エミヤを魔改造したかっただけ   作:名状しがたい魔王

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そう言えば忘れてましたが、EMIYA君は現在21歳です。
前の月に行った後1カ月経って帰ってきて〜二年?後かな、計算あってるかな?


遠坂の憂鬱。

遠坂凛は魔術師である。現在では時計塔でも上位の実力者として名高い。5属性の魔術を自在に扱うのだが、実際体術や火属性、ガンドがメインの為、赤い悪魔やフレイムナックル、北欧の地味なアレ使いなど面白い感じの名で通っている。

 

 

今は夏、ロンドンでも漸く日差しを感じる季節だ。そんな中時計塔近くのケーキ屋のテラス席で朝六時という爽やかな時間にため息を吐く彼女の姿があった。

 

 

「ハア〜。」

 

「どうした、凛?君らしく無いな。」

 

そう言って紅茶と切り分けられた柑橘系のフルーツタルトを彼女の前に置く赤い弓兵。今は此処でケーキ屋兼カフェを開いている、ちなみに同時に遠坂の朝食、昼食、夜食注文受付所でもある。ゆっくりと紅茶を飲み、息を吐く遠坂。

 

「彼奴が今日やっと帰ってくるらしいのよ。知ってるでしょ?ニカラグアでの話。」

 

「ああ、あの彼をして『モンスターハンターのハンター気分だったぜ!』と言わしめた呪いの集合体討伐の話かね?」

 

「そう!それよ、その報告書とかがきたんだけど・・・・コレ。」

 

十人居たら十人振り返ったのち突然プロポーズしそう・・・とまでは行かないが誰もが口を揃えて美人と言わしめる彼女の表情が沈む。渡された紙を見つめ、青ざめる弓兵。

 

「・・・凄いな、本当に彼は人間なのか?いや、それ以前にこんな物がいたのか・・・」

 

「そうよ、後さりげなく協力者枠に佐々木小次郎もいるし・・・あの化け物コンビがまさか獲物を逃すとはね。」

 

書かれていたのは報告書、しかし一つ特別な点があるとすれば常に常勝を誇っていたあのEMIYAの報告書に失敗の字があったことである。これには魔術協会並びに聖堂教会もびっくりである。

 

「敵は・・・流動性のある悪意の塊か。何か何処かで聞いたことがあるんだが?」

 

「そうよ、有ったんですって聖杯。」

 

「ハア!?」

 

それもただの聖杯では無い、殆ど本物の様な星の力の塊、そして在ろう事か一般人だと思っていた謎の組織によって大幅な改悪を為されていたのだ。お陰でアンリマンユもびっくりな悪意の体現が出来た。

 

「復活、それも無制限、龍脈があれば何処でも蘇るそうよ。」

 

「邪神、それに近いナニカ・・・・むしろ彼と佐々木はこれと戦って生きているんだ?」

 

「さあね、それで最悪なのは此処からよ?貴方も手伝ってくれない?」

 

「ん、彼は此処に来ると言っていたが・・・まさか!!」

 

「そうよ、こいつを追ってこっちに来るの・・・今は陣営を越えて協力して封印陣や迎撃法についてこの報告が来た一週間前から話し合われてるわ。」

 

よく見ると彼女の目の下にはメイクとかでは隠せないレベルの隈があった。

 

「・・・・取り敢えず少し休みたまえ。此処のベッドをかそう。」

 

「ありがと。」

 

大怪獣襲来まで残り18時間。


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