仮面ライダーウィザード ~Magic Girl Showtime~   作:マルス主任

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今回はウィザードがマジカロイドを病院へ送るという本編の中の番外編です。
現役戦士のあの人が登場!?
一応今作は名深市と病院は近いという設定です。許して下さい。


第21.5話 再会の戦士

 仮面ライダーウィザード、操真晴人は、カラミティ・メアリの凶弾に倒れたマジカロイド44を救うべく、以前共に戦った仲間が働く、‘聖都大学附属病院’に足を運んでいた。

マジカロイドは未だに意識は戻っておらず、出血は止まったものの、ウィザードは医療知識を持っておらず、どういう状況なのかもあまり分からない。

病院に到着したウィザードは、変身を解除した後院内へ入り、白衣を着た恐らく医者だと思われる男へ声をかけた。

 

 

 

「すまない、緊急で治療をやってほしいんだが…!」

 

「うおっ!?急に声かけられるもんだからびっくりしたぁ…珍しいねぇ、患者を自ら連れてくるなんて。でも悪いな、自分は監察医なんだ」

 

 

 

 監察医だと言う白衣の男、よく見ると白衣の下にはアロハシャツのような服を着ていた。珍しい趣味をしている。

 

 

 

「監察医…?じゃあ他の医者にこの娘を治療して貰えないだろうか。足を銃で撃たれてるんだ」

「銃だって?何があったのさ。怪物か何かに襲われたりした?」

「いいや…怪物ではないけど、とにかくヤバそうなんだ。頼む」

「よし、ちょっと見せてみ。手術は他に任せるが、怪我の状態くらいは自分にも分かるはずだ。生きてる人のは久しぶりだがな」

「分かった。状態だけでも知りたい」

 

 

 

 そう晴人が言うと、監察医の男は抱かれていた女性の怪我を確認し始めた。

暫くして、監察医は確認を終え、晴人に結果を伝える。

 

 

 

「うーん、今すぐ死ぬってのは無さそうだから安心してくれ。だがこのまま放置も良くない。せめて弾を摘出しておかないとな。知り合いに外科医がいるから、そいつ呼んでくるわ。今日はまだ病院に残ってるみたいだしな」

「分かった、宜しく頼む。あっ、それと…宝生って医者は今いるか?」

 

 

 

 晴人が尋ねると、監察医は一瞬驚いていた。彼も知っているのだろうか。

 

 

  

「宝生…永夢のことか?知り合いなのか、あんた」

「まぁそんなもんだ。挨拶だけでもしておきたい」

「なら丁度いい。多分二人とも同じ場所にいるからまとめて呼んでくるわ。その女の子は受付の近くのソファーに寝かしといてくれ。担架も持ってくる」

「悪いな、色々してもらって」

「気にすんな。これが医者の仕事だからな」

 

 

 

 そう言って、監察医は院内の奥へ走っていった。

晴人は言われた通り、受付の近くのソファーに女性を寝かした。

すると、彼女の服のポケットから、手帳が落ちてきた。

丁寧に名前も書かれており、‘安藤真琴’と書かれていた。

 

 

 

「マジカロイドの本名か…?」

 

「おーい、連れてきたぞ!」

 

 

 

 晴人が手帳を拾った直ぐに、監察医が二人の男を連れてきた。

 

 

 

「おい監察医、何故俺を呼んだ。緊急外来なら他の医者に任せているだろう」

 

「というか、僕に用事って一体誰なんですか?貴利矢さん」

 

「まぁまぁ、詳しくはあいつに聞いてくれ」

 

 

 連れて戻ってきた監察医に、晴人は礼を言った。

 

 

「ありがとう。ここまでしてくれて」

「あぁ。じゃ、俺はやることがあるんで戻るわ。後は二人に任せる」

 

 

 貴利矢と呼ばれた監察医は、自分の仕事に戻るべく、帰っていった。

 

 

「待て監察医!結局俺は何をすればいいんだ!」

「あっ、あなたは確か…」

「久しぶりだな、エグゼイド。操真晴人だ」

 

 

 晴人に驚く彼は、小児科の研修医である宝生永夢。

そしてもう一人は、貴利矢が呼んできた外科医、鏡飛彩。

 

 

 

「研修医、お前ら知り合いか」

「えぇ、以前のパックマン事件の時に僕達に協力してくれた人です」

「そうだったのか。で、それで何の要件だ」

「あの娘を治療してくれないか、足を銃で撃たれてる」

「銃か…それは危険だな…。分かった、治療しよう」

「助かるよ」

「所で、彼女の名前は」

「安藤真琴だ」

「了解した。大事を取って数日は入院させることになるが、大丈夫か?」

「ああ。宜しく頼んだ」

「よし、じゃあ俺は手術室に向かう。手術が終わってしばらくしたら連絡する」

 

 

 飛彩はそう言い、担架に真琴を乗せて手術室へ向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それにしても、銃で撃たれるなんて一体何があったんですか?」

「ちょっといろいろあってな…名深市の事なんだが」

「最近噂になってる怪物騒ぎですか?だったら、僕も手伝います」

「いいや、大丈夫だ。お前はお前のするべき事があるはずだ。こっちの事で迷惑を掛けるわけにもいかない」

「でも、もし危険な事があったら…」

「心配するな。それを片付けるのが俺のやるべき事だ。それにお前の敵はまだ残ってるんだろ?」

「まぁ、そうですけど…」

「だからここは俺がなんとかする。でも、もし何か情報を聞いたら連絡をしてくれ」

「分かりました。って、どこに行くんですか?」

「今、俺の仲間が敵を探してくれてる。俺も急がなきゃならない。真琴が目覚めたらある程度伝えておいてくれ!」

 

 

 

 そう言って、晴人は病院を後にした。

一人残された永夢は、やはり名深市と晴人の事が心配だった。

 

 

 

「(もし、何かあったら…。そうだ、あの人に聞いてみるのも良いかもしれない)」

 

 

 

 永夢も、自身のルートで情報を探ることにした。

何か、役に立つ情報や秘密を知ることが出来れば、と信じて。




はい、もう完全に今回は出てきちゃったお医者さん。
医療には僕も詳しくないので色々おかしなところがあったらすいません。
ガシャット寄越せのお医者さんと社長さんは出ません。
こちらのルートはオマケ程度なので、あまり期待しないで下さい。
あくまでも今作はウィザードメインですので。
次回から本筋に戻ります。
ビースト達はメアリを見つけられるのか、お楽しみに。

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