仮面ライダーウィザード ~Magic Girl Showtime~   作:マルス主任

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どうでもいい話ですが、超スーパーヒーロー大戦の試写会に行ってきました。
まぁ…良くも悪くもいつもの春映画でした。
ブレイブやジュウオウタイガーファンの方は楽しめるかも?
…アマゾンズには期待しない方が吉です。


第35話 始まる戦乱

「ところで、俺が手を貸すって言っても何をすればいいの?」

 

 

 

 

 

 天空寺タケルは、協力してほしいと大天空寺に訪れた宝生永夢、鏡飛彩、仁藤攻介を招き入れ、話をしていた。

 

 

 

「魔法少女って呼ばれている子達を助けて欲しいんだ」

「えっ、魔法少女…?」

 

 

 

 タケルは困惑の表情を浮かべる。

まるで、何を言っているんだとでも言いたげである。

 

 

 

「意味が理解出来ないのも分からなくはない。だが真実だ」

「おう、俺達も実際に出会ってるからな」

「うん。正直僕も理解出来て無いから大丈夫」

 

 

 

 飛彩や仁藤もフォローを入れて対応する。

 

 

 

「そ、そうなんだ…じゃあ、俺は魔法少女の娘達を助ければ良いのかな?」

「うん。それに晴人さんや泊さん達も一緒に行動してるんだ」

「泊さん達まで?そんなに大事に…」

「どうやら、晴人さんが戦ってきた敵が、この事に関わってるみたいだし…」

「分かった。俺も名深市に行くよ」

「それは助かる」

「晴人達も喜ぶぞ」

「ありがとう、タケル君」

 

 

 

 永夢達は、出発の準備を整える。

そして、タケルは、寺の住職、御成の元へ話を伝える。

 

 

 

 

「たっ、タケル殿、何処へ向かわれるのですか!」

「ゴメン、御成。ちょっとやらなきゃいけない事が出来たから行ってくる」

「やらなきゃいけない事?もしかして、また眼魔が…?」

「いや、分からない。とにかく、寺のことは任せたよ!ジャベルと喧嘩しないでね!」

「あっ、ちょ、お待ちくだされええええええええ!拙僧もお供しますぞぉ!」

「御成はここにいて!こっちは俺達が頑張るから!」

「ハッ、いきなり要らない子宣言…ならば拙僧はこちらでやることを成しますぞ!御武運を!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 タケルは先に寺から出ていた永夢達と合流した。

 

 

 

 

「お待たせ、じゃあ行こうか!」

「うん!」

「急ぐぞ、向こうで何が起こっているか分からん」

「おう!待ってろよ~みんな!」

 

 

 

 タケル達は、名深市に向かう。

だが、この時はこの先起こる戦いをまだ知らない…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ…リップル。そんなに俺の体を心配しなくても大丈夫だって…」

「でも…万が一何かあったらいけない」

「リップル…お前ってそんなキャラだったっけ?」

「トップスピードには色々恩もある…。だから私も恩返ししたい」

「な、なんかありがとうな、リップル」

 

 

 

 

 リップルとトップスピード、そして泊進ノ介は今日も行動を共にしていた。

トップスピードが妊婦であることを知って以降、リップルはトップスピードをやたらと護衛するようになった。

 

 

 

 

「…分かった。そっちは任せる」

 

 

 

 二人が話している間、進ノ介は電話で警察仲間と通信していた。

 

 

 

「泊刑事、どうしたんだ?」

「こっちの事件の前に調べてた事なんだけど、そっちに進展があったらしくてな」

「へぇ…大変なんだな、刑事ってのも」

「あぁ…しかもその事件もこの近くでな」

「ちなみに、どんな事件なんだ?」

「自分の子供に虐待して失踪した女を探してるんだ。名前は確か…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「山元奈緒子…って言ったかな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何の用だい…あんたら」

「突然ですいませんね。カラミティ・メアリ」

『お話したいことがあるぽん』

 

 

 

 

 カラミティ・メアリは、活動中に現れたクラムベリーとファヴに話しかけられていた。

 

 

 

 

「話…?」

「あなたにもメリットのある話です」

『そうだぽん。暴れまわりたい君にはぴったりの仕事ぽん』

「随分な物言いだねぇ。良いさ、話は聞いてやるよ」

「どうも。というのもあれですが、簡単な話です」

『市街地でとにかく暴れてテロをしてほしいぽん』

「…はぁ?」

「何か不満ですか?」

「…いや、そういうんじゃないさ。つまり、あんたらは一番動かしやすいあたしを選んだってことかい?」

『お見通しかぽん。暴れたいだけの単調な奴かと思ってたぽん』

 

 

 

 ファヴがそう言った瞬間、メアリは持っていたショットガンの引き金を引いた。

ファヴに向けられた銃弾であったが、ファヴは一瞬で避けた。

 

 

 

『ま、待つぽん。君をイラつかせるつもりじゃなかったぽん、申し訳ないぽん』

「相手があんたらだからって容赦はしない。次は無いと思いな」

「ご無礼を致しました。ですが、今回の事はあなたにもメリットはあると思うのです」

『そうだぽん。散々な目に合わされたウィザードやリップル達にも復讐できるぽん』

「…確かに、それは悪くない話だ」

「そう言って下さると思っていましたよ」

『それなら決まりぽん。決行は明日で宜しくぽん』

「分かった。やってやるよ。それにしても、あんたらの秘密を知ってるあたしを信頼していいのかい?いつ裏切るか分からないよ?」

 

 

 

 メアリは二人に問う。

ファヴが答える。

 

 

 

『そうなったら、君を消すだけぽん。よっぽど、君のような人間は裏切らないと思ってるぽん』

「そうかい…まぁ、せっかくの機会だ、手を貸してやるよ」

「では、宜しくお願いします。カラミティ・メアリ」

『楽しいゲームを期待してるぽん』

「なぁ、ファヴ。あんたの目的は一体何なんだい?あんたは魔法少女を育てたいのか、殺したいのか…」

『何を言ってるぽん。ファヴとしてはこのゲームを面白く出来れば、それでいいぽん。そこから最強の魔法少女を作り出せれば満足ぽん』

「ファヴ…お前は…」

『元々は君も含め、魔法少女達で殺しあって貰うつもりだったぽん。でも、あの仮面ライダーとかいう奴等のせいで、計画は破綻したぽん。君にはファヴの恨みも込めて、仮面ライダーを殺してほしいぽん』

 

 

 

 

 

 

 

 そう言うファヴの表情は変わらないが、そこからは狂気が滲み出ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の日、名深市のある廃墟の屋上に、カラミティ・メアリは立っていた。

そこからは、街や高速道路を見渡すことが出来る。

市街地では今も、多くの人や車が往来している。

そんな光景を見ながら、メアリはそこにいる人々に向けてスナイパーライフルを構える。

今回はファヴやクラムベリーに協力する形となってしまったが、自分にもメリットがある以上、やるしかあるまい。

 

 

 

『一般市民を狙い撃ちすれば、ウィザード達も、魔法少女達も集まってくるぽん』

 

 

 

 ファヴはそう言っていた。

騒動を起こせば、恐らく魔法少女達がやってくると考えたのだろう。

メアリは、ここで仮面ライダー達に仕返しが出来るなら何でもやってやろうと思っていた。

そしてリップル。彼女も、魔法少女になった最初の頃から何度もメアリに突っかかって来ていた。

ほとんどの魔法少女は自分に楯突くことは無かった。

だが、リップルだけは違った。

彼女は自分に何度も反抗し、攻撃してきた。

今のメアリに渦巻いているのは殺意に近いものだった。

ムカつく人間は全て消す。

それが、カラミティ・メアリの本質である。

 

 

 

 

「かかって来な…あたしがぶっ潰してやるよ…」

 

 

 

 

 スナイパーライフルを構え、メアリは引き金を引いた。

市街地に放った銃弾は、人を撃ち抜く。

何人もの人が倒れていく。

また、高速道路に放った銃弾は車に当たり、車が燃え始める。

人々の悲鳴が聞こえ始める。

だが、メアリは人々の悲鳴など気にもしていない。

 

 

 

「ハハッ、ハハハハハァ!」

 

 

 

 メアリの笑い声が町中に響く。

狂気の戦いが、幕を開ける…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 突如、街から爆発音や悲鳴が聞こえ始めた。

今日も活動の為に集まっていたウィザード、スノーホワイト、ラ・ピュセル、ハードゴア・アリス。

異変に気付き、街へ急ぐウィザード達。

 

 

 

 

「何だ、どういうことだ!」

「何が起こってるの…?」

「これは一体…」

「危険な予感がします…」

「なんかヤバそうだな、急ごう、スノーホワイト、ラ・ピュセル、アリス!」

 

 

 

 

 

 

 

 この異常事態に気付いていたのは、ウィザード達だけでは無かった。

 

 

 

 

 

 

 

「なっ、何だ今の音…」

「泊…さん、多分市街地の方…」

「マジかよ…泊刑事、リップル、行こうぜ。何か嫌な予感がする…」

「嫌な予感…?トップスピード、お前がそんな事言うのは珍しいな」

「とにかく急ごうぜ…なんか大変な事になってるし…」

「あぁ…」

 

 

 

「(俺に何が出来るか分からない…。今の自分でどれだけ役に立てるかも…)」

「(ベルトさん…あんたがいるたら、どれだけ良かったことか…)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おいおい、何かヤバいことになってんな…」

「っていうか、この格好じゃ怪しまれるな、戻っておくか」

 

 

 

 銀色の鎧を着けた男、葛葉紘汰は、神のような武装から、人間の姿に変化した。

 

 

 

「晴人も、進ノ介も、みんな向かってんのかな。…よし!こうしちゃいられない」

「あの人は車ごと進ノ介のところに行くって言ってたし、俺は街の人を助けるか!」

「それに、ただの事件じゃなさそうだしな…急ぐか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リップル、トップスピード、進ノ介は市街地にまでやってきた。

周りには、救急車や、消防車、倒れている人や血を流している人と、悲惨な状況である。

 

 

 

「なんてことだ…」

「一体何でこんなことに…」

 

 

 

 予想以上の事態に、唖然とする進ノ介、トップスピード。

そんな中、リップルは、ある場所を一点見つめていた。

リップルが見ている先。そこには…

 

 

 

「どうしたんだよリップル?」

「あの廃墟の屋上を見て…」

「屋上?…誰かいるぞ!」

「リップル。もしかしてあいつって…」

「うん…この事件の元凶は、あいつだったんだ…」

 

 

 

 見つめる先は、ただ一つ。

そこには、スナイパーライフルを乱射して、大声で笑っている魔法少女。

トップスピードや進ノ介も驚いているが、今すぐに止めなければいけない。

リップルの表情が驚きから怒りに変わっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カラミティ・メアリ…!」




はい、投稿遅れた割には薄い内容で申し訳ございません。
次回からは、いよいよゲリライベントです。
ついに皆様ご期待の場面が…!?


まさかまさかの、この作品のスピンオフを、流離太さんという作者さんに書いてもらうことになりました。
リンクは(https://novel.syosetu.org/116258/)です。
話の時系列、整合性は気になさらず、こちらも応援していただけると幸いです。

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