エミヤを魔改造したかっただけ   作:名状しがたい魔王

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EMIYAの切り札(今回位しか出番無い。

さて、突然だが皆さん、時間と空間と重力について考えた事は?

ちなみに物理が苦手な俺は時間と重力加速度くらいしか勉強してなかった、が一度あの素晴らしい兵器を見てからどうにか作れないかと苦心したんだ。時間を歪めて重力場を形成したり、ブラックホールを作って制御する方法を考えた、そして、出来たのが・・・

 

 

 

EMIYAは静かに胸に手を当てとても長い砲身と青白い幾何学模様が入った対戦車ライフルを取り出した。それを巨人の方向へ構え、地面に杭を打ち込む。すると霊脈と接続を開始し、青白い幾何学模様が発光、巨大な観測装置や薬室が展開されていく。

 

「『時空間制御装置』接続、起動、問題なし。」

 

バイザーを着けたEMIYAは装置を一つ一つ動作確認していく。

 

「安全確認成功、『超重力力場』形成!」

 

砲身が展開され、直線上に弾道の安定と敵の補足を両立した巨大な重力場を発生させる。巨大な人型が超物理法則を伴った神秘の否定に膝をつく、神秘の高いものほどこの磁場にはよくかかる。

 

「『ブラックホール発生』チャージ、チャージ、チャージ。」

 

機械の重々しい起動音とナニカを吸収、発生、増幅した為か黒い色の粒子が発生、同時に放電やEMIYAの周囲の重力に乱れが発生する。

 

「並列思考、演算プログラム起動、全行程の演算終了まで三十秒。」

 

EMIYAの目から光は消え、代わりに膨大な数式や魔術陣、プログラム言語が踊った。

 

ギュイイイイイイイイイイイイイ!

 

砲身の先から球体状に圧縮された赤色に見える波動が膨れ上がっていく。同時にEMIYAの周囲に巨大な儀式魔術陣が敷かれる、そこに魔力と髪の一部、血を垂らす。

 

「儀式完了、演算終了、捕捉完了、『魔導重力砲:20%チャージ』発射。」

 

球体状の物が大きく膨らみ縮んだ次の瞬間、赤黒い分解と重力の嵐が過ぎ去り、巨人は跡形も無く、EMIYAの前方10km程が消し飛んだ。

 

「余剰エネルギー処理完了、発射シークエンスを終了、全工程収束、安定、封印。」

 

発射し終わった魔導重力砲の砲身の輝きは消え、武装は全ての収納、残った対戦車ライフル型の砲身を胸に押し込み終わり膝をつくEMIYA。

 

「あー、づかれだ!まあでも泥も出てきちゃったみたいだし。何より・・・ラスボスを強化した佐々木を弄らねえとな!」

 

そう言って遠坂達の反応がある場所まで跳んで行ったEMIYAだった。

 

 

 

因みに、撃った後と撃つ前では霊脈は半分程度に成り、環境や磁場が少し乱れた為か他の場所より空間が歪んでしまったのは内緒。

 

 

 

 

 

 

 


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