しみに!

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