「さてさて・・・どうしようか?」
「あら?あんたが悩むなんて珍しいわね?」
さてさて、時は夜、EMIYAの展開するアヴァロン内に全員集合し、あの空高くにいる馬鹿でかい竜・・・まあ竜型の形態で召喚されたバハムートをどうするかと言う話をしているところである。
「いや、あいつ今計測したけど宇宙にいんだよ、だからこっから上空1万メートル以上の射程がありかつ回避不能な速度で一撃必殺の攻撃というのでかっこいいのがなかなかないんだよ。」
「かっこよくないのはどんなのですかね?」
相変わらずアホ毛が帽子を貫通している謎のヒロインが久しぶりの出番なのでイキイキとしている。
「うーん、まず一つが俺の核金を展開して魂の具現化したパイルをぶっ放す。これは俺の力加減で幾らでも射程が伸びるし、光の速さで飛ぶし、相手を光にするし、カッコいいしで完璧なんだが・・・もう使ったことあるんだよね〜。」
「・・・使った事があるないで行くなら、あのロボモードや戦闘機モードで突っ込むのも君的にはアウトなのか。」
「そだね。」
呆れて物も言えないエミヤと遠坂、ここでマシュが名案とばかりにこう言った。
「では、弓はどうですか?並行世界やその他での戦闘履歴は見ていませんが少なくとも時計塔や聖堂教会などでの戦闘履歴に弓を使用したところがなかったはずです。」
「・・・うんじゃ、そうするか・・・墜とすだけ墜とすからちゃんと戦闘準備しとけよ?」
その案を聴いたEMIYAはまるで予想どうりとばかりのニヤニヤ顔でそう言った。
この顔を見た瞬間全員の背筋が凍ったが・・・というか遠坂とエミヤが固まったが時間は無慈悲に流れ翌日の朝、作戦実行の日である。
EMIYAがリヨってる二人とナニカしていた以外はごく普通に朝だった・・・ナニカしている以外はな!
「よーし!逝くか!」
そう言ってEMIYAが投影したのはまるで巨人が使うような大弓、ロボ化してもなお適正サイズとは言えないほどの大きさの弓、銘を『真・竜狩り』。外宇宙の並行世界でEMIYAが見てきた最も豪快かつ今回の戦いに相応しい弓、所持者は盲目の巨人で目が見えないのにも関わらず飛んでいる飛竜を最も簡単に撃ち落としたのだ。
そして番られる矢は・・・
「せ!先輩!どうしてそこに!?」
「ちょっと、あの巫山戯た幻想をブチ殺してくるから!」
理代子と
「マスター!頑張ってねー!」
「・・・もっと可愛いらしく!」
「頑張ってくれたら僕・・・嬉しい!」
「よっしゃー!!」
李与太である。正確にはその二人を・・・
「フハハハハハハ!お前らを生きた宝具にしたやるわ〜!!」
と勢いに任せてEMIYAが魔改造し、この二人の辿るであろう果てしない救世の旅とその中でも最も強固な人理修復を成功させる運命を引き出す形で作り上げた崩壊した世界に相応しい救いの宝具?である。
凄まじい勢いで吹き荒れる魔力の渦が二つ、次第に一つの矢になっていくグダ男とグダ子。そして弓が最大まで引かれる。
「逝くぜ!世界の認識改竄、座への強制登録開始!!真名解放!『
「「ヒャハハハハハハハハ!!」」
この光景を見ていた遠坂はこう語る。
「変態は三人寄ったらもうダメね。」
凄まじい光とともに竜特効の弓から放たれた二人のマスターという名の理不尽はバハムートを粉砕し地面に華麗に降り立った。
「「全く・・・バグチートは最高だな!」」
あとは全員で落ちてきた翼が吹き飛び、心臓の抉れた弱体化バハムートをボコボコにし、EMIYA、理代子、李与太の三人が簀巻きにされEMIYAが黒髭危機一髪的な、剣山的な状態になったりしたが問題なく人理修復は完了した。
余談だが、李与太と理代子の戦闘力がサーヴァント三体分くらいに膨れ上がった。