Fate/ANOTHER FAIRY   作:ユーリ・クラウディア

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宝具は料理

「エルザが帰って来たぞーー!」

 

その言葉にギルド内が騒然とする。

 

「エルザ?」

 

「この荒くれどもが慌てるって事は、結構上位のポジションに居る奴だな。」

 

「それよりも、士郎よ早く料理を作れ」

 

「あははは…」

 

三人はクエストが終わった時にたまたま遭遇したのでギルドの厨房を借りて昼食を取ろうとしていた所だった。ついでに先程まで起きていた喧嘩から逃げて来たルーシィーも一緒だ。

 

「彼女がエルザか…」

 

士郎は料理を作りながら様子を伺う

 

エルザはギルドの面々に注意をしている。

あのナツとグレイが肩を組んで仲良しごっこをしている…ぶっちゃけあれはシュールだ。

 

するとエルザは此方に気づき近づいてくる。

 

「見ない顔だな、新入りか?」

 

「ああ、こんな格好で失礼するよ。俺は衛宮士郎」

 

丁度料理が出来上がりモードレッドとギルガメッシュ、ついでにルーシィに配膳しながら名乗る

 

「モードレッドだ」

 

食べながら名乗るモードレッド

 

「ギルガメッシュだ」

 

優雅に質素に名乗ったギルガメッシュ

 

「えっと、ルーシィって言います。よろしくを願いしまうす!」

 

緊張しながら名乗るルーシィ

 

「おい、モード…お前口に物が入ってるときに喋るなよ、飲み込んでからにしろ。」

 

「はいはい」

 

「はいは、一回」

 

先日の件から士郎はモードレッドの事をモードと呼んでいる。なんかそう呼べって言われたらしい。

因みにギルガメッシュが若干ジェラシッて士郎に自分の事をギルと呼ばせていたりする。

 

「エルザ・スカーレットだよろしく頼む。」

 

「これは、お近づきに」

 

そう言って士郎は食後のデザートにと用意していたショートケーキの自分の分をエルザに渡す。

 

「む、有難う」

 

そう言いショートケーキを口にするエルザ

 

「…」

 

エルザが固まった。

そして、気が付いたらケーキが無くなっていた。

 

「なにこれ!美味しい!」

 

そこにルーシィの声が聞こえてくる。

 

この反応から二人の胃袋が完全に鷲掴みになった事は言うまでも無いだろう。特にエルザ

 

 

 

その後暫く談話を楽しんでいた

 

「それで、依頼料が減らされて今月の家賃ヤバいんですよ~」

 

話しはいつの間にか途中からルーシィの愚痴にすり替わっていたが。

 

「アイツ等元気だからな~」

 

「ハッハッハ、アイツ等バカかよ」

 

「これだから雑種は…」

 

「まあ、なんかあったら家に来な部屋は沢山余ってるから。」

 

「アハハ…、でも士郎さんの料理が毎日食べられるのは魅力的かも…」

 

そんな事を言って結構本気で悩むルーシィ

 

「それなら私も住まわせてくれないか?士郎の料理が食べられるなら高額でも家賃を払おう」

 

本気(ガチ)で士郎の腕を掴みながら言うエルザ

 

その後英雄王を一悶着在ったが結局エルザが一緒に住むことになった。

ルーシィーは今の生活が気に入ってるらしく暫くは頑張るそうだ。ヤバくなったら一緒に住むとは言っていたが…

 

 

このやり取りを聞いていたギルドのメンバーが男っ気の無いエルザが男と同居する事に半狂乱し、中にはガチで泣いてる者の姿も…

まあ、理由は二通り、男っ気の無いエルザが拾われていくのに安堵し喜ぶ者と美女のエルザが男と同居する事にジェラシーを暴走させて悔し涙を流す者だ

 

「そう言えば…、おい!ナツ!グレイ!こっちに来い!」

 

エルザは何かを思い出したようでナツとグレイを呼ぶ

 

「な…何だいエルザ?俺達は何時も仲良しだぜ…」

 

「そうそう!」

 

白々しい演技をしながら此方に来た二人。

 

「いやな、今回の依頼の帰り道に何やら不穏な話しを耳にしてな、それの事実確認と事実だった場合の対処の為にお前達を連れて行こうと思ってな。この後すぐに出るぞ」

 

「ほぉう、面倒事か」

 

ギルが興味を示す。

 

「ああ、今回はちょっと危険な品が絡んでるらしくてな…」

 

「なぁ、士郎達は行かないか?」

 

ナツがそんな事を言い始める

 

「お前ら滅茶苦茶つえーじゃん、一緒に行ったら直ぐに解決すんじゃねーのか?」

 

ナツが珍しく冴えた事を言う

 

「まあ、それは構わんが…」

 

「じゃあ決まりな!ルーシィも準備しとけよ!」

 

「え!私も!?」

 

 

 

「おいおい、此れってフェアリーテイル最強パーティーじゃねえか!?」

 

周囲がざわつく、それもそうだろう実際士郎達が入ったパーティーは実質最強パーティーだろう。

 

 

 

こうして、士郎達はただ働きをする事になったのだった。




あれ、いつの間にか士郎がハーレム分岐に立っている…

士郎の料理は英雄王と妖精女王おも落とすのか…
これはもう宝具と言っても過言ではないと思います。

ギルは切っ掛けが料理でしたが、士郎の他の事も認めていて何時の間にか好意を持ったようです。まあ本人は自覚していませんが…

モーさんは、先日の士郎のジゴロにね…

エルザは、胃袋掴まれて最早言いなり可、今はまだ好意云々じゃ無いですね

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