DRIFTERS-ドリフターズ- 異なる時代の英雄達   作:金色狼

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サブタイの通りです。はい。やっとです。
皆さんお馴染みの深海(ryが出てきますよ。

作者最近忙しいから更新ペース遅いよ。
駆逐艦は可愛いよ。特に菊月と、睦月かな。睦月型だね。
ロリコンじゃないよ。ロリコンじゃないよ(迫真)

※皆の口調があやふや。おお怖い怖い。


戦闘機の修理が終わって、やっぱり敵が攻めてくる。

◇菅野 直&坂井 三郎

 

アイツ(飛龍)、戻ってこねェけど、何してんだ?」

 

「『妖精を探しに行く』って言ったきり、戻ってこないな···」

 

「飛龍の事だ。何か考えがあるんだろう」

 

菅野、坂井、多聞の3人は工厰に行った飛龍の帰りを待っていた―――

だが、一向にして飛龍が帰ってこない。かれこれ数時間は待っている。

 

「なァ、どうする、提督さんよォ?探しに行くか?」

 

「鳴かぬなら、鳴くまで待とう、ホトトギスって句が有るだろう?気長に待つしか···無いだろうなァ」

 

多聞はポケットから煙草を取り出すと、ライターで火を付け、吸い始めた。

出会ってすぐに、菅野にも煙草を勧めたがきっぱりと断られれてしまった。

 

「あぁ···クソッ!ちょいと外歩いてきますぜ!」

 

菅野は扉を開け外に出た。すると森の方向から音がしてきた。

間違いなく飛行機の発動機の音。

 

「また誰か来たのかァ···?」

 

だが、予想は大きく外れた。菅野はこの島に送られてきた者だと思ったが、それを見て驚愕の表情を浮かべた。何故驚いたのか。理由は簡単だった。飛んでいる航空機のサイズだ。

まるで子供が遊ぶ玩具のような大きさの航空機だった。それが編隊を組んでこちらへ向かってきた。

 

「···っ!!坂井サンよ!おい!!···坂井一飛曹!!」

 

「呼んだか?」

 

「大声で呼んだよ。そんですぐに来ねぇのもどうかと思いますぜ?――それより、あれを見てくれ」

 

「あれ?···!!」

 

坂井は不思議そうに空を見上げた。するとそこには、菅野が見た物と同じ景色が広がっている。

子供の玩具程度の大きさの航空機、それが向かってきている。

 

「菅野大尉、あれは···?」

 

「どっからどう見ても九七艦攻だろうな···でも、小せぇ···」

 

そんな話をしていると一機の艦攻が降下してきた。

そして艦攻のパイロットが人差し指を立て、自分の後方に広がる森を指差した。

 

「戻れ···ってか?飛行場に···」

 

「そうだろうな···、俺達の戦闘機に何かあったのか···?」

 

「っ···!!」

 

その言葉を聞くやいなや菅野は無言で駆け出し、単身で森の中へ入っていった。

 

「菅野大尉!おい···、待て!!」

 

菅野には坂井の声が届いていない。今、菅野の頭の中にあるもの、それは戦闘機の事だけだった。

 

「俺の愛機に···触るんじゃねぇ···!!バカヤロウ!!」

 

菅野はひたすらに森の中を走っていった。

 

―――――――

――――――

―――――

――――

―――

――

 

「オラァ!手前ぇ(テメェ)!人の愛機に触んじゃねぇ!!オイ!!···って、んだ···こりゃァ····」

 

島の中央、飛行場に到着した菅野はまた驚愕の表情を浮かべた。何故なら、目の前には先程とは比べ物にならない程の光景が広がっていたからだ。

零戦と紫電改があるのは変わらない。変わったのはその二機の外見だ。

零戦は先程まで無数の銃痕が残っていたが、今はその痕すら見当たらない。

紫電改に至っては、左翼の破孔が修理され、所々剥がれていた装甲板も張り直されている。

 

「修理したのか···?この短時間で···!ふ、ふはは····面白ぇなァ···この島ァ!」

 

「菅野大尉!···っはぁ···はぁ···あまり先に行かないでくれ···見失うと面倒だ···って···これは?」

 

「知らねェ···来たらもう完璧に修理されてやがった····おまけに、塗装もしてくれてらァ···」

 

「俺の零戦も直ってる···発動機の弾痕も·····無い!これで···、これで、また翔べる!」

 

「あ、来た来た!随分遅かったね?」

 

声のした方を向くと、飛龍が立っていた。

二人を待っていたようだが、菅野と坂井は疑問に思う箇所を見つけた。

それは飛龍の肩だった。なぜ肩に目がいったかと言うと――

飛龍の肩に小さい人間が乗っていたからだ。

 

「なァ、飛龍よ···その、肩のソイツぁ···何だ?」

 

「え?これ?···って、妖精さんが見えるの!?」

 

「普通に見えるぞ···。坂井サンはどうスか?」

 

「あ···あぁ、見えるが?」

 

「へぇ~···面白いな~この人たち···!」

 

「何が面白ェんだ!?アァ!?」

 

「妖精さんが見えるっていう人はあんまりいないの。唯一、見れるのが艦娘と艦娘の素質のある人達だけ!でも···二人の場合は···、良く分からない···なんで見えるんだろう···?」

 

「戦闘機乗り、というのが影響している···のか···?」

 

「ま、まぁいいや!この話は置いておいて、二人の戦闘機について、話があるの。えーっと···、見ての通り、この二機は修理したから。いつでも飛べるよ!」

 

「あぁ、協力に感謝する」

 

坂井は敬礼をした。菅野は紫電改の方へ行ってしまった。勿論、敬礼もせずに。

 

「まったく···」

 

「いいんですよ、いいんですよ!」

 

と、談笑をしている所に、ドォン···と砲撃音が聞こえてきた。

飛龍は先程発艦させていた航空機に現状の報告を要求した。すると――

 

「敵空母ヲ視認!我レ、攻撃ヲ開始ス!」

 

と、無線が入った。

 

「敵空母·····まさか····!!」

 

飛龍の脳裏に嫌な想像が浮かんだ。敵空母。妖精が敵空母と言ったのだ。

飛龍にとって、いや、艦娘にとって敵空母と言うと、一つしかない。

 

『深海棲艦』が出現したのだ。

 

しかも空母。相手は艦載機を持っている。自分も航空機を発艦させようとするが、「空母一隻で勝てるのか」という考えが先に浮上した。だが、その考えもすぐに吹き飛ばされた。

相手も一隻しかいない。これなら、勝てる、と。

飛龍は意を決して航空隊を発艦させた。

 

「第一次攻撃隊、発艦!」

 

「なんだァ?敵か?」

 

「そのようだな····行くか?」

 

菅野は不適な笑みを浮かべ、「あぁ、もちろんだ···!!」と言い紫電改に乗り込んだ。

坂井も頷き、零戦に乗り込んだ。

飛龍は二人が出撃しようとするのを全力で止めた。

 

「いくらあなた達がいても、敵わない!出撃はしないで!」

 

「うるせェ!!!」

 

飛龍はビクッと震えた。

 

「なァにがお前らじゃ勝てねェだ!!やってみなきゃ分からねぇだろ!!」

 

「で···でも!!」

 

「でもじゃねぇ!!俺らは何機もの艦載機を相手にしてきてんだ!!負けるわけがねぇ!」

 

「分かったよ····でも、二人とも、死なないでよ···?」

 

菅野はニヤッと笑い、「当たり前ぇだ!」と言い残すと風防を閉め、前を向いた。

 

「戦闘301飛行隊新撰組隊長、菅野 直!出撃ス!」

 

菅野は紫電改のスロットルを上げた。坂井の搭乗している零戦もそれに続く。

二機の戦闘機が空中に浮いた。

 

『菅野デストロイヤー』こと菅野 直『大空のサムライ』こと坂井 三郎。

二人の撃墜王が大空へ再び舞い戻った·····。




というわけで、終わりました。
深海出てきましたけど、出てきた経緯としては、未だ不明ということで。
いや、本当にスイマセン。考えとくんで。

とまぁ、私の得意(?)な戦闘が次回から始まりますよ!お楽しみに!

でわでわ!!また次回!

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