これは、エクスカリバーを回収する前の話、遠坂達のいる製薬会社に宇宙からぶつかった時の話。
「アハッハはっははははっはああははははは!」
さあて、俺の頑張って作った素敵魔術を悪用するやつハアアアアアアアア!こうじゃよ!
「武装錬金!こい!俺の魂の武器!パァアアイルバン!カアアア!」
ない筈の左腕に勇気とか色々なナニカでできたバイオニックアーム型パイルが蒸着!そして上から下の一番重要なところらしき魔力の集中点を狙う!
「イッケェ!パイルは俺の魂だああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
腕を振り抜くと巨大な光の柱立ち製薬会社の真上から重要なところらしき魔力の集中点を貫く。
その頃、遠坂達は中心部の巨大な溶液タンクの様な所にたどり着いていた。
「ふう、此処が一番奥で間違いない?」
いつの間にか宝石を大量にあしらった銀製の魔術銃二丁に持ち替えガンドマシンガンを背負う遠坂。
「ああ、それに此処の親玉の登場らしい。」
こちらもいつの間にか機械式の変形弓と剣弾というアーチャースタイルなアーチャー。
そこにパチパチと乾いた拍手を送る男。
「ついにたどり着いてしまったか、ドブネズミが!」
そこにいたのは特徴的な銀色の球体を従える白衣の男が・・・・
「そんな・・・馬鹿な・・・」
「・・・・アーチボルト家⑨代目当主、ケイネス・エルメロイ・アーチボルト!?死んだ筈じゃ!」
動揺するアーチャー達、そりゃそうだ、死人だもの。
「そう、私は一度はあの忌まわしい魔術使いに遅れをとり婚約者、名誉、魔術刻印、そして命さえ失った。」
「そして、この外法によって幾多もの肉体を繋ぎ合わせた醜悪な化け物として再び蘇った。あの、魔術使いの子供の研究成果の上澄みの様なものでな!」
憤りを見せるケイネス、しかし突然笑い出す。
「しかし、私は感謝しているのだ、今度はあの魔術使いの最も得意であった、科学の!現代の魔術の力を手に入れた!そして、肉塊から死徒にまでなったのだ。」
「誇りや名誉はもう捨てたのだ。そして私の野望の為に此処で死ね!」
そう言って、何やら機械の操作を始めた、タンク内で何かが出来上がっていく。
「フン、これの中身は人間の魂を液体にしたもの、魂といってもエネルギーという意味でだがな。」
「貴様!」
激昂したアーチャーが矢を放つが銀色の球体が変形硬質化することで爆風すらガードされる。
「フン!私を止めたいならばまずは私の礼装を超えることだ。」
「凛!アレは凄いぞ、あの馬鹿の魔術刻印じみたプログラム魔術を積んである装置か何かがありそれをこの水銀が実行しているのだ。だが確実に本体がこの部屋の機械類の中にある筈だ。」
「じゃあ全部吹っ飛ばせば!」
「それでは貴様らも爆弾によって焼け死ぬぞ?いいのか?私は問題ないが。」
こうしている間も斬撃の様な水銀が飛んできたり、分裂してビームを出したりしている。面倒なことに飛び散った破片すらも動き続けている。じわじわと追い詰められていく遠坂達。
「クッ!凛!下がってくれ、本体がまだ割り出せていないんだ。」
「でも!」
その時!突然地響きが鳴り始めた。そしてエミヤは咄嗟に遠坂と自分を包む様にアイアスを展開。
「ははははっ!防御一辺倒とは!実にドブネズミらしい・・・なんだ!」
次の瞬間、ケイネスと巨大タンクは光に飲まれて消失。魔力が無くなったのか、ケイネスが本体を持っていたのか知らないが礼装も停止した。
「「ハア!?」」
しかし、その後降りてきた、人影を見て更に驚く遠坂達。
「やあ!久し振りだな。突然で済まないんだが、今、どんな気持ちかな?」
すごいドヤ顔をしてくる、見知った、しかし別人の様な人物にこう答えた。
「「何が何だかわからない!」」
「ソリャイイネ!間抜けな顔がチャーミングだぜ?ほら、なんか思い出さない?」
「もしかしてなんだが・・・衛宮士郎か?」
「そうとも!俺の可能性の一つ、エミヤシロウ。ちょっと修行して帰ろうと思ったら遅くなってな、俺の魔術と同じ反応と遠坂達の魔力反応があったからきたんだが・・・・・コレ、どうなってんの?」
「取り敢えず、こっち来て。」
「?はいよ。」
アーチャーと喋っていると固まっていた遠坂に呼ばれたので近づくEMIYA。
「衝撃のファーストブリッド!撃滅のセカンドブリッド!抹殺のラストブリッド!そして、フォーマルクラフトおおおおおおおおおお!」
「わあい!殺意マックスすぎぎゃああああああああ!」
ギャグパートなのもあって反対側の壁にまでめり込んだEMIYAはどこか嬉しそうだった。