仮面ライダーウィザード ~Magic Girl Showtime~   作:マルス主任

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クリスマスは用事も多く投稿出来なくて申し訳なかったです。
エグゼイドではついに貴利矢が…。アイコン15個集めなきゃ(使命感)
しかし貴利矢の最期の言葉を聞くに、永夢君実はとんでもない事になってそうですね。
今回はビーストサイドのお話です。ラ・ピュセルが一番会いたくない相手と再開!?
そしてまさかの人物に強化フォーム。


第22話 強敵の再来

 ウィザードを見送ったビースト、スノーホワイト、ラ・ピュセルは、カラミティ・メアリが逃げたと聞いた方向へ向かっていく。

少し時間が経っているため、メアリには逃げ切られたかもしれないが、暴走を止めるために急いで移動していた。

すると、ビーストがビルのヘリポートらしき場所に人影を見つけた。

 

 

 

「おい、あいつじゃねえのか!?」

「うん、カラミティ・メアリだ…!」

 

 

 ビーストが指差す場所には、メアリが立っていた。

しかし、何かを持っている。そして、それはこちらに向けられていて…。

 

 

 

「…おい!伏せろ!」

「う、うわぁ!?」

 

 

 

 突然こちらに向かって銃弾が飛んできた。

メアリはビースト達の存在に気付いていたのだ。

間一髪避けた三人は、銃弾の当たらない場所へ隠れた。

 

 

 

「ウッソだろおい…まさか気づいてやがるとは」

「攻介兄、これじゃあ近づけないよ」

「多分…また撃ってくるよ」

「じゃあこいつを使うか!」

 

 

 

 するとビーストは、指輪を取り出してビーストドライバーの右のスロットに差し込んだ。

 

 

 

ファルコ!ゴー!

 

 

 

 ビーストの腕を魔方陣が通り過ぎ、ビーストはオレンジ色のマント、ファルコマントを羽織った。

するとビーストはスノーホワイトとラ・ピュセルの手を掴んだ。

 

 

 

「二人共、しっかり掴まってろよ!」

「えっ、うわあぁぁぁぁぁ!」

「攻介兄、これはすごすぎぃぃぃ!」

「皆まで言うな!一気に飛ばすぞ!」

 

 

 

 ビースト・ファルコマントの能力は空を飛ぶことが出来る。

ビーストは二人を連れて一気に飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何だい、随分飛ばすねぇ…」

 

 

 

 カラミティ・メアリはこちらに向かってくるビースト達を見て、再びライフルを構えた。

ビースト達を撃ち落とすべく。

 

 

 

「鬱陶しいのは嫌いだよ…」

 

 

 

 そう言うとメアリはライフルの引き金を引いた。

銃弾はビースト達を目掛けて飛んでいったが、避けられた。

 

 

「あぁ…ムカつくねぇ!」

 

 

 その後も連続で銃弾を発射するも、全て避けられて、結局ビースト達を撃ち落とすことは出来ず、ヘリポートまで来られてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あんたがメアリとやらか。散々撃ちやがって、危ないだろ」

「そうさ、あたしがカラミティ・メアリさ。ここまで来るなんてしつこい奴らだね」

「晴人…ウィザードにあんたを追ってくれって頼まれたからな」

「くだらないねぇ。マジカロイドをちょっと撃っただけでここまでされるとは、意外だよ」

「貴様!」

 

 

 

 ラ・ピュセルが声を荒げた。メアリの言動に怒りを感じているのだろう。

 

 

 

「あんたら、そこまで仲良くなかったんじゃないのかい?他人のために怒れるってスゴいねえ」

「どれだけ人を馬鹿にしたら気が済むんだ!」

「やめてラ・ピュセル!」

「まぁまぁ、皆まで言うな」

 

 

 

 怒りのあまりメアリに飛びかかろうとしたラ・ピュセルをビーストが収める。

 

 

 

「こっちはあんたを止めるために来てるんだ。何をするかは、分かってるよな」

「ほう…あたしとやり合おうってのかい…見ない顔だが、分かってるじゃないか」

「乗り気で助かるぜ。さぁて、勝負だ」

 

 

 

 ビーストはダイスサーベルを、メアリはライフルを構えた。

しかし…

 

 

 

「待ってください」

 

 

 

 何者かに声をかけられ、その場にいた全員が同じ方向に視線を移す。

そこから現れた人を見たラ・ピュセルは全身の血の気が引いていくのを感じた。

それは、もう出来れば会いたくなかった人物、顔も合わせたくなかった人物…。

 

 

 

 

「あんたは、クラムベリーじゃないか」

「どうもこんばんは、カラミティ・メアリ。スノーホワイトにラ・ピュセルも」

 

 

 

 

 クラムベリーは何事も無かったように挨拶をする。

ラ・ピュセルはそれに応じず、ただただ青ざめた顔で震えている。

 

 

 

 

「ラ・ピュセル、まさかあなたが生きているとは、驚きましたよ」

「元々は、あなたがラ・ピュセルを倒したんでしょ!」

 

 

 

 スノーホワイトはクラムベリーに怒りをぶつける。ラ・ピュセルから話を聞いており、クラムベリーは危険人物であることを知り、ラ・ピュセルのことで許せないことが多々あった。

 

 

 

 

「それで、何の用だ…!」

 

 

 

 ラ・ピュセルはクラムベリーに問う。

前回もそうだったが、録な返答ではないはずだ。

 

 

 

 

「私はラ・ピュセル、そしてスノーホワイトと戦いたい。それだけです」

「前に戦ったじゃないか!それにスノーホワイトを何故巻き込む!」

「巻き込む?違いますね。彼女も戦う力を持っている。だから、あなた方をどちらも倒すことに意味がある」

「何を言ってるんだ…」

 

 

 

 やはりクラムベリーは戦う気しか無いようだ。

こちらが戦いの意思を見せれば直ぐにでも襲いかかってくるだろう。

 

 

 

 

「なんだか面倒になってきたわ、あたしは帰る」

「それは助かります。今の状況では、あなたは邪魔でしかなかったですから」

「つくづくムカつくよ、あんたは」

 

 

 

 クラムベリーに言われ、余計に気を悪くしたメアリは、直後に何処かへ消え去った。

そしてクラムベリーは、スノーホワイト達に近づいてくる。

 

 

 

「さぁ、どうですか?あなた方にとってはリベンジマッチになるのでは?」

「私は…」

「ラ・ピュセル。止めよう?また傷つくだけだよ」

「その通りだ。だったら俺がやってやるよ」

 

 

 

 悩むラ・ピュセルが決断するより前に、ビーストが名乗り出た。

クラムベリーは驚きの表情を見せる。

 

 

 

「何故あなたが戦うのですか?」

「お?何だ、仮面ライダーと戦うのは怖いか?」

 

 

 

 ビーストの煽りに、苛ついたような素振りを見せたが、クラムベリーはこう告げた。

 

 

 

「…いえ、良いでしょう。その代わり、がっかりさせないでくださいよ」

「よっしゃ、じゃあ一戦頑張るか」

「ビースト!何で!?」

 

 

 

 ラ・ピュセルがビーストに尋ねた。スノーホワイトも同様に、驚いている。

 

 

 

「お前らをこいつと戦わせるわけにはいかない。もうお前らは帰れ!ここは任せろ!」

「…ごめんなさい!…行こう、スノーホワイト」

「うん。ビーストさん!お願いします!」

 

 

 

 ラ・ピュセル達は、ビーストにこの場を任せ、足早に帰っていった。

 

 

 

「さぁて、そろそろ勝負だ。あんたのことは色々聞いてるんだ。このまま野放しには出来ねえな」

「随分と私が悪と噂されているようですね…」

「悪?まぁそんなもんだな」

「私の期待を裏切らないでくださいよ。ビースト」

「その心配は必要ねぇな。俺は死なない」

 

 

 

 一瞬の間が空き、その直後、対峙する二人は相手に目掛けて攻撃を仕掛けた。

夜の静かなビルの屋上で、二人の戦いの音が響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その頃、スノーホワイト、ラ・ピュセルはビルから離れて街の外れへ逃げ込んでいた。

 

 

 

「…攻介兄、大丈夫かな…」

「大丈夫だと思う。仁藤さんは私達を逃がすために引き受けてくれたんだよ」

「そうだね」

「もう帰ろっか、そうちゃん」

「うん。じゃあ家まで送るよ」

「ありがとうね、いつも送ってくれて」

「う、うん…いきなり言われると照れるな…」

 

 

 

「見つけたぞ、魔法少女共…!」

 

「だ、誰!?」

「お前、まさかファントム!?」

 

 

 

 帰ろうとした二人の前に、ファントム・フェンリルが現れた。

フェンリルは二人を見つけると、直ぐに襲いかかってきた。

 

 

 

「貴様らは散々我々の仲間を消してきた!その恨みを今この場で!」

「お前たちファントムが先に襲って来たんだろ!」

「問答無用!」

 

 

 

 二人は避けようとするも、フェンリルの素早い攻撃が何度か当たってしまう。

 

 

 

「くそっ、このままじゃ…!スノーホワイト、やるしかない!」

「分かった…ラ・ピュセル!」

 

 

 

 スノーホワイトはブレイラウザーを、ラ・ピュセルは大剣を持ってフェンリルに挑む。

しかし、フェンリルの大きい牙の攻撃は強烈であり、なかなか倒すことが出来ない。

 

 

 

「ぐぁぁ!」

「ラ・ピュセル!」

「私の事は気にするな!私が注意を引き付けるから、その隙に君は必殺技を!」

「この俺に、貴様一人でどうにかなるというのか!」

「どうにかするんだよ!ハァッ!」

 

 

 

 ラ・ピュセルが大剣でフェンリルに向かって斬りかかる。

負けじと応戦するフェンリル。

スノーホワイトはブレイラウザーのカードを選ぶ。

 

 

 

「この前のキックじゃ、あの牙で弾かれそうだし、空を飛べたり出来れば…」

「あぁ…どうしよう…でも、いつまでも悩んでたらラ・ピュセルが危ない…これ、鳥っぽいし、もうこれに決めた!」

 

 

 

 するとスノーホワイトは、ブレイラウザーからJのカード、フュージョンイーグルと、Qのカード、アブソーブカプリコーンを取りだし、ブレイラウザーにスキャンした。

 

 

 

”アブソーブ”

 

 

”フュージョン”

 

 

 

 

 すると、スノーホワイトの身体が光に包まれ始め、紋章が浮かび上がった。

光に包まれたスノーホワイトは、背中に翼が装着され、全体的にカードのモチーフであった鷲というよりも、天使のような外見になった。

装飾の花など、全体的に金色になっている。

 

 

 

「スノーホワイト!?なんだその姿!?」

「私、強くなった気がする!力がみなぎってくる!」

「姿が変わった所で同じだァ!」

 

 

 

 フェンリルは標的をスノーホワイトに変えて襲いかかってくる。

しかし、スノーホワイトは翼で空を飛び、軽々と攻撃を避けると、そこから急降下してブレイラウザーで斬りつける。

 

 

 

「ラ・ピュセル!私飛べるよ!すごーい!」

「う、うん、そうだね(あ、ヤバいこれ天使だ)」

「舐めやがって!喰らいやがれ!」

 

 

 

 フェンリルが炎の球を発射しようと標準を定める。

 

 

 

「スノーホワイト!危ない!」

「うわっ、じゃあこれで決めるよ!」

 

 

 

 スノーホワイトは、ブレイラウザーにサンダーディアー、リザードスラッシュのカードをスキャンした。

 

 

 

”サンダー”

 

”スラッシュ”

 

 

 

”ライトニングスラッシュ”

 

 

 

 

 ブレイラウザーが雷を纏い、スノーホワイトはフェンリルに向かってもう一度急降下する。

フェンリルが放った炎の球をも切り裂き、真っ二つに両断する。

そしてそのままフェンリルに攻撃を直撃させる。

 

 

 

 

「おりゃああああ!くらえー!」

「がぁぁぁぁ!まさか、俺までもが…魔法少女共にぃ…」

 

 

 

 そう言い残して、身体を切り裂かれたフェンリルは爆発した。

 

 

 

「やったぁ!そうちゃん!」

「小雪…君は凄いな…うん、色々凄いよ」

 

 

 

 ラ・ピュセルは、ほとんど一人でファントムを倒したスノーホワイトに驚くしかなかった。

彼女が強いのか、はたまたブレイラウザーと呼ばれる剣が強いのか。

 

 

 

「…そういえばそうちゃん。私が空を飛んでる時にそうちゃんの心の声が聞こえたんだけど」

「えっ、そうなの?」

「ヤバい、天使だ。とか思ってなかった?」

 

 

 

 不意にそんなことを言われてしまい、ラ・ピュセルは顔が赤くなっていくのを感じた。

 

 

 

「えっ、いやいやいや、天使みたいだなぁって思っただけだよ!これ本当」

「そうかなぁ…?もう、そうちゃんのえっち」

「何でそうなるんだぁ!違うぞ!絶対違う!」

 

 

 

 この後、結局心を読まれてしまったラ・ピュセルが、スノーホワイトに説教を受けたのは、また別の話である…。




というわけで久しぶりの投稿でした。
スノーホワイト・ジャックフォームが気に食わなかった方がいらっしゃったら、すいませんでした。
見た目はスノーホワイトの色が金色になって翼が生えただけです。はい。
ジャックフォームへの変身音は、DXブレイラウザーにフュージョンイーグル、アブソーブカプリコーンをスキャンしたときの音声にしました。
また、仮面ライダーブレイド本編とは、ブレイラウザーやラウズカードの設定等が大幅に異なっております。ご了承下さい。

最近ビーストさん足止め係になってますが、次回こそ活躍させます。
クリスマス回とか投稿出来ずに申し訳ございませんでした。

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