仮面ライダーウィザード ~Magic Girl Showtime~ 作:マルス主任
ファヴさん案の定イッテイーヨされてましたね。
一方エグゼイド、次回12話はクリスマスとかいってお気楽回かと思いきや…
レーザー死亡…?まさかの鬱回かも。
銃声が鳴り響く。カラミティ・メアリは後方に下がりつつウィザードに向かって引き金を引き続ける。
「ウィザード、私はどうスレバ…?」
「マジカロイド、あんたはちょっと離れてろ!流れ弾に当たるぞ!」
「あ、ハイ」
「よそ見してる場合かい!」
ウィザードに銃弾が撃ち込まれる。ウィザードはなんとかマジカロイドを遠くに離れさせた。
強力な銃弾が何発もウィザードに襲い掛かるが、攻撃はワンパターンであり、華麗に避けて一気にカラミティ・メアリへ近づく。
ウィザーソードガンをガンモードからソードモードへ変形させ、カラミティ・メアリの銃弾を弾き、メアリの銃を切断した。
しかし、カラミティ・メアリは懐に隠していたナイフを取りだし、ウィザードの攻撃を防いだ。
「舐めるなァ!」
「うおっ!?あんた持ち物物騒だな、オイ」
「最初に会った時からずっとムカつくんだよねぇ、あんたの行動全てが!」
「随分ご立腹じゃないか。最初に負けたのがそんなにイライラするか?」
「そのふざけた口を黙らせてやろうかァ!」
カラミティ・メアリは自身の魔法でナイフを強化し、零距離で投げつける。
魔法で強化されたナイフの一撃を受けてしまえば、かなりの大ダメージだろう。
「やっべ、だったらこれでどうだ!」
ディフェンド!プリーズ
ウィザードは間一髪ディフェンドの魔法で直撃を防いだが、衝撃で少し後方に吹き飛ばされる。
「とんでもない威力だ…あんた殺し屋と大差無いぞ…」
「フン、少しは驚いたかい。というか、この力で実際に人殺しをしたことはもうあるんだよ」
「はぁ?そんなんで良くキャンディー集まってたな」
「殺した、とはいってもテロ組織やマフィアを滅ぼしたのさ。悪を倒せば、キャンディーなんかいくらでも手に入るみたいでねぇ」
少しだけウィザードより優位に立ち、カラミティ・メアリはウィザードを見下すように話す。
しかし、ウィザードもただやられるだけではないのだ。
「でも、そんな事はやめておいた方が良いだろ。魔法少女のすることじゃないぞ」
「はぁ…そうやって偽善ぶるのがねぇ、一番嫌いなんだよォ!」
「待て、やめろ!別に偽善ぶってるわけじゃない!」
「シスターナナだってあんたと同じような事をほざいてたよ。そういうのが一番鬱陶しいんだよォ!」
「全員黙ってあたしの言うことだけ聞いてれば良いんだよ!カラミティ・メアリに逆らうな!」
カラミティ・メアリは怒りを爆発させ、銃弾を乱発する。
ウィザードは少し被弾しながらもカラミティ・メアリを止めるべく飛び込む。
ウォーター、ドラゴン…!
ウォータードラゴンスタイルに変化したウィザードは、カラミティ・メアリを抑え込む。
「この世界が何でもお前の思い通りに動くと思うな!」
「うるさい!黙ってろ!」
「今お前が言ってるのは駄々を捏ねてる子供と変わらない!考え直せ!」
「耳障りだァ!消えろォ!」
「そういうわけにもいかないんだ!」
ウィザードは指輪を取り替え、必殺技を放った。
チョーイイネ!スペシャル!サイコー!
ウォータードラゴンに尻尾が現れ、銃弾を全て弾き返し、カラミティ・メアリをも吹き飛ばした。
予想外の一撃に、カラミティ・メアリは対処し切れず、地面に倒れこむ。
「まだだ…まだァ!」
「おい、もうよせ…」
「死ねぇ…ウィザードォ!」
もう一度カラミティ・メアリが銃弾を放とうとした時…銃が弾かれ、落としてしまった。
「もうやめてよ!」
「なっ、スノーホワイト、ラ・ピュセル…」
ウィザード達の所に現れたのは、スノーホワイトとラ・ピュセルだった。
遅れてマジカロイドも現れた。
「危ないからって止めたんデスケドね…」
「マジカロイドまで…」
「スノーホワイト!何をしてるんだ!」
どうやら銃を落としたのは、スノーホワイトの持つブレイラウザーのサンダーの能力だった。
「スノーホワイト…あんたに会うのは初めてだね…あんまり関係ないあんたが何であたしを止めに来たんだい…」
「そうだね。でも、魔法少女はこんな戦いをしちゃいけないと思うんだ」
「そうかいそうかい…あんたもそんな馬鹿げた事を言うんだね…」
「え…?」
「スノーホワイト!危ない!」
カラミティ・メアリは、落としたナイフを再び拾い、魔法で強化し、スノーホワイトへ投げつけた。
ラ・ピュセルとウィザードが叫び、スノーホワイトの下へ向かうものの、間に合わない。
スノーホワイトも油断していた為、ブレイラウザーを構える前にナイフが迫ってきてしまう。
カラミティ・メアリは笑みを浮かべた。このままではスノーホワイトに直撃してしまう。
しかし、そのナイフと銃弾は弾かれた。
READY…
何者かがとてつもない速度でスノーホワイトを守ったのだ。
ラ・ピュセルでも、ウィザードでも、マジカロイドでもない。
その正体は…
「スノーホワイト…白い魔法少女は死なせない…死んじゃいけない…」
「誰だい…あんたは…!」
それは、一人の魔法少女だった。
その魔法少女は、全身が黒く、手に持っている武器のみが赤く光っている。
彼女の持つ武器を見て、ウィザードは驚く。
「何でだ…何で巧の武器を…」
「…買いました。キャンディーで」
黒い魔法少女はそう答える。
声音は低く、体も青白く、死者のような見た目の彼女は持っている武器、ファイズエッジを、カラミティ・メアリに向かって斬りつけた。
「スノーホワイトを傷つける者は許さない…」
「な、何だこいつ…」
「…!危ないぞ!」
カラミティ・メアリは攻撃を避けた後、再び引き金を引いた。
ラ・ピュセルが注意したが、もう遅い。
ほぼ零距離の銃弾が黒い魔法少女に直撃してしまった。
「おい!」
「何で避けなかった!」
ウィザード達が声をかけるものの、黒い魔法少女は首を撃ち抜かれた。
首を撃たれては流石に生き残れないだろう。
しかし…。
黒い魔法少女は、びくともしない。完全に死んでいてもおかしくない攻撃を受けてもだ。
しかし、全く動じていないのだ。
「容赦しない…」
「何だい…こいつは一体!?」
黒い魔法少女はファイズエッジでもう一度斬りかかる。
しかし、カラミティ・メアリは煙幕を放った。
その場全員の視界が封じられる。
しばらく経ち、煙幕が消えると、もうカラミティ・メアリは消え去っていた。
「メアリ!逃げたのか!」
「何やら悪役感のすごい逃げ方デシタね」
ウィザードとマジカロイドはカラミティ・メアリを追ったが、遠くまで逃げたようだ。
一方で、スノーホワイトは、黒い魔法少女に話しかける。
「あ、あの…助けて、くれたんだよね…?」
「…はい」
「ありがとうね…。でもあなたと会うのは初めてだよね」
「…はい」
黒い魔法少女は「はい」としか答えない。
不気味ではあるが、スノーホワイトは自己紹介しておくことにした。
「私はスノーホワイト。あなたは?」
「…私は、ハードゴア・アリス…。会いたかった、スノーホワイト…」
20話目にしてアリス登場です。
アニメでもちゃんりなの演技も相まって不気味なキャラクターでしたね。
これからどう関わっていくのか。ラ・ピュセルやスノーホワイトとの関係にも注目ですよ。