仮面ライダーウィザード ~Magic Girl Showtime~   作:マルス主任

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まほいく最終回とエグゼイド11話を見ましたよ。
ファヴさん案の定イッテイーヨされてましたね。
一方エグゼイド、次回12話はクリスマスとかいってお気楽回かと思いきや…
レーザー死亡…?まさかの鬱回かも。


第20話 思わぬ横槍

 銃声が鳴り響く。カラミティ・メアリは後方に下がりつつウィザードに向かって引き金を引き続ける。

 

 

 

「ウィザード、私はどうスレバ…?」

「マジカロイド、あんたはちょっと離れてろ!流れ弾に当たるぞ!」

「あ、ハイ」

「よそ見してる場合かい!」

 

 

 

 ウィザードに銃弾が撃ち込まれる。ウィザードはなんとかマジカロイドを遠くに離れさせた。

強力な銃弾が何発もウィザードに襲い掛かるが、攻撃はワンパターンであり、華麗に避けて一気にカラミティ・メアリへ近づく。

ウィザーソードガンをガンモードからソードモードへ変形させ、カラミティ・メアリの銃弾を弾き、メアリの銃を切断した。

しかし、カラミティ・メアリは懐に隠していたナイフを取りだし、ウィザードの攻撃を防いだ。

 

 

 

 

「舐めるなァ!」

「うおっ!?あんた持ち物物騒だな、オイ」

「最初に会った時からずっとムカつくんだよねぇ、あんたの行動全てが!」

「随分ご立腹じゃないか。最初に負けたのがそんなにイライラするか?」

「そのふざけた口を黙らせてやろうかァ!」

 

 

 

 カラミティ・メアリは自身の魔法でナイフを強化し、零距離で投げつける。

魔法で強化されたナイフの一撃を受けてしまえば、かなりの大ダメージだろう。

 

 

 

「やっべ、だったらこれでどうだ!」

 

 

 

 

 

 

 ディフェンド!プリーズ

 

 

 

 

 

 ウィザードは間一髪ディフェンドの魔法で直撃を防いだが、衝撃で少し後方に吹き飛ばされる。

 

 

 

 

「とんでもない威力だ…あんた殺し屋と大差無いぞ…」

「フン、少しは驚いたかい。というか、この力で実際に人殺しをしたことはもうあるんだよ」

「はぁ?そんなんで良くキャンディー集まってたな」

「殺した、とはいってもテロ組織やマフィアを滅ぼしたのさ。悪を倒せば、キャンディーなんかいくらでも手に入るみたいでねぇ」

 

 

 少しだけウィザードより優位に立ち、カラミティ・メアリはウィザードを見下すように話す。

しかし、ウィザードもただやられるだけではないのだ。

 

 

 

「でも、そんな事はやめておいた方が良いだろ。魔法少女のすることじゃないぞ」

「はぁ…そうやって偽善ぶるのがねぇ、一番嫌いなんだよォ!」

「待て、やめろ!別に偽善ぶってるわけじゃない!」

「シスターナナだってあんたと同じような事をほざいてたよ。そういうのが一番鬱陶しいんだよォ!」

「全員黙ってあたしの言うことだけ聞いてれば良いんだよ!カラミティ・メアリに逆らうな!」

 

 

 

 カラミティ・メアリは怒りを爆発させ、銃弾を乱発する。

ウィザードは少し被弾しながらもカラミティ・メアリを止めるべく飛び込む。

 

 

 

 

 ウォーター、ドラゴン…!

 

 

 

 

 ウォータードラゴンスタイルに変化したウィザードは、カラミティ・メアリを抑え込む。

 

 

 

「この世界が何でもお前の思い通りに動くと思うな!」

「うるさい!黙ってろ!」

「今お前が言ってるのは駄々を捏ねてる子供と変わらない!考え直せ!」

「耳障りだァ!消えろォ!」

「そういうわけにもいかないんだ!」

 

 

 

 ウィザードは指輪を取り替え、必殺技を放った。

 

 

 

 

 チョーイイネ!スペシャル!サイコー!

 

 

 

 ウォータードラゴンに尻尾が現れ、銃弾を全て弾き返し、カラミティ・メアリをも吹き飛ばした。

予想外の一撃に、カラミティ・メアリは対処し切れず、地面に倒れこむ。

 

 

 

「まだだ…まだァ!」

「おい、もうよせ…」

「死ねぇ…ウィザードォ!」

 

 

 

 もう一度カラミティ・メアリが銃弾を放とうとした時…銃が弾かれ、落としてしまった。

 

 

 

「もうやめてよ!」

 

「なっ、スノーホワイト、ラ・ピュセル…」

 

 

 

 ウィザード達の所に現れたのは、スノーホワイトとラ・ピュセルだった。

遅れてマジカロイドも現れた。

 

 

 

「危ないからって止めたんデスケドね…」

「マジカロイドまで…」

「スノーホワイト!何をしてるんだ!」

 

 

 

 どうやら銃を落としたのは、スノーホワイトの持つブレイラウザーのサンダーの能力だった。

 

 

 

「スノーホワイト…あんたに会うのは初めてだね…あんまり関係ないあんたが何であたしを止めに来たんだい…」

「そうだね。でも、魔法少女はこんな戦いをしちゃいけないと思うんだ」

「そうかいそうかい…あんたもそんな馬鹿げた事を言うんだね…」

「え…?」

「スノーホワイト!危ない!」

 

 

 

 カラミティ・メアリは、落としたナイフを再び拾い、魔法で強化し、スノーホワイトへ投げつけた。

ラ・ピュセルとウィザードが叫び、スノーホワイトの下へ向かうものの、間に合わない。

スノーホワイトも油断していた為、ブレイラウザーを構える前にナイフが迫ってきてしまう。

カラミティ・メアリは笑みを浮かべた。このままではスノーホワイトに直撃してしまう。

 

しかし、そのナイフと銃弾は弾かれた。

 

 

 

 

 

 

READY…

 

 

 

 

 何者かがとてつもない速度でスノーホワイトを守ったのだ。

ラ・ピュセルでも、ウィザードでも、マジカロイドでもない。

その正体は…

 

 

 

「スノーホワイト…白い魔法少女は死なせない…死んじゃいけない…」

 

「誰だい…あんたは…!」

 

 

 

 

 それは、一人の魔法少女だった。

その魔法少女は、全身が黒く、手に持っている武器のみが赤く光っている。

彼女の持つ武器を見て、ウィザードは驚く。

 

 

 

「何でだ…何で巧の武器を…」

「…買いました。キャンディーで」

 

 

 

 黒い魔法少女はそう答える。

声音は低く、体も青白く、死者のような見た目の彼女は持っている武器、ファイズエッジを、カラミティ・メアリに向かって斬りつけた。

 

 

 

「スノーホワイトを傷つける者は許さない…」

「な、何だこいつ…」

「…!危ないぞ!」

 

 

 

 カラミティ・メアリは攻撃を避けた後、再び引き金を引いた。

ラ・ピュセルが注意したが、もう遅い。

ほぼ零距離の銃弾が黒い魔法少女に直撃してしまった。

 

 

 

「おい!」

「何で避けなかった!」

 

 

 ウィザード達が声をかけるものの、黒い魔法少女は首を撃ち抜かれた。

首を撃たれては流石に生き残れないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

しかし…。

 

 

 

 

 

 

 

 黒い魔法少女は、びくともしない。完全に死んでいてもおかしくない攻撃を受けてもだ。

しかし、全く動じていないのだ。

 

 

 

「容赦しない…」

「何だい…こいつは一体!?」

 

 

 黒い魔法少女はファイズエッジでもう一度斬りかかる。

しかし、カラミティ・メアリは煙幕を放った。

その場全員の視界が封じられる。

しばらく経ち、煙幕が消えると、もうカラミティ・メアリは消え去っていた。

 

 

 

 

「メアリ!逃げたのか!」

「何やら悪役感のすごい逃げ方デシタね」

 

 

 

 ウィザードとマジカロイドはカラミティ・メアリを追ったが、遠くまで逃げたようだ。

一方で、スノーホワイトは、黒い魔法少女に話しかける。

 

 

「あ、あの…助けて、くれたんだよね…?」

「…はい」

「ありがとうね…。でもあなたと会うのは初めてだよね」

「…はい」

 

 

 黒い魔法少女は「はい」としか答えない。

不気味ではあるが、スノーホワイトは自己紹介しておくことにした。

 

 

 

「私はスノーホワイト。あなたは?」

 

 

 

「…私は、ハードゴア・アリス…。会いたかった、スノーホワイト…」




20話目にしてアリス登場です。
アニメでもちゃんりなの演技も相まって不気味なキャラクターでしたね。
これからどう関わっていくのか。ラ・ピュセルやスノーホワイトとの関係にも注目ですよ。

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