やはり俺がこの終末世界を生き延びようとするのは間違っている。   作:きょうポン酢

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第二十四話

俺たちは昼のテレビ放送を聞いた後、これからどうするかについて話し合う事になった

 

雪乃「これからどうすれば良いのかしら、いきなり脱出なんて言われても...」

 

八幡「千葉も爆撃するってことはここも例外じゃない訳だ」

 

小町「私たちの千葉が爆撃されちゃうんだね...」

 

千葉が爆撃されたらもうマッカンが飲めないじゃん⋯⋯

 

もうマッカンが飲めないどころの話じゃなくなってきているが

 

優美子「せっかく安全な場所へ来れたと思ったのに...」

 

戸部「これはマジでねぇって...」

 

姫菜「良い知らせじゃないとは思ってたけどここまでなんてね」

 

葉山「こんなことが許されて良いのか...」

 

結衣「あたしたちまた逃げないといけないんだね...」

 

いろは「政府へやめるようになんとか言えないですかね...?」

 

静「それは厳しいだろうな...もはや決定されてしまった事だ、覆すのは難しいだろう」

 

沙希「逃げるって言ってもどこへ逃げればいいのさ...」

 

京華「さーちゃんどーしたの?」

 

川崎は京華を抱きしめる、みんなどうすればいいか分からずに不安がっているな⋯⋯

 

大志「姉ちゃん、けーちゃん...」

 

津田「奴らの数が増えすぎてしまったんだろう、だから爆撃という手段に頼ってしまったんだ」

 

材木座「逃げるも一手か...」

 

留美「私は...八幡と一緒ならどこへでも逃げられるかな」

 

戸塚「僕も八幡がいるなら頑張れるよ!」

 

陽乃「みんなここが爆撃されるのはショックだとは思うけどなんでそんなに焦ってるの?」

 

全員が陽乃さんへ注目する

 

静「何故って...どこへどう逃げるか決まっていないのに3日後に爆撃するなんて言われたら焦るだろう...」

 

陽乃「うちの地下運送列車に乗ればいいじゃない」

 

「「「「「え!?」」」」」

 

陽乃「あれ?言ってなかったっけ?」

 

八幡「初耳なんですが...」

 

雪乃「忘れていたわ!本家には県外へ通じる地下運送列車があったじゃないの!」

 

雪乃が立ち上がる

 

八幡「なんで忘れてたんだよ...」

 

雪乃「しょうがないじゃないあまりの出来事に頭が混乱していたのよ」

 

雪乃らしいというか何というか、こんなところも可愛いとは思うんだがな

 

陽乃「雪乃ちゃんの言う通り、うちには県外へ通じるトンネルがあるから脱出は困ることはないんじゃないかな?」

 

陽乃「場所はこの前連れて行った荷物運搬用倉庫の、研究所のさらに地下にあるプラットホームから乗り込めるよ」

 

全員に緊張感が解ける

 

優美子「てことはあーしら爆撃されずにすむし!」

 

戸部「優美子それあるわー!」

 

結衣「よ、良かったあ〜」

 

結衣がテーブルの上へうなだれる

 

いろは「とりあえず命は助かりましたね〜」

 

葉山「じゃあ脱出の準備をしなきゃいけないね」

 

小町「何を持っていきましょうかね〜?」

 

沙希「列車に持ち込めるものは全部持ち込んだ方が良いかもね」

 

戸塚「確かに、全部無くなっちゃうからね」

 

材木座「我にはメイスと銃さえあれば何も要らないぞ!!」

 

留美「私は八幡を持っていく」

 

たまに留美の発言が怖いのは気のせいだろうか、俺は物ではないぞ

 

陽乃「話は進んだみたいだね!各自持っていくものを考えてまたここに集合ね?」

 

静「よし、全員解散だ」

 

俺たちは各自自由時間となった、俺は陽乃さんへ話しかける

 

津田さんはこちらに目配せをしてくる、どうやら俺の言わんとすることを察したらしい

 

八幡「陽乃さん、少し良いですか?」

 

陽乃「良いよ、何かな?」

 

八幡「雪ノ下家はもしもの時のための武器弾薬があるんじゃないですか?」

 

陽乃「凄いね比企谷君、そんなことも分かっちゃうんだ」

 

八幡「まずこれだけの豪邸を用意して自衛の手段を持っていないはずがないというのが一つ、そしてあなたたちのご両親はこの事件が起きるかもしれないと予想していましたよね?そのために武器を用意するのは当然なんじゃないですか?」

 

陽乃「正解だよ、お父さんたちはこの事件が起きることを見越して武器を用意してる、後で見せてあげるよ、それを持っていくのも良いだろうしね」

 

八幡「ありがとうございます」

 

俺は津田さんの元へ陽乃さんからの情報を伝えにいく

 

八幡「どうやら雪ノ下邸には、武器弾薬庫があるらしいです」

 

津田「そうか、俺たちが持ってきていた武器も弾薬が少し心許なかったが、これで問題はなさそうだな」

 

八幡「ですね、津田さんはこの後はどうするんです?」

 

津田「俺の荷物は銃と弾さえあれば良い、せいぜい銃口の煤でも取っておくさ」

 

八幡「わかりました」

 

俺は個室へ戻った後、脱出に何を持っていくかを考えていた

 

まずは武器だ、これが無ければ始まらない、銃や近接武器はもちろんのこと、弾薬も持てるだけ持っていく方が良いだろう

 

陽乃さんに見せてもらえる武器も出来る限り持っていきたい

 

そして食料だ、これは雪ノ下邸にあるものを持っていけば良いだろう

 

寝るための布団や便利グッズに防災グッズ、救急箱に医薬品、研究のデータも持っていく方が良いかもしれない

 

すると俺の個室の部屋がノックされる

 

八幡「どうぞ」

 

留美「八幡ちょっといい?」

 

入ってきたのは留美であった

 

留美「...」

 

留美は部屋の鍵を閉める

 

八幡「どうしたんだ?鍵なんか掛けて」

 

留美「八幡、そっちいっていい?」

 

留美が俺のいるベッドへ腰掛ける

 

留美「八幡は千葉が爆撃されるって言われてどう思った?」

 

八幡「ショックだったよ...自分が生まれ育った場所が更地になるっていうんだから」

 

留美「私はそこまで衝撃的じゃなかったの、八幡が一緒に居てくれるから」

 

八幡「おい、それはどういう...」

 

俺が言いかけた瞬間に留美に押し倒されてしまう

 

留美「八幡はさ...吊り橋効果って知ってる?」

 

留美の黒く艶やかな髪が俺の顔にかかる、こいつこんな良い香りだっけか⋯⋯

 

八幡「ああ...なんとなくはな」

 

留美「私は爆撃されるって聞いて死んじゃうって思ったの、そうしたら八幡のことが愛おしく思えてきて...」

 

留美「八幡ともっと一緒にいたいと思ったの、だから...」

 

俺は押し倒されながら留美に唇を奪われてしまう

 

留美「ん...ちゅっ...はぁ」

 

留美は俺の唇を貪る、まるで愛おしいものであるように

 

この時の留美はとても大人びていて、俺だけがタイムスリップをしていたようにも思える

 

留美は唇を離す

 

留美「八幡...他の子とキスしたでしょ?私には分かるよ」

 

八幡「う...それは...」

 

留美「でも良いの、もっと凄いことするから」

 

留美は俺の頭をがっしりと掴んでキスをしてくる

 

八幡「!?」

 

留美は俺の口の中へ舌を滑りこませる

 

留美「んっ...れろ...ちゅぱ...じゅる...」

 

俺は抵抗できなくなり留美にされるがままになってしまう

 

留美「八幡も舌出して?」

 

俺は言われるがままに舌を出す、この快楽に逆らえなくなっているのだ

 

全身に力が入らない、まるで溶け出してしまったかのように

 

思考がまとまらない、キスってこんなに凄いものだったのか⋯⋯

 

留美「いい子だね」

 

留美は微笑みながら俺の舌を吸う

 

留美「んんっ」

 

留美が舌を吸えと言わんばかりに舌を出す、俺は留美の舌を吸いあげる

 

留美「八幡...好きぃ...」

 

俺の息子が起き上がってしまった

 

留美「八幡...元気になってるね、私いいよ?八幡の子どもが欲しい」

 

留美は俺の息子へ手を伸ばしていく

 

俺は...

 

 

コンコン

 

 

部屋がノックされる

 

八幡「ちょ、ちょっと待ってくれ」

 

俺は乱れた服を整え、部屋のドアを開ける

 

姫菜「陽乃さんに比企谷君を呼んできて欲しいって言われてきたんだけど...」

 

海老名さんは中にいる留美を見る

 

姫菜「取り込み中だったかなーあはは」

 

八幡「いや、そんなことは...」

 

姫菜「私はいいと思うよ」

 

海老名さんは俺にこっそりと耳打ちする

 

姫菜「じゃあ準備出来たらきてね〜」

 

海老名さんは去っていった

 

留美「気づかれちゃったね」

 

留美はいつのまにか俺の側に寄ってきていた

 

留美「続き...する?」

 

俺は恥ずかしくなり真っ赤になってしまう

 

八幡「いや...遠慮しとく」

 

留美「したくなったらいつでも言ってね?八幡にならなんでもしてあげる」

 

留美は部屋を出ていく

 

俺はしばらく立ちすくんでしまっていた

 

 

留美...いけない子になってるなぁ...

 

危うく流されてしまうところだったが、なんとか堪えた八幡であった




そういえばJCになったのね、お兄さんは何も知らなんだ。

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