青いマフラーを腕に巻きつけ青いジャージに身を包む宇宙から来たアルトリア顔に一先ず大量の飯を与えて静かになってもらった。さて、落ち着こう、まずなぜこうなった?
答え、中身が俺だから。なんて簡単な答えなんだ!完結すぎて泣けてくる。しかも話をきくかぎりまじでダブル聖剣のようで魔力放出も含めて全部使うと俺のリソースの内の4割を食うようだ、しかも恐らく戦闘になれば俺も敵に突貫する訳だ。・・・・石英とか、使うかな?若しくは後方支援に徹するかな。厳しいですわ。
「士郎!お代わり!」
「十人前はあったはずなんだがな・・・。」
金については大丈夫だ、プログラマー兼魔術の新カテゴリ開拓者としての収入が月百万くらい有るし。ただ俺も研究したいからあんまり喰われるとキツイよね。仕方なく追加を作る、今日は土曜なのでなんとかセイバーと友好を深めたい、鍛錬も勿論するが何より戦場で背中を預ける相手だ信用できた方がいい。
「ふー、満足です!デザートを要求します!」
「・・・・。」
さて、家に常備して有るバケツプリンを逆さにして皿に出したが、此れはもう飯の分働いてもらうという形でいいんじゃないか?まあ、聖杯にかける願いだけでも聞いておこう。
「セイバーは聖杯を何に使うんだ?」
「もごもごもが!モゴゴゴモ!「すまん、食ってから喋ってくれ。」ゴクン、そうですね取り敢えずは無いですね。」
「意外だな、こんだけ食い意地が張っているんだからご飯が無尽蔵に出てくる皿でも頼むのかと思ったよ。」
「・・・・じゃあそれで。」
「え、うん、まあいいんじゃ無いか?」
こ、こいつ、真剣に悩んだ結果、結局食い物のことしか考えて無いのか!もうここまでくると清々しいわ!
「逆にシロ・・・マスターは何を願うのですか?」
「特になし、参加目的は鍛錬と生き抜くため、さらに言うなら一般人が巻き込まれ無いようにかな。」
「意外です。きちんとした魔術師で有ると言うのにあの聖杯に魅力を感じ無いのですか?」
「まあ、俺のは魔術を科学や化学に落とし込もうとする試みだからな、神秘に頼らず神代レベルの魔術を使うための足掛かりになると良いなと思ってるし、そもそもこんな大規模かつ穴だらけな儀式な時点であまり興味はない。」
その後外で試合をしたり死合をしたりして時間まで待つ。と言うか試合っていたら普通に庭が大変な事になったので来るまでに急いで直している。セイバーは食事(本人はアルトリウム補充だと言い張っている。)中なので役に立た無い。
ガシャンガシャン!
引き戸が鳴る音がしたので急いで木を植え直し迎える。
「やあ、遠坂とアーチャー歓迎するよ。」
「ええ、お邪魔させてもらうわ。互いに有意義な話をしましょう?」
「・・・」
「じゃあ上がってくれ。実は昨日サーヴァントを召喚したんだ。今は居間にいるから先に行っててくれ無いか?」
ふむ、家に桜と慎二以外では宅配便くらいしか迎えたことはないが中々自然だったと思う。
唯、何故かサーヴァントという単語に過剰に反応していたようにも見えたがまあいいだろう。
原作知識はだいぶ霞んで、前世の人格や性格もだいぶエミヤと正義になってきた。それ以上に社畜魂が修行中毒に変化しつつあるお年頃。