やはり俺がこの終末世界を生き延びようとするのは間違っている。   作:きょうポン酢

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今回は少し短めです。


第七話

昼食を食べ終え、一息付いた俺たちと葉山たちは空いている会議室で元傭兵である津田さんに銃の撃ち方や心構えを教えて貰っていた

どうやらこの会議室は防音性能が非常に優れているらしい

 

戸部「銃撃てるようになるとか、マジやべーっしょ!」

 

優美子「戸部は味方撃ちそうだから怖いし」

 

戸部「んなわけないっしょ〜!余裕っしょ〜!」

 

葉山「戸部はもう少し落ち着いて銃を構えられる様にならないとな」

 

戸部「隼人くんマジセンスあるっしょ〜!」

 

姫菜「久々のはやとべ...ぐ腐腐腐腐腐」

 

優美子「姫菜擬態しろし」

 

葉山グループは何やら騒いでいるようだ

 

材木座「我はライフルを所望するぞ!前衛を後ろから完璧に援護するのが真の将軍というものであろう!」

 

沙希「あんたはセンス無いんだからショットガンで十分でしょ」

 

材木座「むぅ!?無念...」

 

静「ボウガンというものは良いものだな、まさしくハンターという感じだ」

 

戸塚「留美ちゃんには衝撃が強すぎるかもね」

 

留美「う...もっと大きくならないとだめかな...」

 

雪乃「私が撃った事があるのは拳銃だけだったから、ライフルの撃ち方を覚えられて良かったわ」

 

結衣「銃弾ってこんなに真っ直ぐ飛ぶんだね!すごい!」

 

いろは「ライフルは手が痛いです...わたしは拳銃で十分ですね...」

 

それぞれが思い思いに感想を述べていた

 

津田「とりあえず今日はこんなところで良いでしょう、皆さんお疲れ様でした」

 

静「わざわざお時間をいただきありがとうございます。おかげで銃を暴走させるという事は無くなりました」

 

平塚先生が津田さんと握手する

 

小町「んー、小町はやっぱり槍みたいに使う方が合ってるかなー」

 

どうやら小町には銃は合わなかったみたいだな

 

津田さんが俺に話しかけてきた

 

津田「君は比企谷君だよな?ちょっと話があるんだが良いか?」

 

八幡「何か俺に用でもあるんですか?」

 

津田「用ってほどでも無いんだけどな、由比ヶ浜君について気になった事があるんだ」

 

由比ヶ浜に...?俺は少し考えるが何かある様には思えない 由比ヶ浜の方を見るが銃口を覗き込んでいて、雪ノ下が慌てて止めに入っているようだ、何やってんだよあいつは...

 

八幡「由比ヶ浜がどうかしたんですか?」

 

津田「彼女の構えを見て思ったんだが、彼女には射撃の経験があるのか?」

 

由比ヶ浜が射撃だって...?由比ヶ浜と射撃という似ても似つかない様なワードが俺の頭の中を巡る

 

津田「もし経験が無いのだとしたら、あれは天性のものなんだな、彼女は途轍も無い程の才能を秘めているよ」

 

八幡「由比ヶ浜が!?なんでそんな事が...」

 

津田「恐らく彼女は感情のコントロールがとても上手い、自分や周りの感情をきちんと把握しているみたいだな」

 

津田「彼女は銃を構えている時、感情のブレが一切無かった様に思えるんだ、きっと彼女は自分が割り切ったら真っ直ぐに進めるような子なんだろう、それが射撃の才能に繋がっている様なんだ」

 

静「あの子はとても忍耐強い子ですよ、自分の決めた事に対してはどこまでも真摯でいる」

 

『だから待つの。でも、待っててもどうしようもない人は待たない』『ん?まぁ、どうしようもない奴待っても仕方ないわな』『違うよ。待たないで、……こっちから行くの!』

 

ふといつか由比ヶ浜と交わした言葉が思い浮かんでくる

 

結衣「ヒッキー!」

 

由比ヶ浜が俺を呼ぶ

 

結衣「あたし頑張るよ!だからちゃんと見ててよね、ヒッキー!」

 

その言葉は俺の中でいつまでも反芻して消える事は無かった

 




今回も読んでいただきありがとうございます。結衣の思わぬ才能が開花しました。今後の活躍に期待です。

補足です
津田は結衣の構えや銃を撃つ時の落ち着きを見て経験したことがあると判断しております。

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