仮面ライダーウィザード ~Magic Girl Showtime~   作:マルス主任

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とにかく投稿が遅れ申し訳ございません。
今回はメアリ救出の前に、ヒーロー達の合流でございますよ!


第39話 微かな希望

「ぐあっ、あぁぁぁぁ!」

 

 

苦しみ始めるカラミティ・メアリ。

トップスピードとリップルはこの状態を知っている。

マジカルキャンディー所有数最下位となり、脱落した魔法少女は、このような症状に陥り、魔力を吸い取られている。

この症状を解決出来るのは、ウィザード、ビーストの2人の仮面ライダーだけだ。

 

 

 

「これはマズイぜ…ウィザード達を呼んでこねえと…」

「とにかく、何処かで合流しないと!」

 

 

 

「へへっ、させないよ!」

 

 

 

 

その時だ、リップル達に向かって、双子の天使の片割れ、ミナエルが襲いかかってきた。

 

 

 

「うぉっ!?何だお前!」

「ミナエル…何の用だ」

「何って、お前らを倒しに来たに決まってるでしょ」

「何だとお前!今はそんなのに構ってる場合じゃねえんだ!」

 

 

 

激昂するトップスピード。一方、リップルは何かの気配を察知していた。

 

 

 

「(ミナエル単体では、いくら疲労しているとはいえ、私達二人を倒すのは……まさか!)」

 

 

「勝負だ!リップル、トップスピード!」

「だからそんな時間無いんだって!メアリが苦しんでんの分からないのか!」

「何言ってんだ?ライバルが1人減ってラッキーじゃん!」

「ミナエルてめぇ!」

「トップスピード、駄目!」

 

 

怒りに身を任せ、ミナエルに突っ込むトップスピード。

リップルが静止したものの、既に遅く…。

 

 

「リーダー、今だよ!」

 

 

 

トップスピードの真下から、大きな薙刀が現れる。

トップスピードがそれに気づいた時、トップスピードの目の前には、薙刀を構えたスイムスイムが薙刀を振り下ろした。

 

 

 

 

 

 

「させるか!変身!」

『drive type speed!』

 

 

 

 

 

トップスピードに薙刀が当たる寸前に、ドライブがトップスピードを守りつつ、スイムスイムを蹴り飛ばす。

 

 

 

「泊刑事!」

「危機一髪だったな。お前ら二人はメアリ連れてウィザードに会いに行け!とにかくここから離れろ!」

「わ、分かった!すまねえ、あんたにばっかそんな役やらせて」

「それは気にするな!急げ!」

「分かった。トップスピードはメアリを乗せて」

「おう!俺のスピードを舐めんなよ!」

 

 

 

 

「行かせるかよ!」

「…逃がさない」

 

 

 

大剣に変化したミナエルを片手に、追跡しようとするスイムスイム達を、ドライブが抑え込む。

 

 

 

「邪魔しないで…」

「それはこっちのセリフだ!」

『進ノ介、気をつけろ!この魔法少女の殺意は尋常じゃない!』

「分かってる!こっちもフルスロットルだ!」

 

 

 

ハンドル剣を手に取り、スイムスイムの攻撃を回避するドライブ。

 

 

 

「頼むぞ、2人とも…!ハァァ!」

 

 

 

剣の音が響く。

スイムスイムとドライブの一騎打ちが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…間に合ってくれ!」

 

 

 

マシンウィンガーを駆り、リップル達を探すウィザード一行。

ユナエル、たまの言う事が本当なら、あの二人が危険だ。

それに、先程脱落を言い渡されたカラミティ・メアリも。

 

 

 

「晴人さん、こっちです!」

「あぁ!」

 

 

 

しかし、ウィザード達が進もうとした時、突然目の前で爆発が起こり、行く手を阻まれた。

 

 

 

「なっ、何だ?」

「晴人さん、アレを見て!」

「ん…?って、お前らは!?」

 

 

ウィザードがその場にいた誰よりも驚きの声を上げた。

そう、何故なら、ウィザード達の前に現れたのは…

 

 

「フェニックス、メデューサ、グレムリン、ワイズマン…!」

「どうだ、驚いたか?魔法使い」

 

 

現れた4人のファントムの後ろから、オーガも現れた。

 

 

 

「オーガ…これはどういうことだ!こいつらは何故生き返っている!」

「それを言って何になる。どうせここで死に行く分際で!」

「何だと!?」

「そのままの意味だ。お前達はここで俺達が殺す。いくら魔法使いの貴様や魔法少女共がいようが、俺達には敵わない」

「へぇ…だが、俺達もお前らの相手してる場合じゃないんだ!」

「だからと言ってお前達を先に行かせはしない。ファントム達よ、行け!」

 

 

ウィザード達を行かせないと言わんばかりに、フェニックス達が立ち塞がる。

彼らは人形かのように言葉を何も発さず、無言でこちらに襲いかかってくる。

 

 

 

「くそっ、やるしかないのか…」

「みんな気を付けて!」

「スノーホワイト、下がって!ここは私が!」

 

 

ウィザード達が身構える。

と、その時だった。

 

 

 

ファントム達が何かに吹き飛ばされる。

 

 

 

 

 

『アーイ!バッチリミナー!バッチリミナー!』

 

 

 

 

ファントムを吹き飛ばしたパーカーのようなものが、そこに現れた1人の男の所に戻っていく。

 

 

 

 

 

「変身!」

 

 

 

 

 

『カイガン!オレ!』

 

 

 

 

ベルトのレバーを操作し、男の姿が変化する。

変化したボディが、パーカーを被って変身した。

 

 

 

 

『レッツゴー、覚悟!ゴゴゴゴースト!』

 

 

 

 

変身した男がファントム達を蹴散らして、ウィザード達の前に現れた。

その姿は、ウィザードも知っている男だ。

その名前は…。

 

 

 

「大丈夫でしたか!?」

「あぁ…ありがとう。ゴースト、いや…タケル」

 

 

 

 

そう、ウィザード達の前に現れたのは、仮面ライダーゴーストだ。

 

 

 

 

「永夢先生達に、話は色々聞きました。それと、君達が、魔法少女だね?」

「え、はい」

「スノーホワイトさん、ラ・ピュセルさん、アリスさん、それに、君達はユナエルさん、たまさんだよね」

「はい。でも、何で私達の名前を…?」

 

 

 

「それは、私達がお教えしましたよ」

 

 

 

と、今度は、シスターナナとヴェス・ウィンタープリズンがやって来た。

どうやら、ゴーストと合流していたようだ。

 

 

 

「シスターナナ、ウィンタープリズン!」

「お前達も来てたのか…」

「あぁ。しばらくはナナを休ませていたから、最低限のキャンディーを集めていただけで、あまり顔を見せられていなかったね。でも、今回の騒動は放っておけなくてね」

「丁度私達も向かっていた所に、タケルさん達と合流しましてね」

「タケル達…ってことは…」

 

 

 

「おう、他にも仮面ライダーがいるってことだぜ!」

 

「仁藤!」

「よっ、晴人!なかなか良いタイミングじゃねえか!おーい、お前らも急げ!」

 

 

 

シスターナナ達に続いて、仁藤もやって来た。

そして、更に二人…。

 

 

 

「ちょっと、仁藤さん!待ってください!」

「お前達、急に急ぎ出したかと思えば、なんだこれは…」

「永夢!それに真琴の医者さんも!」

「…鏡飛彩だ。とにかく、この状況を打破する。行くぞ研修医」

「はい、飛彩さん!」

「おっ、俺も混ぜろ!行くぜぇ!」

 

 

 

仁藤と共にやって来たのは、永夢と飛彩だった。

そして、3人はそれぞれの変身アイテムを構えた。

 

 

 

『ドライバーオン!』

 

『マイティアクションX!』

 

『タドルクエスト!』

 

 

 

 

「「「変身!」」」

 

 

 

 

 

仁藤は、ビーストドライバーにビーストリングを装着、永夢と飛彩はガシャットをゲーマドライバーに差し込み、ドライバーのレバーを展開した。

 

 

 

 

「大変身!」

「術式レベル2…」

 

 

 

 

『L・I・O・N ライオン!』

 

『マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクション!X!』

 

『タドルメグル、タドルメグル、タドルクエスト!』

 

 

 

仮面ライダーエグゼイド、ブレイブ、ビースト。

3人の仮面ライダーがファントム達の攻撃を凌ぐ。

 

 

 

「ウィザード!魔法少女達を連れて行け!ここは俺達に任せろ!」

「お前にはやるべき事があるんだろ?こいつらは俺達が食い止めてやる」

「そうだな!晴人、また暫しのお別れだが、行ってこい!」

「…分かった!頼む!行くぞ、みんな!」

「はい!」

 

 

ウィザードと魔法少女達は、共にこの場から離脱し、再びリップル達の捜索に戻っていった…が。

 

 

 

「確か、シスターナナとウィンタープリズンと言ったか。お前達は残っていいのか?」

「私達はあなた達の援護をしますよ」

「人数が多い方が楽じゃないか?」

「それはそうだな。なら任せる」

「お前らが何で蘇ってるのか知らねえが、お前らをぶっ倒して、久しぶりにキマイラにファントムの魔力を食わせてやる!」

 

 

「そう簡単に行くと思うな!魔法使いと魔法少女を逃がした以上、貴様らはまとめて地獄に送ってやる!」

 

 

 

オーガが叫び、他のファントム達がエグゼイド達に襲いかかる。

そして、ライダー達はそれを迎え撃つ。

 

 

 

「みんな、行こう!」

 

「あぁ!ノーコンティニューでクリアしてやるぜ!」

「さぁ、ランチタイムだ!」

「これより、ファントム切除手術を開始する…!」

「命、燃やすぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ったくどいつもこいつも…俺達、今日だけで何回逃げてるんだか…」

「何とかあいつらの視界からは外れたみたい。それに、スイムスイム達は泊さんが引き付けてる。もう大丈夫だと思う。でも…」

「はぁ…はぁ…」

 

 

 

2度にも渡る逃走で、やっと安全な場所へ逃げ延びたリップル、トップスピード、そしてメアリ。

だが、メアリは以前苦しみ続けている。

 

 

 

「確かこれって、日付が変わるとマズイんだよな…?」

「日付が変わったら…って、後30分しかない…」

 

 

 

メアリ救出のタイムリミットまでは、残り30分となってしまった。

と、そんな時…

 

 

 

「リップル、トップスピード、メアリ!」

「ウィザード!」

 

 

ウィザードがついに現れたのだ。

後ろには、スノーホワイト、ラ・ピュセル、ハードゴア・アリスもいた。

 

 

「よく、ここが分かったな。ウィザード」

「細かい話は後だ。とにかくメアリを助ける」

「…あんたも、何であたしを助けるんだい…」

「は?」

 

 

ウィザードがエンゲージウィザードリングを取り出した時、メアリがふとそんな事を言った。

 

 

「あたしは何度もあんたの邪魔をした。あたしを救う義理は無いはずだよ…」

「義理とかそういう問題じゃない。俺はあんたの希望を救う」

「希望…?あたしに希望なんてないよ…人の心すら、もう無くしかけてるのにかい…?」

「…確かにお前は、人の心を無くしかけているかもな…でもな、進ノ介から話は聞いた。お前はまだ家族を愛する気持ちを失っちゃいない」

「家族…?」

「その気持ちを、その希望を俺は救いたい。それじゃ理由にならないか?」

 

 

 

ウィザードがそう言うと、メアリは一瞬クスッと笑う。

 

 

 

「そうかい、なら勝手にすればいいさ。救えるもんなら救ってみな」

「当たり前だ。お前の希望を絶対救ってみせる」

 

 

 

ウィザードが、エンゲージウィザードリングをメアリに付けた。

 

 

 

『エンゲージ、プリーズ』

 

 

 

 

「俺が、最後の希望だ…」




かなり久々な投稿だった割に内容が薄くて本当にすまない…(某ジークフリート並)
投稿ペースが悪かったのもそろそろ断ち切り、もう少し頑張っていきますので、どうか応援宜しくお願い致します。

次回は、メアリ救出とスイムスイムチームのごたごたをメインにします。
今回書いてない部分も、次で書きますので、お楽しみに!

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