仮面ライダーウィザード ~Magic Girl Showtime~   作:マルス主任

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これより本格的に物語をスタートさせます。
何度も言いますが物語設定等はオリジナルですのでご了承を。


第1話 戦いの始まり

国安で凜子と別れた後、晴人は早速名深市へバイクを走らせていた。

ネットの掲示板等の書き込みによると、魔法少女は日没後から深夜にかけて目撃情報が多いらしい。

「日が暮れるまでまだ時間がある、まずは真由ちゃん達に連絡するか」

そのままバイクで1時間程、やっと名深市へ到着した晴人は、出発前に買ってきたドーナツ、プレーンシュガーを頬張りながら公園で真由達と待ち合わせをしていた。

「晴人さん!」

「よっ、二人共久し振り」

「久しいな、操真晴人。お前が来てくれると頼もしい」

真由、木崎と合流した晴人は、本題を切り出す。

「それはどうも。ところで捜査は順調か?」

「大門から話は聞いているそうだな。こちらはあまり進展がなかった」

「そうか。それは残念だな…」

少しの間沈黙が続いたが、真由の言葉がその沈黙を破った。

「でも、妙な話を聞いたんです」

「妙な話?」

「操真晴人、お前は魔法少女育成計画ってのを知っているか?」

「魔法少女育成計画?知らないが、魔法少女の目撃に関係してそうだな」

「あぁ、その魔法少女育成計画というのはスマートフォン向けのゲームアプリらしい」

「ゲーム?へぇ…」

「その妙な話っていうのは、そのアプリ使用者の数万人に1人が本物の魔法少女になれるらしいってものなんです」

「本物の…?つまりそれが名深市の魔法少女の正体ってことか」

「恐らくはそうだろうと私も睨んでいるんだが、それにしては情報の信憑性が薄くてな」

「信憑性?」

「そうだ。このアプリの運営会社はこの件には全く返事を寄越さない。それに目撃談もネット掲示板でしか確認出来ていないんだ」

「それも不思議な話だな。まぁその辺は俺も調べてみるよ」

「了解した。それとすまんが私達は一度国安に戻ろうと思う。稲森真由も私もここ3日は捜査ばかりでな。彼女を休ませたいのもあるが、私自身も少し休息を取りたい」

「すいません晴人さん…。ここはお願いできますか?」

「分かった。また何か情報を掴んだら連絡してくれ」

「あぁ。ではこちらは頼んだ、操真晴人」

 

 真由達が国安へ帰っていったのを見送った後、晴人は右手に指輪を装着し、ベルトのバックル部分へ手をかざした。

 ガルーダ、プリーズ!

バックルから電子音声が流れ、魔方陣より赤い鳥のようなモンスターが現れた。

「ガルーダ、ファントムを見つけたら教えてくれ」

ガルーダと呼ばれた赤いモンスターは、頷いたような動きを見せると、何処かへ飛んでいった。

そして晴人が再び情報収集に戻ろうとした時…

「晴兄!」

晴人は声のした方へ振り向くと、1人の少年がこちらに向かってきた。

「晴兄、久しぶり!」

「おお、颯太、元気にしてたか?」

その少年は岸辺颯太。前にファントム残党に襲われていたところを晴人が助けて以来、時々サッカーを教えたりしている仲である。

「うん、それと晴兄って結構有名だったんだね。学校でも時々ウィザードの噂話が出るよ」

「そうなのかね?俺は今回は魔法少女とファントムを探しに来たんだ、一応お前も何か知ってたりするか?」

「ま、魔法少女?…あんまり、知らないな…」

一瞬颯太の顔が驚いているようにも見えたが、颯太は魔法少女については何も知らないようだ。

「そっか、後これからはしばらくこの街に居させてもらうから、宜しくな」

「うん!それと、試合が近いから練習相手になってくれる?」

「おう、任せろ」

 

 その後しばらくの間、颯太と晴人はサッカーを楽しんだ。

そして気付けばもう午後5時を過ぎ、日が暮れ始めていた。

「やべっ、もう5時過ぎてる!晴兄、今日はもう僕帰らなきゃ。」

「もうそんな時間か。じゃあまたな、颯太。」

「うん、今日はありがとう。またな!」

 

颯太と別れ、いよいよ夜を迎える。

晴人は最新鋭の注意を払い、街を歩いていたが、これといって変化も無く、時間だけが過ぎていった。

 

 

 

 

 午後9時を過ぎた頃、街に突然悲鳴がこだました。

晴人はそれに気づき、戻ってきたガルーダの行き先に付いていくと、そこにはファントムらしき影と数人の少女がいると思われる鉄塔にたどり着いた。

「もしかして、あれが魔法少女…?」

晴人は驚きつつも鉄塔の上部へ急いで向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スノーホワイトは驚愕した。まさか目の前に怪物が現れるとは。

しかも急に開いた魔方陣のような場所から現れたのだ。驚きを隠せない。

見た目は全身緑色で、腹部が妙に膨らんでいる。

この場にいるのはラ・ピュセル、トップスピード、リップルと自分の4人である。正直4人で戦って勝てる相手かも分からず、おまけに攻撃魔法持ちはラ・ピュセル、リップルの2人のみ。正直分が悪い。

「ラ、ラ・ピュセル…どうしよう…」

「スノーホワイト、君は隠れてて。こいつは私が倒す!」

「悲鳴聞いて来たものの、なんじゃこいつは…」

「ちっ…やるしかない…!」

そういうとリップルは手裏剣を怪物へ投げつける。

狙ったものへ百発百中で当たるというリップルの魔法が発揮され、怪物に直撃するものの、びくともしない。

「何でリップルの攻撃が効かないんだ…?」

「分かったぞ、こいつ、自分の腹で攻撃を吸収してるんだ」

「だから腹がぷっくりしてんのかよ、チクショー!」

「ちっ…これじゃラ・ピュセルの攻撃でも私の攻撃でも、物理攻撃が通じない…」

「来るぞ!気をつけろ!」

その声と共に怪物は緑色の触手を4人に向けて発射した。

ラ・ピュセル、トップスピード、リップルは避けたものの、スノーホワイトは逃走手段、攻撃手段両方が無いため、避けきれない。

「スノーホワイト!危ない!」

ラ・ピュセルは全力で剣を投げつけるが、触手はするりと避け、スノーホワイトへ絡み付く…

 

と思われたが、触手はスノーホワイトの目の前で破壊されていた。

「えっ…?」

困惑を隠せないスノーホワイトの前に銃のような武器を構えた1人の男が現れる。

「危ないところだったな。大丈夫か、君」

「あ、はい…」

「他の3人も、大ケガは無さそうだな」

ラ・ピュセルは、その男の顔を見ると、一瞬驚きの表情を見せたが、それはすぐ、安堵の表情へ変わった。

「(晴兄…来てくれたんだ…!)」

「やっぱりいたんだな、ファントム。これ以上はやらせないぜ」

男は腰に装着されているベルトを使い、指輪を左手に付け、指輪の顔のようなバイザーを下ろす。

 

シャバドゥビタッチヘンシーン!シャバドゥビタッチヘンシーン!

 

「変身!」

 

フレイム、プリーズ!

 

 

 指輪をベルトにかざすと、魔方陣が現れ、晴人を包む。

そして晴人は、赤い宝石のような顔を持った戦士、仮面ライダーウィザードへ変身した。

「なんじゃありゃ!マジの魔法使いじゃねえか!」

トップスピードが驚きの声をあげる。スノーホワイト、リップルも状況を理解しきれていないようだ。だが、ラ・ピュセルだけは、ウィザードの登場に安堵の表情を見せた。

「さて、ファントム。これ以上暴れてもらっちゃ困るから、ここで倒させてもらう」

「指輪の魔法使い、まさかここで会うとはな…!」

「俺もこんなとこで会うとは思わなかったよ。だからとっとと、片付ける」

 

「さぁ、ショータイムだ!」




ということで変身させました。
眠気の中書いていたので文章おかしいところあるかもしれませんが、そこは後日修正していくと思うのでご了承ください。

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