仮面ライダーウィザード ~Magic Girl Showtime~ 作:マルス主任
ドライブサーガやっと見ました。ブレンの最後の言葉はVシネ3弾の伏線?(適当)
チャットルームでの一件から1日経っただろうか。
魔法少女達のマジカルフォンへファヴから連絡メールが届いた。
『昨日の一件は申し訳なかったぽん。今日の連絡は、新ルール適用のお知らせだぽん』
『新ルールとは、マジカルキャンディーの交換機能、そして魔力増大システムぽん』
『交換機能は、魔法少女のマジカルフォンを通じてキャンディーを渡せる機能だぽん』
『魔力増大システムは、魔法少女の力を3時間増大させて、自分を強化したりできるぽん』
『その代わり、使い終わるとオーバーヒートを起こして半日行動不能になるぽん』
『機能説明は終了だぽん。これからもみんな頑張るぽん。バイバイぽん』
メールの内容はこれだけであった。
唐突な新ルール適用であったが、返信は出来ず、おまけにファヴを呼び出せなくなった魔法少女達は、黙って適用を受け入れるしかないのだ。
「そうちゃん、これって意味あるのかな?」
「そうちゃんは止めろって…まぁいいや。例えば君がマジカルキャンディーの所持数が少なくて、ランキング最下位として、たくさん持ってる僕が君のマジカルフォンにキャンディーを送れば、最下位から浮上もできるって訳だね」
「そういうことなんだ!そうちゃ…ラ・ピュセル頭良い!」
「う、うん…ありがとう…でも君はキャンディー所持数ぶっちぎり1位だから大丈夫だよ」
スノーホワイトとラ・ピュセルの二人は使い方をこう考えたが、別の捉え方をするものもいる。
「今回の新ルール適用の件だけど」
「キャンディー交換機能…このシステムが何を意味しているか分かるかしら?」
ルーラの一味である。名深市の王結寺と呼ばれる寺にアジトを作り、ルーラの他にたま、ユナエル、ミナエル、スイムスイムの5人で集まっていた。
「たくさん持ってる子が少ない子に分けるってこと?」
犬のような魔法少女、たまがルーラに恐る恐る答えを言う。
「0点」
しかしルーラからは冷たい返答が返ってきた。ルーラの考える答えとは違うようだ。
「じゃあチームでキャンディーのやりくりする系?」
「多分それ正解だよ。やっぱお姉ちゃんマジクール」
「30点」
たまより点数は高いものの、やはり正解とは程遠いようだ。
「スイムスイム、あなたはどう思うの?」
「………」
ルーラはスイムスイムに話を振ったものの、スイムスイムは何も分からないと言わんばかりに無言で首を左右に振った。
「どいつもこいつも馬鹿ばかり…」
「ルーラ、それってだじゃれ?」
「うるさい!」
ユナエルは場の空気を和ませようとしたのだろう。だが余計に空気が悪くなってしまった。
「これはファヴからのメッセージよ。これでキャンディーの奪い合いをしろってね」
「無理やり奪っちゃうの?大丈夫なの?」
「怒られない?」
「そんなの気にしてたらどうにもならないでしょ。他人の端末を奪って自分の端末に送りちけるようにすればいいのよ。既に実験済み」
「マジで!?」
「そりゃすごい」
「相槌しか打てないなら黙ってろよ、クズ」
ルーラがユナエル、ミナエルに冷徹な言葉を浴びせる。あくまで対応は辛辣である。
「奪い合いよ…つまりは一番キャンディーを持っている奴から奪えばいい…」
「一番持ってる奴…スノーホワイト!」
「マジで!スノーホワイト狙えるの!」
「少しは黙ってなさい…でも、まぁそういうことよ」
「明日の夜、スノーホワイトを襲撃する」
ルーラから発せられた言葉に、ユナエル、ミナエルは目を輝かせ、たまは驚いたように顔を上げ、スイムスイムはただ黙って話を聞いていた。
「でもラ・ピュセルいるし強そうじゃね?」
「勝てなくね?」
「誰が正面からまともに戦うって言った馬鹿、作戦を作るのよ」
「そこであんたらピーキーエンジェルズとたまにラ・ピュセルの陽動をお願いするわ」
「分かったルーラ!」
「任せて!」
たまは、1人だけ賛成しきれていなかった
「で、でも…本当にやるの…?」
「たま、これは私達が生き残るため。あなただって死にたくないでしょ?」
「そ、それはそうだけど…」
「たま。ルーラの言葉は絶対。やるしかない」
「スイムちゃん…ルーラ…」
「決行は明日。覚えておきなさい。では今日は解散」
ルーラの言葉で今日の集まりは解散となった。
ルーラとスイムスイムはそそくさと寺を後にして、その後たまとピーキーエンジェルズも寺から居なくなった。
ルーラはあまり人目の多いところに出ないよう、路地裏や狭い小道を走っていた。
しかし、その時だった。
「きゃっ!な、何よ!」
ルーラの目の前に槍が降ってきた。
「貴様か、魔法少女ルーラというのは」
「誰よ、お前は!」
「ふん、教えた所で貴様の命はここで絶える。だが冥土の土産に教えてやろう」
「我らはファントム。人間の絶望から生まれた存在」
槍の持ち主はファントム・ランサーだった。その名の通り、槍を自由自在に操る。
「ファントム!?この前ファヴが言っていた…」
「ほう、知っているのか、まぁいい。これも我らの為、貴様の魔力を頂く!」
そう言うとファントムは槍をルーラの体に突き刺そうと飛びかかってきた。
咄嗟に杖を出すが槍に弾かれてしまい、ルーラは尻餅をついた。しかしファントムはすぐさまもう一度攻撃をするため飛びかかって来た。
もう一度来る、速すぎる、避けれない…そうルーラが思い、死を覚悟した瞬間だった。
ハリケーン!ドラゴン…!
空中から何かがこちらへ飛んでくるのをルーラは見た。
それはファントムよりも速く、翼を広げた緑色の戦士…!
「やらせるか!だぁぁぁぁ!」
「ぐぉっ、き、貴様はァァァ!」
緑色の戦士が地上に着くと同時にファントムを遠くへ蹴り飛ばす。
蹴り飛ばされたファントムは地面にめり込む程の攻撃を受けた。
「あ、あなた…確か…ウィザード…」
「危なかったな、ルーラ」
ルーラを救った緑色の戦士は、ウィザード、ハリケーンドラゴンスタイルだった。
通常のハリケーンスタイルとは少し外見が変わり、翼を纏っている。
「指輪の魔法使い…やっぱり出てきやがったか」
「悪いけど、お前らファントムの好き勝手にはさせないさ」
「ルーラ、君は下がってろ」
「え、あ、分かったわ…」
「さぁてファントム、今度は俺が相手だ」
「良いだろう。かかって来い!」
「さぁ、ショータイムだ!」
「う~、もうそろそろだけど、結構疲れてきたぜちくしょう…」
「くっそぉ…俺の疲れを癒してくれよ魔法少女ぉ…」
「どうかしましたか?」
「お、いるじゃんいるじゃん…俺を癒してくれよぉ…ってえええええええええ!」
「魔法少女さん!本物!うそおおお!」
「本物ですよ。癒してって声が聞こえたので。何をすれば良いですか?」
「い、いやその…お名前を…」
「な、名前ですか?スノーホワイト…ですけど…」
「(あれ?名前って言って良かったっけ?まぁいいか)」
「スノーホワイトさん…ですか!俺、仁藤っていいま…ってあれ?」
「スノーホワイトさーん!どこ行っちゃったのー!」
「ま、まぁいいか…やっぱピンチはチャンスだ!」
「絶対魔法少女スノーホワイトさんにもう一度会うぞぉ!待ってろぉ!」
以上、8話でした。
最後のはもう正体バラしちゃいましたね(笑)
小雪さんはたまたま名深市の外に居たのでたまたまアイツに遭遇しました。
ご閲覧ありがとうございました。次回もお楽しみに!