仮面ライダーウィザード ~Magic Girl Showtime~   作:マルス主任

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お待たせしました、第2話です。
ウィザードの魔法(物理)炸裂。
そしてラ・ピュセルの正体にウィザード驚愕!?


第2話 魔法少女と魔法使い

「さぁ、ショータイムだ!」

 ウィザードへ変身を遂げた晴人はファントム・ファットソウに向かって変身前から持っていた銃の武器、ウィザーソードガンを構えて銃弾を発射する。

攻撃を受けたファットソウであったが、自分のとても肥えた腹でなんなく跳ね返す。

「赤いの!あいつは攻撃がなかなか通じない!気をつけろ!」

これまで沈黙を保ってきた魔法少女達だったが、箒を持った魔女に近い見た目をしている魔法少女、トップスピードがウィザードへアドバイスを送った。

「残念だったな、魔法使い共め!俺には攻撃は効かないんだぜ!」

ファントムは余裕のある声でウィザードを煽る。

「だったら魔法で押し通すだけさ!」

するとウィザードは左手に装着されていた赤い指輪を黄色の指輪に付け替え、ベルトの端にあるパーツ、シフトレバーを上下を動かし、もう一度手をかざした。

 

ランド…プリーズ!

 

するとウィザードの下に魔方陣が現れ、ウィザードを包み込んでいく。

魔方陣が通り過ぎると、ウィザードの顔は黄色い宝石のようなものとなった。

さっきまでの赤い姿、フレイムスタイルからランドスタイルへと変化した。

「黄色い!?」

「…魔法使い放題だな、あいつ」

 ウィザードの変化にスノーホワイト達も驚きを隠せない様子。

しかしラ・ピュセルは驚き一つ見せずに、慎重にファントムを見つめる。

「そうちゃん、そんなに険しい顔してどうしたの?」

「い、いや…一瞬の隙をついてあの魔法使いの援護をしようと思ってさ…」

 

 一方、ウィザードはファントムの攻撃を避けつつ、ウィザーソードガンの攻撃を的確に命中させていく。

「なかなか効いてないな…」

「魔法使い!私が隙を作る!」

ラ・ピュセルが叫び、自身の魔法である剣の大きさを変化させる能力を使い、巨大化した剣をファントム目掛けて切り付ける。

「サンキュー!女騎士さん!」

だが攻撃は弾かれてしまう。

「だから俺にはそんなの効かないって言ってるだろ!」

「いいや、十分だ。これで決着をつける」

ウィザードは右手の指輪を付け替え、ベルトにかざす。

 

ドリル…プリーズ!

 

 ウィザードの足はドリルのような回転を始め、隙を見せたファントムの背後に突撃する。

「何…!?」

「これでフィナーレだ!」

指輪をもう一度付け替え、必殺を放つ。

 

チョーイイネ!キックストライク!サイコー!

 

 ウィザードは回転しつつ必殺技のキック、ストライクウィザードをファントムに直撃させる。

「だぁぁぁぁぁ!」

「何だと…これが魔法使いの力…ギャァァァァァァァァァ!」

 背後から体を貫かれたファントムは、断末魔をあげて爆発した。

「…ふぃー」

 そう一言発した後、ウィザードは魔法少女達に駆け寄る。

「君たち、大丈夫だったか?」

「はい、あなたのおかげで助かりました!魔法使いさん!…あ、自己紹介しないと!私はスノーホワイトです!」

 そう礼を言うスノーホワイトは白い衣装を纏っており、正に正統派魔法少女という感じである。

「私はラ・ピュセル。私からも礼を言うよ、魔法使い。危ういところだった。」

スノーホワイトに続いて礼を言うラ・ピュセル。その見た目は騎士のようであり、立ち振舞いや仕草からも清楚さが伝わってくる。

ラ・ピュセルはとても美しい少女なんだろうな、とウィザードは思った。

「あんたすげーな!ありがとよ!俺はトップスピードだ!そしてこいつはリップル。こいつもありがとうだってさ!」

トップスピード、そしてその後ろにいるリップル、この二人も魔女のような姿であったり忍者のような姿であったりともはや何でもありだなとウィザードは感じていた。

「ちっ…まぁ、正直助かった、どうも。」

リップルは少し素っ気ない態度であったが、すぐさまウィザードへ質問を発した。

「それで、さっきの怪物は何だったの…?あんなの、前まではいなかった…」

「あいつらはファントムっていう化け物だ。そいつらの親玉は俺達で倒したんだが、まだ生き残りがいるみたいでな…俺はそいつらを追ってここまで来たわけだ。」

「そりゃあんたも大変だったんだな。ところで名前はなんて言うのさ?」

「俺か?俺はウィザード。仮面ライダーウィザードだ。」

「仮面ライダーウィザードか!なんかかっこいいな!ま、俺達仲良くしていこうぜ!」

「おう、そうだな」

ウィザードとトップスピードはお互いに握手を交わした。

「トップスピード、もうそろそろ帰ろう。化け物…ファントム退治は終わった」

「はいはい、せっかちだなぁ…じゃあ、俺達は帰るわ、またなウィザード!」

「あぁ、じゃあな!トップスピード、リップル」

トップスピードはリップルを箒に乗せ、とてつもない速度で帰っていった。

「ラ・ピュセル、私ももう帰らなきゃ。ウィザードさんも、またね!バイバイ!」

「スノーホワイト、またな」

「バイバイ!スノーホワイト」

スノーホワイトも帰っていった。やはり魔法少女も人間なのだろう。

「ラ・ピュセル、お前は帰らないのか?」

「いや、帰るけど、その前に…」

そう言うと、ラ・ピュセルは突如光に包まれた。変身を解除したのだろう。

その姿に、ウィザードは驚かざるを得なかった。

「嘘だろお前…颯太なのか?」

「うん、実は…魔法少女になったんだ…」

 

「へえ、それは良かった…って…」

 

「ええええええ!」

 

ウィザードの叫びが夜の名深市に響いた。




というわけで、第2話でした。
次回はあのムカつくマスコットやその他の魔法少女登場!
今回も閲覧ありがとうございました!

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