Ace Combat 5.1 The Pacific War   作:丸いの

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2. 旅立ち

 澄んだ空の中へラッパの音が駆け抜けていく。雄大で爽やかで、そしてもの悲しい、そんな幾つもの音が重なってハイエルラークの空へ消えていく。

 正規搭乗員に練習生、そして管制官や整備士が身分に関係なく正装に身を包み、滑走路に沿って並び敬礼を行う。そしてその前を、ゆっくりとオーシア国旗に覆われた三つの棺が何人かに抱えられて通り過ぎていく。

 ベルカ事変の最中、ベテランも新米も関係なく何人ものパイロットが空に消えていった。そして残された者たちは、その度に彼らの魂を空へと送り届けた。大空を舞う飛行機が機関銃を撃つようになってから、幾度となく繰り返されてきた習わし。無論ラーズグリーズに所属して先陣で飛び続けた僕にとっても、仲間の死を見送るのは決して初めてではない。

 

「バーンズ少佐、トラビス大尉、ウィーカー中尉へ、敬礼!!」

 

 皆が一斉に、弔銃射撃の音と共に敬礼を行う。この乾いた音を聴きながらいつも願った。もうこれ以上見送りたくはない。見送らないために、何か出来る事はないのか。しかし例えいくら空を鋭く飛ぼうが、先陣を切って露払いをしようが、英雄とまで呼ばれようが。戦いの空を戦闘機が舞う以上、これからも見送り続けることになるのだろう。今度も、結局彼らの棺が載せられた車を、敬礼をしつつ眺めることしか出来なかった。

 

 だから一年前、あの大戦が終わってふと今までの歩みを振り返った時、地上に降りようと思ったのだ。

 

 

* * *

 

 

 潮風の香りがけっこうキツい。一応陸地であるサンド島でさえあれだけ感じたのだ、海の上で直接鼻腔に叩き込まれるこの匂いの破壊力は察して知るべし。

 ここはランダース岬沖を航海する船の上。匂いから逃げようにも海のど真ん中で、潮風が吹かない場所はどこにもない。海の景色をダイレクトに眺めたいのであれば、こうして潮風に直接さらされるしかないのだ。

 

「ケストレルを思い出すなあ……」

 

 あの船の上でも、時間があいた時に意味もなくこうして海を見つめる事があった。出撃後のデブリーフィングのあとの短い時間の中で、甲板に上がって潮の匂いを我慢しつつ景色を眺めた。

 一か月にも満たない期間だったが、ケストレルの艦上で過ごした日々は非常に濃密だった。わけも分からず基地を追われた翌日に、戦闘機隊がスノー大尉のみで事実上の戦力外であったケストレルに拾われて、その次の日から空母所属飛行隊として出撃を行う。今考えなおしても急すぎる転換期だ。

 

「あっ、いた。探していたのよ。あとケストレルって何?」

「……一年前のベルカ事変の時にお世話になった空母です。沈んじゃいましたけど。同じ海軍所属だしご存じですか?」

「知らないわ。艦娘としての生はまだ半年にも満たないもの」

 

 どこかムスッとした雰囲気をまとう金髪美女。せっかく会話を続かせるのが難しいからと一人で甲板にいたというのに、向こうからやって来たんじゃ逃げようもない。

 

「で、どう? ベルカらしい重厚なデザインは。気に入ったでしょう」

「なんていうかな……あの大きな大砲、アレほど大きいものをこの目で見るのは初めてです」

 

 重厚、と言われても今まで軍艦を真剣に見比べたこともないからどのラインから重厚なのかはよく分からない。何なら細身で小ざっぱりしたF-5や洗練されたデザインのF-14と比べれば、空から見た大抵の軍艦はみんな重厚だ。

 特に重厚さで目についたものと言われると、僕たちの背後に聳える巨大な砲塔だ。当たる当たらないは置いておくとして、あのサイズの砲身から放たれた弾が直撃しようものなら、多少の被害じゃあ済まされない。

 

「貴方分かってるわね!! それに大きさだけじゃないわ。射撃精度だって並大抵じゃないの」

 

 さっきの不満面はどこへやら、一転して得意げに語りだす彼女は、摩訶不思議なことにこの戦艦ビスマルクの本体だという。

 最初に聞かされた時は己の耳を疑い、続いて彼女の正気を疑った。無理もないと思う。ケストレルよりも若干小さいとはいえ全長250 mの巨大軍艦に本体という謎の概念が存在し、その上その本体とやらが眼前の金髪美女というのだ。初めての自己紹介の場面では、いきなり戦艦ビスマルクの紹介や戦歴の説明が始まり、一体全体何を言っているのかさっぱり分からずお手上げ状態となった。

 

 今から70年ほど昔に世界を巻き込んだ戦争があった。その戦いで各国の多種多様な軍艦たちが活躍し、そして沈んでいった。そんな軍艦たちが現代に人の姿をもって蘇った存在が、彼女たち艦娘だという。小人たちの話に時々登場するカンムスとは、大海原で謎の巨大生物を狩る特殊な漁師ではなく、れっきとした軍艦だったのだ。

 そして戦艦ビスマルク。インターネットで調べてみると、その大戦時に活躍した軍艦として一部軍事マニアの間では有名だった。本艦を護衛するように付き従う二隻の駆逐艦と同じく、当時のベルカ艦隊を構成していた歴史ある軍艦らしい。ネットで見つけたモノクロの写真に写る巨大な艦影は、今僕たちが乗っているこの船と完全に一致していた。

 

「ねぇ、他に何か無いの? 艦橋とか全体のフォルムとか」

「あ、あはは。今まで飛行機に関してしか知識が無かったものだから、目に付くものみんな新鮮ですよ」

 

 彼女達が現代に蘇った理由は単純明快。近年一部の国のシーレーンを脅かしている謎の巨大生物、深海棲艦を打ち倒すためである。

 神出鬼没に現れて船を襲う、対艦ミサイルや機関砲等の現代兵器が通用しにくい恐るべき巨大生物たち。表にはあまり出てこないが、ノースポイントは一時期かなり危うい状況下にあったらしい。その最中唐突に現れた彼女達がノースポイント付近の深海棲艦を次々と掃討し、ようやく危機的状況を脱したという。

 彼女達が宿るこの軍艦は、運用に際し大戦当時のように多大な人員は必要とはせず、艦娘自身の意志と小人たちのサポートだけで最低限の運行は可能だというのだから驚きだ。現に今も、コンピューター制御の測量やレーダー管制等の現代技術によって賄われた装備に関する士官と僕以外、この船に純粋な人間は乗艦していない。

 

「じゃあ私が直々に案内してあげるわ!! 着いてきなさいっ」

 

 そんな自信満々な顔をされたならば着いていくほかない。ただしこの勢いじゃまさか隅々まで案内する気じゃなかろうか。軽やかな足取りで歩く彼女の後に続き、ため息を吐く。これからおこなわれる様々な設備に関する雑多な説明を聞きつつ、この急な転換期に起こった物事を思い返そうと思う。

 

 

* * *

 

 

 正式に自分の所属が空軍から海軍へと変わったのは、ハイエルラーク空軍基地空襲による戦死者の軍葬が執り行われた翌日のことだった。

 当初聞かされていた話では、形式的な軍事裁判の後に階級を整備士から少尉に変えて、今後は戦闘機の搭乗要員として登録されるというはずだった。どうやら身分を偽って戦闘機に搭乗したことは看過することが出来ないようだが、その後の空での戦果は非常に評価をしているのだろう。だがどうにも横やりが入ったらしく、こちらの意志とは関係なく僕は海軍がほぼ強奪に近い形で移籍することとなった。一体何がどうなっているのかという事情は一切知らされていない。しかし例の空襲が何らかの形で関係していることは間違いが無いという確信があった。

 

 空襲の翌日に挨拶しにやって来た戦艦ビスマルクを名乗った女性は、帰り際に声高々に宣言をしていた。

 

――どんな手を使ってでも、貴方を私たちベルカ艦の指揮官にするわ!!――

 

 なんとも危ない発言だった。付き添いの警備兵の唖然とした表情が忘れられない。

 実際に彼女が何らかの手を下したのかは知らない。だがあの自信満々といった表情、そして話を信じるならば彼女はオーシア連邦国防海軍の第8艦隊に所属をする戦艦そのものだ。意志の強さと発言力の強そうな肩書から、まさかという予感はしている。

 

 そんな彼女は今は護衛の駆逐艦二隻を伴いながらハイエルラーク・オーリック湾を哨戒活動中だ。空襲で襲撃をかけてきた国籍不明機を全て撃墜した後、ハイエルラーク空軍基地の哨戒機部隊が即時湾内の敵勢力捜索を行ったが、残存する敵機や艦船は全く感知されなかった。今も基地は普段以上の警戒体勢を取っているが、まだ進展等は見られないようだ。

 そしてビスマルク率いる部隊も空襲直後から別動で哨戒を行っている。ビスマルク曰く、敵機は間違いなく深海棲艦の艦載機部隊であるらしい。ただの巨大生物としか考えていなかった深海棲艦にまるで軍艦の空母に相当する存在がいることに驚きだが、それ以上に彼女の言葉が正しいとするならば湾の付近に深海棲艦本体がいる可能性があることに衝撃を覚えた。厄介なことに、あの不明機だけではなく深海棲艦自体もレーダー網に引っ掛からないことが多々あるらしく、一見地道にも思える艦隊での哨戒活動が一番確実なのだという。

 

『湾の入り口の様子はどうかしら。空から何か見えない?』

「いいや、全く見えません。注意深く海面を見てるつもりだけどさっぱりです」

 

 そして僕は、明日に予定されている海軍基地への移送までの間、F-5Eに搭乗して湾内を哨戒飛行する任を与えられている。敵機がまた襲撃に現れるかもしれない中で直衛機が居ない艦隊など良い的だという理由によって海軍側が護衛の戦闘機を要請し、結果としてまだ整備士登録の自分が搭乗員として派遣されることとなった。

 

『そう……レーベとマックスは?』

『全く見つからないよ』

『同じく。電探上には影も形も映らないわ』

 

 海上の艦隊からの通信を聞いて、やはりなあとため息が出る。あの空襲直後に哨戒を行って見つからないような相手だ。数日たった今に見つかる道理もない。もしかしたら艦載機が殲滅されたとみるや急速で湾付近から北海へ離脱を行ったのかもしれない。

 キャノピーからオレンジ色の光が差し込む。もう夕日も落ちてきており、そろそろ目視による哨戒飛行が困難な時間帯だ。

 

『了解。今日も収穫は無しと。ただ再度攻めてくる危険性は無さそうね。提督、帰還の指示を』

「……まだ提督として海軍に所属すると決まったわけじゃないですよ。まあ、帰還をしても問題無いと思います」

『分かったわ!! 全艦、これよりハイエルラークに帰還する。提督、護衛をお願いするわ』

 

 結局、この日も空襲を起こした深海棲艦の足取りを掴むことは出来なかった。神出鬼没と言われる由縁を垣間見たということだろう。

 

『人間側を遠隔攻撃しておきながら自身は既に索敵範囲外へ撤退済み。ここまで狡猾な深海棲艦は聞いたことがないわ』

「普通は違うものなんですか? 奇襲をかけるなんて常套手段だと思いますが」

『奴ら全てにそこまでの狡猾さがあれば、今頃人類のシーレーンは世界中で壊滅しているでしょうね』

 

 艦娘である彼女が言うのだからそうなのだろう。先日の規模の空襲を起こせる深海棲艦が各地で組織だった活動を行なったらたまったものではない。

 

 湾の入り口に進入して高度を下げる。海面に目を向ければ、ハイエルラーク湾とオーリック海の境界付近を三隻の船が航行している様子が見られた。

 並んで航海する三隻のうち、一際大きな船が戦艦ビスマルク、両脇の半分くらいの大きさの船が駆逐艦のZ1とZ3だ。ビスマルクと同じく二隻の駆逐艦も艦娘が存在しており、挨拶を交わした感じでは二人共大人しい雰囲気を感じた。無いとは思うが、敵機の襲撃に備えて三隻の上空で旋回飛行を始めることとする。

 

『こちら管制室。哨戒飛行ご苦労だった。艦隊の警護終了後、滑走路への誘導を行う』

「アーチャー、了解。結局何も見つかりませんでした」

『空軍の警戒機による哨戒でも成果を挙げられていない。深海棲艦、だったか。空襲当日の敵空母は、レーダーによる敵編隊の観測地点から考えてオーリック海にいたと思われる。ただ外海に逃げられてしまっては、追跡する手立てもない』

 

 確かに北海方面まで脱出されてしまったら、ただでさえレーダー探知が難しい敵艦を発見することは困難だ。そして現地を航海して哨戒活動を行なうのは更に難しい。何しろ捜索範囲が外海に近付くにつれて増大していくことに加えて、敵艦も同じ場所に留まっているわけもない。空襲から三日も経った今ではもはや手詰まりだ。

 

『加えて当日レーダー網に映った敵影は高度10000フィートで見られた。空母から発艦してすぐにその高度に到達することは不可能だ。おそらく外海から発艦したものと思われる』

『ただ奴らの艦載機は想像以上に機動が鋭いわ。狙いは分からないけど、発艦直後から急上昇を行なえば短距離で当該高度に到達することも不可能ではないのよ』

 

 どこまでこちらの常識で考えていいのかが分からない。ただ一つ言えるのは、もうここら一帯を捜索しても何も得られるものは無いということだろう。

 

『アーチャー、整備士達から連絡だ。早く戻ってこい、送別会が遅くなると腹が減ると言っている』

「分かりました。もう港は見えているので、基地へと向かいます。ビスマルク、レーベレヒト、マックス。当機は基地に先行します。哨戒活動お疲れ様でした」

『あっ、ちょっと待ちなさい!! 私も送別会に――』

 

 ふと不自然に無線通信の音が聞こえなくなる。もしやと思って周囲を見渡すが特に異常もなく、くぐもった音の中で「大人げないです」とか「水入らずで」と僅かに聞こえてくる。戦艦ビスマルクに搭乗するクルーたちだろうか、わざわざ気をきかせてくれたようだ。

 

『提督、僕たちはもう帰港するだけだから大丈夫だよ』

 

 レーベレヒトから無線通信が入る。素っ気ない口調でどことなく距離を感じる声色だ。挨拶を交わした当初から彼女とマックスの二人は少し近寄りがたい雰囲気を感じたが、まあそういう個性なのだろう。

 そのまま機体を基地の方へ向ける。そろそろ燃料も空くなってきた頃合いだ。最後の記念として、この機体の整備をしていこう。今後このF-5Eは予備機に戻るだろうし、再度空を飛ぶのかどうかも分からない。だが少なくとも問題なく空を飛べることは示せたはずだ。例えもう飛ぶことが無くなろうと、この機体に悔いを残してほしくは無い。

 

『……おそらくこの通信が君との最後の会話になるだろうから、今の内に言っておこうと思う』

「管制室、どうかしましたか?」

 

 整備手順を頭に思い返していたところに、管制室からの通信が入る。まるでサンダーヘッドかのような硬い雰囲気だった今までとは異なり、どことなく穏やかさを感じる。

 

『コールサインアーチャー。聞き覚えがあったが、出撃記録を見返してようやく思い出した。一年半振りになるか、ウォードッグ』

 

 一瞬、風を切る音すらも途絶えたような気がした。

 

『ハイエルラーク基地が激戦地だった西部方面に新人部隊も含めて派遣した時に、私も管制官として君たちを送り出した』

 

 早雪が降りしきる北辺の地。新人たちを率いて飛んだこの地の空が脳裏によみがえる。

 

『多くの新人たちが墜ちた。そして君たちの部隊にも……だが君たちは飛び続けた。ソロ島沖で撃墜された君が今ここにいるということは、つまりそういうことなのだろう……お疲れさま、そしてありがとう』

「ええと、俺は……」

『いや、ただの独り言だ。早く戻ってこい、彼らを待たせるな。これより二番滑走路に誘導を始める。貴機の着陸チェックを実施せよ』

 

 その言葉を最後に、彼の口調が元の硬いものに戻る。誘導灯に照らされた滑走路の姿が既に近くへ迫っていた。

 覚えてくれていた人がいた。僕たちの戦いは、決して誰からも謳われないと思っていたのに。歴史の中に消えていきつつあるエース部隊は、しっかりと人の記憶には残り続けているんだ。目頭を押さえようとして、ふと気が付く。ヘルメットの中の涙なんて、拭えるわけがないじゃないか。

 

 その後、整備員たちに加えて一部の練習生も混じった送別会は日を跨ぐ大賑わいなものとなった。着陸してすぐにハンガーにいた同輩の整備兵と共にF-5Eの簡易整備を行ってしまって正解だった。

 樽に入った本場のベルカビールを浴びるように飲ませ飲まされ、場の盛り上がりが最高潮となった瞬間に、まさかの金髪の途轍もない美女のビスマルク本体乱入でピークは限界を突破した。時計の針が12時を回った頃にはもはや一体誰の送別会だったなんかなんて誰も分からくなっていた。

 

 

* * *

 

 

 広大なサンゴ礁に囲まれる形で、サンド島はセレス海の中に存在している。南海の孤島、平和から最も遠かったこの地は、もう平和を守って空を飛ぶことも無くなったはずだった。

 島を囲うサンゴ礁の切れ目の先には、水深の深い湾が存在する。まだ空軍基地として稼働をしていた頃は、この湾には本土からの補給物資を運搬する連絡船が停泊する小規模の港があった。だが今目の前に広がる光景は、思い出を大きく超える規模の軍港が建築されていた。ビスマルクにも匹敵する大きさの軍艦や空母は勿論、他にも何隻かの船が停泊している様子が見られる。

 

 頭上をプロペラ音を伴いながら三機のレシプロ戦闘機が通過をしていく。この場所はまた武装を再開したようだ。あの日平和を手にして閉鎖したはずのオーシア最西端の空軍基地は、今度は海軍基地へと姿を変えた。

 

「長旅お疲れさま」

「いえ、僕はただ乗ってるだけだったから。本当、様変わりしてるなぁ」

 

 時期にしてたったの一年と数か月。元の基地があったからとはいえ、この規模の軍港が建築されていることに驚きが隠せない。先ほど通り過ぎた戦闘機の存在から、空港としての機能も再開しているとみて間違いないだろう。

 この地が新たな僕の赴任地。一度は追われた孤島に、再度足を降ろすことになるとは想像もしていなかった。あの空軍基地の建物は、チョッパーの好きなバンドグループのポスターやナガセさんが好んで腰かけていたソファーは、まだ残っているのだろうか。

 戦艦ビスマルクがゆっくりと接岸し、小人たちが港に橋台を降ろす。いつかはもう一度来ようと思い、しかし二の足を踏んでいたこの地に、降り立つ時がやって来た。ビスマルクが呆けたように景色を眺める僕の手を引いてこちらを振り返った。

 

「ようこそ、サンド島鎮守府へ!!」

「……ただいま。そして、よろしくお願いします」

 

――提督が鎮守府に着任しました。これより艦隊の指揮に入ります!――




書いても出ないじゃないか(憤怒)

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