アッハハハハハハハハハ!ちっくしょう!あのクソスライム逃げやがって!
「ムウ、中々切りがいのある敵よのう、EMIYAよもう少し傾けてくれ。」
「闇、呪いの類ですが・・・聖剣の効果が薄いです。やはり物理ですかね?」
「Gyaaaaaoooooooaaaaaa!!」
現在、なんとか結界や次元連結、多次元結界で時空を歪めて時間を稼いでいるが・・・むしろこの北大西洋の上空で一週間持たせられたのが奇跡だったのだろうか?
「全く、報告書かく前にもうちいとばかしみとけばよかったな。」
「そうさな、だが、無から蘇るなど想定外よ!」
「シロウですら肉片が無いとダメですもんね!」
アヴァロンモードで佐々木小次郎とセイバーを乗せドッグファイトもどきをしているが・・・正直厳しい、生憎、概念的な封印は抽出対象が曖昧すぎて微妙だし、三人、しかもほとんどが前衛と言うグループで剣を内包した世界を作ることしか出来ない俺が唯一の魔術師とか、無理ゲーだから!しかも一度俺の内包世界に捕らえたのだが彼奴!願う、と言うかある一定間隔で自身と引き換えに魔法じみた真似しやがる!俺が言うのもなんだが無茶苦茶だ。
「ただ、最初より大きさも魔力も霊格も落ちてる。高速移動中だから展開できないがもう一度俺の内包世界に打ち付ければ行ける・・・か?」
「まあ、無からの復活や幾たびもの結界の強引な破壊、多次元からの帰還で随分消耗したのは確かな様だ。」
「シロウ!陸が!」
遂に来てしまった。イギリスである。上空やグレートブリテン島全域を使った魔術陣でひとまず地面に括れたようだ。決戦の地は此処になりそうだ。相手も自身の面積を減らし東京ドームくらいから、ビルくらいまで縮んだ。どうやら本当の正体はこの黒い巨人の様な形態らしい。
「佐々木!セイバー!降りてくれ、下がってあそこの皆と一度合流して作戦を聞いて来てくれ!俺が暫く止める。トランスフォーム!」
「シロウ!ご武運を!」
「儂は、まだまだやるぞ!この様な大きさのものは・・・・暫く振りだ!」
俺は赤い人型ロボ、佐々木小次郎は服を上から魔力で強化、その後紅い刀とその鞘を腰に下げ、鎧を展開する。
「雷電、オーバーロード!装着!・・・斬る!」
さらにバイザーをつけ正に雷の様な速さで動き始めた。
「なあにアレ。」白目
「案ずるな、何時もの彼だ。」
「セイバー!来ました!作戦や陣形などは有りますか?」
遠坂と魔術協会、聖堂教会の戦闘員、魔術師が集まるキャンプは一時カオスに覆われたが現在は敵の分析や術式の改変、修正、発動時間の計算がされていた。
「久々に呼ばれたと思ったら・・・あんなのと戦えって・・・ちょっともう今サーヴァントじゃないんだけど?」
「まあ、メディア知恵だけでも貸してやれ。」
「ムウ!宗一郎様はお優しいのね!」
術式の制御や修正のための術式の提示は魔力をさほど使わないのでメディアも参加、急速に完成していっている。
「おっしゃ!久々に執務室からの脱出じゃ!」
「・・・ナナ子行けそう?」
「うーん、あのEMIYAレベルなら近接できるけど・・・まあ、聖句とかでの行動制限が妥当じゃない?」
「そうよね。じゃあ、やりますか!」
シエルやその他聖堂教会は拘束系の魔術、封印系の秘術を準備していく。
「死が見えない・・・と言うかデカすぎてあったとしてもなあ?」
「兄さんでもダメか。」
「秋葉様!此処は私の新型で「爆発しない?」・・・確約できません!」
「姉さん、さっさと準備して。」
「厳しい言葉だよ!心が痛いよ!」
直死の魔眼のために一応来てもらった遠野さん達。
まあ、色々カオスだが基本方針は此処、ブリテン郊外の素敵な遺跡を使い潰して巨大な弱体化陣を敷き上と下から同時に陣を発動、二重封印したところを教会の封印で更に一重、もし倒せそうなら拘束系の魔術で縛り付けボコル。うん、単純だね。
「ローアイアス!クッ流石に魔力が・・・」
「はい、立って、あんたの可能性はあんなにピンピンしてるわよ!」
「君こそ・・・5属性による消滅砲の間隔が広がっているぞ?」
「あそこの馬鹿みたいにバンバンは撃てないわよ!」
既に戦闘時間は二時間、黒いのも順調に縮んでいるが・・・普通の魔術師陣営は魔力が切れ気味である。
「てい!ハア!死んじゃえ!」
いつの間にかアーパー吸血鬼も敵をぶん殴っていた。
「オン?こいつ世界は容認してんじゃないの?」
「いいえ、こいつは認識を逃れたガンみたいなもの、こんなに大きいのはあんまり無いけど何時も小さいのとかなら倒してるわよ?」
「どうやって?」
「削って。」
・・・どうやら物理で削るのは正解みたいだ。おっと!?佐々木の斬撃が足を吹っ飛ばした!バランスが崩れる!
「術式発動!このまま押し切るぞ!」
公明・・・ロードエルメロイ二世が指揮を執る。拘束系がマトモに入り圧縮封印も上手く入った。どうやら魔力はもう世界の認識を逃れるのと戦うのに注がれて現実を歪めるのは不可能な様だ。しかし往生際が悪い、なんとか飛ぼうと空中に浮かびやがった。
「セイバー!クレラントの開帳を許可!魔力を供給する。」
「了解です!アルトリウムフル!バースト!」
クレラントを背中から抜き多量の魔力とアルトリウムを注いで擬似解放。
「行きます!煌めけ!神剣!エクスカリバー!」
ドゴオオオオォォォォ!
クレラントのエクスカリバーとしての側面を引き出し、打ち出す。もちろんエクスカリバーよりつよいw
だがほんのすこしだがカケラが逃げ出しやがった!
「Gaaaaaaaaa・・・・・・・・・・」
「ちい!多次元多重連続攻撃!フルバースト!パイルの嵐に抱かれて死ね!」
ドパパパパパパパパパパパパパパパパパン!
こうして!特に脈絡なく危機に陥った世界は救われたのである!第3部完!