仮面ライダーウィザード ~Magic Girl Showtime~   作:マルス主任

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平成ジェネレーションズ見てきました。
良かった所は全部です。はい。
神様やっぱ神様


第17話 復活の騎士

 スノーホワイトの絶体絶命の危機。

それを救ったのは仮面ライダービーストと、行方不明となっていたラ・ピュセルであった。

 

 

 

「そ、そうちゃん!」

「ラ・ピュセル…お前生きてたんだな。良かった」

「心配させてしまってすまない。だが私は健在だ」

「そうちゃん…心配したんだよ…本当に…本当に…」

「スノーホワイト…」

「皆さん方、話は後回しにした方がいいぜ。奴らをぶっ潰すまではな」

 

 

 

「な、何故貴様が…!?」

 

 

 

 オーガは驚いたように見える。しかし、ウォーリアは狼狽えずに続ける。

 

 

「増エタトコロデ、潰スノミ…!」

「そうだな、ウォーリアよ。奴らを叩き潰してやれ!」

 

 

 オーガは再びグール軍団を呼び出して、再びウィザード達に襲いかかった。

 

 

 

「仕方ない、話はまた後だ!」

「スノーホワイト!一緒に行こう!」

「うん、そうちゃん!」

「さぁ、ランチタイムだ!おもいっきり食わせて貰うぜ!」

 

 

 

 ウィザードはオーガ、ビーストはグールの軍団、スノーホワイトとラ・ピュセルはウォーリアに戦いを挑む。

ウィザーソードガンを構えてオーガに応戦するウィザード。

先ほどまでの焦りが無くなり、ウィザードも冷静にオーガの攻撃を避けて的確にオーガにダメージを与えていく。

 

 

 

「ぐっ、魔法使いめ…!」

「今度はやらせないさ。次はこれだ!」

 

 

 

 

 

ウォーター…ドラゴン…!

 

 

 

 

 ウィザードは青い指輪でウォータードラゴンへ変化した。

続けて素早く剣撃を入れていく。

オーガは避けることしか出来ず、先ほどとは逆にウィザードが優勢となる。

 

 

 

「そろそろ決めるか…」

「くそっ、まだだ!」

 

 

 

 

チョーイイネ!ブリザード!サイコー!

 

 

 

 

 ウィザードはブリザードの力で周囲を凍らせる。

そしてウィザーソードガンで一撃を与えた…が。

 

 

 

「ぐぅっ!覚えてやがれ!」

 

「…また逃げやがったか、あいつ」

 

 

 

 オーガはまたしても攻撃を間一髪避け、消えてしまった。

しかし、ラ・ピュセルとビーストが現れた際、何故オーガも驚いていたのだろうか。

些細な事だが、ウィザードはそれが気掛かりだった。

 

 

「さっさと頂くぜ!」

 

 

 ビーストはグール軍団を次々となぎ倒し、魔力を手に入れていく。

そして、残りのグールに必殺技を仕掛けた。

 

 

 

キックストライク!

 

 

 

「どりゃああああああああ!」

 

 

 

 ビーストの一撃がグールを全員巻き込み、一瞬にして殲滅した。

残った魔力がビーストドライバーに吸い込まれていった。

 

 

「ごっつぉ!たくさん食ってお腹いっぱいだろ!な!キマイラ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スノーホワイト、一気に攻めよう!」

「うん!私も戦うよ!」

「カカッテ…コイ…」

 

 

 

 ラ・ピュセルは自身の剣を、スノーホワイトはブレイラウザーを再び拾い、二人でウォーリアに挑む。

ウォーリアも鈍器を振り回して襲いかかる。

 

 

 

「やっぱり、これじゃあ通じない…」

「だったら任せて!斬れないならぶっ飛ばす!」

 

 

 やはりブレイラウザーの剣攻撃は通じない。

だがラ・ピュセルは少し距離を置き、剣を巨大化させてウォーリアを剣で叩きつけた。

 

 

「グォォォ…マサカ…」

 

 

 さすがに耐えきれず、吹き飛ばされるウォーリア。

ラ・ピュセルは更に追撃した。

 

 

 

「そうか…斬れないなら剣を使わなければ良いんだ…剣と雷以外のカードは…」

 

 

 いい案を思いついたスノーホワイトは、ブレイラウザーのカードの中から、普段使っていたスラッシュリザード以外のカードを探す。

 

 

「あっ、これだ!」

 

 

 スノーホワイトが見つけたのが、キックローカストというカードである。

ブレイラウザーのカードは、全てに動物のようなものが描かれており、使える力は、恐らくこの生物達の力なのだろう。

早速スノーホワイトは、雷の攻撃能力を持つサンダーディアー、そしてキックローカストのカードを使った。

 

 

 

"キック"

 

"サンダー"

 

 

"ライトニングブラスト"

 

 

 

「はぁぁぁ…!」

 

 

 スノーホワイトの足下に雷の力が宿る。

 

 

「そうちゃん!合わせて!」

「わ、分かった、スノーホワイト!それっ!」

 

「ナ、ナニ…!」

 

 

 

 ラ・ピュセルがウォーリアを吹き飛ばしたタイミングで、スノーホワイトのキック攻撃、ライトニングブラストが炸裂する…!

 

 

「お、おりゃぁぁぁぁ!」

 

 

 

 

「ガハァ!魔法少女…ゴトキニ…!」

 

 

 

 

 スノーホワイトのキックを受けたウォーリアは、地面に叩きつけられると同時に爆発した。

 

 

 

 

「スノーホワイト…すごい…(掛け声可愛かったなぁ…)」

 

 

 

 ラ・ピュセルはスノーホワイトの攻撃を見つめ、そんなことを心の中で呟いた。

しかし、ウォーリアを倒し、帰ってきたスノーホワイトの顔は、なんとなく赤くなっていた。

 

 

 

「スノーホワイト。お疲れ」

「う、うん…」

 

 

 スノーホワイトは、ラ・ピュセルの横を通り過ぎる際、小声で呟いた。

 

 

「やめてよそういうの…照れちゃうじゃん…」

 

 

 

 ラ・ピュセルは、はっとした。

スノーホワイトの魔法の能力を完全に忘れていた。

そして、心の声が聞こえてしまったようだ。

やってしまった…そうラ・ピュセルは思っていた。

 

 

「…でも、嬉しいな…」

 

 

 そんなことも言われてしまい、ラ・ピュセルの心は恥ずかしさと嬉しさで爆発しそうだった。

 

 

「何話してるのか分かんねぇけど、思春期ですなぁ、晴人」

「あぁ、そうだな。何話してるのか分かんないけどな」

 

 

 二人を見ながら、ビーストがそんな事を言う為、ウィザードも頷いて賛成した。

戦いが終わって、変身を解除した4人。

 

 

 

「あれ?仁藤。お前って颯太みたいなタイプ気にならない系か?」

「はぁ?最初はビビったよ。当たり前だろ」

「というか、颯太を助けたのは俺だからな!そこは誉めてくれて構わねえぜ!」

「ちょっと待て、いろいろどうなってるのか分からない…」

「分かった分かった。皆まで言うな。最初から話すから!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~数時間前~

 

「退院おめでとうって一応言っておくぜ、颯太。」

「颯太、本当に家に帰らないのか?もう10時だぞ」

「いいや、これからだよ。それと仁藤さん、話したかったことを話すね」

 

 

 

 そう言うと、颯太の体は急に光に包まれて、魔法少女ラ・ピュセルの姿になった。

その姿に、仁藤は目が飛び出る程驚いた。

 

 

「…え、えええええええええええええええええええ!」

「仁藤さん…実は、僕魔法少女なんだ」

「お、おう…なんか凄い展開が待ってると思ってたが予想外過ぎるわ…」

「そう…?やっぱ気持ち悪いかな?」

「い、いや…じゃあ俺の事も知ってたのか?」

「実はね。前にも助けてくれた事あったから、お礼を言いたかったんだけど、病院じゃあね…」

「そうだったのか…なんかしてやられたな。で、でも魔法少女なのになんであんなボロボロの死にかけだったんだよ」

「そうだ!それだ!スノーホワイトを探さないと!」

「スノーホワイト?誰のことだ?」

「魔法少女は今いろいろ危険なことになってるんだ!スノーホワイトって魔法少女と行動してたんだけど、僕がいない間に大変なことになってないと良いんだけど…」

「じゃあその子を探そう大作戦ってわけか」

 

 

 

 そんな時、少し離れた工場地帯で爆発音が聞こえた。

何やら一騒動起こっているようだ。

 

 

 

「まさか、ファントムの野郎が暴れてんのか!?」

「じゃあ、急ごう!誰かが襲われてるかもしれないし」

「よっしゃ!運が良ければスノーホワイトって子とか晴人もいるかもしれないしな!」

「晴兄を知ってるの!?」

「お前こそ!というか俺ら共通点ありすぎんだろ!」

「世界って意外と狭いのかもね!」

「そうだな!じゃあ急ぐぜ!ついてこいよ!」

「うん!仁藤さん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ということがございまして…」

「わお、意外だな。とにかく意外だな」

「そうちゃんを助けて下さってありがとうございます!仁藤さん!」

「そうだ、ありがとうね!仁藤さん!」

「みんなに褒められると、照れるな」

「いいことじゃないか仁藤。俺からも礼を言っておくよ。ありがとな」

「そういえば、晴兄って呼んでるのに仁藤さんっていうのはおかしいかな」

「そうか?構わないけどよ」

「じゃあ、攻介兄ってどうかな?」

「攻介兄か…別に良いけど新鮮味ねえな…」

「え、そうなの?」

「お前と同じくらいの年頃の奴にも似たような呼ばれ方してるんだよ。まぁ嫌いじゃあないけどな」

「じゃあ攻介兄でいいね!宜しく!」

「おう!改めて宜しくな」

 

 

 改めて挨拶を交わした颯太と仁藤だった。

だが、小雪ははっと思い出したように颯太に迫り…

 

 

「というかそうちゃん、今日は家に帰ろうか…」

「うん。分かったよ」

「後、お母さんがそうちゃんの部屋で物を整理してたら魔法少女物の本とDVDが見つかったって…」

「えっ!嘘だろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

 

 颯太は涙目になりながら家に走り去って行った。

小雪も後を追うようにして走っていく。

 

 

「あっ、そうちゃん待って!晴人さん達、おやすみなさい!」

「あぁ、またな!」

「なんか、愉快な奴らだな」

「あぁ。でも、颯太が生きてて本当に良かった。仁藤には本当に感謝してるよ」

「お前が探してるって言ってた奴って颯太だったんだろ」

「そうだ。手がかりも何も無くて本当に焦ったんだよ」

「まさか隣街の病院に入院してるなんて思わなかったろ。それに、あいつが自分の状況を隠してくれって言ったんだぜ」

「そうだったのか。でも、何でだろうな」

「確か、ファヴとかいうのに自分の存在を知られない為とかなんとか…」

「ファヴだと?そういえば…颯太が消えた週の脱落者は出てないんだったな。やっぱりあいつは何か隠してるかもしれないな」

「ちょっと何言ってるのか分かんねえけど、今回倒す敵がなんとなく見えてきたのか?」

「あぁ、オーガが甦った理由とかも分かってくるかもな」

「俺も手伝うぜ、晴人。お前一人じゃ難しいこともあるだろ」

「そうだな。頼むよ、仁藤」

「おう、頑張ろうぜ、晴人」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい、何でラ・ピュセルが生きてやがるんだ」

『君が完全に死ぬのを見なかったからだぽん。正直ファヴも驚きだぽん』

「くそっ、やらかしたか」

『というかファヴはもう一人魔法使いがいるとは思わなかったぽん』

『スノーホワイトを喰うどころか、やり返されてどうするぽん』

「今回は完全に俺の過失だ…。しばらくはこの姿で活動することはできないだろうな」

『まぁいいぽん。この際君には魔法少女の争いを煽ってくれればそれでいいぽん』

 

『こんなところで計画を潰すわけにはいかないぽん。まだまだこれからだぽん…』




はい、ラ・ピュセル復帰の17話でした。
ビーストも本格参戦し、仲間が頼もしくなってきました。
そしてそうちゃん、親に趣味がバレる
今回もご閲覧ありがとうございました。

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