やはり俺がこの終末世界を生き延びようとするのは間違っている。 作:きょうポン酢
俺と川崎と一色が戻ってきた後、俺は銃を隠すために待合室を探索していた
いろは「そういえばここって普通に電気が使えますよね〜」
静「学校では電気が使えなかったからな、恐らく配電がストップしている地域があるんだろうな」
材木座「この避難所にはソーラー式の発電設備があるのだ!晴れの日は好きなだけ電気を使っても良いのだぞ!モハハハ‼︎」
沙希「あんたが誇ることじゃ無いでしょうよ...」
何やら盛り上がっている様だ、どうやら川崎は吹っ切れたみたいだな、俺は集団から一人外れてタンスに寄りかかっていた 俺は何やら違和感を覚える 待合室の床に何やら引きずった跡があるのだ
八幡「これは...タンスを引きずっているのか?」
俺はタンスを押してみたがビクともしない
戸塚「八幡、何をしてるの?」
天使が話かけてくる、とつかわいい
八幡「いや、このタンスに違和感を覚えてな...」
八幡「何か他におかしな所はなかったか?」
戸塚「そういえば待合室の机の横にボタンがあったよ!」
俺は戸塚の言っていた机の横を覗き見る 赤色のボタンと緑色のボタンが壁に埋め込まれている
八幡「こんな壁との隙間が狭いところよく見つけたな」
戸塚「この隙間にボールペンを落としちゃったんだ、そしたら見つけたんだよ!」
俺は赤色のボタンを押してみる、するとタンスが横にスライドして鋼鉄製の扉が現れた
戸部「うおっ!なんかタンスが勝手に動いてるっしょ!心霊現象ってやつ〜!?」
優美子「ちょっと戸部!心霊現象とか言うなし!そんな事あるわけないし!」
雪乃「戸部君は何を言っているのかしら、遂に頭だけで無く目までもが腐ってしまった様ね、それではまるで比企谷君みたいじゃない、この世にゾンビや比企谷君は居ても幽霊というものは何ら科学的根拠の無い存在なのよ?」
八幡「おい待て、何で俺がゾンビと幽霊と同列になってるんだよ、確かに小学生の時にうわー!ゾンビが来たぞー!と同級生に言われたりもしたがな」
結衣「ヒッキー...そんな事実知りたくなかったよ」
戸塚「この部屋には仕掛けがあったみたいなんだよ、今八幡がボタンを押したら動き始めたんだ」
戸塚が俺のためにフォローを入れてくれる 戸塚...毎日俺のために味噌汁を作ってくれないかな
葉山「驚いた...よくそんな所に気付いたな」
小町「ゾ兄ちゃん、これで仕掛けは終わりなの?」
八幡「俺は観察眼も一級品だからな、仕掛けはまだありそうだぞ、それとゾ兄ちゃんはやめろ」
俺は緑色のボタンを押してみた すると鋼鉄製の扉が横へスライドしていく
雪乃「ええ、確かにこのロゴはうちの会社のものだわ、避難所を建設したのがうちの会社だったなんて初めて知ったわ」
静「流石日本の最先端を行く雪ノ下建設だな、この建物もやたら作り込んであると思った訳だ」
留美「八幡、この部屋は何の部屋なの?」
八幡「今俺が中に入って確かめてみる、全員で入るなよ?閉じ込められたりでもしたら助けを呼べなくなるからな」
葉山「比企谷、ここは俺が行こう」
八幡「葉山、こういう役は俺がやればいいんだよ」
葉山「比企谷...俺はもう選ばないことは辞めたんだ、お前のためじゃない、俺のためにやりたいんだ」
葉山は真っ直ぐに俺を見据える、その瞳には何やら強い意志が込められているような気がした
八幡「分かったよ、好きにしろ」
葉山「ああ、そうさせて貰う」
葉山は隠し部屋へ近づく
優美子「隼人!」
三浦が葉山を呼び止める
葉山「俺に任せてくれないか、優美子」
葉山はイケメンスマイルで微笑みかける
優美子「隼人...」
葉山は隠し部屋へ入る 中の通路はガラスで覆われており、真っ直ぐに伸びている 葉山は緊張した面持ちで歩を進めていく
葉山「モニターがある...この施設のデータの様だな」
葉山はモニターを操作する
葉山「これは!?こんな事があってたまるか!!」
葉山は叫ぶ まるで運命を呪うかの様に雄叫びをあげている
葉山隼人が見たデータの名称はこうである
For pandemic the shelter provided by YUKINOSITA
それは雪ノ下家、あるいは雪ノ下建設により提供されたであろう避難所のデータの一部分であった
今回も読んでいただきありがとうございます。急展開です。